半端者の天狗、ヒーローとヴィランが台頭する世界で前世の罪を償うため、英雄となる   作:天叢雲剣を捧げるスサノヲ

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*この小説の物語は、半天狗をもう一人の主人公にした、僕のヒーローアカデミアの物語です。基本、僕のヒーローアカデミアの原作沿いです。

*原作の主人公である緑谷出久ももちろんちゃんと主人公です。

*新たな半天狗の分身体の追加などもあるかもしれないですが、作者の気分にも寄りますので、必ずしも追加するとは限りません。ご了承ください。

*他に、理不尽な文句、嫌がらせなどは一切受け付けません。それならばこの作品を見なければ良い話です。ここ最近、理不尽なアンチ行為が多いと聞くので。あと、面白ければ何でもいいぞ!みたいな感じで見て頂けると、こちらとしても嬉しいばかりです。よろしくお願いします!


半天狗立志編
プロローグ:前世の罪、悪業


 

 

お奉行様「貴様がした事は、他の誰でもない貴様が責任を取れ!!この二枚舌の大嘘付きめ!」

 

 

 

儂の名は半天狗、かつて、前世の世界で鬼の王であらせられた鬼舞辻無惨様の直属の配下、十二鬼月(じゅうにきづき)上弦(じょうげん)()として君臨した者じゃ。また、前世の世界では鬼になってから百や二百以上の人間を喰い殺した。そして刀鍛冶の里で鬼狩り達と対峙し、死闘を繰り広げた。じゃが儂は元々弱者じゃ。自分で正々堂々と誰かを傷つけるなんてことは儂にはできない。なのに鬼狩りの連中はこんな可哀想な儂を虐めて儂を狩ろうとした。その許せぬ鬼畜の蛮行に儂の憎しみの分身体、「憎珀天(ぞうはくてん)」が儂の代わりに儂を弁護して守るように鬼殺隊の鬼狩り共を悪人呼ばわりしてくれた。儂を守ってくれる者がいる。それが嬉しかった。じゃがその後、余りにも儂が散々人を殺して喰っておきながら自分は被害者であると何度も伝えている様を卑劣で身勝手だと思い込んだのか、あの花札の耳飾りを付けた鬼狩りを含めた鬼殺隊の鬼狩り全員の怒りを買ってしまった。

 

花札の耳飾りを付けた鬼狩り「小さく、弱き者?誰が、誰がだ・・・!ふざけるな!!お前たちのこの匂い、血の匂い、喰った人間の数は、百や二百じゃないだろう!!その人たちがお前に何をした!?命を持って償わなければならないことでもしたのか!?大勢の人を殺して喰って置いて、自分が被害者ぶるのはやめろ!!捻じ曲がった性根だ!絶対に許さない!悪鬼め・・・!お前の頸は、俺が斬る!」

 

 

花札の耳飾りを付けた鬼狩り「貴様アアア!逃げるなアア!責任から逃げるなアア!!お前が今まで犯した罪、悪業。その全ての責任は必ず取らせる。絶対に逃がさない!」

 

 

さらに死闘の末、儂はあと一歩のところで刀鍛冶の里の人間を喰おうとした時、片腕を斬られたと同時に、花札の耳飾りを付けた鬼狩りに一気に追い詰められた。

 

 

花札の耳飾りを付けた鬼狩り「もうおしまいだ、卑怯者!悪鬼!!」

 

 

花札の耳飾りを付けた鬼狩り「命をもって、罪を償え!!」ザンッ!ザシュ!

 

 

そして、無惨さまが仰っていたあの花札の耳飾りを付けた鬼狩りによる、まるで儂が口封じとして殺した亡きお奉行様の怒りも乗せた打ち首の刑が執行されるように頸を斬られ、儂は塵となって死んだ・・・。きっと、あのお奉行様に代わって鬼殺隊が儂のこれまでの悪業を償わすために儂を断罪したのじゃ。だとすれば儂は絶対地獄に行くことになる。だから儂は、「何故・・・!何故こんな可哀想な儂が地獄なんかに行かなくてはならん・・・!」そう思っていた・・・。じゃが、儂は何故か真っ白な空間と真っ黒な床がある部屋へといた。

 

半天狗「ん?何処じゃここは?もしやまだ地獄ではないのか!?」

 

自分は絶対に地獄の業火に焼かれると、そう思っていた半天狗がそう驚きながら辺りを見渡していると、突然何処からともなく声が聞こえてきた。

 

 

???「はい、まだ地獄ではありません。安心して下さい。それに、私はあなたに大事な話をしに来ました。」

 

半天狗「何!?儂に大事な話じゃと!?」

 

