SDガンダムフルカラー劇場~スペリオルとALICEと色々~   作:クォーターシェル

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第11話 スペアリ版第一回運動会前半

ラクス誘拐事件から数週間後、運動会が行われることになり、沢山のモビルスーツや人間が集まっていた。壇に立つガンダムが、開会の挨拶をする。

 

「えー、ガンダムだよ。運動会ってちゃんと終わることが少ないけど、今回はちゃんと終わるといいね!あとそれから――」

 

と、ガンダムが言葉を続けようとした時だ、

 

「ちょっとまったー!!」

 

と声がした。声がする方向を見ると、小柄な少女の様に見える金髪の女性がふぁうんでーしょん王国に居たぶらっくないとすこーどや大量の機械兵を引き連れていた。ガンダムが

 

「えっ、誰?」

 

と言う。俺は彼女を、いや、厳密に言えば彼女と同じ容姿の人物を知っている。アレックスは

 

「ふぁうんでーしょん王国の女王様の、アウラさんですね」

 

と兄ガンダムに解説する。ガンダムは

 

「あー、ふぁうんでーしょん王国の……。女王様がわざわざ何の御用ですか?」

 

とアウラに尋ねる。すると

 

「何の用じゃと!?この間妾の国を荒らしおって!忘れたとは言わせんぞ!」

 

と言うアウラ。どうやらこの間のラクス誘拐事件の際に俺達がふぁうんでーしょん王国で起こした騒動の事を言っているようだ。

 

「我が子達は傷つき、王国は莫大な損害を被ったのじゃ!わざわざこのコロニーにまで出向いてきたのも、我が子達の復讐を果たす為なのじゃ!」

 

と怒りを顕わにするアウラ。それを聞いたガンダムが

 

「いや、それは貴女の所のカルラが誘拐なんてしたから……」

 

と言うが、彼女は聞く耳を持たない。

 

「ええい黙れ!問答無用じゃ!機械兵達よ!この運動会をぶっ潰すのじゃー!!」

 

と叫んだ。しかし彼女が連れて来た機械兵はピクリとも動かなかった。アウラは

 

「!?どうした?何故動かん!」

 

と機械兵達を見る。すると、

 

「それは俺の仕業だな」

 

と言ってくる、青い体色のガンダムタイプのモビルスーツが居た。ガンダムは

 

「誰?」

 

と言う。すると運動会に来ていたモビルスーツの1人であるガンダムエピオンが、

 

「そいつは俺の兄弟のガンダムアクエリアスだ。彼はコンピューターウイルスを操る事が出来てな、恐らく機械兵達にクラッキングを仕掛けたのだろう」

 

と言う。アクエリアスも

 

「まっ、そういう事だ」

 

と返す。アウラは

 

「おのれーっ!ならば我が子ら、ぶらっくないとすこーど達よ、お前達で運動会を潰すのじゃ!」

 

と親衛隊であるぶらっくないとすこーどに命令するが、彼らは

 

「かっ、勘弁してください女王様……」

 

「もうあんな滅茶苦茶な連中と戦いたくねえよお……」

 

と完全に及び腰だ……。ふぁうんでーしょん王国での戦いでトラウマを負ったのだろう。

 

「は、ハンマーが、ハンマーが飛んでくるうううう!?」

 

とうわ言の様に言うブラックナイトスコードシヴァに対し、アウラは

 

「ええい!シヴァ!お前まで何たる有り様じゃ!」

 

と言う。その時だ、ストライクフリーダムが

 

「あの、カルラの姿が見えないけど彼はどうしたんですか?」

 

とアウラに尋ねる。確かにブラックナイトスコードカルラは今回来たメンバーの中には居ないようだ。アウラは

 

「カルラか?あやつ傷心旅行に行ってくるとか言い出しおって、ジグラートと共に何処かに行きおった!お陰で我が国の政務は滞りまくりじゃ!」

 

と答える。するとストライクフリーダムは

 

「ああ、旅行に行ったのか」

 

と納得した様子になった。そして彼は

 

「アウラ女王陛下。こうなったら折角ですし、運動会を潰すなんて言わずに一緒に運動会を楽しみませんか?きっと楽しいですよ」

 

と言う。するとガンダムも

 

「こっちは飛び入り参加も歓迎してるよ!さあ、皆!一緒に運動会を楽しもう!」

 

と叫んだ。それを聞いて、アウラも

 

「うう……。いいのか?妾達はおぬし等に復讐しようとしたのじゃぞ?」

 

と言う。俺は

 

「別に復讐したいならしてもいいけどさ、楽しく遊んだ方が得でしょ!」

 

と彼女に言う。アウラは

 

「うう……、確かにおぬしの言う通りなのかもしれんのう……」

 

と少し考えた後、こう言った。

 

「分かったのじゃ!妾も運動会とやらに参加させてもらうのじゃ!我が子らと久しぶりに戯れるのもよいじゃろうしな!」

 

こうしてふぁうんでーしょん王国も、運動会に参加する事になったのだった。

 

