SDガンダムフルカラー劇場~スペリオルとALICEと色々~   作:クォーターシェル

3 / 16
第2話 えぅーごとトルネード

あれから俺達は走り込み等の体力作りを行っていた。俺とZプラスは普通だが、FAZZがばてていた。彼は見た目通りの重装甲なので、こういうのは苦手らしい。

 

「おいFAZZ置いてっちまうぞー!」

 

とZプラスが言う。FAZZは

 

「しょうがないだろう……宇宙空間ならまだしも重力がある所だと、装甲が重りになるんだよ」

 

と言っていた。その後、俺とZプラスはなんとかついていったものの、FAZZは途中で脱落していた。

 

「今日はここまでだ。明日もまた同じ時間だ。それまでに準備をしておけ」

 

訓練終了の時間になり、ネロ・トレーナーはそう言って去っていった。俺は

 

「FAZZ。その装甲は脱げないのか?」

 

とFAZZに聞く

 

「ZZガンダムとは違うんだよ。この装甲は外せないんだ。まあ、俺としてはこいつを着ていると安心感があるんだけどな」

 

とFAZZは答えた。

 

次の日、昨日の疲れが残っていたが、何とか起き上がり、トレーニングルームに向かう。そこには既にFAZZとZプラスが待っていた。

 

「遅いぜ。何やってたんだ?」

 

とZプラス。それに対して俺は

 

「悪い。ちょっと寝坊した……」

 

と謝った。すると、

 

「大丈夫だ。俺達も今来たところだからな」

 

とFAZZ。どうやら俺達を待とうとしていたようだ。俺達が会話をしていると、そこにネロ・トレーナーが来た。

 

「むっ。お前たちか。ちゃんと来たな」

 

とネロ・トレーナー。それに対して俺は

 

「来なかったらどうするつもりでいたんですか?」

 

と質問する。するとネロ・トレーナーは

 

「決まっている。その時はお前たちの家に強制送還だ」

 

……どうやら逃げても無駄だったようである。そんなこんなで今日のメニューが始まった。まずはランニングから始まり、筋力トレーニング、射撃訓練と続いた。射撃訓練ではネロ・トレーナーは

 

「銃はモビルスーツを倒すためにあるものではない。己の命を守るためにあるものだ」

 

と言いながら俺にビームライフルを渡してきた。俺がそれを撃ってみると、見事に的の中心に命中した。

 

「ほう。中々やるではないか」

 

とネロ・トレーナーは言った。その後、俺とZプラスはネロ・トレーナーに白兵戦のやり方を教えてもらった。ちなみはFAZZは重火器専門なので、白兵戦の訓練は無しだ。俺達は武器を使った戦い方の基礎を学んだ後、素手での格闘術も教え込まれた。

 

そして、1週間が過ぎた頃。俺とZプラスはネロ・トレーナーの地獄の特訓に耐えきっていた。俺達の体力はかなりついたと思う。一方、FAZZは相変わらずの重量級の鈍さが災いして、

「火力だけのお前はボールも同然だ!」

 

とガンダムの一年戦争のボールに例えられていた。

 

「お前たちが俺の課す厳しい試練を乗り越えたことに感謝しよう」

 

とネロ・トレーナー。俺達は

 

「ありがとうございます」

 

と頭を下げる。

 

「そこで、お前たちには褒美として休暇を与える。しっかり休んで英気を養うといい」

 

とネロ・トレーナー。俺とZプラスは喜びの声を上げた。

 

「やったぜ!」

 

「ああ。やっとゆっくりできるな」

 

と俺達。それから俺達は家に戻り、この世界に来て初めての休日を楽しむことにしたのであった。

 

俺とZプラスとFAZZはペガサスIIIの食堂で食事をしていた。食事の内容は普通の人間とそう変わらない料理だった。俺はハンバーグ定食を食べ、Zプラスはカツ丼、FAZZはカレーライスをそれぞれ頼んでいた。

 

「しかし、こうしてゆっくりと飯を食えるなんてな」

 

と俺は言った。

 

「ああ。あの鬼教官殿にも感謝しないとな」

 

とFAZZ。すると、そこへネロ・トレーナーがやってきた。

 

「何をしている。俺も同席させてもらうぞ」

 

と言って席に着くネロ・トレーナー。そして、

 

「今日は特別に俺が奢ってやろう」

 