そしてその後、たくさんの眩しい光の粒子にが突然現れ、それらが合体して段々と女性の人の形になっていった。そして全て集まると、半天狗視界を一瞬だけ光で包み込んだ。その後、半天狗が目を開けると

 

???「そうです。あ、自己紹介がまだだったわね。私は狭間の女神。天国と地獄の境目にあるこの狭間の世界で死人の魂を何処に行かせるか選別する者です。」

 

半天狗「わ、儂の名は半天狗。こう見る通り儂は善良な弱者じゃった。なのに儂は鬼狩りという者たちに散々虐められ痛ぶられ、挙げ句の果てには花札の耳飾りを付けた鬼狩りに頸を切られてしまった・・・!そんな悲しい者じゃ。じゃがあなたが本当に女神様ならば、どうか儂の悲惨な前世の生き様をわかってくれぇ、理解してくれぇ・・・!頼む!うっ!うっ!」

 

半天狗は前世で、人間時代の時も鬼時代の時もその卑劣で狡猾極まりない性格で悪業を積み重ねてきた。そしてついにその報いが来たのにも関わらず今度は狭間の女神にまで自分の身勝手な同情心を押し付けてきたのだ。だが、結果は火を見るよりも明らかで、それを見た狭間の女神は、激しい怒りが沸くどころか、「ハァ・・・」と長めのため息をつきながらその情けなさに心底呆れた。

 

狭間の女神「それにしても全くあなたは、せめてほんの少しは前世で犯した今まで積み重なってきた悪業を一から見直して、今度生まれ変わって転生した時は前世の罪を償う為に今度こそは人の為世の為に善行をするということは微塵も思わないの?なのにあなたはいつまでも自分は誰よりも可哀想な弱者だと伝えながらその身勝手極まりない同情心を私にまで植え付けてきた。そんな悪あがきをしても結果は変わらないし無駄よ。諦めなさい。この際だから単刀直入に言うわ。前世でたくさんの悪業を積み重ねてきた今のあなたを心から純粋に同情してくれる者なんて一人もいない。そんなの火を見るより明らかに決まってる。それに、自分がこの世で一番可哀想な者だと思ったら大間違いよ!」ズバッ

 

半天狗「ヒ、ヒィィ・・・!で、ですが儂は・・・!儂はこう見えて善良な弱者です!なのに何故!?何故儂が地獄に行かなくてはならないのです!?悪いのは全て弱い者虐めをする鬼殺隊の鬼狩り共なのにィィ!」ガタガタ

 

狭間の女神にさっき言ったことを全て論破され、さらに怯えてしまったが、半天狗は何とか自分は善良な弱者であるのになんで地獄に行くんだということを必死に伝えようとした。だが・・・

 

 

 

 

 

狭間の女神「あなた、まだ自分が善良な弱者だとか思ってるの?いい加減にしなさい・・・!さもなければ本当に地獄行きにするわよ?それに、あなたは本来なら私と会わなければ問答無用で地獄に行く手筈だったのよ?それでもいいのかしら?」ゴゴゴゴゴ・・・!!

 

狭間の女神は無駄な悪あがきはもういい加減にしろ!とも言わんばかりに静かな怒りをついに見せ、半天狗を威圧した。その女神の威圧感に半天狗は耐えられるはずもなく、狭間の女神に土下座をするように頭を垂れて情けなく許しを乞いた。

 

半天狗「ヒ、ヒィィ!!申し訳ございません!申し訳ございません!わかりました!わかりましたァ・・・!もう二度と自分を善良な弱者だなんて言いませぬ!なのでお許し下さいませ!女神様!どうかどうか!」ガタガタ!!

 

それに対して狭間の女神は・・・

 

狭間の女神「ハァ・・・、もういいわ。頭を上げなさい。一応そのことは許してあげるから。それに、あなた土下座まで私にしていちいち見苦しいわよ?」

 

半天狗「!おお・・・!もしかしてこの儂を許して頂けるのですか?ならばありがとうございます!女神様ァ!!こんな儂に慈悲を与えて頂けるなど光栄です!本当にありがとうございます!!」ヴッ!ヴッ!

