TS転生お嬢様「家から追い出されたくないのでお兄様と子作りするぜ!」 作:赤々
そう言って兄貴は見慣れた形をしたコントローラーを俺に差し出してくる。正直、五大華族の一つ西条院家の嫡男である兄貴が『庶民の娯楽の象徴』であるテレビゲームをプレイしようとしているなんて前世の記憶を思い出す前の俺が見たら悲鳴を上げて倒れるほど信じ難い光景だ。しかし、いまそれ以上に信じ難いことは……
(なん、だと……?俺のこのめちゃくちゃえっちな格好をみても平常運転だと!?自分で言うのはあれだけど今の私は傍から見てもえっちな美少女だろうが!?)
「彩華?どうしたんだい?」
そんな俺の動揺も知らず、中々返事を返さない俺を不思議に思った兄貴が座布団から立ち上がり、俺の顔を覗き込んでくる。そのやたら整った顔に一切の感情の乱れは見られない。……これはもしかして、もしかすると俺のこのえろい格好をなんとも思ってらっしゃらない感じ?そんな馬鹿な!年頃の男がこんなえっちな格好をした美少女を見て何も言わない事ってあるの!?
「お、お兄様っ!」
「ん?彩華なんだい?」
「ワ、ワタクシの格好を見ても何も思わないのですか!?」
「彩華の格好かい?」
俄には信じられず俺が思い切って兄貴に尋ねてみると兄貴はキョトンとした顔で首を傾げて考え込む素振りを見せる。と、不意に何かに気付いた様にポンと手を叩いて言った。
「ああ、なるほど。可愛くて涼しそうな服だね」
「は……?」
「うんうん。確かに最近暑いからね。でもいくら暑いからってあまり肌を出し過ぎるのは良くないよ?確かにその服は可愛くて涼しいだろうけど彩華は特に嫁入り前の女の子なんだから体を冷やさない様に気をつけないと……」
「ちょ、ちょっと待って下さい!本当にお兄様はワタクシのこの格好を見て……可愛くて涼しそう服以外になにも思いませんの!?」
「うん?それ以外に何かあるのかい?」
「あるでしょう!?胸元が大きく開いていて今にも胸が見えちゃいそうなめちゃくちゃえっちな服だなあ……とか!」
「えっち……?」
俺の言葉を聞いた兄貴の顔が困惑に染まる。だが、俺は構わず捲くし立てようとした時。
「ぷっ」
突然兄貴が小さく吹き出したかと思うとそのまま堪えきれないといった様子で笑い出した。
「あははははっ!何を言い出すのかと思ったら……ふふふ、彩華ったら面白いことを言うね。あははっ!」
「な、なっ!何を笑っていますのお兄様!?こっちは真剣に……!」
「あははっ!ごめんごめん。でも、彩華。一体どんな理由でそのえっち?な服を着ているのか分からないけど……そもそも見せる相手を間違っているんじゃないかな?だって僕と彩華は血の繋がった兄妹で、例え彩華が全裸で僕の前に立っていたとしても僕はえっちだと思わないしね」
「え」