SDガンダムフルカラー劇場~スペリオルとALICEと色々~   作:クォーターシェル

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第4話 ホワイトベース隊

「あれは……!?」

 

という俺に、

 

「あれが我々の最終兵器、ゾディ・アックだ」

 

とそれに答えるモビルスーツがゼク・ツヴァイの後方に現れた。そのモビルスーツはゼク・アインやゼク・ツヴァイと同じような青色をしており、ガンダムを思わせるV字のアンテナが頭に付いていた。いや、こいつもガンダムなのだ。ガンダムというには中々の異形の顔だが。そう、こいつの名前は――

 

「初めまして、ペガサスⅢの諸君。私はガンダムマークV。にゅーでぃさいずのリーダーだ」

 

と俺達に話しかけてくる。

 

「こいつが……」

 

とZプラス。俺達は緊張していた。ガンダムマークVは今までのにゅーでぃさいずのメンバーとは違う、どこか得体の知れぬオーラを放っていたからだ。

 

「あんな物を何に使うんです!?」

 

と、トルネードは尖塔の様なマシン、ゾディ・アックを指さしながら言う。あれはどうやら地球に向かっているようだ。だとすると……

 

「ふっ、新入りのお嬢さん。ゾディ・アックは地球にある、れんぽー本部に落とすのだよ」

 

とマークVは答える。やっぱりか……。サイズは小さいとはいえ、コロニー落としの様なものだな……。

 

「そんなことさせるかよ!」

 

とFAZZが言う。

 

「ならばどうする?」

 

とマークVが聞くと、

 

「決まっている!止めるんだよ!」

 

とZプラスは答え、俺も

 

「ああ、その通りだ」

 

と言った。

 

「面白い、やってみるがいい!」

 

とマークVが言う。俺とZプラスはマークVに攻撃しようとするが、ゼク・ツヴァイがその行く手を遮る。

 

「貴様らの相手はこの私だ!」

 

「上等だ!」

 

と俺とZプラスは再びゼク・ツヴァイに挑むが、今度はゼク・アインまで現れて加勢する。

 

「くっ!邪魔だ!」

 

とZプラスが言い、

 

「どけ!」

 

と俺が言う。俺達がゼク軍団を相手している間に、今まで待機していたネロ部隊がマークVに一斉に襲い掛かる。

 

「スペリオル達だけに良い格好はさせないぜ!」

 

「マークV覚悟おおお!」

 

とネロ部隊の面々は叫び、ビームライフルを連射するが、マークVはひらりと回避する。

 

「ふん、雑魚どもが!」

 

とマークVは言いながらビームサーベルを抜いて応戦する。マークVはネロ達に切りかかる。直近のネロ達もビームサーベルを抜いてマークVに切りかかるが、技量の差が凄まじいのかあっさりとマークVに吹っ飛ばされてしまった。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

と他のネロ達が後ろからマークVを攻撃しようとするが、マークVが

 

「インコム!!」

 

と叫ぶと、マークVの肩に装備されていたワイヤー付きのビーム砲が伸び、マークVの死角に居たはずのネロ達を撃墜した。

 

「な、なんだありゃ!?」

 

と驚くZプラス。

 

「あれがマークVが持つ特殊兵装、インコムさ」

 

と俺。

 

「なんて強さなの……」

 

とトルネード。すると、

 

「くそっ、ハイパー・メガ・カノンだぞ!?射程距離内には入っているはずなのに!」

 

とFAZZ。彼は地球に向かうゾディ・アックを撃墜しようとしていたようだが、Iフィールドを張っているゾディ・アックに対してビーム兵器はあまり効果が無かった。ゼク・ツヴァイが

 

「ふっ、無駄だ。せめてゾディ・アックに匹敵する質量の物体をぶつけないと止まらないぞ?」

 

と嘲笑する。

 

「くそっ!」

 

とFAZZ。トルネードが後方で指揮を執っているネロ・トレーナーに連絡する。

 

「トレーナー教官!撤退の許可を!今の戦力では……」

 

「ダメだ。撤退の必要は無し!今増援がそこに着くころだ!」

 

「増援が!?」

 

と驚くトルネード。すると、

 

「ふっ、残念だったな。ペガサスIIIの諸君。君の部隊はもう壊滅寸前だ。後は我々に任せて大人しく見ているがいい」

 

と、マークVが俺達の背後を取る。

 

「しまった!」

 

と俺が言った瞬間、マークVが装備しているミサイルをこちらに放った。これは躱せない。

 

「くっ!」

 

俺は思わず目をつぶった。しかし、いつまで経っても衝撃が来ない。恐る恐る目を開けると、1人のモビルスーツが立っていた。

 

「え……?」

 

と呆然とする俺。それは、かつてちょっと会った事のあった、初代ガンダムだった。しかも、FA(フルアーマー)の。

 

「危なっ!フルアーマーじゃ無かったら大変だったぞ!」

 

と、ガンダム。表情も若干焦った感じだ。状況を見るに、彼が盾になって俺達を守ってくれたようだ。

 