 

 

狭間の女神「はいはい、全く。まあいいわ、さてと前置きが長くなったわね。早速本題に入るわ。いい?」

 

半天狗「は、はいぃ!」

 

 

狭間の女神は前置きの話を終わりにし、早速本題の話を切り出した。それに対して、半天狗も怯えながらも狭間の女神の本題の話を了承した。

 

狭間の女神「わかったわ、じゃあ始めるわね。まず最初に前世のあなたの人生や行いをささっと調べさせてもらったんだけど、全体で見ればはっきり言って今まで調べてきた死人の前世の人生で過去一番救いようの無い人生だったわ・・・。それどころかあなた、前世でやってきた行いはほとんど嘘と盗みと殺しだったでしょ?全く、本当にあなたって神も呆れるほどの救いようの無い弱虫な屑ね。そんなんじゃ誰も同情なんか絶対する訳ないじゃない。むしろ満場一致で地獄行きよ。」

 

 

半天狗「ヴッ!」グサリ!(せ、せめて儂のことをそんな虐めるような言い方せんでもいいじゃろうに・・・)

 

 

半天狗は狭間の女神の毒舌説教がまるで自分の身体に矢が勢いよくグサリ!と刺さるように(精神的な)ダメージを受けた。その時半天狗はそんな酷い言い方しなくてもいいんじゃないか?と思ったが、それは全て自業自得の因果応報。狭間の女神の言ってることは全て事実なので半天狗は何も言い返せない。

 

半天狗(儂は・・・このまま地獄の業火に焼かれてしまうのか?それが、それが儂がやってきた数々の悪業に対しての報いなのか・・・?ならばもう仕方ないことじゃ・・・。もう全ての罪を受け入れて潔く地獄に行くしか・・・)うっ、うっ、うっ(泣)

 

半天狗は、結局儂は地獄に行くべき人間なんだと自然に思い、もう悪あがきはせずに全ての罪を受け入れて地獄に行くしかないと、そう思った。

 

 

 

 

 

だがその時!狭間の女神はこう口添えした。

 

 

 

狭間の女神「けど、あなたの前世の人生と行いで、幼少期以外の頃だけを全て見ただけならば本来は地獄に行くわ。」

 

 

半天狗「!は!?」

 

 

半天狗は一瞬思考が停止した。それもそうだろう。今、狭間の女神は「本来は地獄に行く」と、そう余りにも不自然な言い方をしたのだ。

そのことを聞いた半天狗が驚かない訳がないのだ。

 

半天狗「ほ、本来は地獄に行くということは一体どういうことでありますか!?」

 

半天狗がその訳の要求を狭間の女神に申し上げた。それに対して狭間の女神は・・・

 

狭間の女神「ええ、その説明を今から説明しようと思っていたの。あなたにとって救いの話になることだからよく聞きなさい。」

 

半天狗「わ、わかりました」

 

半天狗は言葉が詰まりながらも了承し、狭間の女神はその説明を始めた。

 

狭間の女神「実はあなたの人生で、さっきも言った通り幼少期以降の人生は残念ながら全く救いようのないものだった。けれど、あなたの幼少期だけはまだ救いがあった。何故なら良いことと悪いことの区別もつかない純粋無垢な子供だったと、私はそう思ったのよ。うん?何が言いたいのかって?要するにまだあなたを無理に地獄に行かせずに改心させられる前世の罪の償い方があるということよ。」

 

そう言って狭間の女神は説明を終わらしたが、一方でその説明を聞いた半天狗はというと、目が飛び出たかのように驚いた。

 

半天狗「!?い、今なんと・・・!?今なんと申し上げたのですか!?無理に地獄に行かずに罪を償う方法があると言ったのですか!?」

 

狭間の女神「そう、あなたの幼少期の人生だけはまだ救いようがあると思ったのよ。だからこそあなたが前世で犯した罪を何か別の方法で償わせられないかと、私はそう思い、そう決意したの。」

 

 

と、狭間の女神が言ったその時!半天狗が・・・

 

 

半天狗「!うっ、うっ、そう、ですか・・・!ということは儂は、儂はまだこのまま地獄に行かずに前世の罪を償えるということになるんですか・・・!うっ、うっ、それはそれは嬉しい限りじゃ・・・!女神様がこんなたくさんの罪を犯した儂に慈悲や温情の気持ちで蜘蛛の糸を差し伸べてくれるなどな。ありがとうございます!本当にありがとうございます!女神様!うっ、うっ、うっ」

 

要するに自分はまだ地獄行きは免れる可能性はあると思い、偉い号泣していた。さらに半天狗は、狭間の女神を、自分に対して慈悲や温情のために蜘蛛の糸を投げてくれた恩人と思っていた。

 

狭間の女神「って、まあ号泣なんかしちゃって。とりあえず落ち着きなさい、いくらあなたを地獄に送らずに前世の罪を償わせる方法が見つかったからってそんなに号泣しなくてもいいじゃない。けれどまあ、たしかにそれはそれで嬉しくてつい貰い泣きするのもたしかに自然と納得することだとは思うわ。フフッ。」

 

狭間の女神が半天狗に微笑みながらそう解釈すると、狭間の女神は話を切り替え、先程言った、地獄に行かずに前世の罪を償う方法の詳細を半天狗に伝えるため、その説明を始めた。

