成り上がりギュネイニキのスパロボ大戦   作:単眼駄猪介

13 / 25

ゲームで例えるなら前話までがチュートリアルって奴だぁ。
ここからは盛り上げていくだけやな!(遠い目)

サブタイトルから察せられる通り、アイツらと絡ませていきます。

投稿がまた遅くなった理由を言い訳させてもらうと風邪を引いてダウンしてました。
許し亭………





No.9 父親

 

エドモントンでの攻防から二週間が過ぎた。

日本に舞い戻ってきた俺達は、メカのメンテから次の戦いに備えて鍛錬を行う者たちと各々で行動していた。

幸か不幸か、俺は良くも悪くも政治家なのでテレビでしか見れなかったスーパーロボット達の拠点を資金支援やら何やらと政治的理由を取り付けて拠点内を見学させて貰える立場にある。

惜しむらくは、その中にマジンガーZの光子力研究所がないのが残念である。

しかし、ガオガイガーやダンクーガの基地は見てて飽きないし、ガンダム程じゃないがちょっとしたファンだった俺にはもう嬉しすぎるったらありゃしない。

そんなオタク心を満たしていた俺だったが………

 

「私をほっぽりだしておいてお楽しみだったようだな?兄さん」

 

「マッ、マリーダ!待ってくれ!これはアカリの見聞を広めるためにも……!」

 

「娘をダシにするのはよくないと思いますなぁ?」

 

「ゾルタンッ!?」

 

こんなときにニヤニヤしてるんじゃない!?

とかツッコんでたら眼の前に妻のマリーダが……あ……

 

「公務は全部部下に任せて、デートと洒落込もうじゃないか……」

 

そう言うマリーダだが、彼女の後ろには獣が俺に舌舐めずりする幻覚が見えた。

あれ?オーラ?まさかオーラバトラー始まってます!?

 

「待っ、助けてくれぇぇ!?」

 

そんな俺の悲鳴に、ゾルタンも何やら報告しに来たらしい国の幹部も目を合わせることなく、明後日の方向を見ていた。

そんな彼らに俺は思わず「薄情者ォォォ!!」と叫び、そして仮眠室に連れ込まれるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー数日後ー

 

 

 

 

俺が色々(意味深)マリーダとしてる間に物事は進んでいた。

鉄華団はガンダロスタ国の傭兵として雇用し、まあその際のゴタゴタは部下達がなんとかしてくれたらしい。

とはいえ、鉄華団の本拠地は火星である。

いずれは戻るだろうがそれまでに鉄華団の子供達に勉学を身に着けておきたい、という俺の希望もあって何故かIS学園に編入されていたのは運命なのかと思ったが。

いやしかし、よく考えればその判断は間違いではないだろう。

鉄華団のモビルスーツを日本支部の技術部に預けるには彼らの信用はまだ低い。

できることなら彼らのそばに置いておく事が一番安定した判断だろう。

まあそうなると置き場所にそこまで困らない学校が、必然的にIS学園となるわけで………

それに未だに、一部のギャラルホルンの幹部級が鉄華団やクーデリア・藍那・バーンスタインの引き渡しを要求するよく分からん連中もいる。

今更捕まえたところでギャラルホルンの悪行が増えるだけと思うが、まあ連邦と同じように腐敗しているのだからそういうこともあるか。

 

 

 

そちらは追々見に行くとして、問題なのは宇宙でバナージ、リディ以下ニュータイプを中心として編成された【ニュータイプ特戦隊】がフェネクスと遭遇、そしてこれが一番驚愕だった。

 

「はぁぁっ!?天の川銀河の真上にもう一つの銀河があるぅぅ!?」

 

あの幹部が持ってきてた資料に、少し前の観測結果が記載されたものを持ってきており、中身を見た俺は椅子からずり落ちちまったよ。

しかし、今はその事は後回しだ。

外敵で一番危険なのがゾンダーやウルトラマンの怪獣なら、地球でなら【使徒】と呼ばれる怪物達とその裏に計画されている【人類補完計画】が危険だ。

本来なら平成の世界観の彼らが、急に未来に呼び込まれてしまったからにはどこかに所属しようとするのは当然の考えとして、その際にせっかく弱体化している地球連邦政府に、【エヴァンゲリオン】という特級呪物どころか破滅の翼並に危険な代物を取り込ませられたらガンダロスタ、いや犠牲を引き換えにして平和な世界を手にした俺達の覚悟と努力が全て水の泡になる。