『はーい!という訳でトラブルもありましたが、運動会を開始しまーす!今回の実況に抜擢されたのは、コロニー地下の謎の格納庫から見つかったミステリアスガールこと私、トルネードガンダムでーす!解説は、ある時はじおんのエース!またある時はえぅーごの代表!またまたある時はねおじおんの総帥!その実態は!?ガンダムさんの永遠のライバル、シャアさんでーす!』

 

『解説のシャアだ。今回はナイチンゲールの姿で来てみたぞ』

 

『ナイチンゲールと言えばシャアさんの姿の中でも秘蔵中の秘蔵とお聞きしました!今回の運動会でその姿になった訳は!?』

 

『いや、この姿は結構動き辛くてな。今回は解説席に座っていればいいので、折角だからナイチンゲールになった次第だ』

 

『なるほど!それでは第一種目、100m走が行われます!参加者の皆さんは配置についてくださーい!』

 

トルネードの奴、ノリノリだな……。楽しそうで何よりだが。さて俺も走者として行くとするか。今回はブースターを装着した、所謂Sガンダム(ブースターユニット装着型)で行く。俺はスタート地点に立つ。

 

『第一走者はスペリオル君に、Z一族の1人ZⅡさん、ねおじおんからバウ(アリアス・モマ機)さん、じおんのゴーストファイターヅダさん、ストライクフリーダムから退化したエールストライカー装備のストライクガンダムさんの5人です!スペリオル君、頑張ってーっ!』

 

『皆、高機動を誇るモビルスーツ達だな。後、トルネードガンダム。仮にも実況が個人に入れ込むのは良くないと思うぞ?』

 

とシャアがトルネードにツッコミを入れる。さて、どうなるかな……。スタートの合図が鳴る!皆一斉にスタートダッシュする!そんな中、1人だけ明らかに違う動きをしている者がいた。エールストライカーを装備したストライクガンダムだ!

 

『凄い!ストライクガンダムさん、もの凄い勢いだーっ!!これがエールストライカーの効果なの!?』

 

『いや、彼は一時期もの凄く走り込みをしていてな、恐らくその時鍛えられたものが未だに錆びついていないようだ』

 

ストライクは凄いスピードで走る。俺もブースターを吹かしているし、ZⅡやアリアスも飛行形態になっているというのに追いつけていない!そしてそのままゴール!1着はストライクだった。

 

『えーと、結果が出ました!1位はストライクガンダムさん、2位にはZIIさんとスペリオル君です!』

 

『努力の結果の形が出たという印象だな。他の走者も努力していないわけでは無いと思うが、あの頃のストライクは鬼気迫る雰囲気だった……』

 

くっ、Ex-sガンダムのGクルーザーならいけたか?結局ストライクは背中に装着されたエールストライカーをほとんど使っていないように見えた。流石だな……。そして俺は休みながら、後続の走者達の走りを見物する。そうして第一種目が終わった。実況席のトルネードは水を飲むと、

 

『第二種目は綱引きです!今回の綱引き白組のリーダーはガンダムEz8さん!そして赤組のリーダーは……ガルマ専用ザクさん!?』

 

綱引きの綱の所にガンダムEz8と茶色のザクが対峙する。

 

『ガルマさんってドップでしたよね?ザクになれたんですか!?』

 

『ああ、滅多にならないが、ガルマの奴は力仕事をする時にはザクの姿になれる』

 

Ez8は陸戦型ガンダムやヘビーガンダムと言ったメンバーを従えて、

 

「ああ言うけどガルマさんはこういう事には不慣れの筈っす!一気に行くっすよ!」

 

と白組を鼓舞する。対するガルマは

 

「いやあ、だから何の対策もしない私だと思っているのかい?要は勝てばいいのさ」

 

と指を鳴らすと、ガルマの後ろに傷だらけの歴戦の勇士といった風貌のククルス・ドアン専用ザク、更には戦車の化け物と言うべき姿の機体、ヒルドルブやライノサラスが姿を見せる。Ez8は、

 

「え、ええっー!?審判!あんなのありっすか!?」

 

と言うが審判は

 

「彼らも参加者としてちゃんと登録されています」

 

と返答する。Ez8は

 

「じゃあ、仕切り直しっす!」

 

と言うが、ガルマは

 

「すまないね、もう開始時間だ」

 

と言う。そして綱引きが開始された!

