どんなに優秀でも男は女の尻に敷かれる運命なんだと思う。   作:ゆず1252

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第13話

「よっ、メガネくん。お待たせ〜。」

 

「あ、おはようございます。って杠さんも一緒だったんですね。」

 

「おぉメガネくん。随分なご挨拶だなコラ。」

 

三雲の挨拶にチョップを入れる薫。

 

「いえ!そう意味ではなく…単純に今回の件を知っているのが迅さんだけだと思って…。」

 

「その通り。俺は何も迅から聞かされてないよ。んで、何するのさ。」

 

「メガネくんを救うべく、この実力派エリートの迅悠一が一肌脱ぐって訳。」

 

「…あーなるほど。メガネくんの処罰を任せてもらう代わりに、なんかしら条件を言われたわけだ。」

 

一瞬考えたと思えば、少ない情報で的確に何があったかを言い当てる薫に三雲は驚く。

 

「そゆこと。今回の件でメガネくんのクビがかかってるから全力で取り組むように!」

 

「真面目そうなのによくやるなぁ〜。」

 

「変な所で感心しないでください…。」

 

そう言い合いながら目的の場所に着くと見知った人物がいた。

 

「空閑!?」

 

「お?やっぱり知り合い?」

 

「おぉ、オサムとカオル。…とどちら様?」

 

「俺は迅悠一!よろしく!」

 

「ふむ、あんたが噂の迅さんか。」

 

初対面である2人が自己紹介をする中、迅がとんでもない事を言い始める。

 

「お前…向こうの世界から来たのか?」

 

その言葉を聞き空閑は身構える。

 

「いやいや待て待て。お前を捕まえようって訳じゃない。向こうの世界にも良い奴がいるのも知ってるから、無闇に捕まえようとしないよ。」

 

「ふーん。カオルが教えたの?」

 

「違うよ。俺は何も言ってない。多分コイツのサイドエフェクトが原因。」

 

「ほう?」

 

「迅さんのサイドエフェクトって?」

 

「俺には未来が見えているんだ。目の前の人間の少し先の未来がね。ちなみにウチの薫もサイドエフェクト持ちです!」

 

「おい、いらん情報出すな。こいつらが混乱するだろ。」

 

そこから迅が何故ここに来たのかを簡単に説明する。内容としてはサイドエフェクトを通して、空閑がイレギュラーゲートの原因を発見してるのを見たらしい。

 

「ついさっき犯人を見つけたよ。こいつだった。」

 

そう言いながら人の顔くらいの大きさのトリオン兵を取り出した。

 

『詳しくは私が説明しよう。初めまして。ジン、カオル。私はレプリカ。ユーマのお目付け役だ。』

 

「「おお、これはどうも初めまして。」」

 

レプリカがこのトリオン兵について説明を始める。

要訳すると、このラッドというトリオン兵がイレギュラーゲートを発生させているらしい。

 

「じゃあ、このトリオン兵を全部倒せば…。」

 

三雲がそう提案するが。

 

「いや〜キツイと思うぞ。」

 

『数が膨大すぎる。検知しただけで数千体レベルで街に潜伏している。』

 

その数を聞いて三雲が絶望した表情をする。

 

「いや、めちゃくちゃ助かった!ここからはボーダーの仕事だな。薫、俺は先に本部に戻って情報を伝えてくる。多分夜通しで作戦を実施すると思うから準備しておいてくれ。」

 

「了解。」

 

そう言って迅は戻っていってしまった。

 

「そうだ。お前らに言っとかないといけないことがある。」

 

「「?」」

 

いつになく真剣な表情で2人を見る薫。

 

「多分ボーダー本部はネイバーが街に入り込んだ事に気づいている。いや、間違いなく気づいてると思う。」

 

「え…そんなどうして。」

 

「理由は知らん。でももしボーダー側が空閑を敵として処理する事を決定したら、俺は何も出来ない。」

 

「分かってるよ。だからオサムも余計な事は言うな。」

 

三雲が何か言いたげにこっちを見ているが、構わず話を進める。

 

「残念だが、三雲もネイバーを庇っている時点で処罰の対象だ。悪いな…せっかく仲良くなれそうだったのに。」

 

「気にすんな。おれもオサムもカオルを恨んだりしないよ。」

 

「そうか。じゃ、俺もそろそろ戻るわ。じゃあな。」

 

空閑と三雲は薫の反応を見て意外だと感じた。良くも悪くも無関心な印象を持っていたが、自分達の身を気遣うような言い方をしてきた事に驚いたのだ。その理由は簡単。薫には友と呼べるような人間がほぼ居ない。見た目や言動で学校内に居る訳もなく、ボーダー内にもそういった関係の人間は居ない。そういった意味で仲良くなれそうだと心から思っていた2人を特別に思ってしまうのも仕方ないのであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラッドの殲滅作戦は夜通し行われた。全隊員を総動員した結果問題なく作戦は終了。

終了した後、直ぐに玉狛支部へ戻った薫。

 

「…ふぅ。なんか、疲れたな。」

 

屋上で煙草を吸いながらそうボヤく。

 

「歌歩ちゃんに会いたい…。」

 

心の1番上にあった感情をそのまま口に出す。

 

「話したい…空閑達のこと。俺はどうしたら良いんだろうって。絶対に空閑を狙って本部は動く。メガネくんが関係してるのもバレてる。2人が狙われてるのに立場上俺は見ている事しか出来ない。」

 

もし空閑達を守るような事をしたら玉狛支部にも、もしかしたら歌歩ちゃんにも迷惑が及ぶ可能性がある。

 

「分かってる…正しい選択は何か。俺は歌歩ちゃんが居ればそれでいい。だから…欲張るな。」

 

そう言いながら火を消す薫。

 

「はぁ…早く帰ってきてくれないかな。」

 

この時薫は思いもしなかった…。暫くして三上歌歩と事を構えることになるだなんて。

 




進み遅くてすいません…。
次回からスパッと進めるんで!
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