ダイの大冒険 ―次世代の竜の騎士ー   作:キャットテールの鈴

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深夜のアルキード城。魔王軍に囚われているソアラを助け出すため、ダイたちは動き出す。


53_竜の騎士編_満月のアルキード城

魔王軍の本拠地であり、大魔王バーンの居城でもあるバーンパレス。

玉座の間で、城の主であるバーンは壁に埋め込まれた水晶を眺めながら、玉座に腰掛けてワインを飲んでいた。水晶にはアルキード城の玉座の間が映し出されており、そこにはキルバーン、ピロロ、ハドラー、ザボエラ、ガルダンディー、そして地面に横たわるソアラの姿が映っていた。

 

「準備は終えたようだな…」

 

バーンはワインを一口含むと、竜の騎士バランの妻であり、勇者ダイの母でもあるソアラを興味深げに観察しながら、側近のミストバーンに話しかけた。

 

「まさか、竜の騎士の子供が生きており…しかも竜の紋章を出すとはな…長い竜の騎士の歴史の中で、他種族と交わり、その子供に竜の紋章が現れたのは、これが初めてのことであろう」

「…」

 

ミストバーンは黙したまま、水晶に映る映像をじっと見つめ続けていた。

 

「さて…竜の騎士の子供よ…この状況、どう対処する?」

 

バーンはこれから始まる竜の騎士の戦いを楽しみにしながら、残りのワインを飲み干した。

 

 

 

アルキード城の玉座の間は、窓から差し込む満月の光で明るく照らされていた。罠の準備を終えたザボエラは、壁に張り付いた悪魔の目玉に視線を向けると、その先にいるであろう自軍の頂点――大魔王バーンの姿を思い浮かべ、口元を楽しげに歪めた。

 

(キヒヒヒッ!この戦いにはバーン様も注目しておる!以前、バーン様は竜の騎士の息子を仲間に引き入れようとしたことがあったようじゃ…ならば、最初は勇者ダイを味方につけるよう誘導し…それが無理なら、勇者一行を始末するのが一番じゃろう!)

 

ザボエラは手に持った三つの魔法の筒を見つめ、中に入った新しい研究成果を思い浮かべながらニヤリと笑った。

 

(ついでに、新しい研究成果の性能を確認し、お披露目する絶好の機会じゃ!!!)

 

彼が段取りを考えていたところ、玉座に座っていたハドラーが退屈そうにしながらザボエラに声をかけた。

 

「ザボエラよ…ここに勇者ダイは現れるのだろうな?」

「はっ!!!やつらはこのアルキードの姫の居場所を探し出せるようですので、一時的に探知できないようにしていたのですが…罠を仕掛け終えた後、再び探知できるようにしたのですじゃ!奴らはすぐにでもここに現れるかと!!!」

「ふん、ならば待っているとするか…ところで、何故お前たちがここに居る?」

 

ハドラーはキルバーンとピロロに視線を向け、警戒するように睨みつけた。睨まれたピロロはニコニコと笑い、キルバーンは死神の鎌を肩に担いで楽しげに応じた。

 

「キャハッ!キャハッ!キャハッ!それは勿論!君たちが頼りないから手を貸してあげるんだよ〜?」

「ウフフッ!ハドラー君たちだけでは、竜の騎士であるダイを抑えるのは難しいと、バーン様がお考えでね…それで僕たちも協力することになったのさ。それに、勇者ダイの周りには厄介な仲間がいるみたいじゃないか…」

「ふん!貴様らの手など借りんでも…アバンの使徒共は、俺の手で葬ってくれる!!!」

「ええ〜?ホントかなぁ?…僕、知ってるよ!ハドラーは、ダイの仲間の魔族に一方的に殴られたってこと!そんなんで勇者を倒せるのかなぁ?キャハハッ!!!」

「ぐっ!!!」

 

ハドラーは、アルキードの離宮でダイの仲間である魔族――ラーハルトに一方的に殴られ続けた記憶がよみがえり、苦虫を噛み潰したような表情になった。

 

「ウフフ…ハドラー君がやられたのも仕方ないさ。その魔族にはミストも苦戦したようだからねぇ…かなりの実力者であることは、間違いない。だからこそ、僕たちが手を貸すことになったのさ」

 

キルバーンは自分の持つ死神の鎌を意味ありげに見つめた後、さらにダイの仲間である魔法使いポップの姿を思い浮かべた。

 

「それに…勇者ダイの側には、強力な魔法を使う魔法使い君もいる。勇者にはやっかいな味方がついていて、一筋縄ではいかないだろうねぇ…」

 

話を聞いていたガルダンディーは、脳裏に浮かんだ小さな子供――レグルスの姿を思い出し、恐怖で体を震わせながらも会話に加わった。

 

「勇者のそばには…あのレグとかいうガキもいる!あのガキはただの人間の子供じゃねぇ…ドラゴンの強力なブレス攻撃も切り裂いて効かねぇし、接近戦も強い!!!どんな戦い方をしてくるかも分かんねーし…あのガキは…正真正銘の化け物だ!!!」

