SDガンダムフルカラー劇場~スペリオルとALICEと色々~   作:クォーターシェル

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第5話 MO-V

にゅーでぃさいずの事件があってから数ヶ月、その間νガンダムになったガンダムとサザビーになったシャアが死にかけたり色々あったが、俺ことSガンダムはと言うと。

 

「これがEx-sか……」

 

れんぽー技術部が開発した強化パーツによってEx-sガンダムにパワーアップしていた。強化パーツの接続を行ったペガサスⅢのメカニック担当のヌーベルジムⅢが

 

「どうですか?強化パーツの着け心地は」

 

と尋ねてくる。

 

「いや、実にいい。もっと重いかと思ってたけどそんなことは無いし、動きに違和感も無い。最高だよ」

 

俺は強化パーツの感想を言う。

 

「それは良かったです!戦闘データも採りたいのでその辺に居る『じおん』や『てぃたーんず』のMSをぶっ飛ばして来てくれればなお良いんですけど」

 

とヌーベルジムⅢはサラっと物騒な事を言う。まぁ、データの採取は強化パーツや武装だけでなく機体のデータも欲しいってことだろう。

 

「まあ、機会があればそうしてみるよ」

 

と俺は答えた。そしてヌーベルジムⅢは

 

「ネロ・トレーナー教官が呼んでますから早めに行ってきてくださいね」

 

と言ったので、俺は教官の居るペガサスⅢ司令室へ向かう。その途中でトルネードに出会った。

 

「あっ!スペリオル……君?だよね?」

 

彼女は俺の外観が変わったことに驚いているようだ。俺は

 

「ああ、もっとも今の俺はEx-sガンダムって名前だけどな」

 

と返す。

 

「“いくすぇす”……なんか、カッコ良くなったけど名前言いにくくない?」

 

「……まあ、俺もそう思うよ」

 

Extraordinary・Sガンダムの略称らしいが、確かに舌を噛みそうな名前だと思う。

 

「それはそうと、俺はネロ・トレーナー教官に呼ばれてるんだがトルネードは?」

 

「私も教官に呼ばれたんだよ。もしかして一緒に仕事することになるかもね!」

 

とトルネードは笑顔で言った。俺達は共に司令室に入る。司令の席に座った教官は

 

「Ex-s、パワーアップして早速だが試運転も兼ねてトルネードと共に月面の基地に行ってもらいたい。内容は荷物の運送だ。本来は輸送船に乗せるんだが、早急に届けてもらいたいみたいでな」

 

と言ってきた。どうやら俺ことEx-sガンダムの初陣となるようだ。

 

「了解しました。すぐに出発します」

 

と俺は答える。こうして、俺とトルネードの任務が始まったのだった。

Gクルーザーに変形した俺は、荷物とトルネードを載せて月面基地に向かうべく宇宙空間を飛行していた。トルネードは

 

「なんか、こうして二人でいるとデートみたいだね」

 

と冗談を言ってくる。俺は

 

「ああ、そうだな」

 

と冗談を返した。宇宙空間を飛びながら俺達は色々と雑談をする。

 

「そういえばさ、データを見たんだけどEx-s君ってパワーアップ前の状態でも変形飛行できるんだっけ?」

 

彼女が言っているのは、Sガンダムの状態で分離変形するGアタッカー・Gボマー・Gコアのことだろう。俺は分離変形すると自我がどうなるのとかが怖くてやったことが無い。

 

「ああ。一応変形して飛行することはできる。ただ……」

 

と俺は不安そうな声で答える。トルネードは俺の様子が変なことに気が付いたようで、

 

「どうしたの?」

 

と聞いてきた。俺は意を決して言う。

 

「いや、その……分離変形すると自我が保てるか不安でな」

 

下手すると人格が分裂するかもしれないし、そうなった場合無事に再合体できるのかとも考えてしまう。メカだった原作のモビルスーツと違い、今の俺自身がメカの様な生き物の様な存在なのだ。もしかしたら難なく上手くいくかもしれないが、飛行にはサブフライトシステムでも使えばいいので必要がないならやらないのだ。

 

「でも、別に分離変形したら自我が保てなくなるって訳でも無いんでしょ?」

 

「それはそうだが、もし暴走するとか人格が分裂するとかだったらと思うと……」

 