 

狭間の女神「さてと、雑談はこの辺にして、さっき私が考案したあなたの前世の罪の償い方について説明するわ。これも大事な話だからよく聞きなさい。じゃあいくわよ。」

 

半天狗「はいぃ!」

 

 

狭間の女神「まず最初に、前世で生んだその膨らみきった虚言癖や不誠実さを無理矢理にでも端正させるためにあなたにはある世界に転生して生まれ変わってもらうわ。そしてその世界にはある特徴があるの。それは、世界総人口の約八割、要するにその世界にいる人間のだいたい八割が「個性」といういわゆるあなたが前世で鬼になっていた時に持っていた血鬼術?みたいな異能のような力を持っている世界で、さらにその個性という異能を使って善行をする「ヒーロー」というものと、逆に個性という異能を使って悪業をする「ヴィラン」というものが存在するの。」

 

半天狗「そ、そうなんですか。要するにその世界にいる人間の約八割方が、儂が持つ「血鬼術」みたいな特殊能力を持っているということか・・・。なるほどのう。けれど女神様、今思ったのですが、儂はその世界に転生して生まれ変わったら一体何をすればよろしいのですか?」

 

半天狗は、これから転生する世界に対して、少しずつ理解しつつも、その世界に転生したら自分は一体何をすればよいのか?そう狭間の女神に尋ねた。

 

 

ーその時!狭間の女神は、半天狗にとって驚くことを発言した!ー

 

 

狭間の女神「ええ、そのことも聞いてくると思っていたわ、半天狗さん。だからこそあなたにはその個性とヒーローとヴィランとやらが蔓延る世界で、前世が偽の善行だった代わりに真の善行としてヒーローという職業を目指してもらうわ。」

 

 

半天狗「な、なんじゃとォォォォォォ!儂に!?儂に目指してもらうものってそのひーろーとやらをか!?」

 

半天狗はそのことを聞いた瞬間、心底怯えていた。それもそうだろう。半天狗にとってはヒーローという人助けなどをやる仕事なんて目立つものだから余りやりだがる訳がない。逆にヒーローを目指して本当の善行を行うにしても元々小心者な自分がしっかりできるか心配だったのだ。

 

半天狗「・・・すいません女神様、儂には人助けなんてものはむ、無理です・・・!それに儂の身の丈に合いません・・・!ならば儂は前世で殺してしまった人達に対してのせめてものの償いとしてもう二度と嘘をついたりして悪業を重ねませんし、本当の儂ももう見失いません!そもそも儂は前世で長い間悪事を重ねて来たのですからそのひーろーとやらの人助けの職を儂が目指す資格なんてものはありません。ですかr「本当にそれでいいの?」ッ!?」

 

 

半天狗がヒーローに目指すこと自体を自ら否定するように狭間の女神にそう言った瞬間、狭間の女神が本当にそれでいいのか?と聞いた。それに対して、半天狗は深く動揺した。

 

 

半天狗「い、今なんて・・・?」

 

狭間の女神「本当にそれでいいのかと聞いてるの。本当は違うんでしょ?もう道を踏み間違えたくないんでしょ?それに、どうやらあなたにとって特に関わり合いのある人物もいるらしいわね。」

 

 

半天狗「!?い、一体女神様は何を言って?・・・ッ!」チラッ

 

 

ーその時、半天狗は深く驚愕し、動揺した。チラッと見たそこにはなんと狭間の女神の言う通り、半天狗にとって特に関わり合いのある人物(・・・・)がいた。

 

 

 

 

お奉行様「久しぶりだな。二枚舌の大嘘つき者よ。」

 

 

 

 

半天狗「!そんなまさかッ!・・・あ、あなたは、あなたは!?前世でまだ人間だった儂を裁こうとした、お奉行様ですか!?」

 

半天狗は、自分にとって親近感のあった人物、お奉行様とまた出会い、さらに驚愕していた。

 

お奉行様「ああ、如何にも、私がかつての前世のお前を裁こうとしたお奉行だ。それに客人は私だけではないぞ。もう一人いる。来い、少年よ。」

 

ザッ、ザッ、ザッ・・・

 

半天狗「!?」

 

 

お奉行様が呼んだと同時に、お奉行様が言ったもう一人の人物が、半天狗に向かって歩いて来た、最初は黒い影で覆われていて人物像が誰なのかわからなかったが、半天狗に近づいていくと同時に、黒い影は段々と消え、その正体もわかってきた。そして、全ての黒い影が晴れたその瞬間・・・!半天狗は、信じられぬものを見た・・・!