と言った。俺とZプラスは驚き、FAZZは

 

「いいんすか!?」

 

と言った。ネロ・トレーナーは

 

「お前たちもよく頑張っているからな」

 

と答えた。俺とZプラスは

 

「いただきます!」

 

と言って食べ始める。FAZZは

 

「教官……!俺、感激です!」

 

と言って泣いていた。俺とZプラスは

 

「「ご馳走様でした!」」

 

と言って完食する。それを見たネロ・トレーナーは

 

「ふっ……また食いたい時はいつでも言え」

 

と言って去って行った。俺達は

 

「ありがとうございます!」

 

と礼を言ってネロ・トレーナーを見送った。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

「さてと、これからどうするか……」

 

と俺。すると、Zプラスが

 

「せっかくの休みだし、どっか行こうぜ!」

 

というのだった。確かに、この世界にきてからずっと訓練ばかりだったからな……。たまにはいいだろう。

 

「そうだな。じゃあ、どこか行くか」

 

とFAZZ。

 

「よっしゃー!」

 

と喜ぶZプラス。そして、俺達は街へ出かけることにした。

 

「どこに行く?」

 

とFAZZ。俺は

 

「そうだなぁ……」

 

と何処へ向かうか考えていると、向こうの方からモビルスーツが何人か歩いてきた。それに気づいたZプラスが

 

「おっZ達だ!」

 

と言った。よくよく見るとZガンダムにガンダムマークⅡ、メタスにZZガンダムと……見た感じガンダムっぽいが目がモノアイになっているモビルスーツだ。大体エゥーゴのモビルスーツ達だが、最後のは誰だろう?ガンダムっぽいってことはガンダムのモビルスーツに違いないはずだが……

 

そう考えている内に向こうもこちらに気づいたらしい。ZZが手を振っている。

 

「おー!ZプラスにスペリオルにFAZZじゃん!どうしたんだ?」

 

「俺達は休暇中なんだ!そっちはどしたん?」

 

ZZの問いにZプラスが答える。それにメタスが

 

「こっちも休憩を兼ねて買い出しに来たんです。そういえば、スペリオルさんはこの前大怪我を負ったって聞きましたが大丈夫ですか?」

 

と言う。俺はそれに

 

「ああ、もう傷の方は良くなったよええと、えぅーごの皆さんだっけ?」

 

と返す。そしてFAZZが

 

「すまないが、スペリオルは記憶に障害が残っちまってるんだ。だからちょっと変かもしれない」

 

と言う。マークⅡが

 

「そうなのか?」

 

と訊いてくる。俺は

 

「基地のデータで少し皆さんのことを調べたくらいなんだけど、確かZさんにメタスさんにマークⅡさんZZさんと……あの最後の1人は」

 

するとZZがモノアイのガンダムっぽいモビルスーツに肩を寄せ、

 

「こいつはシスクードっていうんだ!最近てぃたーんずからえぅーごに鞍替えして来たんだ!なっ?」

 

と言う。シスクードは

 

「……シスクードだ」

 

と言った。シスクード……確かゲームに登場したモビルスーツだったか?俺は

 

「シスクードさんですね。俺はSガンダムです」

 

と言った。すると今まで黙っていたZが。

 

「君、本当にスペリオル?」

 

と言った。……もしかして、俺の中身がスペリオル本人じゃないのバレてる……?

 

「何言ってんだ?確かに前より大人しくなった感じだけどこいつはスペリオルだろ?」

 

とマークⅡ。メタスは

 

「Z、何か気になるの?」

 

と言った。Zは

 

「ちょっと気になった」

 

と言ったのだった。どうやら根拠的なものは無く勘らしい。俺は心の中で胸をなでおろした。気を取り直したZプラスが

 

「なあ一緒に飯でも食いに行かないか?折角会ったんだしさ」

 

と言った。マークⅡが

 

「構わないぜ。俺達もそろそろ飯にしようと思ってたからな」

 

と言う。FAZZが

 

「いいねえ、何にする?俺はヘルシーなもんにするが」

 

と言い。ZZがそれに対し、

 

「FAZZはこれ以上太ると生活に支障きたしそうだもんなっ!」

 

