本栖湖での件から翌々日…大和は少し眠たげに登校していた。
「なんだかんだで忙しかったな…ゆっくりしてェー」
「なにかあったの?」
「…なんだ、恵那じゃん。」
オッスと互いに挨拶すると恵那は大和の隣を歩く。
「眠そうだね。なにかあったのかな?」
「まぁ、なかったと言ったら嘘になるな。」
大和の言葉に驚愕する恵那。
「…まさか、リン…ホントにヤッちゃった…?」
何かブツブツ呟く恵那を不思議そうに見る大和であった。
「リン、おはよー!」
「おはよう。」
「オッス。」
「オッス…斉藤と来たのか?」
学校についた大和と恵那は下駄箱でリンに出会った。
「いや?来る途中であった。」
「そうだよォー後で髪やってあげるね~」
そう言って恵那はリンの頭を撫でたと思ったらなんかリンの耳元で呟いた。
呟いた恵那はニヤニヤしながら先に教室へと行ってしまった。
…ついでに何故かリンに睨まれ、ローキックをくらった。
「(解せぬ。)」
〜教室にて〜
大和はリンと恵那とは別のクラスのため、教室でゆっくりしていると…
「おはよー、やーくん。」
「オッス、“犬山”(いぬやま)。」
彼女の名前は犬山あおい。大和と同じクラスであり、リン程ではないが大和とは古い付き合いがある。
「なんや~?こんな美人の“幼なじみ”が挨拶しとるんやでェ、喜んだらええやん。」
そう、リン以外にも幼なじみがいる。それが犬山あおいだ。
リンが祖父繋がりなら、あおいは祖母繋がりだ。
あおいの祖母、みね子さんと大和の祖母は中学生時代からの仲であり、大和が静岡に住んでいた頃は祖父が大和を連れ歩き、リンの祖父と会いに行くことの方が多かったが祖母に連れられていた頃は犬山家に行ったこともあるため、リンの次に付き合いが長いのはあおいである。
「(美人なのは認めるんだけど…あおいはあおいでたちが悪いんだよな…)…って、オイ!?」
大和が考えごとをしてた瞬間、あおいが大和の背中にもたれてきたのだ。
「やーくん、女子が話してる時に無視はアカンなァ。」
「わかった、オレが悪かったから離れろって!(背中に柔らかい連峰が当たってんだよォォォッ!!)」
するとあおいはニヤリと笑うと大和の耳元で…
「…当ててるんやで。」ボソッ
そう呟いたのであった。
「(ノオォォォォォォゥ!!?)」
〜数分後〜
「いたた…なにもゲンコツしなくてもええやん。」
「喧しい、それで?いったいなんの用事で声かけたんだ。」
心底SAN値を削られた大和はあおいに要件を聞いた。
「今日の放課後なんやけどな、“あき”がなやーくんにも“野クル”に来てほしいって言っとるんよ。」
あおいが言う、あきとはあおいが所属するサークルの部長である“大垣千明”(おおがきちあき)のことであり、大和も面識がある…何故なら…
「野クルって…確か、あおいと大垣で作った“野外活動サークル”のことだよな?」
「そうやで、やーくんに名前を借りて作ったサークルや。」
そう、大和は名目上はその野外活動サークルこと野クルに所属しているのだ。
この学校では部活動として認められるのは5人以上であり、またサークルとして活動するためには3名以上の人数が必要なため、あおいは大和にお願いし、名前だけ貸した幽霊部員なのだ。
「オイオイ、オレは名前を貸しただけだろ?なんでオレまで…」
「最近、学校からやーくんが野クルに来てないことを突付かれてなァ、やーくんがホントに参加しとるか疑われてるんよ。」
あおいの説明に納得する大和だがサークルに顔を出すかどうか悩んでいると…
「…ダメ…なん?」
あおいが上目遣いで頼んできた。
「…わかったよ。(カワイイだろ!ちくしょうォォォッ!!)」
数秒で落ちた大和であった。
〜一方、その頃〜
「はッ!なにか嫌な予感が…」
何かの電波を感じ取るリンちゃんであった。
2話:次回へ続く。
いかがでしたか?
今回からあおいが登場しました。
因みに後編かいたら千明とあおい視点も書くつもりですがどっちを先に読みたいですか?
続きを読みたい方いたら続き書きます。