今だってIS委員会という、過激派組織が連邦内部を蝕んでいるというのに、そんなものを与えてしまえば容易に世界が滅ぶのは確実である。

 

「人類補完計画はポカンにして、ISは特機扱い。エヴァはこの大戦が終わり次第、永久封印できれば一番だな……」

 

今回ばかりはアカリを連れ歩く事はできない、危険な場所だ。

アカリは潤ったマリーダに預けるとして、ロニにも今度土産を持っていかなければ………

 

 

 

途中でくどい程の現実逃避を始めてしまったが、それも十分ほどでNERV本部に到着することで消え去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ、NERV本部へ!」

 

と、出迎えてくれたのは葛城ミサト。

彼らが旧劇か新劇かなんて俺にゃ関係なく、正直エヴァンゲリオンという世界自体を危険視してる俺からすれば本当に厄介事だ。

とはいえ、そんなことを言っても今更NERVを解体、なんてできない。

使徒の存在は未だ確認されており、ATフィールドを中和できるエヴァンゲリオンは戦力として必要なのだ。

そして、対人戦闘においてもエヴァンゲリオンは破格の性能だ。

ATフィールドという、心の壁がクソ強いのとモビルスーツよりも高い運動性は驚異的だ。

その分、費用対効果は劣悪だが。

やっぱりNERVは終わり次第、取り潰しだわと考えている俺にNERVの施設を紹介していく葛城ミサト。

それも終われば今度はエレベーターに乗り込み、エヴァのパイロットを紹介すると言われる。

 

「宇宙世紀の技術から見れば前時代的だが、しかし平成頃の近代技術でよくもまあここまでやれたものだ……」

 

NERVの施設への感想を彼女に言うと、照れくさそうにありがとうございますと返してくる。

本当に使徒などいなければ彼女も、シンジ達も普通でなくとも平穏な世界を生きて青春を謳歌した筈なのに。

そう思うのは【新世紀エヴァンゲリオン】という作品を多少は識っているからだろう。

 

でも、今の俺はギュネイ・ガスで国のトップ。

彼ら、彼女らの想いや覚悟を踏み躙る事もあるだろう。

それでも俺はあの戦争で失った仲間達、クェスを犠牲にした分まで俺は平和を守らなければならない。

次世代達が過去の戦争をネタにしてふざけあえるような世界。

それが俺が、俺達が望む未来なのだから。

 

 

 

エレベーターの上昇が止まり、用意された部屋に通された。

そこには3人の少年少女が本来の姿ではなく、外向け用の変装で俺と対面していた。

 

「彼等が、エバーのパイロットです。自己紹介お願いね」

 

そうミサトが促すと、如何にもツンケンとしている美少女が我先にと自己紹介を始める。

 

「エヴァンゲリオン弐号機のパイロット、惣流・アスカ・ラングレーよ」

 

「初号機のパイロット、碇シンジです」

 

「零号機パイロット、綾波レイです」

 

アスカをきっかけに、続けてシンジとレイも自己紹介をする。

ならば俺もしなければならないよなぁ?

 

「初めまして、ガンダロスタ首相、ギュネイ・ガスだ。ガス首相とかダサいから普通にギュネイって呼んでくれ」

 

なんだか、バナージとの質疑応答のあの時間を思い出す。

あの時取り出したアレを、彼は今も持っているのだろうか?

 

「ふーん……子供がパイロットなんて!って驚かないのね」

 

そう不躾に彼女が言う。

それに俺は苦笑しつつ答える。

 

「まあ……俺も初めてモビルスーツを駆ったのは君達と同年齢だったからな。それに子供がパイロットなんて俺の経験上、普通にいるんだよな。悲しいことに」

 

「そう……なんですか」

 

俺の答えにシンジが反応する。

αでのキラのあの台詞が思い返される。

 

【何故、君は戦うのか】

 

今のシンジは精神的にも肉体的にも未熟な少年。

戦う理由なんて父の命令だけだったのだ。

彼が俺の言ったパイロット達にそれを聞きたいと思うのは当然だろう。

 

「……シンジ君、戦う理由というのは意外と近い所にあるものだよ。歳をとって全盛期程じゃないとはいえ、武器を取る理由はずっと変わらない」

 