と言って、FAZZに追いかけられる。俺達は近くのレストランに入って、食事を楽しんだり、会話したりした。会話していると、モビルスーツ達の人格は原作アニメにおけるパイロットを反映したようなものだと分かって来た。ZとマークⅡはカミーユ・ビダン、メタスはファ・ユイリィ、ZZはジュドー・アーシタの人格に似ていると分かる。シスクードは……彼の出てくる作品に触れたことが無いのでよく分からない。そうなると前にあったガンダムはアムロ・レイと似た人格の筈なのだが似てたような似て無いような……。そうこうしている内に食事が終わり、俺達はそれぞれの基地に戻ることになった。

 

「いやあ食った食った!」

 

「いかん……ついつい食い進んでしまった……」

 

俺達の中でもいっぱい食べたのはZZとFAZZだった。Zプラスは

 

「二人はZ一族の中でも大食漢だからなあ」

 

と言った。そしていよいよ俺達が別れる時に事件は起こった。

 

「うおっ!?」

 

FAZZの変な声と何かが壊れたような音がしたと思ったら、FAZZの下半身が地面に突き刺さっていた。FAZZが重すぎたのかその辺りが脆くなっていたのか、あるいはその両方か兎に角まずはFAZZを助けないといけないだろう。

 

「怪我はないですかFAZZさん!?」

 

と言うメタスに

 

「お前マジで食い過ぎじゃねえのか……?」

 

とマークⅡがFAZZを引き上げようとする。俺達もワンテンポ遅れたが、皆で引き上げようと集まった。しかし、重装甲の上にご馳走を食べたばかりのFAZZの身体は重く、中々抜けなかった。

 

「お、重い……」

 

「はははっ!全然抜けねー!」

 

「この人数で抜けんとは……」

 

このままではしょうがない救援を呼んだ方が良さそうだ。FAZZは

 

「すまねえが、大丈夫なのか……?」

 

と不安そうな顔をしている。メタスは

 

「誰かーっ!手を貸してくださいーっ!」

 

と周囲に助けを求める。すると、

 

「どしたの?」

 

という声が聞こえたそっちを見てみると、ガンタンクが居た。あの初代ガンダム映画版では出番を削られてしまったガンタンクである。

 

「げっガンタンク……!」

 

とマークⅡ。なんかすごい嫌そうな顔をしている。メタスは

 

「あの……すみません。FAZZさんが穴にハマっちゃったんです……だから助けを……」

 

と言う。それに対し、ガンタンクは

 

「わかった!あなをひろげればぬけられるね!」

 

と言ったかと思うと、肩の主砲をこちらに向けた。へ?と思った途端、俺の身体は勝手にその場から離れていた。そしてそれから1秒後、轟音と共にガンタンクの主砲から光が出たかと思うとFAZZと側にいたマークⅡ達が吹っ飛ばされていた。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

ALICEはその男、ガンタンクが砲撃すると判断した瞬間にその場から離脱した。あの砲撃は一度受けている。そう何度も受ける訳には行かないと判断した。友軍がその攻撃の直撃を受けるがこの身体が失われることよりは優先は出来ない。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

俺は焦げている皆のもとに駆け寄る。

 

「だ、大丈夫か!?」

 

マークⅡが

 

「こうなると思った……てかスペリオル、お前1人で逃げたな……」

 

と言う。俺は

 

「ご……ごめん……体が勝手に動いたんだ……」

 

と謝る。FAZZの方を見てみると、穴から抜け出た彼は気絶しているようだった。ガンタンクは、その場を去ったのかもういなかった。とりあえず俺は皆に応急手当を施すのだった。

 

その後、何とか落ち着いた俺達はガンタンクの砲撃で広がった穴の傍で話していた。

 

「えっガンタンクってあんな風によく砲をぶっ放すのか!?」

 

と言う俺に、Zが

 

「彼はいつも大体あんな感じだ」

 

と返す。そりゃかなりの危険人物なのでは……?ていうかそんな危険人物によく喧嘩を売れたな前の俺。砲撃狂とも言うべきガンタンクの存在におののいていると、

 

ZZが

 

「なあ、この穴の先、かなり広そうだぜ!」

 

とFAZZのハマっていた穴の奥を見ている。

 

マークⅡが

 

「これだとコロニーに穴が空いてるんじゃないか……?」

 

と言うがZは

 

「空気がコロニーの外側に流れる感じはしない。むしろこの穴の奥の方から風が吹いてきている。」

 

と指摘する。ZZが

 

