「なんでオレはここにいるんだろう…」
「おーい、現実逃避はやめろ。高岳ァー!」
夕暮れ時の放課後、グランドでは野クルのメンバーが集まっていた。
「イヤイヤ!オレは幽霊部員だぞ!?なんでオレまで参加せにゃならんとですか!!」
授業を終え、いつものように帰ろうとした大和であったがあおいに捕まり野クルの部室に連行され、部室にいたなでしこと千明に合流したのち今に至る…本来なら幽霊部員である大和は参加しなくていいのだが…
「えー、ええやん。やーくんも一緒に参加しようや♪」
「そうだよ!ヤマトくんも行こうよ!」
「諦めろ高岳…私には2人を止められん。」
「(オレに救いはねぇーのかよ!)」ガクッ
結局、大和は諦めるしかなかった。
…しばらくして…
「よーし!お前らよく聞け!野クルも1人は微妙だが4人となったことだ!」
焚き火で作ったコーヒーを飲んでた大和を置いて話し出した千明に体育座りしながら話しを聞くなでしことあおい。
「これから本格的に”冬キャン“の準備を始める!!」
「「押忍!!」」
拳を握りしめ宣言する千明に元気よく返事するなでしことあおいに対し、溜息を出す大和であった。
その後なでしこから怒涛の質問責めに最初は答えてた千明だが…
「オマエちょっと黙ってろや!!」
流石にキレた…
……………
「じゃあ持ってく物のチェック、私がメモってくから挙げてなー」
「「オー!!」」
「…おー…」
メモを準備するあおいに元気よく返事するなでしこと千明に対して大和は半ば諦めて返事した。
話し合うなか必要な物は…
テント・シュラフ(寝袋)・着替え・洗面用具・調理用具と食器・焚き火道具・ゴミ袋・トイレットペーパー・救急セット・ランプ類・レジャーシート、サンダルとなった。
大抵のモノは用意できるが問題があった。
…野クル部室へ移動…
部室に戻り、千明が取り出したのはシュラフだった。
…だがそのシュラフは…
「シュラフは夏用しかないのかよ。」
「そうなんだよ。」
「夏用だとどうなるの?」
冬キャンなのに夏用しかないことに呆れる大和に夏用を使ったらどうなるのか聞いてきたなでしこに大和と千明は真顔で…
「「低体温症で◯ぬ。」」
「ヒェぇぇぇ!?」
2人の返事に悲鳴をあげるなでしこだった。
「まぁ、最悪の場合だがな。」
「確かに最悪だが命は助かっても指先なんか駄目になって切断しないといけないこともあるぞ。」
2人の更なる返答に震え上がるなでしこは隣にいるあおいに抱きつき、あおいはなでしこの頭を撫でながら…
「もう、やーくんもあきもなでしこちゃん怖がらせちゃあかんよー」
「「はーい。」」
そんな茶番をしつつもどう対策するか話し合った4人は一先ず、夏用シュラフを扱いつつもどうにか対策できないか再び外で試すことにした。
実験台を千明がやり、夏用シュラフの上からアルミホイル・プチプチシート・ダンボールなど巻いてった。
結果…
「うおー!これマジで暖かいぞー!!」
「「やったー!!」」
これなら夏用シュラフでもイケるとはしゃぐ3人だったが…
「いや…どう考えても無理あるだろ。ダンボールとか手荷物増えるだけじゃねぇか。それに…」
チラッと千明をみる大和は…
「なんか…キャンプ行くというより…ホームレスみたいで…その…」
「「あぁ…」」
大和の言いたいことがわかったなでしことあおいは乾いた返事を返すのであった。
「オイ、高岳!私を可哀想な目で見るな!!なでしこもイヌ子もその視線をやめろォォォ!!!」
4話:次回へつづく
感想くれた方々、ありがとうございました。
コメントを読んで書く気力が出てなんとか書けました。
日常的には前回も言ったように忙しく自分でもよく生きてるなと思います。
次も書けるように頑張ってみます。