 

『さあ始まりました!綱引き戦白組と赤組です!……あれ?白組の皆さん動かないんですけど』

 

白組のメンバーもEz8をはじめとして屈強な面子ではあるが、正に超ヘビー級と言えるヒルドルブやライノサラスを前に全然綱を手繰り寄せられないようだった。

 

『これは勝負あったか……?』

 

とシャアが呟く。俺も同感だ。Ez8は

 

「アプサラスさん……、俺に力を!」

 

と恋人のアプサラスの名を呼ぶが、ガルマの

 

「これでフィニッシュだ」

 

の声と共に綱は完全に赤組の陣地に引きずり込まれ、綱引きは決着した。

 

『勝者、赤組です!あの、白組の皆さんはどうして動かないんですか!?』

 

トルネードがEz8に聞く。Ez8は

 

「いや、だってあんなんどうすりゃいいんすか!?」

 

と逆に問い返す。他の参加者も皆同じ意見のようで頷いている。するとガルマが近づいてきてこう言った。

 

「Ez8君、恋人に良い所を見せたかったようだが、こっちも恋人のイセリナが見物に来ていてね。無様な姿を晒す訳にはいかなかったのさ」

 

それを聞いてEz8は

 

「だからと言って大人げなさすぎるっす!?」

 

と言う。ガルマは笑いながら

 

「なに、君も全力を振り絞っていたのは君の恋人にも伝わっただろうさ」

 

そう言うと、ガルマは戻っていった。Ez8は

 

「あ、まあ……そうっすけど……」

 

と歯切れが悪そうに返す。

 

『えー、第二種目はまさかの展開となりましたが、第三種目に移ります!第三種目は二人三脚です!』

 

『これはコンビネーションが試されるな』

 

『参加者はホワイトベースのガンダムさんとアレックスさん、傭兵部隊さーぺんとてーるからガンダムアストレイブルーフレームさんとイライジャジンさん、そしてMO-Vからやって来たガンダムグリープさんとガンダムアスクレプオスさんです!』

 

MO-V……!もしかして?俺はグリープとアスクレプオスに話しかける。

 

「お前達もしかしてジェミナス兄弟か?」

 

すると彼らは

 

「ああ、Sガンダムか。そうだぜ俺は元ジェミナス01だ」

 

「私はジェミナス02から今の姿になった」

 

と言う。どうやらジェミナス01がガンダムグリープ、ジェミナス02がガンダムアスクレプオスへとパワーアップしたようだ。俺は

 

「随分変わったな……」

 

と言う。すると2人は

 

「まあ、俺達も色々あったんだ」

 

と言う。そして彼らは自分のチームに戻ると、並んでスタンバイした。

 

『それでは、二人三脚スタートです!』

 

二人三脚がスタートした。双子の兄弟であったグリープとアスクレプオスが有利かと思われたが、

 

「ちょっ!?兄さん、パーツが邪魔だって!」

 

「お前こそそのパーツはどうにかならないのか……」

 

グリープとアスクレプオス。2人のゴツイパーツがそれぞれ干渉しあい、上手く進めて居なかった。あれなら進化前のジェミナスの状態の方がよっぽど良かっただろう……。

 

普段から同居しているガンダムとアレックスのガンダム兄妹と仕事仲間であるブルーフレームとイライジャのさーぺんとてーるコンビは中々息が合っていて、グリープとアスクレプオスの兄弟よりは順調に進んでいた。すると二人三脚のコースが見えてくる。

 

『さあ、各チームが1位を目指して進んでおります!先頭は傭兵部隊さーぺんとてーるからブルーフレームさんとイライジャさん、次点はホワイトベースのガンダムさんとアレックスさんのコンビです!』

 

『やはり軍事組織出身者が強いな。特にさーぺんとてーるコンビの方は息が合っている』

 

シャアの言う通りだな……。さて、順位に変動はないようだしそろそろゴールか?と思った時だ。グリープが

 

「まずいぜ兄さん!あれを使うしかねえ!」

 

と言い、アスクレプオスは

 

「そうだな、逆転するとしたらあの手しかないか……」

 

と言う。あれだと?何か切り札でもあるのか?

現在最下位のMO-Vの兄弟は、同時に

 

「「PXシステム!発動!!」」

 

と言った。そして、

 

「ぐはっ!?」

 

「うぐっ!?」

 

盛大にすっころんだ。

 

『ああーっと!グリープさんとアスクレプオスさんのMO-V兄弟、派手に転倒したーっ!』

 

『彼らの切り札が不発に終わったか……。まあ、ある意味妥当な結果とも言えるな』

 

確かに……。しかし、PXシステムって一体何なんだ?MO-Vの兄弟はというと打ち所が悪かったのか、沈黙している……。結局、二人三脚を一着でゴールしたのはさーぺんとてーるコンビだった。

 

『優勝はさーぺんとてーるコンビ!おめでとうございます!』

 

こうして運動会の前半が終了し昼休憩となった。俺はペガサスⅢの皆と昼飯を囲んでいる。FAZZが、

 

「100m走は惜しかったなスペリオル」

 

と言ってくる。それに対して俺は、

 

「ああ……。でもまだまだこれからさ」

 

と返す。するとZプラスが

 

「そういえばトルネードの姿が見えないけどどうしたんだろうな?」

 

と言う。確かに彼女の姿が見えない。俺は

 

「彼女は実況の立場だし後半の打ち合わせでもあるんじゃないのか?」

 

と言った。すると皆納得していた。俺は、

 

「運動会はまだまだこれからだ。優勝出来るかどうかは分からないが……、とりあえず頑張ろうぜ」

 

と皆に言うのだった。

 




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