TS転生お嬢様「家から追い出されたくないのでお兄様と子作りするぜ!」 作:赤々
前世でも知らなかった驚愕の真実に俺が驚いていると。突然、女が堰を切ったように笑い出した。
「あは、あはははっははは!!そっか、そういうこと。はっ、どおりで上手くいきすぎてると思ったのよ。大華族のお嬢様がこんな楽に騙されるなんて……よくもアタシを嵌めやがったな!ふざけんなよてめえら!殺してやる!」
「!?」
怒りに顔を朱に染めた女は懐から銃らしきものを取り出し、銃口を兄貴に向ける。
「お、おい!やめろっ!」
俺は慌てて女に向かって制止の声を上げるが、興奮している女に俺の制止が届くはずもなく、女は兄貴に銃口を向けたままトリガーを外し引き金に指を掛けた。……が、いつまで経っても引き金が引かれることはなかった。何故なら引き金に指を掛けた瞬間、どこに隠れていたのか大勢の警備隊が部屋になだれこんできたからである。
「動くな!武器を捨て、両手をあげろ!」
「ちょっ!?なんなのよアンタ達!?さわるんじゃないわよこの痴漢!」
「痛え!何すんだ!離せこの政府の犬が!」
「違っ!俺はただこの屑どもに脅されて……!」
「話なら署でたっぷり聞いてやろう。ほら、大人しくしろ!!」
大勢の警備隊に取り押さえられ、騒ぐ女たち。その光景を呆然と見つめる俺に兄貴が近付いてきた。
「彩華、大丈夫だったかい?」
「え、ええ……一応大丈夫ですが……お兄様どうしてここが……?」
「ああ、それはね」
そう言って兄貴は懐から一つの消しゴムサイズの長方形の何かを取り出した。それは何かの機械のようだが、ピカピカと赤いランプが点滅しているだけで何の機械かは分からない。一体何の機械だろうと疑問に首を傾げる俺に兄貴はふっと笑う。
「……知らないのも無理はないね。これは受信機だ。彩華に仕掛けた発信機の、ね」
「へー、ワタクシに仕掛けた発信機の……はっ!?は、発信機!?」
「うん、そうだよ。彩華が猫カフェで猫に遊ばれていた時に服に付けさせて貰ったんだ」
「いや付けさせて貰ったって……な、なんでワタクシに発信機なんか仕掛けて……?」
「だって、彩華。きみ嘘をついていただろう?」
「!?」
「……一体何年間彩華のお兄ちゃんをやっていると思うんだい?君の目を見ればすぐに嘘をついていると分かったよ。まあ流石に目的までは分からなかったからもしもの時のために発信機を付けさせてもらったんだけど……今漸く理解した。奴等は少女の淡い恋心を利用し、弱みを握って犯罪を繰り返していた。……ねえ、彩華。君は一体誰に――……」
「閣下!ご無事でしたか!」
兄貴がそう何かを言いかけた時、部屋に突入した警備隊の中の一人が兄貴の元に慌てた様子で駆け寄ってきた。