「大丈夫だって!私も一緒に居るから問題無いって!それに……Ex-s君がそうなったら私がサポートしてあげるからさ」

 

とトルネードは俺の不安を和らげるように言ってくれた。俺はそんなトルネードの言葉を信じることにした。やがて俺達は月面に到着するのだった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

やってしまった……。

 

「うわあ……」

 

と、トルネードが呟く。俺は何をしてしまったかと言うと、月面を飛んでいたら物陰からザクⅡが数人飛び出して来て彼らをはね飛ばしてしまったのだ。

 

「「……」」

 

ザク達は完全に伸びている。トルネードは

 

「えーっと、どうしようか?」

 

と聞いてくるが、流石にどうしようもない。そんな時だ。

 

「助けてくれてありがとうございます!」

 

と青白のレドームを装着したガンダムタイプのモビルスーツが俺達の前に現れた。

 

「えっと、貴方は……?」

 

と尋ねる俺に彼は

 

「俺はGP00、またの名をブロッサムといいます。月面基地に勤務してたんですが、この連中に襲われてましてね。危ない所でしたよ」

 

と答える。俺は

 

「なら、こいつらを月面基地に持って行って事情を話せば問題ないか。てか、何者なのこのザク達は?」

 

と伸びているザク達を指さす。ブロッサムは

 

「多分じおんの中でも無法者、チンピラみたいな連中ですかね。そういうのは何処の組織にも居ますし」

 

と言った。どうやらただのチンピラだったようだ。俺は

 

「とりあえず月面基地に行けばいいか」

 

と言うとブロッサムは

 

「ええ、そうしましょう」

 

と同意し、俺達はザク達を持って月面基地へ向かったのだった。

 

それから俺達は無事に月面基地に到着したのだが……。

 

「おや?別の場所に送るはずだった荷物が混じってるぞ」

 

と受け取った荷物を確認したジムⅡが言った。俺は

 

「そうなのか?一体何処に?」

 

と一緒に荷物を確認する。データには『MO-V行き』とあった。

 

「MO-Vってどこですか?」

 

とトルネードが尋ねる。すると一緒に居たブロッサムが、

 

「MO-Vは辺境にあるコロニーですね。月から大分遠いですが……」

 

と答えた。俺は

 

「なら、俺が運んでおくよ」

 

と言った。トルネードは

 

「教官に連絡しておきますね」

 

とペガサスⅢに居るEWACネロに通信を送る。俺は

 

「ここから遠いみたいだしトルネードは先に帰っててくれ。荷物の量も少しだしな」

 

とトルネードに言う。トルネードは少し残念そうな表情をすると、

 

「うん、気を付けてねEx-s君……」

 

と言った。こうして俺はMO-Vというコロニーに向かうのだった。……

Gクルーザーに変形した俺はブロッサムと別れてMO-Vコロニーに向かっていた。MO-Vコロニーは月とは正反対にあるらしく、かなりの距離があるらしい。実際そこまで時間はかからずに月を出発した俺は目的の宙域に入ったのだが……

 

「おい!そこのモビルスーツ停止せよ!」

 

と声を掛けられた。声がした方を向くと、それぞれ色は違うがほぼ同じ姿をした2人のガンダムタイプのモビルスーツが居た。俺は

 

「またガンダムタイプか」

 

と呟く。白い方のモビルスーツが

 

「また?」

 

と言い、俺は

 

「いや、こっちの話さ」

 

と言う。青い方のモビルスーツは

 

「この先はMO-Vの領宙だ。お前はOZぷらいずの者ではないな?」

 

と質問してくる。

 

「OZぷらいず?」

 

と俺は疑問を呈す。白いモビルスーツは

 

「最近MO-Vにちょっかいを出してくる連中のことさ。もしものことがあるといけないからな」

 

と説明してくれる。そして、青いモビルスーツは

 

「我々はそのMO-Vから来た者だ」

 

と言った。俺は

 

「俺はれんぽーのEx-sガンダムだ。こっちの荷物にMO-V宛のものが混ざってたから届けに来たんだ」

 

と言う。白いモビルスーツは

 

「届けに?それは本当にMO-V宛の荷物か?」

 

と聞いてきた。俺は

 

「ああ、間違いない」

 

と答える。青いモビルスーツは

 