「そのガキなら攻撃力は低く、体力も低い。魔法と近接を組み合わせれば対処可能だ!そいつは、俺が始末してくれる!!!」

「流石、ハドラー様!!!」

 

ハドラーがレグルスを自らの手で倒すと宣言したことで、ガルダンディーは自分が戦わずに済んだことに安心し、思わず喜びの声を上げた。

 

「それに、裏切り者のクロコダインとヒュンケルがどう動くか…この辺りも警戒しないとねぇ…」

 

ハドラーたちは勇者一行について対策を話し合い、作戦会議が終わると、暇を持て余したガルダンディーは翼をはためかせて天井の穴へと飛び立った。

 

「暇だ……俺はルードと周囲を巡回してくる!!!」

 

ガルダンディーは城の外に出てルードと合流し、そのまま飛び去っていった。ハドラーたちは頭上を見上げ、彼が飛び去るのを見送った。そのとき、キルバーンの足元で気を失っていたソアラが、ゆっくりと目を開けた。

 

「…っ…うっ…ディーノ…?」

「おや?勇者の母君がお目覚めのようだ」

 

ソアラが目を覚ますと、キルバーンたちは一斉に彼女に注目した。

 

「ディーノ…どこ?」

 

ソアラは床に倒れたまま、ゆっくりと周囲を見渡し、息子の姿を探した。やがて離れた場所に、薄汚れた赤子の人形を見つけると、這いつくばりながら必死に人形の元へと進んだ。

 

「ディーノ!…待ってて、お母さんがすぐ行くから…!」

「なんじゃ…?ああ、あの汚い人形の元に行こうとしておるのかのぅ」

 

ザボエラはソアラが人形へ向かっていることに気づくと、面白そうに笑いながら指先を人形に向けた。ソアラは人形に手が届く距離まで這い寄ると、震える手をそっと伸ばした。

 

「ディーノ…!」

「ヒヒヒッ!メラミ!!!」

 

ソアラの指先が人形に触れる寸前、ザボエラの指先から火球が放たれ、人形に着弾した。瞬間、大きな火柱が上がり、人形は激しく燃え上がった。

 

「いやああぁああああ!!!」

「ヒ〜ッ!ヒヒヒッ!!!」

 

ソアラは目の前で“息子”が燃えたことで、絶叫し、泣き叫びながら錯乱した。ザボエラはその様子を面白がり、けたたましく笑い声を上げた。

 

「いや!…ディーノ…ディーノ…!」

 

ソアラは泣き叫びながら、燃える人形の火を消そうと必死に手を伸ばした。両手に火傷を負いながらも痛みを顧みず、どうにか火を消し止めたが、床には真っ黒に焦げた人形が横たわっていた。

 

「…ディー…ノ……」

 

現実を受け入れられず、ソアラは涙を流しながら唖然とし、首を横に振った。

胸は締め付けられるように痛み、呼吸さえ苦しくなった。

 

「はぁ!…はぁ!…嘘…嘘よ…そんなの嘘よ……!」

 

ソアラは辛い現実から逃れるように、ぎゅっと瞼を閉じた。その瞬間、瞼の裏でチカチカと光が点滅し、アルキードの広場で燃え上がる夫バランの姿が脳裏に浮かんだ。

 

「……あ…」

 

ソアラは目を見開き、脳裏に浮かんだ夫の姿に言葉を失った。すると、彼女の脳裏に次々と記憶が押し寄せてきた。夫バランが処刑された時のこと、そして息子ディーノが乗った船が難破したと聞かされた時のこと――。

 

「…嘘…そんな…あなた…ディーノ…」

 

ソアラはぼんやりとした意識の中で顔を上げ、焦げた人形に目を向けた。

 

「…人形…?」

 

それがディーノではなく、自分がかつて作った子供の人形だと気づいたとき、ソアラの目が大きく見開かれた。

 

(……そう、だわ…)

 

彼女は、ディーノが死んだと聞かされた日までの記憶をひとつひとつ思い出し、愕然とした。

両目からは静かに涙がこぼれ、床に落ちていった。

 

(…思い出した……夫とディーノは…もう…ずっと……前に……)

 

バランとディーノが十年以上も前に亡くなっていることを思い出したソアラは、希望を失いながらゆっくりと周囲を見渡した。そこはアルキード城の玉座の間であり、壁際に視線を移した瞬間、人間と思わしき遺体の山が目に入った。その一番上に見知った顔を見つけ、ソアラは再び目を見開いた。

 

「…お父…さま?」

 

積み上げられた遺体の最上部には、ソアラの父であり、この国の国王の遺体が無造作に横たわっていた。

その顔には恐怖と絶望が刻まれており、最期の瞬間まで凄惨な目に遭っていたことが明白だった。他の遺体の中にも、ソアラの記憶にある人々の顔が見えたが、いずれも酷い死に様だった。