「あ、ありがとうございます!」

 

と俺はガンダムに礼を言う。

 

「気にしないでくれ。それよりもこの場はホワイトベース隊が引き受けた!」

 

とガンダム。ホワイトベース隊?という事は……。響く爆音。

 

「「ぐわああああああああああああっ!?」」

 

突如月面が爆発し、ゼク・アイン達が吹っ飛んでいった。見ると、ガンキャノンやガンタンク達が居た。どうやら彼らが砲撃を行ったらしい。

 

「言っとくけど、味方に撃つなよガンタンク!」

 

とガンキャノン。

 

「それいがいならうちまくっていいの?」

 

とガンタンク。ゾディ・アックの方を見ると、戦艦ホワイトベースがゾディ・アックを押し返さんとブースターをふかしていた。

 

「よし、このまま押し返すぞ!」

 

と俺が言うと、

 

「了解です!」

 

とトルネードが言い、俺達は再びゼク軍団と戦う。だが、先程よりは楽になった。何しろ、援軍が来たのだ。ゼク・ツヴァイが

 

「攻撃だ!攻撃!れんぽー軍を蹴散らせ!」

 

と部下たちに指示を飛ばすが、

 

「ぎゃああああああっ!?」

 

「あああああああああっ!?」

 

にゅーでぃさいずのモビルスーツ達は次々と支援砲撃により戦闘不能になっていった。というか支援砲撃が激しすぎて味方のこちらがまともに進めない……!

 

「くっ!貴様らは……!」

 

と、俺達と戦っていたマークVも苛立ちを見せる。

 

「お前がにゅーでぃさいずの親玉だな!元々はれんぽーだった筈なのになんでこんな事をするんだよ!」

 

とガンダムが言う。それに対しマークVは

 

「お前が言うかガンダム!そもそもが貴様が……!」

 

と言う。ガンダムは

 

「俺が?」

 

と返す。

 

「れんぽーの顔たる貴様があろうことかじおんのシャアと仲良くしているから我々は怒ったのだ!」

 

とマークV。

 

「……え?」

 

とガンダム。その表情は呆然としていた。

 

「……そうなの?」

 

と俺。ガンダムは

 

「えっ違う違う違う何でシャアと仲良くしてるとか思われてんの?怖いんだけど」

 

と早口で否定する。マークVは続けて言う。

 

「他にも知っているぞ。じおんのララァとか言う奴といい感じになっていたとか!れんぽーがじおんと仲良くなるなど俺が許さん!」

 

「いやいや、待てよ!確かにララァのことは少なからず思ってるけど、別にじおんの連中と仲良くしたいとか思ってないから!」

 

と慌てるガンダム。

 

「そうなのか?」

 

と俺が聞くと、

 

「そうだよ!っていうかなんでそんな噂が流れてんだ!?」

 

と、混乱した様子のガンダム。どうやら彼は本当に心当たりが無いようだ。

 

「嘘だっ!!お前らこの前もじおんの連中と運動会を楽しんでいたそうだな!だから俺達はれんぽーは腐っていると判断し、にゅーでぃさいずを結成したのだ!」

 

とマークV。

 

「おい、どういうことだガンダム!運動会がなんだって?」

 

と俺がガンダムに詰め寄ると、

 

「い、いやあれは確かにミネバちゃんが優勝したけど深い意味は無いんだって!誤解!」

 

と、動揺しながらも否定の意志は崩さないガンダム。

「まあ、あの運動会は凄かったな……」

 

と呟くガンキャノン。彼は何か思い当たる節があるようだ。マークVは

 

「ええい埒が明かん!ゾディ・アックよ!分離!」

 

と叫ぶ。すると、ホワイトベースと押し合っていたゾディ・アックが綺麗に先端から真っ二つになるように分離した。

 

「ん?」

 

「なんだ?」

 

「れんぽー本部の前に貴様らを纏めて粛清してやる!ゾアンⅠ、ゾアンⅡメガ粒子砲用意!」

 

その言葉と共に分離したゾディ・アックがメガ粒子砲を撃つべく光を溜めている。

 

「これはまずい……?」

 

と俺。しかし、ゼク・ツヴァイが

 

「マークV様!おやめください!説明書を読んだでしょ!」

 

と叫ぶ。すると、

 

「ええい黙れゼク・ツヴァイ!俺はもう我慢ならん!今ここでにゅーでぃさいずの力を見せ付けてやる!」

 

とマークV。

 

「マークV様……!」

 

と悲痛な表情を浮かべるゼク・ツヴァイ。

 

「ふっ、これで終わりだ!死ねえっ!!」

 

と、その掛け声と共にゾディ・アックはメガ粒子砲を放とうとしたが、分離していたゾアンⅠとゾアンⅡがいきなり爆発した。

 

「なっ!?」

 

と驚くマークVに

 

「ゾディ・アックは分離後メガ粒子砲を使ったら自爆するって説明書に書いてあったじゃないですかぁ……」

 

とゼク・ツヴァイ。

 

「ええー……」

 

