ゆるキャン△〜ゆっくりソロキャンさせてくれ〜   作:DDX

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1話:カレー麺とじゃが○こ

 

「…え〜と、話しを纏めると…」

 

「今日、静岡から引っ越して来たばかりで…」

 

「…うんうん。」

 

「富士山を見たくて自転車でここまで来て…」

 

「…うんうん。」

 

「来たはいいけど肝心の富士山は雲が掛かって見れず…自転車で来た疲労がどっと来て横になり…」

 

「…うんうん。」

 

「ちょっとのつもりが気がついたら夜まで爆睡し、真っ暗で怖くて帰れなくなったと…?」

 

「へぶッ…グズっ…」

 

「「(アホなのか…この娘…)」」

 

大和とリンはピンク髪の娘の話しを聴いて唖然とした。

内容が内容なだけに頭が痛くなりそうだった。

 

「(アグレッシブ過ぎるだろ…なんで土地勘皆無なのに出歩けるのォ!?なんで身内の誰かに行き先言わないの!?)」

 

大和が呆れてるとリンがピンク髪の娘と話し出す。

 

「あっちは下り坂だし、トンネル使えばすぐに下まで行けると思うけど…」

 

「むりむりむりぃっ!怖すぎるよ!」

 

確かにあのトンネル辺りは暗いし、女子1人では難しいだろう。

 

「携帯は持ってないのか?家族に訳を話して迎えに来てもらうとか…」

 

大和の質問にピンク髪の娘は慌ててスマホを持ってないか確認したが出てきたのは何故かトランプだった。

 

「…七並べでもやるか?」

 

「大和…それ、フォローになってないぞ。」

 

「…ですよね〜…」

 

大和とリンの会話にしょぼんとする少女…

そんな少女にリンは自分のスマホを取り出すと…

 

「私のスマホ、貸すからこれで家に電話かけたら?」

 

「来たばっかで、家の電話番号わかりません…」

 

「なら、自分の携帯電話番号は?それなら分かるだろ?」

 

「記憶にございません…」

 

この時、大和は小学生の名札に連絡先を書く大切さがわかった気がしたのであった。

 

「(…どうするか…明るくなるのなんて待つ訳にはいかないし…かと言って警察に連絡するのもな…)【ぐうぅぅぅ】…ん?」

 

突然の音に目を向ければピンク髪の少女が恥ずかしそうに俯いていた。…どうやら彼女の腹の音のようだ。

 

するとリンは自分の荷物からカップ麺を取り出し…

 

「ラーメンあるけど、食べる?」

 

「くれるの!?」

 

少女は勢いよく顔を上げた。口の端から涎が出ていた。

 

「1500円」

 

リンの値段発言に少女は一瞬、固まると財布から100円を取り出す

と震えながら…

 

「じゅ、15回払いで勘弁して下さい。」

 

「おい、リン。いま1人の少女がトラウマ持ちかけてんぞ。」

 

「嘘だよ。」

 

 

 

〜調理中(お湯を沸かす)〜

 

 

 

リンがカレー麺を準備してる間に大和はテントから家から持って来たじゃが○こと調味料を持ってきた。

 

「なに?お菓子食べるの?」

 

少女は目を輝かせながらじゃが○こをみている。

 

「違う、違う。これでカレー麺をバージョンアップさせんだよ。」

 

「バージョンアップ?」

 

「大和はそういうのホント好きだよな。」

 

お湯が入ったカップ麺を2人より先に大和は蓋を開ける。

カップ麺のスープをコップに移すとじゃが○こをいくつか砕き、それを麺に振りかけ、家から持って来た調味料の粉チーズを振りかける。

 

「完成、いただきます。」

 

そういうと大和はそれを食べ始める。

 

「美味しいの?」

 

「うん?食べてみる?」

 

大和は食べてたカップ麺を少女に手渡すと躊躇なく食べ出す。

 

「結構、美味しい!?チーズとじゃが○ことカレー麺って合うんだね!」

 

「だろ?じゃが○こでカレー麺を使った調理って色々あるんだけど個人的にはこれが好きなんだよ。」

 

「ヘェ…、へくしゅっ!」

 

食事中に突如、クシャミをする少女…

それを見て大和は思い出した。

 

「(そういや…この娘ずっと寒空の下で寝てたんだった…)…ちょっと待ってろ。」

 

すると大和は再びテントに戻るとその手にはブランケットがあった。大和はブランケットを少女に手渡す。

 

「冷えるんだろ?それ使っていいから。」

 

そういうと少女は笑顔で…

 

「ありがとう!」

 

元気よく礼を言うとブランケットに包まった。

 

「…………大和の女たらし

 

「ん?リン、なんか言った?」

 

「別に。」

 

 

 

〜食事後〜

 

 

 

「うちの馬鹿妹が、本当にお世話になりました!」

 

「え、いえ…気にならずに…」

 

あの後、色々あった。あれから少女とやり取りしてた大和とリンだったが突如、少女が姉の連絡先を思い出したため迎えに来てもらった訳だ。

 

彼女の姉はすぐに車で迎えに来て、車から降りるや否や…彼女の頭にゲンコツを三発おみまいし、ガミガミと叱りつけた。

 

少女は頭を押さえて泣いていた。

 

「これ、お詫びです。どうぞ」

 

少女のお姉さんは2人に沢山のキウイが入った袋を渡すとキッと妹である少女を睨みつける。

 

「あんたねぇ!持ち歩かなきゃ携帯とは言わないのよ!ほら、さっさと乗れ!豚野郎!」

 

お姉さんは少女の首根っこを掴むと車の中に放り込むとオマケに足蹴にしながら、押し込む。

 

「ちょ、ちょっと!イテッ!イテテッ!お腹は、止めっ!カレー麺やじゃが○こが、出るッ!!」

 

少女を押し込むと、お姉さんも車に乗り込みエンジンをかける。

 

「それじゃあ、おやすみなさい!風邪ひかないようにね!」

 

お姉さんはそう言って、車を発進させた。

 

 

「まるで嵐みたいだったな…」

 

「だな…カレー麺がキウイになったぞ。」

 

そんなこんなと慌ただしかった2人はテントに戻ろうとした時だ。

 

「待ってェー!」

 

すると少女が車から降り、大和たちに近寄る。

 

「これ!私の電話番号!お姉ちゃんに聞いたんだ!後ね!私の名前!“各務原なでしこ”って言うの!カレー麺やじゃがこ、ご馳走様!!」

 

メモを二人に渡し、各務原なでしこは急いで車へと戻る。

 

「今度は、ちゃんとキャンプやろーねっ!“ヤマト”くん!じゃーねー!!」

 

途中で振り返り、手を振りながら、そう言い車へと戻った。

 

車が見えなくなるまで見送る大和とリンは手渡されたメモ用紙を見る。

 

そこには走り書きされた電話番号と、各務原なでしこと書かれた文字があった。

 

「初対面の人とキャンプをする約束とか……ヘンな奴」

 

「おまけに異性にまで不用心に電話番号渡すもんな…ってか…なんでオレの名前、知ってんだ…」

 

「………やっぱり、コイツはタラシだ。

 

リンの呟きに気付かない大和であった。

 

 

 

 

 

1話:終

 

 

 

 

 

 

 





これにて1話終了です。
続きを読みたい方がいましたら続きを書いてこうと思います。

因みにリンやなでしこ視点も書こうか悩んでますがどうしよう…
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