 

「…うっ…っ…」

 

視線を逸らしたソアラは込み上げる吐き気を必死に堪え、父と夫、そして息子を喪った現実に打ちのめされ、涙を流してその場に倒れ込んだ。ピロロはニコニコと笑いながらソアラを見つめ、ザボエラは愉快そうにニヤニヤと笑い、ハドラーは鼻で笑って興味なさそうに見やった。

 

「ヒヒヒッ!アルキードの姫よ、ご機嫌いかがですかな?」

「………」

 

ザボエラはにやつきながらソアラに近づき、わざとらしく顔を覗き込んで問いかけた。ソアラは静かに涙を流しながら、愛する者たちがこの世にいない現実に絶望し、ただ、自らの死を願った。

 

「…お願い……私を…ころ―」

「報告します!!!」

「な、なんじゃ!!!」

 

突然、壁に張り付いていた悪魔の目玉が大声で報告を始めた。その場にいた魔王軍の面々が一斉に目を向けた。

 

「城外にて、裏切り者のクロコダイン、およびヒュンケルの襲撃を受けております!!!」

「なにっ!!!」

 

悪魔の目玉は眼球に映像を映し出し、そこには城の外でドラゴンと戦うクロコダインとヒュンケルの姿が映っていた。間もなく、外の見張りをしていたガルダンディーが戻り、天井から顔を覗かせて報告した。

 

「敵襲だ!裏切り者どもがやって来たぞ!!!」

 

ガルダンディーは広間を見下ろし、目玉に映る映像を見た。そこでは複数のドラゴンが元軍団長たちの猛攻に一方的にやられていた。その情けない様子に、ガルダンディーは舌打ちした。

 

「ちっ!情けねぇドラゴンだっ!!!…あのガキは、いねぇな…俺は外の裏切り者を始末してくる!!!」

 

レグルスの姿がないことに安堵したガルダンディーは、翼を広げ、待機していたルードと合流して戦場へ飛び立った。

 

「他のアバンの使徒共はどうした!?」

 

ハドラーは映像に他の仲間の姿が映っていないことに気づき、険しい表情で悪魔の目玉に問いかけた。

 

「…確認しましたが、姿を確認できません」

「あれれ〜?勇者はどこいったのかな〜?まさか、母親見捨てて逃げちゃったとか〜?キャハハッ!」

「…いいや、それはないだろう…勇者一行のことだ…もう、近くまで来ている可能性がある…恐らく、裏切り者は陽動だろう」

「では…勇者ダイはもう近くまで来ていると…!?」

「ふん!ならば、迎え撃つまでよ!!!」

 

ハドラーは不敵にニヤリと笑い、正面にある大きな扉を睨みつけた。

 

「騒がれると面倒じゃ。お主には眠ってもらおうかのぅ」

 

ザボエラは爪の先から少量の毒をにじませると、ソアラの腕を引っかいた。

 

「っ…!」

 

ソアラは引っかかれたあと、心臓が一度大きく脈打ち、その後徐々に鼓動がゆっくりとなり、視界がぼやけてきた。強烈な眠気に襲われながら、ソアラは目を閉じる直前、愛する夫と息子の姿を思い浮かべた。

 

(…あなた…ディーノ…もうすぐ会えるわ……私も…そっちに……)

 

そう願いながら、ソアラは静かに気を失った。

顔色が悪くなっていく彼女の様子を見たハドラーは、人質の安否をザボエラに確認した。

 

「ザボエラ、殺してないだろうな?」

「ヒヒヒッ!はい!今は眠っているだけですじゃ!これは遅毒性の毒になり、放っておけば死にますが…勇者どもが到着するまでは問題ないかと…!」

「ならいい」

 

ハドラーたちは正面の扉を睨みながら、勇者たちの到着を静かに待ち構えた。

 

 

 

アルキード城の外では、侵入者を迎え撃つため、多くのドラゴンとあくま神官が配置され、城の周囲を固めていた。本来ならば城に近づくことすら困難で、普通の人間では到底太刀打ちできない戦力だったが、かつての軍団長であるクロコダインとヒュンケルにとっては、さしたる障害ではなかった。

 

「グルルルッ!!!」

 

現れた二人を取り囲むようにドラゴンたちが唸り声を上げながら睨みつけ、攻撃の隙を窺っていた。すでに数匹が倒されたことで警戒心が強まり、すぐには飛びかかろうとしなかった。

クロコダインは指先を動かして挑発した。

 

「どうしたドラゴン共!怖気付いたか?かかって来い!!!」

「グルルッ…!グォオオオッ!!!」

 

挑発に乗った一匹のドラゴンが駆け出すと、巨体に似合わぬ俊敏さでクロコダインに接近し、鋭い爪で引っ掻こうと襲いかかった。

 

「フン!!!」

 

クロコダインはその攻撃を斧で受け止め、力で押し返した。攻撃を弾かれたドラゴンは仰け反り、その隙を逃さず大きな斧を振り下ろして反撃した。

 