「なあ、この奥を探検してみようぜ!お宝があるかもしれないぞ!」

 

と言う。探検か……正直あんな事があった後だし帰りたいのだが、Zプラスが

 

「いいねえ、浪漫があるじゃん!」

 

と賛成する。FAZZは

 

「俺はパス。またどっかでつっかえるかもしれんし」

 

と探検に行かないことにした。

 

マークⅡは

 

「しょうがねえな。ZZ達だけだと心配だし、俺も行くよ」

 

と言い。Zは

 

「僕はいいや」

 

と行かない、メタスも

 

「私も残ります」

 

と行かない、シスクードも

 

「俺は興味ない」

 

と、行かない事にした。俺は帰りたいとも思ったが、ちょっと気になったので

 

「じゃあ人数の割合的に俺も行くよ」

 

と穴の中に入ってみることにした。こうして、俺、ZZ、Zプラス、マークⅡの4人でFAZZがハマった穴を探検することにした。

 

俺達は穴の中をライトで照らしてみる。

 

「結構深そうだなこりゃ」

 

「早速降りてみようぜ」

 

とZプラスが急かし、俺達は穴の中に降りてみる事になった。ロープを垂らして、穴の底に着地する。そこに広がっていた光景は

 

「こりゃ……なんかの工場か?もう大分長い間使われてないみてえだが……」

 

とマークⅡ。確かにベルトコンベヤやクレーンのようなものが見受けられ、それらは工場を想起させた。ZZが

 

「わあ!こりゃお宝が眠ってそうだぜ!」

 

とどんどん奥へ進んで行く。

 

「あっ、まてよZZ!」

 

とZプラスが言い、俺達はZZを追いかけた。するとその先には棺のようなものがあった。

 

「この中にお宝があるって感じがするぜ!」

 

とZZが言う。俺は

 

「そうなのか?」

 

と言い。マークⅡが

 

「Zの親戚たちって妙に勘が良いからな……」

 

と言う。Zプラスが棺を開けようとするが、

 

「開かないな」

 

どうやら鍵がかかっているらしい。そこで俺は

 

「じゃあちょっと強引に開けてみようか」

 

とビームサーベルを取り出す。マークⅡが

 

「どうする気だ?」

 

と尋ね、俺は

 

「サーベルの出力を弱めにして、鍵を壊すのさ」

 

と言う。溶接の要領で慎重に鍵の部分を壊す。

 

「よし、開けてみるぞ」

 

「おお!」

 

「お宝とご対面だ!」

 

と思い棺の蓋を開ける。すると、

 

「えっ?」

 

そこにはモビルスーツが眠っていた。俺達と似たような、ガンダムタイプだ。

 

「わっ!すげー可愛い子じゃん!」

 

とZプラス。別の世界からやってきた俺にはまだよく分からないが、このモビルスーツは美少女の部類に入るらしい。ZZは

 

「俺の思ってたお宝と違う……」

 

とちょっとテンションが下がっていた。すると、ガバっと眠っていたガンダムが起き上がったと思うと、俺にしがみついてきた

 

「うおっ!?」

 

思わずびっくりする。そのガンダムは

 

「お、お腹空いた……」

 

と言ったかと思うと、また意識を失ってしまった。俺は

 

「ど、どうする?」

 

とマークⅡに問う。マークⅡも困惑した表情で

 

「俺に言われても……」

 

と言うのだった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

その後、お腹が空いているらしいモビルスーツを穴から連れ出した俺達はその子に食事を振る舞った。出された食事を食べた後、彼女は自己紹介した。

 

「私はトルネード、トルネードガンダム!」

 

しかし、その後が問題だった。彼女は目覚める前の記憶を名前以外失っていたのだ。お陰で俺達が探検した遺跡が何なのか分からなかったし、彼女の帰る場所も分かっていない。俺はトルネードにこれからどうするのか聞いてみると、

 

「そうだね。じゃあスペリオル君達の所について行くよ」

 

と言うトルネード。それでいいのか!?

 

そしてトルネードは本当にペガサスⅢまでついてきて、れんぽーに厄介になることになった。とりあえずペガサスⅢで見習いとして所属することになったのだった。

 




はい、と言う訳で今作のトルネードガンダムは女の子です。まあパイロットも不明なのでご容赦頂ければと。

駄文閲覧ありがとうございました。感想お待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。