伝説のアイドルの子   作:アッシュクフォルダー

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第三十六話 ルビーと真凛と未来への先には

星川真凛の兄である、星野アクアの突然死から、一年が経過していた。

 

真凛はアクアの墓をボンヤリと見つめた後、

手を合わせて、祈っていた。

 

(兄貴が天国に逝ってしまって、一年。

俺は兄貴の遺言通りに、ルビーを守っているぜ?

こっちの世界でも、役者はやっているか?

俺がそっちの世界に逝くのは、もう少し先かもしれないし、

ひょっとしたら、そう遠くない未来かもしれない。

人は、いつ死ぬかもわからないからな)

 

真凛は、高校二年生になっており、

ルビー専属の裏方になって、彼女を支えていた。

 

高校生活も、一時、どうなるかとは思っていたが、

どうにか、仲間たちとも巡り合えて、充実とした高校生活を送れていた。

 

「おーい!真凛ー!」

 

「姉貴」

 

星野ルビーは、今でも現役のアイドル。

母に似ていると、よく言われているが、

俺が聞いても、ピンとこなかった。

 

「ねーねーせっかくのオフだから、

どっかに行こうよー!」

 

「兄貴にも、言っているじゃん」

 

「もーう!本当は、お兄ちゃんと一緒に行きたかったけど…

天国にいるからなー」

 

「そうだな」

 

ルビーが、少し穏やかな顔に変化した。

 

「お兄ちゃんは、きっと遠い所にいて、

それも雲の上。私たちの事、応援してくれるかな?」

 

「間違いなく、姉貴の事は応援しているだろ?

俺は…どうだが」

 

「きっと、見守りつつ、お兄ちゃんは、

私と真凛の事、フレーフレー!って、言ってくれている!」

 

「そうだな…」

 

その後、一日が終わり、真凛の夢の中に、アクアが現れた。

 

(兄貴…)

 

(真凛。ルビーは!)

 

(あー大丈夫だよ。アイドル活動も、

トップ街道まっしぐらだし、

それに、よく誰かが、お袋に似てきたって、よく言うしなー)

 

(へーお母さんに似ているんだー)

 

(この人は?)

 

(アイだ。俺達の母親だ)

 

(お袋…!)

 

(真凛くん!会いたかったよー!

ほら、お母さんが、ハグしてあげる!)

 

(はぁ…)

 

真凛はアイに抱き着かれた。

 

何だろう…この感覚…温もりって言うのかな?

間違いない。これは紛れもなく、噓でも無い、本物の優しさだ。

 

(本当は真凛と一緒に過ごしたかったけど、

でも、一緒に居てくれなくて、ごめんね!)

 

(ううん。大丈夫だよ。俺も兄貴や姉貴に会えて、

それに、幸せに生きられて、俺は幸せだ)

 

(真凛らしいな)

 

(そ、そうか…?)

 

(あぁ。とっても。

俺とお母さんは天国で、ルビーと真凛を見守っているぜ…?

それに、夢の中だったら、常にやってくるぜ?)

 

(あぁ。ルビーの事は任せておきな)

 

夢から醒めた。

だが、アクアとアイは、間違いなく、

真凛の事も愛しているだろう。

 

これだけは嘘でもない、本当の愛だ。




伝説のアイドルの子 完結
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