「ウオオォオッ!!!」

 

斧は見事に命中し、ドラゴンの硬い鱗を切り裂いた。

 

「ギャッ!!!」

 

深く斬られたドラゴンは傷口から大量の血を流し、その場で絶命した。それを見ていた周囲のドラゴンたちは接近戦を避けようとし、次々に口内に炎を溜め始めた。

 

「グォオオオ!!!」

 

数匹のドラゴンが一斉にブレスを吐き出し、広範囲を焼き尽くす炎がクロコダインを包もうとした。だが、その前に魔剣の鎧を身に纏ったヒュンケルが立ちはだかり、剣を振るった。

 

「海波斬!!!」

 

斬撃が炎を切り裂き、さらに鎧の効果によって炎のダメージを完全に防いだ。一方のクロコダインも、斧の宝玉に宿った風の力を解放し、自身の周囲に風の防壁を展開して炎を防いだ。ヒュンケルはそのまま魔剣を構え、迫ってきたドラゴンの一体に向かって技を放った。

 

「ブラッディースクライド!!!」

「グギャッ!!!」

 

魔剣がドラゴンの巨体を貫通し、大きな穴を穿った。貫かれた傷口からは血が噴き出し、ドラゴンはうめき声を上げて地面に倒れた。

 

「グ…グルル…!」

 

ヒュンケルとクロコダインを取り囲むドラゴンの数はさらに増え、すでに脱出不可能なほどだったが、それでもドラゴンたちは警戒し、容易に飛びかかろうとはしなかった。辺りには倒されたドラゴンの死骸が散乱しており、その光景が彼らを怯ませていた。クロコダインは周囲のドラゴンに目を向けながらヒュンケルに声をかけた。

 

「かなりの数が集まったな!これなら城の周囲にいた連中も減ったことだろう!!!」

「これでダイたちが突入する際、戦闘の負担は減るはずだ…あとは魔王軍の幹部か、軍団長を誘き出せればよかったが…」

 

そのとき、上空から怒声が響いた。

 

「クロコダイン!ヒュンケル!この…裏切り者がぁ!!!よくも俺のドラゴンを…!!!」

 

声の主を見上げると、空中に浮かぶ超竜軍団長ガルダンディーが怒りで体を震わせながら、二人を睨みつけていた。

 

「グルルルッ!!!」

 

そのそばには、スカイドラゴンのルードも飛んでおり、鋭い牙を剥き出しにして敵意を露わにしていた。

 

「ヒュンケル!来たぞ!言ったそばから現れたな!」

「ああ。これでダイたちの負担が減る!」

 

クロコダインとヒュンケルは武器を構え、空の敵に視線を向けた。ガルダンディーは上空から大声で命令を下した。

 

「ドラゴンども!!!連携して戦え!!!相手はかつての軍団長…単騎で勝てる相手じゃねぇ!敵1匹に対して3匹で対応しろ!!!」

 

軍団長の指示に従い、ドラゴンたちはクロコダイン、ヒュンケルそれぞれを3匹ずつで囲み、一斉に攻撃を仕掛けた。

 

 

 

テラン城の王の寝室では、ナバラ、メルル、カナル、そしてフォルケン王が、ナバラの両手に乗る水晶を緊張した面持ちで見つめていた。

水晶にはアルキード城周辺の様子が映し出されており、多数のドラゴンが突如現れたクロコダインとヒュンケルに引き寄せられ、城の周囲から離れていく様子が確認できた。

 

「どうやら、ドラゴンをうまく誘導できたようじゃの…」

「いました!レグルス様たちです!」

 

城の正面入り口の警備が薄くなったタイミングで、ダイ、ゴメちゃん、ポップ、レオナ、レグルス、ラーハルトが物陰から姿を現し、あくま神官を一瞬で倒して城内に侵入した。

 

「無事に城内へ侵入したか…」

「映像を切り替えます!…むむむ!」

 

ナバラが水晶を操作すると、映像は城内の廊下へと変わり、走るダイたちの姿が映し出された。彼らは幾つかの罠を破壊し、敵を撃破しながら玉座の間の手前まで到達した。

ラーハルトは抱えていた数本の槍をポップに手渡し、レグルスが魔法をかけると、二人の姿がふっとかき消えた。

 

「ここまでは順調のようだな…」

「この先にソアラ様…そして、複数の恐ろしい悪意が感じられます…」

「祈ろうではないか…竜の騎士様、そして勇者様の勝利を…彼らならやり遂げると信じて…」

「はい!…竜の神よ…レグルス様、ダイ様…そして、皆様に…神のご加護を…!」

 

窓から差し込む月明かりの中、テランの民たちは静かに両手を組み、目を閉じて竜の騎士と勇者たちの無事と勝利を祈った。

寝室の窓際には、日中レグルスが立てかけた神の創りし長剣――真魔剛竜剣が、静かに佇んでいた。

 

 

 