 

 

狭間の女神「フフッ、どうやらこれは面白くて運命的な場面が見れそうね。」

 

 

 

花札の耳飾りを付けた鬼狩り「久しぶりだな!上弦の肆の鬼!俺がお前の頸を斬ってから、今まで犯した罪はちゃんと償えているか?」

 

 

半天狗「ッ!お、お主は・・・!儂の頸を斬って儂に今までの罪を償わせたあの無惨様が仰っていた花札の耳飾りの鬼狩りか・・・!?」

 

 

花札の耳飾りを付けた鬼狩り「ああ!その通りだ!俺は竈門炭治郎。お前とまた話があって此処に来たんだ。」

 

 

お奉行様「もちろん私もその少年、竈門炭治郎が言ったことと同義だ。いつまでも小心者で臆病者な貴様に話がある。」

 

 

半天狗「!わ、儂に話ですか・・・!?」

 

 

半天狗はまた怯えそうになった。何故なら、かつて半天狗を追い詰めたお奉行様と花札の耳飾りを付けた鬼狩り、竈門炭治郎がまた話があると半天狗に詰め寄って来たからだ。半天狗は「もしやまた責任を取らされるのか・・・?」と思い、ヒィィ!と情け無い声を上げながらお奉行様と炭治郎に許しを乞おうとした。

 

 

だがしかし、その予測は唐突に外れた。

 

 

炭治郎「ん?ちょっと待ってくれ!俺は別に怒ってる訳じゃないんだぞ?そんな怯えないで顔を上げてくれ。な?大丈夫だから。」ニコッ

 

 

お奉行様「そうだ。全く、すぐ情け無い声を上げるところは全然変わっていないな。そもそもいい加減さっさとその情け無い声を上げるのをやめて顔を上げぬか!話が余計に進まないぞ!」ギロッ

 

半天狗「ヒ、ヒィィ!わ、わかりましたァ!顔を上げます!上げますから!どうかお許しくださいませ!」

 

 

炭治郎「ははは・・・」(上弦の肆の鬼を裁いたって言っていたお奉行さん、やっぱり見た目は怖いけどその中に真っ当な正義を貫くような優しさのある匂いがする。やっぱり人は見かけによらないなぁ・・・。それに不死川さんと言い勝負になりそうだぞ。)

 

 

狭間の女神「フフフ」

 

 

半天狗は、お奉行様渾身の威圧によってやっと情け無い声を上げるのをやめ、顔を上げた。そして半天狗はお奉行様と炭治郎との話に入った。

 

 

お奉行様「じゃあ本題に入るぞ。と言いたいところだが、その前に少年、竈門炭治郎よ、私はお前に礼を言わねばならん。」

 

 

炭治郎「礼、ですか?」

 

 

お奉行様が炭治郎に対して言う礼、それは・・・

 

 

お奉行様「この卑劣だった小心者に罪を償わすように言ってくれた上、さらに彼奴に殺された私の代わりになって奴の頸を斬り、刑を執行してくれたこと、礼を言うぞ!少年。」

 

炭治郎が自分の代わりに半天狗を断罪して罪を償わさせてくれたことに対しての礼だった。その礼をお奉行様は吹っ切れたように笑みを浮かべながら申した。その礼を聞いた炭治郎はもちろん・・・

 

炭治郎「いえいえそんな!お礼なんて大丈夫ですよ。元はと言えば俺が

あの鬼の言ってることが身勝手過ぎたので、その責任を取らせるために俺が頸を斬って罪を償わせたまでです。つまり、俺はただ当然のことをしたまでなんだ。だからそんなお礼なんて全然大丈夫ですよ。」ニコッ

 

炭治郎は高飛車にならず、むしろそんな大層なことじゃないみたいな感じで穏やかにお奉行様へと返事を返した。それに対し、お奉行様は炭治郎の進んで善行をする、その善意のある行いと、まるでお日様のような暖かさに深く関心した。

 

 

お奉行様「・・・そうか、優しいものだな、少年は。少年がそう言うならばそういうことにしておこう。だが、せめて私の気持ちだけは受け取ってくれぬか?頼む。」

 

お奉行様は炭治郎にそう言った。それに対して炭治郎は微笑みながら素直に返事を返した。

 

炭治郎「わかりました、じゃあ気持ちだけ受け取っておきますね。」

 

そして、お奉行様と炭治郎は半天狗の方へとまた向き、今度こそこの醜い元悪鬼、半天狗に対してお奉行様と炭治郎は大事な話をし始めた

 

 