俺がそう言うとシンジはこちらの目を見てくる。

子供というのは本当に真っ直ぐな子が多い。

 

「君がエヴァンゲリオンに乗って戦う理由なんて俺は知らないし、俺が君に理由を与えてやれる訳でもない。理由を与えるだけならそれは戦闘マシーンで十分だからな」

 

シンジ、悲しそうな顔はするな。

世界が変わって彼の心境も大きく変わったからこその戦う意味。

エヴァ以外にも皆を助けてくれるヒーローがいることの事実故の自信の消失が、今の彼を不安定にしているのだろう。

だからこそ、俺なりに導かなければならない。

彼よりも先に生きる大人として、大人になりきれない大人達に代わって。

 

「碇シンジ、NERVの為とか世界の為なんて言ってエヴァに乗る必要はない。そんなハリボテのお題目なんかより、君自身が見つけた理由が君に力を与えてくれる」

 

そこで一旦止める。

彼の目を見ると、まだ分からないようだ。

まあ、そりゃそうだろうな。

だからヒントだけでも言おう。

 

「俺は愛する人達と、明日を生きる子供達の為に戦った。男だから、と言われたらそれまでかもしれないが好きな人を守るってのも立派な理由だよ」

 

そう言うと、シンジは顔を赤面させる。

流石に恋愛面にはまだ疎い彼には少し意地悪な答えだったか。

 

「ふぅん……それがニュータイプって能力ですか?」

 

不躾にミサトがそう問いかけてくる。

それに俺は………どうだろう。

自分でもよく分からないが、多分感情は込めてなかったと思う。

 

「テレパシーみたいな能力は便利じゃないよ」

 

ニュータイプ故の闇。

俺の脳裏には廃人となったカミーユ・ビダンや、人の身を捨てかけた一角獣の主、そして死してもその時を生き続ける亡者、ララァ・スンとの対話。

 

「便利なだけならニュータイプだって争わないさ………」

 

そんな負の感情に、ミサトは少し引いていたのを尻目に最後の場所、NERV司令の部屋に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

碇ゲンドウは目の前の男を無意識ながら妬んだ視線を向けていた。

愛する妻を失った自分が人類補完計画を利用して自分だけの補完計画を行おうとする自分が、守り切った男を真っ直ぐ見れる自信がなかったのだ。

だからこそ、理解できない腹の底から来る怒りを目の前の男が気に入らないからと目をそらした。

 

「ようこそ、NERV本部へ」

 

口調からして歓迎していない雰囲気の彼に、ギュネイは不敵な笑みを浮かべて「お招きありがとうございます」と言う。

ほざけ、とゲンドウは内心思うがそれを顔に出すことはない。

しかし、腹心たる冬月コウゾウはゲンドウが異様に苛ついている事を見抜いていた。

だから、この会談が終わったあと密かに笑うのは致しなかろう。

 

「息子を利用してエヴァを自由に動かすのはさぞかし楽しそうで」

 

「………それは関係あるのか?」

 

わずかに苛つきを露わにするが、ギュネイはそれに狼狽えることなく煽る。

 

「いえ?特に関係は。ただ、貴方の心が異様に苛立っているようなので少し悪戯心が疼きましたね」

 

「不要なことはやめていただきたい。我々のこれからを話し合う場です、ふざけるのは大概にしてもらいたい」

 

だがしかし、ギュネイはその手をやめない。

 

「なら、貴方も俺にその怒りを責任転嫁するのはやめてもらおうか。自分から目を背け、受け入れる事もせず、挙句形見の息子まで背ける男が偉そうにしているのは情けなさ過ぎて泣けるよ」

 

「………………」

 

自身がニュータイプ能力があることを盾にゲンドウを責め立てるギュネイには、どこか怒りがあった。

まあ、娘を持つからこそなのかもしれない。

 

「碇ゲンドウ。肉体を失った人間に会うために息子まで利用して、それで彼女に会うなんて男の恥だよ」

 

「貴様に何が分かるッ!!」

 

遂に怒りを爆発させるゲンドウ。

自身の計画を本当に見透かされるとは、とニュータイプへの恐怖を抱きつつ、それを超える自身の逆鱗を触れられたことで激情をギュネイにぶつける。

 

「愛する人を守りきれたお前にッ、何が分かるッ!!」

 

そう言う彼に、ギュネイは素っ気なく言う。

 

