どんなに優秀でも男は女の尻に敷かれる運命なんだと思う。   作:ゆず1252

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第2話

「というかボーダーに入るには面接とか試験とか色々あるもんじゃないんですか?」

 

「本来なら必要だな。ただ今回は実力派エリートからの推薦って事でオール免除って事になってる。」

 

「裏口入学的なやつか。」

 

「ハハハ、聞こえが悪いな。あ、そうそう、この件はオフレコで頼むぜ?」

 

「りょーかいです。」

 

入隊に関してここまでスムーズにことが進むって事は、きっと迅が前から根回しをしてたんだろうか。ということは実力派エリートってのもホントの事だったり?

 

そんな事を考えていると玉狛支部の玄関が開く。

 

「ただいま〜」

 

「戻ったわよ。って、迅とアンタ誰よ。」

 

「お客さん!?どーしよう…お菓子買って来なかったよ〜。」

 

玉狛支部のメンバーだろうか?というかこの人達には何も伝えてないのね。

 

「2人ともお帰り〜。ちなみにここに座ってるハンサムな奴は杠薫。玉狛支部のメンバーになりましたー!」

 

イェーイ!と1人で盛り上がってる所悪いけど誰も着いて来れてないよ迅さん。

 

「え、ちょっと聞いてないんですけどそんな話。」

 

「はぁ?私も聞いてないんですけど!」

 

「まあまあ落ち着いて落ち着いて。薫には伝え忘れてたけど、B級ってのに上がったらここの隊員になってもらう。」

 

「へぇ〜ウチにもついに新たな隊員か〜。あ、私宇佐美栞。ここのオペレーターやってます!」

 

「あ、どもです。杠薫って言います。」

 

「杠…呼びにくいからゆずくんって呼ぶね!確かに迅さんの言う通りイケメンだね〜!彼女とかいるんでしょ〜。」

 

この人距離感バグってるのか。それともボーダーが基本的にこんな人ばっかなのか。

 

「イケメンかは別として…まぁ彼女は居ますけど。」

 

「おぉ〜!恋バナ聞きたい!っていうか敬語じゃなくていいのに。」

 

「あ〜そうなの?」

 

「うんうん。それで?どんな子なの?」

 

グイグイ来すぎて若干引き気味になる杠。

 

「えーっと、彼女にOK貰わないと言えないかな?」

 

「え〜!少しくらいいいと思うけどな。」

 

「ちょっと!!無視しないでよ!」

 

「うわっ!びっくりした!」

 

もう1人声が良く通る女性から詰められる。

 

「私は認めないわよ!こんなのがウチに入るのなんて!」

 

「こらこら。新人くんを困らせちゃダメだろ。」

 

迅が窘めながら耳打ちしてくる。 

 

(ちょっと合わせてくれ。)

 

何を?っと思っていると。

 

「実はコイツはな…生き別れの弟なんだ。」

 

真剣な顔で何を言うかと思えば…。同じ支部の仲間なんだからそんな丸わかりな嘘通じるわけないだろ。

 

「えっ?そうなの!?」

 

通じた〜…。なるほどね。理解した。 

 

「えっとごめんなさい。言い出すタイミングが無くて…。」 

 

「そうそう。この間たまたま出会ったのと、何かの縁だと思ってな。玉狛に入ってもらうことにしたんだ。」

 

「でもあんまり顔が…。」

 

2人でキリッとした顔を見せつける。

 

「た、確かに…目元とか口の形が似てるような?そうとは知らずごめんなさい。」

 

あぁこの人天然なんだなぁ…と思いながらこのままやり過ごしてもいいかと考える。

 

「あ、そうそう!明日入隊後の講習受けてもらうから予定空けといてね。」 

 

「おぉ〜。了解です。」

 

講習…。何するんだろ? 

 

「そういえばゆずくんはトリガー何にするかとか決めてるの?」

 

「え?そういうの事前に決めなきゃ行けない感じ?」

 

「ううん。そういう訳じゃないけど、初めに決めておいた方が後々楽っていうのもあるかな。」 

 

そういうものなのか。

 

「迅さん。俺って何使えばいいんですか?」

 

ここは予知ができるらしい迅に頼る事にしよう。

 

「そうだなぁ…。とりあえず色々使ってみて身体似合うやつにすればいいんじゃないか?」

 

「いやいや…予知で見てくれてもいいじゃないですか。」

 

「そうほいほい何でも教える訳にはいかないんだ。悪いね。」 

 

あれか…バタフライエフェクト的なやつか。意外と不便な一面もあるんだな。

 

「へぇ〜、そうなのか。」

 

「じゃあウチの仮想空間使って試してみる?」

 

「そんなのあるの?便利だなぁ。」

 

「決まりだね。説明するから着いてきて〜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほい、ここが玉狛支部の訓練室です!」

 

「おぉ〜…殺風景。」

 

「そりゃ真面目に練習するところだからね。そうだ!ゆずくんはどんなトリガーあるか知ってる?」 

 