お奉行様「さて、前置きはこの辺にしておき、今度こそ大事な話に入るぞ。まず、単刀直入に言おう。貴様、あの女神様が言っていたようにこのまま地獄行きでいいのか?あの女神様が貴様の幼少期の頃だけを唯一憐れんで、今まで悪業を重ねて来た救いようのない貴様に対して特別にまた人間界に転生させて生まれ変われさせてもらえるのだぞ?なのに貴様は人助けなど自分にはできないなどと情け無い戯言を抜かしおって!ふざけているのか?もし私があの女神様の立ち位置だったならば同情の余地なく貴様を地獄行きにしていただろうな。それでも貴様は結局女神様のせっかくのご厚意を無駄にするのか?」

 

炭治郎「そうだ!お奉行様の言う通りだぞ!お前は今のお前のままでいいのか?本当はちゃんと罪を償って今度は嘘をつかない本当の自分としてやり直したいんじゃないのか!?」

 

半天狗「ッ!嘘をつかないほ、本当の自分・・・!」

 

その瞬間、儂はお奉行様と炭治郎が言った言葉を聞いて全て思い出した。確かにそうじゃった、儂は今まで人間時代の時も鬼時代の時も嘘を重ねながら、また悪事も重ねていた。よく考えてみれば儂は本当に救いようのない人間じゃった。じゃが、儂は小さき心の奥底で、小心者ですぐ嘘をついたりして責任逃れしようとする自分の心の弱さを誰かに何とか助けてもらいたかった。それと同時にこのことも思いだした。儂が今まで思っていた真の極悪人は、すぐに自分の都合の良いように物事を捻じ曲げる、どうしようもない自分自身のことだった。このことを思い出したら、自分がやってしまったことに対しての罪悪感が出たと共に自然と哀しさが込み上げてきて涙が出ていた。じゃが儂はいつまでも過去に縛られている訳にもいかん。そう思い、涙を精一杯拭き取ったあとーー

 

 

 

 

ーー儂はついに決意した・・・!

 

 

 

半天狗「お奉行様、儂はもう決めました・・・!もう前世の頃の心が弱かった小心者で嘘つきの儂はもう捨てます。これからは自分に嘘をつかずに、これから転生する世界で儂ができる範囲で精一杯、人の為世の為に善行を行います。なのでお奉行様、今まで儂に罪を償わそうとしてくれて感謝します。どうもありがとうございました。花札の耳飾りを付けた鬼狩りの少年も、儂に大事なものを思い出させてくれて本当にありがとう・・・!」(土下座)

 

 

半天狗は悪事を重ねていた自分を端正しようとしてくれたお奉行様と炭治郎に、精一杯のお詫びとお礼言いながら土下座をした。もちろんまた涙が出るほどに。それを見たお奉行様と炭治郎は、半天狗が自身の罪をこれから償っていくというようなことを言ったため、内心嬉しい気持ちになった。

 

お奉行様「そうか、貴様のその本音の言質は取ったぞ。それに、土下座など、別にそのようなことをするまでもない!既にお前のその思いはもう女神様に届いているらしいからな。」

 

炭治郎「ははは!そうらしいですね。お奉行さん。」

 

半天狗「ッ!」

 

そして、半天狗は狭間の女神の方へ再度向いた。向いた瞬間、狭間の女神は微笑みながらうんうんと頷いていた。

 

 

狭間の女神「うんうん!実に感動ものの会話だったわ。あなたと特に関係のある二人と出会えたにも関わらず、あなたの不安を一括までしてくれるなんて、あなたもいい人たちに出会えたわね。こんなに優しい人たち、早々いないわよ。」ニコッ

 

半天狗「そ、それはどうも、ありがとうございます・・・」(それにしてもお奉行様は言動が相変わらず怖かったのう・・・)

 

狭間の女神「はいはい」

 

炭治郎「お奉行さん、俺たち女神様からいい人たちって言われましたよ!なんか嬉しいですね!」

 

お奉行様「ああ、きっと私たちが進んで善行をしたからその努力の賜物だろう。」

 

半天狗と狭間の女神が話している間、お奉行様と炭治郎は、自分らが狭間の女神から賞賛されたことに対して静かに嬉しさを出していた。

 

狭間の女神「さてと、そろそろ本題に戻るけど、もう決意は決まったということで取っていいわね?」

 

半天狗「は、はい」

 

狭間の女神「わかったわ。じゃあ私が言ったあの世界に今から転生させるわね・・・と言いたいところだけど、最後にあなたにはちょっとだけ手続きをしてもらうわ。」

 

半天狗「?手続き、ですか?」

 

そしていよいよ半天狗を「僕のヒーローアカデミア」の世界に転生させる、その手続きが始まった。

 

 

狭間の女神「まず一つ目。あなたの個性をどうするか?ということなんだけど、これはあなたが前世から持っている能力、鬼の身体能力と再生能力、あと血鬼術という異能を元にして新しく個性にして組みこもうと思うの。たしか、あなたが宿している血鬼術は「分裂」だったわね?その分裂の血鬼術と鬼の身体能力と再生能力を私の方で改造を施すんだけど、それで大丈夫かしら?あ、私が改造を施した個性の結果はあの世界に転生した際にわかるから。」