ダイ、ポップ、レオナは、赤いカーペットが敷かれ、見事に装飾されたアルキード城の廊下を走っていた。ゴメちゃんはダイの頭上を飛びながら着いていき、ポップはラーハルトから託された数本の槍を両腕に抱え、やや走りづらそうにしていた。

やがて廊下の先に、大きく立派な扉が見えると、レオナは以前、父と共にこの城に来賓として訪れたときのことを思い出しながら、見覚えのある扉を指差した。

 

「あそこよ!あの扉の先が…この城の玉座の間よ!」

「この先に…母さんの気配と、ハドラーたちの気配がする!!!」

「へっ!敵もやる気のようだな!…ダイ!敵を倒して、お袋さんを救うぞ!!!」

「うん!!!絶対に助ける!俺たちで母さんを助けるんだ!!!」

 

ダイは立ち止まることなく、その勢いのまま扉を蹴破った。重厚な両開きの扉は音を立てて開き、ダイたちは玉座の間へと駆け込んだ。そして視線の先、玉座の周囲に立つハドラー、ザボエラ、キルバーン、ピロロを鋭く睨みつけた。

 

「その人を返せ!!!ハドラー!!!」

 

ダイはキルバーンの足元に倒れている顔色の悪いソアラを見つけると、顔を険しくした。

 

(母さん…!!!)

「来たな…!勇者ダイ…!!!」

 

ハドラーはダイたちが現れるとすぐに椅子から立ち上がり、不敵に笑った。

 

(母さん…俺とレグが、俺たちが必ず助けるよ!…だから、待ってて!!!)

 

ダイは心の中でソアラに語りかけ、ハドラーを睨みながら武器を構えた。一方、キルバーンはダイたちの一行を見回し、警戒すべきレグルスとラーハルトの姿が見えないことに違和感を覚えた。

 

(おや?…報告では魔族の青年と人間の子供がいたはずだが…)

 

キルバーンは周囲を見渡し、姿が見えないことを確認すると、足元の気絶したソアラに目を落とした。

 

(ウフフッ!…何か仕掛けてきそうだねぇ…)

 

キルバーンの背後、やや離れた場所で、相棒のピロロは物陰に隠れながら宙に浮き、ニコニコと笑っていた。

ハドラーは竜の騎士の血を継ぐ少年、ダイをじっと観察し、小さく鼻で笑った。

 

「ふん!まさか、アバンの使徒に竜の騎士がいたとはな…アバンのやつも酔狂よな!いずれ人間を滅ぼすかもしれん存在を、自身の手で鍛えるのだからなぁ!!!」

「!…違う!先生は、身につけた力や魔法は人々のために使うべきだって言った!!!俺は先生から教わったこの力を、正しいことのために使う!!!そして、竜の騎士の使命は世界の平和を維持することだ!!!」

 

ダイは剣先をハドラーに向けた。

 

「ハドラー!!!俺はアバンの使徒として…竜の騎士として!世界の平和を脅かすお前たち魔王軍を、倒す!!!」

 

神が平和を守るために創り出した竜の騎士から宣戦布告されたことで、ハドラーは恐怖と同時に言いようのない高揚感に包まれ、狂気じみた笑みを浮かべた。

 

「クッ…クククッ!!!伝説の竜の騎士が、俺を倒しに現れるとはな!!!いいだろう!!!貴様はこの手で始末してくれる!!!」

 

ハドラーは手の甲からヘルズクローを出し、駆け出そうと構えたが、ザボエラが一歩前に出て、不敵な笑みを浮かべながら声をかけた。

 

「ヒヒヒッ…ハドラー様、少しお待ちを!勇者に問いただしたいことがございますが、よろしいですかな?」

「…いいだろう!今回の作戦の立案者はお前だ、ザボエラ!お前の判断に任せる!」

「ははぁーーっ!ありがとうございます!」

 

構えを解いたハドラーに恭しく頭を下げたザボエラは、ゆっくりとダイたちへと向き直った。その細い目がいやらしく光り、ダイを見つめながらニヤリと笑った。

 

「ヒヒヒッ!竜の騎士の子供よ…いや、勇者ダイよ!…人間のためにワシらを倒すというが…お主、知っておるのかのぅ?」

「…何をだ!?」

 

ダイは眉をひそめ、剣を握る手に力を込めた。

 

「最強であるはずの竜の騎士がなぜ死んだのか?…先代の竜の騎士、つまりお主の父親が、どのようにして殺されたのかをじゃ!!!」

「!!!」

 

ダイの瞳が大きく見開かれ、心臓が強く脈打った。ザボエラはその様子にニヤリといやらしい笑みを浮かべた。

 

「先代の竜の騎士、お主の父親はのぅ…人間に殺されたのじゃよ!!!抵抗しないことをいいことに、化け物呼ばわりされ、群衆の見世物として処刑されたのじゃ!!!あれほど強かった竜の騎士が、じゃぞ?」

「…っ!」

 

