TS転生お嬢様「家から追い出されたくないのでお兄様と子作りするぜ!」 作:赤々
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「あはははっ!」
「ちょっと笑い事じゃありませんわ!」
「ふふふっ、ごめんなさい。だって本当に効果があるのか気になって私が渡した惚れ薬を試しに使ってみようと焚いた直後に苦手な教育係が入ってきちゃうなんて……まるでお芝居みたいで可笑しくて、あはははっ!」
「もう笑わないでくださいってば!あの後大変だったんですよ!?あれから黒須ったら必要な時以外接触してこないですし、たまにばったり屋敷の中で鉢合わせしても『! あ、綾香お嬢様!も、申し訳ありませんが……私、先を急いでおりますので失礼いたします!』って言って顔を赤らめて逃げるし……もう大変なんです!」
「あははははっ!」
「ちょっと何笑っているんですか!?」
間違って黒須にお香……もとい惚れ薬を嗅がせてしまった翌日。珍しく人がいないサロンに篠崎志乃の笑い声が響く。完全に他人事だと思っている篠崎志乃に態度に『くそっ…!他人事だと思いやがって…!』と俺は八つ当たり気味にイラつくが、そんな篠崎志乃はひとしきり笑った後、目に浮かんだ涙を指でぬぐい俺に向き直る。
「……ふふっ、それで、今日私のところに来たのは新しい惚れ薬を貰いに来たということでいいかしら?」
「ふ、ふん、話が早くて助かりますわ。ええ、そうです。新しい惚れ薬を貰いにきたんですの。ま、まあ……せっかくもらった惚れ薬を疑って使ってしまったのはワタクシのせいですし……不本意ながらあなたに渡されたあれが『本物の惚れ薬』だと分かりましたし……勿論、それなりの手間賃は払いたいと思っていますわ」
「あら、それは有難い話だけど……でも、ごめんなさいね、貴女に惚れ薬を渡すことはできないわ」
「ええ、お金のことなら心配しなくても大丈夫ですわ。それなりの額を毎月お父様から頂いていますもの!おほほほほっ――……って、え、えっ!?わ、渡せないって……ど、どういうことですか!?」
すっかりお金さえ払えばあの堅物男であった黒須をまるで生娘みたいにしてしまった
「いえねえ……本当はこの学園の恋のキューピッドとして渡したいのは山々なんだけど……実はあなたに渡したのが最後の薬でもう手持ちがないのよ」
「え、え、手持ちがないって……」
「ええ、本当にごめんなさいね。でも最近お父様の監視の目が厳しくなって前みたいにあの惚れ薬が売っている帝都の中心街『桜花街』にあるお店に行けなくなってしまって……でも従者に買いに行かせようにもそのお店は女性しか入れない男子禁制のお店で、しかも貴女に渡した惚れ薬は紹介状を持っている限られた顧客にしか売ってない秘伝の惚れ薬で……はあ、困ったわ……」