「えっと…銃みたいなのと弾そのまま打つやつと刀とナイフ?」

 

記憶を思い起こしながらあやふやな感じで答える。

 

「うん。大体合ってるかな。ゆずくん的にはどういう戦い方がしたいとか、イメージしてるのある?」

 

「そうだなぁ…なんでも出来る感じがいいかな。」

 

「ふむふむ、万能手だね。結構臨機応変に動かなきゃ行けないのと、幅広く練度を上げなきゃいけないね。後は銃手か射手かどっちがいい?」

 

「銃を使うのが銃手で、弾を使うのが射手って感じ?」

 

「そうそう。とりあえず1回使ってみて、どっちが合いそうか決めよか!」

 

「それもそうか…。じゃあ銃手からでお願いします。」

 

「お願いされました!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面が変わって玉狛支部のキッチンにて…。

 

「迅!何で弟がいるって先に言わないのよ!あれじゃ私が感じ悪い人みたくなるじゃない!」

 

「お、落ち着けって小南。締まってる締まってる…!」

 

迅の胸倉を掴みながらキレている玉狛所属の小南桐絵。

 

「アンタどうしてくれんのよー!!!」

 

「戻りました…って何してるんですか小南先輩。」

 

「とりまる〜どうじよう〜!!」

 

泣きながらモサモサのイケメン烏丸京介に詰め寄る。

 

「小南落ち着け。何があった?」

 

落ち着いて小南をあやすのが木崎レイジ。 

 

「さっき迅の生き別れの弟が来て、玉狛に入るって事になったのよ。でもそんなこと知らず結構キツイ当たり方しちゃって…。」

 

「小南先輩それはまずいですよ。迅さんの弟と言えば、今までずっと独り身で寂しい思いをしてたとか…。そんな中やっと見つけた親族がいたというのに、その態度は…。」

 

くっ…。と悔しい表情をするため、更に小南の顔が青ざめる。

 

「れ、レイジさん。ど、どうしよう…。」

 

「あぁ、どうしようもないな。」

 

「や、やっぱり!?今からでも謝ってくるわ!」

 

「お前の頭がどうしようもないって話だ小南。」

 

「へっ?」 

 

鳩が豆鉄砲食らったような顔をする。 

 

「迅は一人っ子だ。」

 

「う、嘘…。」

 

「ホントだよ〜。」

 

茶化すように答える迅。 

 

「先輩マジで騙されてたんですか。」

 

「ぐぬぬ…騙したわねー!!!!」

 

今日も玉狛支部は平和である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?人が増えてる。」

 

「お!戻ってきたか。どうだった、初のトリガーの感触は?」

 

「んー、中々面白かったですよ。」

 

「迅さんこの子ヤバイよ。才能マンだった…。」

 

「それも気になるが…その前に2人を紹介しなくちゃな。」

 

迅さんの横に座ってる2人に目配せする。

 

「あ、遅れてすいません。玉狛支部に入るらしい杠薫です。」 

 

「おう、木崎レイジだ。レイジでいい。よろしくな。」

 

「烏丸京介。好きに呼んでいいぞ。よろしく。」

 

「よろしくお願いします。…えっと小南さんでしたっけ?なんでこんな機嫌悪いんですか?」

 

2人の横に座る小南眉間に皺を寄せ威嚇してきている様を見て疑問に思う。

 

「お前…小南に迅の弟って嘘ついてただろ。それで機嫌悪くなってるんだよ。」

 

「えっとレイジさん。ずっとに迅さんと居るのに騙されるって思わないじゃないですか。なのに信じるから面白くなっちゃって。」

 

「薫…見る目あるな。小南先輩なんでも騙されるから覚えておいて損は無いぞ。」

 

「なるほど。りょーかいです。」

 

「さっきから黙って聞いてれば…好き放題言っちゃって!アンタ失礼よ!!」

 

流石に我慢の限界なのかウガー!っと叫び出す小南。

 

「小南先輩。薫は小南先輩が綺麗すぎてイタズラしたくなっちゃったらしいんですよ。だから許してやってください。」 

 

「へっ!?」

 

と思ったのもつかの間、衝撃発言で小南顔が違う意味で爆発する。

 

「髪の毛が綺麗で〜って言ってましたよ。」

 

「そ、そうなの!?な、なら仕方ないわね…。」

 

「嘘です。さっき知り合ったのにそんな話出来るわけないじゃないですか。」

 

「ま、また騙したわね!!」

 

「おぐっ!?く、首…何で俺?」 

 

思わず杠の首を絞めあげながら顔を真っ赤に怒る。

 

「ギブギブ…」 

 

締まってる締まってるとぼやきながらタップする杠。

 

「フン!生意気な後輩が入ってきたものね!」

 

「ケホッ…死ぬかと思った。」

 

「徹底的にシゴいてあげるから、私と勝負しなさい!!」

 

「へ?」

 

思いもよらない発言に戸惑う杠だった。




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