 

半天狗「そうですか、わかりました。儂のその個性とやらの異能の内容はそれでも何でも大丈夫です。女神様がご自由に決めて下さいませ。よろしくお願いします。」コクリ

 

狭間の女神が出した一つ目の手続きに対して、半天狗は迷いも見せず了承した。

 

狭間の女神「そう、ならばよかったわ。じゃあどの個性がいいか?はだいたい決まりね。なら次は二つ目に行くわよ?」

 

半天狗「はい、お願いします」

 

そして、二つ目の手続きに入った。

 

狭間の女神「わかったわ。じゃあ二つ目。二つ目は、一つ目の手続きでも言っていた「鬼の力」についてよ。」

 

半天狗「鬼の力でございますか?」

 

狭間の女神「ええ、あなたが持つ鬼の力は向こうの世界では強大過ぎる力。だからその鬼の力にいくつか新しいメリットとデメリットを、両方

付けさせてもらうわ。わかりやすく言えば、鬼の力を抑制するための枷みたいなものよ。」

 

半天狗「鬼の力を抑制するための枷、ですか?」

 

狭間の女神が言った、鬼の力を抑制するための枷とは一体何なのか?狭間の女神がそれについて詳しく説明するため、また話を続けた。

 

狭間の女神「そうよ。じゃあまず鬼の力がこれから持つ新たなメリットから説明していくわね。一つ目の新しいメリット、それは前世と違ってもう人を喰べる必要がなくなるということ。そして、二つ目の新しいメリットは、陽光で死ななくなる。つまりこれは、鬼の力を持ったまま太陽の光に当たっても灰になって死ぬことがなくなるということ。この二つのメリットが新しいメリットよ。

 

半天狗「ッ!も、もう儂は、人を喰わなくても生きていけるんですか・・・!?だとしたらそうか・・・、儂はもうこれ以上罪を重ねなくていいんじゃな・・・!」(涙目)

 

狭間の女神「はいはい、嬉し泣きするのはいいけど、話が進まないから一旦泣き止んで、ほら。」

 

半天狗「うっ!うっ!・・・は、はい!」

 

半天狗は、まだ涙目だが、何とか泣き止みはしたので、狭間の女神は、次に進んだ。

 

狭間の女神「じゃあ次は新たなデメリットね。新たなデメリット、その一つ目は、鬼だったあなたには言いづらいんだけど、肉体が人間状態の時は当たり前として、鬼状態の時でも、肉体がしっかり老衰するようになるわ。そして二つ目は、人間状態または鬼状態、両方に寿命が存在するようになる。この二つのデメリットが新しいデメリットよ。」

 

半天狗「・・・そうでございますか、ですが儂はこれから鬼の力に新たな枷が付こうと、もう大丈夫です。もう本物の鬼であった頃の儂はもう捨てましたので。」

 

半天狗は、二つ目の手続きの時でも、迷いなく自らの思いを狭間の女神に伝えていた。それを見た狭間の女神は、内心嬉しそうに微笑んでいた。もちろん、半天狗の後ろで見守っているお奉行様と炭治郎も同じくだ。

 

狭間の女神「そう、わかったわ。なら次が最後の手続きよ。最後の三つ目、それは向こうの世界にあなたの住居と食糧と生活費が用意してあることよ。そのことは大丈夫かしら?」

 

半天狗「はい、大丈夫でございます」

 

狭間の女神「それで、この紙に書かれているのがあなたの家の内部よ。ほら、受け取って。」

 

半天狗「は、はい!」

 

半天狗はワタワタとしながらもこれから家になる場所の内部が書いてある説明書を受け取った。

 

そしてーー

 

狭間の女神「じゃあこれで転生の手続きは終了よ。お疲れ様。ならばそろそろ転生の準備をこれから始めるわね。」

 

ついに半天狗の転生の時がやってきた

 

半天狗「では、女神様、お願いします。」

 

狭間の女神「わかったわ。そう焦らないで。今から時空の門を出現させるわ。そしてそこに入れば向こうの世界に行けるはずよ。」

 

すると、狭間の女神が持つ槍状の杖が光り、光力が溜まった。そこから時空の門を出現させるために、あることをした。

 

狭間の女神「ハアッ!!」

 

狭間の女神はその杖から、強大な光力を放ち、少しだけ巨大な穴を作った。そして、人の身より一回り巨大な門が少しずつ姿を現した。これが時空の門らしい。そして、

 

 

キィィィィン・・・!バァーン!!