その言葉は鋭い刃となり、ダイの胸を深く突き刺した。顔色はみるみる蒼白になり、足元が揺らぐような感覚に襲われた。想像の中で、怒号と罵声を浴びながら処刑される父の姿が脳裏をよぎり、胸が苦しく締めつけられた。

ザボエラはわざと大げさに肩をすくめ、ため息をつくと、嘲るような笑みを浮かべた。

 

「それなのに…息子は父親の仇である人間を殺そうとするどころか、助けるとは…まさに、滑稽じゃのう!!!お主の父親もあの世で嘆き悲しんでおろうな!可笑しくて笑いが止まらんわ!キ〜ヒヒヒッ!!!」

「やめろっ…!」

 

ダイは震える声で叫んだが、ザボエラはさらに言葉を重ねた。

 

「それに、ワシら魔王軍を倒すというが…お主、ワシらを倒した後のことは考えておるのかのぅ?」

「…倒した…あと?」

 

ダイは戸惑いを隠せずに呟いた。

 

「そうじゃ!平和になった世界では、竜の騎士の力なぞ恐怖の対象でしかない!人間たちはお主を恐れ、いずれ排除しようとするであろう!!!」

「そ…んなこと…ない…」

「そんなことあるんじゃよ!間違いなくお主は人間に迫害される!!!父親と同じようにじゃ!!!そして…最期は父親と同じ運命をたど―」

「そんなことさせない!!!」

「ひょっ?」

 

ザボエラの言葉を遮るように、ポップとレオナがダイの前に飛び出した。その瞳は決して揺らがず、鋭くザボエラを睨みつけた。

 

「ふざけんじゃねぇぞ!!!俺が…俺たちが竜の騎士って理由だけでダイを見捨てるかよぉ!!!人間だとか、人間じゃねぇとか関係ない!!!こいつは、俺たちの仲間で…大事なダチだ!!!」

「そうよ!私たちはダイ君を1人にはさせない!!!ダイ君がお父さんと同じ運命を辿らないように…私たちがこの世界に竜の騎士の居場所を作るわ!!!私たちは決して!ダイ君を…ダイ君たちを見捨てない!!」

「ポップ…レオナ…」

 

ダイは目に涙を浮かべながら、震える声で二人の名を呼んだ。視界の中で、ポップとレオナの背中は頼もしく、温かかった。

 

(ポップ…レオナ…感謝する…)

 

姿を消して待機していたレグルスは、ザボエラの話に胸を痛めていたが、2人の言葉によってその痛みは消え、胸の奥から熱いものが込み上げてきた。

 

(お前たちがいるからこそ、私は人間を守りたいと思うのだ。命をかけて戦うことができるのだ)

 

ダイを庇うポップとレオナをじっと見つめた後、レグルスは目を瞑り、これまで出会ってきた人々の姿を思い浮かべた。

 

(…私を化け物と見る者もいる。差別する者もいるだろう…だが、私が出会った人々は、皆いい人たちだった。優しく、思いやりがあり、助け合うことの大切さを教えてくれた…人間を素晴らしいと、守りたいと思えるほどに…)

 

レグルスは胸に手を当て、先代の竜の騎士バランの姿を思い描いた。

 

(人間も、悪くない。そう思わないか?…バラン…)

 

そう心の中で語りかけると、目を開けたレグルスは剣を握り直し、気絶しているソアラと、その近くにいるキルバーンを鋭く睨みつけた。

ダイもまた、二人の想いを胸に剣を握り直した。震えは止まり、瞳には強い光が宿っていた。

 

「俺は…仲間を、友達を信じる!…俺のことを怖がる人間はいるかもしれない…けど!全ての人間がそうじゃない!ポップやレオナのように、何人もの人が、俺のために思ってくれる!…俺に1人じゃないって教えてくれる!!!」

 

そしてダイは剣先をザボエラに向け、強い意志を込めて睨みつけた。

 

「俺は大切な人のために…大切な人が暮らす地上を平和にするために戦う!!!そして、俺の仲間を傷つけたお前らを…絶対に許さない!!!覚悟しろ!!!」

 

ザボエラは思わず後ずさりし、歪んだ顔で地団駄を踏むと、焦った様子で懐から魔法の筒を取り出し、ダイたちに向けた。

 

「キィィイ!!!バカめ!お主のその希望は子供の絵空ごとよ!!!そんなに人間と一緒が良いなら、一緒に死ぬがいい!!!デ―」

「ぐあぁっ!!!」

「があっ…!!!」

 

ザボエラは、突如背後から苦痛の声が聞こえると、魔法の筒からモンスターを出すのを中断し、慌てて振り返った。

 

「な、なんじゃ!?」

 

ザボエラが振り返った先で見たのは、キルバーンとソアラの側にレムオルで姿を隠していたレグルスとラーハルトが、全身血だらけで現れ、痛みと驚きに顔を歪めていた光景だった。

 

「…っ!!!」

「ぐっ…あっ!!!な、何が…!」

 