「では、その荷物を見せろ。一応中身を確認する」

 

と言う。俺はペガサスIIIから預かった荷物を彼らの前に出すのだった。

 

白いモビルスーツは

 

「こりゃ随分前に頼んだパーツだぜ。今更届くなんてな」

 

と中身を見てそう言った。俺は

 

「俺が敵じゃないって信じてもらえるか?」

 

と尋ねると青いモビルスーツが

 

「失礼した。俺の名前はガンダムジェミナス02でこっちは弟のガンダムジェミナス01だ。どうやら本当にOZぷらいずの回し者ではないようだな」

 

と言ってくる。どうやらOZぷらいずに間違えられたらしい。俺は

 

「これから何処へ?」

 

と尋ねると、ジェミナス02は

 

「我々の故郷、MO-Vに帰投する。君も補給していくと良い。勿論入る前に武器の類は預からせてもらうがな」

 

と言った。ジェミナス01も

 

「MO-Vは辺境と言われてるけどいい所だぜ!」

 

と言う。俺は

 

「なら、そうさせてもらおう」

 

と言うとGクルーザーに変形した。こうして俺はジェミナス兄弟の故郷のコロニーMO-Vに向かうのだった。

 

MO-Vのコロニーの港で降りた俺はガンダムジェミナス兄弟とは別れ、補給をする為にレストランに向かう。辺りを行きかうモビルスーツ達は主にガンダムWに登場したリーオーと呼ばれるものだった。

 

顔のデザインがテレビみたいな感じで表情が分かりにくいのが特徴である。ちなみに原作においてリーオーの元となったモビルスーツ、トールギスもまた外装の下にテレビの様な顔をしている。レストランに入った俺は牛丼を注文する。運ばれてきたのは何の変哲もない牛丼だった。俺は黙々と牛丼を食べながら

 

(今頃トルネードは何をしているだろうか?)

 

と思った。牛丼を食べ終わりレストランを出ると、お土産屋で店員に客引きされた。

 

「貴方、旅行者でしょう?MO-V饅頭にMO-V茶はいかがです?セット購入するなら割引もありますよ!」

 

と店員の1人に言われた。俺は

 

「じゃあ、両方とも貰おうか」

 

と言うと店員はレジの操作を始める。

 

「ところで、地球に隕石を落とそうとした奴がいたって本当ですか?ここにも情報が届いて来たんですけど」

 

と店員。彼の言ってるのは少し前にシャアがアクシズを落とそうとした事件だろう。結局ガンダムとシャアが死にかけたが事態は無事に収拾された。

 

「ああ、隕石を落とそうとした奴ならいるな」

 

と答える俺に店員は

 

「世の中には物騒な連中が居ますよね。このMO-VにもOZの連中がちょっかいをかけようとしているし油断ならないですよ。お客さんも気をつけてくださいね」

 

と言ってくる。俺は

 

「分かった、気を付けるよ」

 

と言った。そして、会計を済ませた俺はお土産の袋を持って店を出るのだった。

 

歩いていると何やらコロニー内が騒がしくなって来た。何かあったのだろうか?と思っていると。誰かがぶつかって来た。

 

「痛てっ!」

 

「あっ、ごめん……。ってあんたか」

 

ぶつかって来たのは先ほど別れたジェミナス01だった。

 

「そんなに急いでどうしたんだ?」

 

と彼に問うと、

 

「OZぷらいずの連中がまた来たらしいんだ。それで追い返しに行くところさ!」

 

と言う。どうやらさっき言っていたOZぷらいずの連中が来たらしい。俺は

 

「俺も何か手伝おうか?」

 

と提案するが、ジェミナス01は

 

「あんたは客人だ、手出しは無用だぜ」

 

と言って走り去ってしまった。しかし気になった俺もまた騒ぎの方に向かったのだった……。

 

騒ぎの方に来た俺はジェミナス兄弟とそれに対峙するやけに煌びやかな装飾をした3人のモビルスーツを見つけた。それに近づくと俺に気づいたジェナミス02が

 

「Ex-sか。用も済んでいるだろうし早くここから離れるんだ。我々はあの連中を追い返さないといけない」

 

と言う。俺は

 

「お前らに加勢すれば3対3でちょうどいいんじゃないか?」

 

と提案する。それに対してジェミナス01は

 