「分かるかボケ」

 

冬月は吹き出しそうなのを堪える。

 

「確かにお前にとって俺は嫉妬を向ける相手なのかもしれない。それは良い。だがな……」

 

ギュネイはゲンドウを睨みつける。

この時、ゲンドウは本能で理解した。

この男を怒らせてはいけない、逆らってはいけないと。

結局、どこまでも小心者のゲンドウに半ば自棄になってはとはいえ、覚悟を持って前線で戦い抜いた歴戦の戦士に勝てるはずがないのだ。

 

「人の死を受け入れられない奴が死者に会おうとする資格なんてないんだよ。そういうやつほど一番関係のない奴が会ってしまう、俺がそういう経験があるからな……」

 

本来なら関係ないはずのララァ・スンが、アクシズショックの際に、あの世の狭間のような場所で思念の殴り合いをしたような記憶がギュネイの脳裏を過ぎる。

一番会いたかったであろうシャアに現れず、アムロに現れた亡霊。

二人の悪夢となって出ていた亡霊。

ギュネイは渋い顔になる。

 

「……………」

 

ここで二人とも沈黙し、冬月はゲンドウの様子を見る。

ゲンドウは辛うじてポーカーフェイスを維持しているが、その目はそんな事があるものかと彼の言う言葉を否定しようとしていた。

それが少し続いて、ギュネイが口を開く。

 

「まあ、もうそれは良いだろう。俺にとっては中年の執念に関わってる暇はない。仲間達が切り開いてくれた世界を守る義務が俺にある」

 

未だ煽るギュネイにゲンドウはギリギリと歯噛みをする。

 

「資材、資金に関しては連邦政府よりもこっちが上だ。一部、技術提供もできるだろう。碇ゲンドウ、貴方の思考が私情だけで動くバカ頭じゃないことを願うよ」

 

この後、ギュネイは娘のアカリに抱きついて癒やしを求めたがオイル臭いと離れるように言われてちょっと涙するのは別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダンッ、と台パンするゲンドウに冬月は「ニュータイプ、とんでもないな」と呟く。

 

「軽々しく人の中を見透かしやがって……」

 

荒れるゲンドウに無粋にも冬月は問う。

 

「……どうする?我々の補完計画を見透かされたようだが、続行するか?」

 

それにゲンドウは抑えきれぬ怒りと共に答える。

 

「続行だ。知っているのは奴だけ、ソイツが資金と資材を豊富にくれるというのなら十分に利用させてもらうさ」

 

奴の泣き顔が楽しみだ、と暗い笑みを浮かべるゲンドウに冬月はなんとなく思った。

 

「……もしかしたら、我々はとんでもない魔境に来たのかもしれん………」

 

事実、その通りである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ちなみにアカリを連れて行くとマルチエンディングとなり、アカリが地下の肉体と共感して唐突な人類終焉エンドです(爆発オチなんてサイテー!)
というのは冗談で、連れてってもゲンドウが親と別方向で同じように玩具にするだけです(笑)

ちなみに新劇、旧劇でどっちかはっきり分けなかった理由の一つとしてアスカの過去をどうどうやってこの物語で処理するか悩んでたんですよね。
新劇はラスト作以外は全部かじる程度に見たんですが、エヴァが複雑なのもあってイマイチ理解しきれてないと思いましたが、かといって旧劇は逆に媒体がサルファというのもあって最後辺りしか分からないんですよね(焦)
ついでに使徒の出現場所やら順番やらもよく覚えてなくてすっごく不安になってた。
投稿が遅れる要因にもなってしまっていたので、もうキッパリ新劇と旧劇の設定が入り交じる中途半端な形でもいいから進めようと結論をつけました。
エヴァファンの皆様、このボケ作者にひのきの棒をお投げください。
大変申し訳ありません(ATフィールド展開しつつ)

ただ、その分惣流アスカとシンジ達の救済はしっかり行う予定です。
それでなんとか矛を収めてください、なんとかしますから!

尚、次回は一旦ガス抜きに幕門としてIS学園の鉄華団と各作品の主人公達との交流会を書こうかな……
前者は某動画を完全に意識してますが、オマージュ、リスペクトとしてオリジナリティを出せればと試行錯誤していくつもりです(ガス抜きとは)

危機一髪の伝統(え?)、例のアレは次回からスパロボ仕様でお送りします。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。