レグルスとラーハルトは全身に大怪我を負い、激痛で顔を歪めていた。

 

「レグ!!!ラーハルト!!!」

 

ソアラ救出作戦が失敗し、さらに2人が血まみれとなったことで、ダイたちは顔を青くした。

 

「何が起きた!?なんで2人は全身傷だらけになってやがる!!?」

「もしかして…罠!?」

 

本来の作戦では、2人は別行動でソアラに接近し、気づかれることなく救出するはずだった。だが、レグルスとラーハルトがあと一歩というところまで近づいた瞬間、突如として鋭い刃物に全身を切りつけられた。

接近時、斬られる感覚を覚えたレグルスは咄嗟に立ち止まり、全身を素早く確認した。

 

「くっ!これは…透明な刃!!!」

 

レグルスは、自身の太ももに突き刺さる見えない刃に驚愕の表情を浮かべた。ラーハルトはその俊敏さゆえに一気に接近したため、罠に気づく間もなく刃に突っ込み、レグルス以上のダメージを負った。全身に複数の刃が突き刺さり、激痛で顔を歪めていた。

 

「ウフフフッ!!!正解〜!これはファントムレイザー。君たちがこのお姫様を助けに来ると予想していたからねぇ…事前に罠を張っていたのさ!!!」

 

キルバーンは死神の鎌を頭上に振り上げ、レグルスの首に向かって勢いよく振り下ろした。

 

「ぐっ…!大地斬!!!」

「おや…?」

 

レグルスはとっさに鎌を斬り上げ、攻撃を防ぎながらギリギリで後方に飛び退き、キルバーンとの距離を取った。

 

「はぁ!はぁ!」

「…へぇ…今の攻撃を避けるなんて、大したものだ…」

 

キルバーンは、自分の攻撃を避けたレグルスの動きに驚きつつ、その顔にどこか既視感を覚え、じっと見つめた。

 

(この子供…どこかで…)

「ぐっ…!!!」

 

ラーハルトは激痛に堪えながら走り出し、レグルスを抱えてダイたちの元へ移動した。レグルスを下ろすと、彼は苦悶の表情を浮かべ、その場に膝をついた。

 

「はあっ…!はあっ…!」

 

ラーハルトの顔色はみるみる悪くなり、吐き気を催した彼は慌てて口を手で押さえた。

 

「…ぐ…うっ!?」

「レグ!ラーハルト!!!すぐに怪我を治さな―」

「がはっ!!!」

「えっ…!!?」

 

ラーハルトは突然、口から蒼い血を吐き、自らの血溜まりに倒れ込んだ。血反吐を吐いて気絶したラーハルトを見て、ダイたちは事態を理解できず、呆然とした。

 

「ラーハルト!どうした!?」

 

ラーハルトの顔色はさらに悪化し、大量の冷や汗をかきながら荒い呼吸をしていた。その様子から、彼が毒状態であることが明らかだった。ラーハルトの体に刺さる見えない剣が毒の原因だと判断したダイは、剣を抜こうと手を伸ばした。

 

「もしかして…剣に毒が!」

「剣に触るな!!!」

 

レグルスが大声で制止すると、ダイはとっさに手を引っ込め、レグルスの言葉に耳を傾けた。

 

「即効性かつ強力な毒だ!人間が受ければひとたまりもない!」

「毒って!…オメェは大丈夫なのかよ!?」

 

ラーハルトほどではないが、レグルスの体にも数本の剣が刺さっていた。だが、レグルスの顔色は特に変わっていなかった。

 

「私に毒は効かない!」

「おお…さすが…」

「レオナ!キアリーをかけ続けろ!私は剣を抜く!」

「分かったわ!キアリー!」

 

レグルスがラーハルトの体に刺さる見えない剣を抜くと、魔族特有の蒼い血が体を伝って地面に流れていった。レグルスは次々に剣を抜き、レオナはキアリーで毒の治療を続けた。

 

その間にハドラーは両手に炎のアーチを作り、不敵に笑いながら魔法を唱えた。

 

「クククッ!よそ見している場合か?まとめて焼け死ね!ベギラゴン!!!」

「やべえ!!!」

 

巨大な炎が迫るのを見たダイは剣を構え、刀身に風を纏わせて技を繰り出した。

 

「はあああっ!真空海波斬!!!」

「ちいっ!!!」

 

ダイの斬撃が巨大な炎を切り裂き、両者の視界を一時的に遮った。キルバーンはレグルスの姿に既視感を覚えて観察していたが、視界が遮られたことで一旦視線を逸らし、周囲に展開されたファントムレイザーに目を向けた。

 

(…剣に塗った毒は、人間なら死んでもおかしくない強力なものだ…それなのに、あのレグとかいう子供には効果がない…毒の対策をしていたか、あるいは別の理由か……まあいい。どのみちやつらは生きてここから出られない…あのガキもまとめて殺せばいい)

 