「さっきも言ったけどお前は客人だ。だから余計な手出しは無用だぜ!」

 

と返してくる。だが、俺は

 

「だが、お前らはOZぷらいずに狙われてるんだろ?なら俺も戦うぜ。客人扱いしてくれた礼にな」

 

と言った。するとOZぷらいずの1人の赤いモビルスーツが、

 

「我々は構わんぞ、少し数が増えた程度で我々星屑の三騎士(スターダストナイツ)の相手になるわけが無い!」

 

と言って来た。

 

「星屑の三騎士?」

 

と聞き返す俺に彼らは、

 

「レオス!」

 

「レオール!」

 

「レオン!」

 

「「「我ら、OZぷらいずの精鋭!星屑の三騎士!!」」」

 

とかっこつけたポーズをとりながら名乗って来た。俺は

 

「なんだこの連中は……」

 

と呟いた。するとジェミナス兄弟が、

 

「あいつらは星屑の三騎士。OZのエリートなんだとさ」

 

と教えてくれた。どうやらこの3人はOZに所属するモビルスーツらしい。そして、俺の疑問に答える様にレオスと呼ばれた赤いモビルスーツが

 

「お前は余所者だろう!ならば教えてやる!星屑の三騎士とは三機揃ってはじめてその力を発揮するのだ!!」

 

と言うと、レオールと呼ばれた細身のモビルスーツも

 

「会ったことは無いが黒い三連星をも超えるのだ!」

 

と続けて言い、レオンと呼ばれたガタイのいいモビルスーツが

 

「そして俺たち星屑の三騎士はMO-Vを制圧し更に出世するのだ!」

 

と言った。ジェミナス兄弟が

 

「何を言ってやがる、MO-VはOZなんかには渡さねえぞ!」

 

「お前達をここから先へ行かせるわけにはいかない!」

 

と威嚇する。そこで俺は

 

「とりあえず此処は俺に任せてくれないか?ちょうど家のメカニックが戦闘データを欲しがっててな、連中なら丁度良さそうだ」

 

とジェミナス兄弟に言う。レオスは

 

「1人で戦うつもりか?舐められたものだ!」

 

と再びかっこつけポーズをとりながら言った。

 

「お前らなんて俺1人で十分さ」

 

と俺は懐からハリセンを取り出す。そうあのハリセンだ。それを見たジェミナス02は

 

「それが武器なのか……?」

 

と困惑した表情で言った。

 

「ビームサーベルは危ないし手加減が難しいからな」

 

なんか手加減しやすい武器は無いかと技術部に頼んだ所、これを渡された。俺も最初は何故こんなもので戦うのかと疑問に思った。

 

「そんな物が武器になるか!」

 

と星屑の三騎士が向かってくる。俺は各所のブースターを吹かし、瞬時に彼らの懐に潜り込んだ。

 

「なっ!?」

 

驚く彼らの無防備な頭にそれぞれハリセンの一撃を叩き込む。

 

「がはっ……」

 

と星屑の三騎士はうめき声を上げて倒れた。Ex-sの性能を持ってすればざっとこんなもんだ。こうして三騎士との戦いはあっけなく終わり、俺はジェミナス兄弟に

 

「こいつらどうするの?」

 

と聞くと彼らは

 

「とりあえず気絶させたから縛っておこう」

 

と言う。その後3人を縛り上げた俺達は、彼らを迎えに来たOZぷらいずのリーオー達に引き渡すのだった。ジェミナス01は

 

「いやあ、助かったぜ!」

 

と礼を言ってくる。

 

「素直にあの3人を引き渡して良かったのか?」

 

と聞くとジェミナス02が

 

「ああ痛めつけられていれば、しばらくは襲って来ないだろう」

 

と答える。ジェミナス02は

 

「それに、OZも一枚岩ではない。これでOZぷらいず……ハイドラガンダムの勢力も弱まってMO-Vにちょっかいを出してくる動き自体も弱まる筈だ」

 

と言う。それを聞いて俺は

 

「なるほど」

 

と納得したのだった……。そして俺はジェナミス兄弟に別れを告げて、ペガサスⅢに帰還したのだった。ちなみに皆にお土産のMO-V饅頭とMO-V茶を振る舞ったのだが、「普通」という感想を頂いた。

 




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