TS転生お嬢様「家から追い出されたくないのでお兄様と子作りするぜ!」   作:赤々

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第6話

 

 

 

 

 あっけからんと言った兄貴の台詞に俺は言葉を失った。今、兄貴はなんて言った……?俺の聞き間違いじゃなければ『兄妹だから俺が例え全裸で立っていても欲情しない』的なことを言った気が……え?まじで?

 

 

「えっ……お兄様は私が全裸で立っていてもえっちだと思わないのですか?」

 

「うん、彩華が全裸で立っていても何とも思わないよ。むしろ血の繋がった実の妹に対してそう思ってしまうのは変態じゃないかな?」

 

「変態って……いや、だったら血の繋がった実の姉と結婚した上に子供まで作った御祖父様は変態ということになりますが……?」

 

「ふふふ、お祖父様はかなり変わっていたと聞くからそうだったかもしれないね。でも僕はお祖父様ではないから……例え天地がひっくり返っても彩華をそういう目で見る事は絶対に無いよ」

 

「ッ」

 

 

 まさにトドメの一言とはこの事を言うのだろう。兄貴のその一言により、俺の頭の中で組み立てていた計画の土台がガラガラと音を立てて勢い良く崩れ去っていき、兄貴は茫然自失とする俺の姿に何を勘違いしたのか『でも大丈夫だよ彩華。彩華はそのままでも十分魅力的だから』と慰めにもならない慰めの言葉を俺に掛けたのであったーー……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「万事休す、ですわ……」

 

 

 暖かな日差しが差し込む華族の令嬢のみが通う事を許された女学院のサロンの一角で俺は死にそうな顔で呟いた。あの『兄妹だから欲情はしないよ』と言われた一件以降も俺はめげずに兄貴と既成事実を作ろうとし続けた。しかし、結果は惨敗。どんなにアプローチしても暖簾に腕押し……全く手応えが無く、それどころか俺のアプローチがしつこすぎたのか最近は俺が部屋を尋ねても「ごめんね、今日は忙しいんだ」と言って入室を拒否される始末だ。……完全に詰んでいる……

 

 

「くそっ、一体どうすれば……!」

 

「うふふ、お困りかしらぁ?」

 

「オフアッ!?」

 

 

 そう机に突っ伏しながら嘆いた時。突然耳元から聞こえてきた甘ったるい声と背中に押し当てられた柔らかい感触に飛び上がるようにして椅子から立ち上がった俺が慌てて後ろを振り返るとそこには大きな胸が特徴的なおっとりとした雰囲気を放つ令嬢の姿があり、見慣れぬ令嬢の姿に俺が惚けた顔をするとその令嬢はニコリと柔らかく微笑んで口を開いた。

 

 

「あらあらぁ、驚かせてしまってごめんなさい。私の名前は篠崎志乃。恋に悩める乙女達の恋のキューピッドよ」

 

(なんだこいつ)

 

 

 いきなり現れて恥ずかしげもなく自分の事を恋のキューピッドだと曰う令嬢に俺は胡乱気な視線を向けるが、その令嬢……篠崎志乃はそんな俺の視線を気にする素振りを見せず、ぷるんと艶やかな唇に指を寄せて言葉を続ける。

 

 

 

 

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