とあまりな事態に思わずこんな言葉が出て来た俺。敵の最終兵器がなんか自爆するとか……

 

「な、なんていうか……ご愁傷さまです……」

 

と俺が言うと、

 

「くそっ!こうなったら、せめてお前だけでも道連れにしてやる!」

 

とマークVがこちらに向かって来た。

 

「くっ!」

 

と俺が身構えるとマークVが切りかかってくる。さっきの技量を見たし、ヤバいかも……と思ったが。また俺の身体は勝手に動き、俺のビームサーベルはマークVのビームサーベルと鍔迫り合っていた。

 

「え?」

 

と俺。そして、

 

「はああっ!」

 

と気合の声と共に、勝手に俺の脚が蹴りを入れ、マークVはゼク・ツヴァイのもとに吹っ飛んだ。

 

「ぐわあっ!?」

 

「うぐ!?」

 

2人はぶつかり大きな隙が出来た。そして

 

「すきあり」

 

ガンタンクの砲撃がマークVとゼク・ツヴァイを吹っ飛ばした。

 

「ぐはっ……!!」

 

「ごほっ……!?」

 

月面でのれんぽーとにゅーでぃさいずの戦いは終わった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

あの後、気絶したにゅーでぃさいずの面々を俺達は拘束し、とりあえず本部に連れて行った。その後、にゅーでぃさいずの残党が居ないか見回ったが、特に何も無かった。そして今回の作戦に協力してくれたホワイトベース隊に礼を言う俺達だが。その場に2人の人物が現れた。

 

「これで終わりかにゅーでぃさいずもあっけないものだったな」

 

じおんのリーダー格、シャア(ザクⅡ)と

 

「面白い子たちが居るって話だったけどあの子かしらこの子かしら?」

 

シャアの恋人、ララァ(エルメス)である。

 

「シャア……!」

 

と、警戒する俺達。シャアは

 

「そんなに怖い顔をしないでくれ。私は君たちと争うつもりはない」

 

と両手を上げる。

 

「じゃあ、なんでここに?」

 

とガンダムが聞くと

 

「決まっているだろう。れんぽーの痴態を見物しに来たのさ」

 

とシャア。

 

「あんたなあ」

 

と俺が言うと、シャアは

 

「冗談だよ。今回は君たちに感謝しているんだ」

 

と言う。

 

「感謝?」

 

とトルネードが聞くと、

 

「ああ。ペズンの連中は変わり者が多いがじおんの者でね。彼らを解放した事をじおんの代表として礼を言うよ」

 

とシャアは頭を下げた。そしてララァは俺とトルネードの方を見ると。

 

「あらあら。これは2人とも面白いことになっているわね」

 

と言った。

 

「えっ?俺?」

 

と俺が困惑すると、

 

「そうよあなた。貴方は神を信じるかしら?もっとも信じなきゃあここには居ないわね●●●君」

 

とララァは俺にしか聞こえないよう囁く。……今。俺の前世の名前言った?

 

「え?」

 

と、思わず声が出る。すると、

 

「まあ、そういうことだ。私達はこれから用事があるから失礼するよ。それではな」

 

と、じおんの人達は去っていった。

 

「一体何なんだ……」

 

と呟くガンダム。その時だネロ・トレーナーから連絡が入る。

 

『作戦はとっくに終了してるぞ!とっととペガサスⅢに戻ってこい!』

 

どうやら俺達の任務はまだ終わっていなかったようだ。

 

「おい、戻るぞ!」

 

と俺が言うと

 

「了解!」

 

と皆が返事をする。こうして俺達は宇宙へと戻っていった。

 

とまあなんやかんやで収まった今回のにゅーでぃさいずの事件だが、俺はというとララァに言われたことが引っかかっていた。

 

「確かにララァ・スンはニュータイプよ?何で俺の前世のこととか知っているんだ?」

 

と俺が呟いていると、

 

「あっスペリオル君!」

 

とトルネードが通りかかった。

 

「おっす、お疲れさん。……なあ、ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ。お前自分の記憶が無いことについてどう思ってるの?」

 

と、俺は聞いてみた。すると、彼女は少し考え込むような仕草をした。

 

「……正直言ってよく分からないかな。でも、私は私の過去とかは関係無く今を生きていると思うんだ。だから、私にとっては今が全てだよ」

 

とトルネード。

 

「今が全て……か」

 

と俺が呟くと

 

「うん。私は今の自分が好きだし、今が一番幸せだと思う」

 

とトルネード。

 

「……いいな」

 

と俺が言うと、

 

「ふふん。羨ましいでしょ」

 

と胸を張る彼女。

 

「……そうだな。よし!俺も頑張るとするぜ!ありがとうな!」

 

と俺が言うと、

 

「いーえいいえ。どういたしまして」

 

と言って去っていく。

 

「……俺も頑張らないとな」

 

と俺が決意を新たにしていると。俺を呼ぶ声がする。

 

「ネロ・トレーナー教官がお前を呼んでるぞーっ」

 

その言葉を聞き、俺は急いで訓練場へと向かった。

 




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