 

時空の門が完全に開いた。

 

半天狗「こ、ここから本当に女神様が仰っていた向こうの世界とやらに行けるのですか!?」

 

狭間の女神「そうよ、この時空の門という巨大な門から入れば向こうの世界に行けるわ。それと、準備はもう完了したかしら?」

 

半天狗「はい、準備は完了しました。それに加えて何から何まで本当にありがとうございました・・・!女神様がいなければ儂は今頃どうなっていたか、見当がつきませんでした・・・!うっ!うっ!とにかく本当にありがとうございます・・・!」

 

気づいたら半天狗はまた涙目になっていた。それに対して、狭間の女神はしょうがないわねと言うように半天狗を慰めた。

 

 

狭間の女神「フフッ、全くしょうがないわね。そんなことしなくても大丈夫よ。あなたなら絶対善良なヒーローになれるとこの私が太鼓判を押してあげるわ。二度と道を踏み間違えない限りはね。だからそんな涙目にならずに安心して胸張って向こうの世界でもう一度人生をやり直して来なさい。ほら。」

 

半天狗「ッ!はい・・・!わかりました。ご心配かけてしまってどうも申し訳ありませぬ・・・!」

 

そして、ずっと後ろで半天狗を見守っていたお奉行様と炭治郎も、半天狗の背中を押すように激励の言葉を掛けた。

 

お奉行様「その威勢と覚悟があればもう私たちがいなくとも大丈夫だな。ならば女神様が言う向こうの世界とやらに早く行ってもう一度人生をやり直せ!そして今度こそ真っ当に生きろ。それが私たちが願う貴様に対しての慈悲と情けの願いだ。」

 

炭治郎「お前は前世でたくさんの罪のない人々を殺して喰い過ぎた。だからお前はこれから行くその新しい世界で前世の罪を償うように、やり方は関係無くともしっかりと善行を行なっていく。そんな人生を送るんだぞ。じゃ、行ってこい!」

 

半天狗「はい・・・!お奉行様も花札の耳飾りを付けた鬼狩りもこんな儂に温情の言葉を掛けて頂き本当にありがとうございます・・・!本当にありがとう・・・!」

 

三人との別れの会話が全て終わった後、半天狗はついに開いている時空の門の前に立った。

 

半天狗「では、儂は向こうの世界にそろそろ行ってまいります。儂が向こうの世界に行っても何処かで見守っていて下さい・・・!」

 

狭間の女神「ええ、あなたの健闘を祈っているわ。さあ、そろそろ門に入りなさい。門から入れば向こうの世界に行けるはずよ。それじゃあ、行きなさい!立派な善人になってくるのよ!」

 

半天狗「はい、ありがとうございます。ではさらばじゃ・・・!」ザッ、ザッ

 

そう言葉を残し、半天狗は時空の門から見える光の空間へと入っていき、完全に姿を消した。

 

狭間の女神「半天狗さん、必ず良い”ヒーロー”になりなさい、心が改心したあなたならできるはずよ。」

 

お奉行様「貴様は前世でたくさんの罪のない人々を殺し過ぎた。だから今度こそは必ず良い善人なれ・・・!健闘を祈っているぞ!」

 

炭治郎「あの鬼が、今度こそ悪業を犯さないように、後悔しないように・・・!そして頑張って今度こそ善良な人になってくれ・・・!」(合唱)

 

こうして、半天狗は前世で鬼になってしまったことを悔い改め、今世の新たな世界、「僕のヒーローアカデミア」の世界に転生し、今度こそ道を踏み間違えずに善良なヒーローを目指す、半端者の天狗が主人公でもある僕のヒーローアカデミアの物語が今、ここから本格的に始まったのであった。




プロローグ、いかがでしたでしょうか?たかがプロローグの癖に10000字以上も超えてるのはなんかちょっとくど過ぎない?とも思ったかもしれませんが、無理に雑な展開を作っても変な違和感が出てしまうので、書き続けた結果、いつの間にか10000字以上も超えていました。まあ何とかご愛嬌下さい。さて、第壱話についての情報は、基本、不定期投稿にはなるのですが、早くても近日中に執筆しようと思います。よろしくお願いします。また、今日の日曜日でテレビアニメ版の鬼滅の刃 刀鍛冶の里編はついに最終回を迎えますね。お疲れ様です!さらにその最終回で半天狗がついに頸を斬られて絶命した際、この小説を読んで頂くと、半天狗その後どうなったのか?みたいな感じでかなりお熱い展開となり、楽しんでご愛読できると自分で思います。何はともあれこれからこの小説をどうぞよろしくお願いします!よろしければ、お気軽にお気に入り登録、感想、お願いします!ではまた第壱話で。
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