キルバーンは死神の鎌を振り下ろすと、足元に気絶しているソアラの首元に刃を当て、ダイたちに聞こえるように声をかけた。

 

「一つ忠告するよ…次にこの女性に近づいたら、この者の首を刎ねる…!もっとも、ここから無理に移動させれば…周囲に展開しているファントムレイザーに塗った毒で死んじゃうかもね…ウフフフッ!」

「くそっ!」

「おのれっ…死神め!!!」

 

視界が晴れ、ソアラの首元に鎌が当てがわれているのを目にしたダイとレグルスは、怒りに顔を歪めた。ポップは怪我をしているレグルスとラーハルトを確認し、武器を構えてダイの隣に立った。

 

「レグ、姫さんは毒と怪我の治療に専念してくれ!!!俺とダイであいつらの相手をする!」

「頼む!」

「分かったわ!治療は任せて!」

「やるぞ、ダイ!!!」

「分かった!!!」

 

ダイとポップは武器を構え、ハドラーたちを睨みつけた。ハドラーはニヤリと笑いながらダイたちを見据え、隣のザボエラに視線を送った。

 

「クククッ!他の奴らの治療が終わる前にやるぞ!ザボエラ!お前が言っていた自慢の研究成果をお披露目する機会だ!やれ!」

「キヒヒヒッ!かしこまりました!」

 

ザボエラはニヤリと笑いながら3本の魔法の筒を手にした。それを見たダイは、モンスターを封じ込めることができる魔法の筒に警戒心を強めた。

 

「ポップ、あいつ魔法の筒を持ってる!何が出るか分からない…注意して!」

「おうよ!」

 

「キ〜ヒヒヒッ!!!長年の研究成果…このワシの、最高傑作を見るがいい!!!デルパァッ!!!」

 

ザボエラが声高に叫ぶと、3つの魔法の筒からモンスターが飛び出し、玉座の間に姿を現した。出現したモンスターは巨大で、広大な玉座の間が狭く感じられるほどの圧迫感だった。その姿は地上のどのモンスターとも一致せず、まるで複数の種族を組み合わせたかのような異形の体をしていた。頭部は機械のように無機物で構成されており、赤い光を放つ目がダイたちをじっと見据えていた。

 

「なんだあのモンスターは!?見たことねぇぞ!!!」

「ギョへへへッ!当然じゃ!!!このモンスターはワシが一から作り出した究極の生物!!!その名も…自立型、超魔生物!!!」

「自立型…超魔生物!!!」

「その辺のモンスター共と一緒にするではないわ!!!」

 

出現した3体の超魔生物から放たれる凄まじい気配に、ダイとレグルスは冷や汗を流した。

 

「あのモンスターから…凄まじい力を感じる!!!…それに…あの頭の部分、どこかで…」

 

ダイは頭部の機械部分に見覚えがあり、記憶を辿っていると、レオナが声を上げた。

 

「ダイ君!あの頭の部分、バロンが乗っていた機械と同じじゃない!?」

「バロン…そうだ!思い出した!キラーマシンだ!!!」

 

ダイはかつてデルムリン島でバロンがキラーマシンに搭乗し襲いかかってきたときの記憶を思い出した。その時に見たキラーマシンの頭部と、今目の前にある超魔生物の頭が一致していることに気づき、目を見開いた。

ザボエラは、ダイたちがその正体に気づいたことに満足げに笑い声を上げた。

 

「ギョへへへッ!そうじゃ!この超魔生物は本来、生物に対して改造を施すことで強大な力を得ていたが…ワシの研究によってキラーマシンと融合し、自動で動く殺戮生物に生まれ変わったのじゃ!」

 

レグルスは超魔生物を睨みつけながら、弱点や急所を探した。しかし、どれだけ目を凝らしてもそれらしい箇所は見つからなかった。普段であれば敵の姿を見れば、すぐに弱点や倒し方が頭に浮かぶはずだったが、今回ばかりは何も浮かばず、レグルスの額には冷や汗が滲んだ。

 

(いつもなら急所など分かるはずだが…超魔生物からは弱点を見つけられない…!このようなこと、今まではなかった…この生物は、完全なる未知の敵…!)

 

「さあ!超魔生物よ!勇者とその仲間を殺すんじゃあ!!!」

 

ザボエラがダイたちを指差して命じると、超魔生物たちは目を赤く光らせ、一斉に動き出した。




ソアラさん、ごめんね!もう少しの辛抱だから!

キルバーンのファントムレイザー。見えない刃に毒を塗ったら殺傷能力が上がるんじゃないかと、前から考えていたのでやってみました!

バランがいない以上、魔王軍側の戦力が手薄なので、新キャラは出さずに工夫したくて……そこで「超魔生物を量産できないかな?」と考え、キラーマシンと融合させることで自立型超魔生物を作ってみました。ちなみに、機械と融合しているぶん、生物のみの超魔生物よりは若干スペックを落とした設定です。

ネーミングは……まあ、センスがないので適当です!
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