このすば勢 IN オーバーロード!   作:ナミカゼ鼠

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誰が好きなのかは内緒だけど、アニメのめぐみんって可愛いよね。


3.冒険者ギルド

 

 あの後俺達は、数時間かけてやっと城壁の前に着いた。もう日は真上の方にあり、今はちょうど正午過ぎくらいの時間だろう。

 途中何の魔物に出会うことなくここまでたどり着いたのは運が良かったのだろう。俺は自分の運の良さに感謝した。

 まあ、途中アクアが疲れたと駄々をこねなければ、もっと早く着いたのだが………。

 

 城壁を近くで見てみると、城壁は俺達が住むアクセルの街よりもずっと分厚く、そして頑丈そうだった。

  すると、さっきまでダクネスに背負われていたアクアが、

 

「ふーん、なかなかね。いい仕事してるじゃない。」

 

と、偉そうに評価した。……まあ、これでもアクアはこの世界に来たばっかりの頃、俺と一緒に城壁の建造するバイトしていた。

  その時アクアは、親方に冒険者家業なんか辞めてこっちで働かないかと誘われたことがあるらしい。

俺はそんな事一度も言われた事ないんだが。

 

 ………ともかく!そんな技術を持っているアクアがそう言うのならばその通りなかなか良い出来なのであろう。ただまあ、素人の俺から見たら何処が良いのかさっぱりわからんが。

  そんな事を思いながら、俺は周りを観察した。巨大な門の所には、冒険者らしい奴や商人と言ったような人らが大勢門の前にならんでいた。

 今はちょうどお昼時なので、飯を食ってる奴らもチラホラ見える。

 

………いや、別に中に入って食えばいいんじゃないか?

 

  そんな事を考えながら、俺達は門の前にならんでいる冒険者らしき男に話しかけた。

 

「あの~すみません、ちょっといいっすかね?」

「………ああ? どうした、なんか用か? 」

 

 一瞬、自分が呼ばれたことに気づかなかったのだろう、男は一拍おいてから俺の言葉に反応した。

 

「あのー、これ中に入ってもいいんですか?」

 門には、結構たくさん並んでおり、商人や馬車に乗っている人々もいた。

 

「あぁ?お前並んでるのが見えてないのか?街に入る前には通行料を払わねえと入れねえんだよ。……ま、つっても銅貨2枚だけどよ。」

 

 ……銅貨?エリス硬貨じゃなくて?

 俺はその事に少し疑問に思ったがとりあえず教えてくれた事に感謝しもう一度話しかけた。

 

「あ、はい、ありがとうございます。後冒険者ギルドの場所って……………」

 

  だがそう聞く前にその冒険者は順番が来たのか、門の方にさっさといって行ってしまった……。

 

「……なんですかあれ、感じ悪いですね。爆裂魔法でも打ち込みましょうか」

「まあまあ、答えてくれたんだから別にいいじゃないか。そんなことより、中に入って情報収集でもしようじゃないか」

 

 めぐみんが憤り恐ろしい事を口走るが、ダクネスがそう言ってめぐみんを宥める。

 

「……そうですね。それに、ここが何処だか調べないとですね」

 

 めぐみんは渋々という感じだったが、ダクネスの言葉に頷く。そして俺達は巨大な門の前に並び、順番が来るのを大人しく待つ。

 途中、待っている間暇だったので、俺は、列の前に並んでいる人と話し、簡単な情報収集をした。

 前に並んでいる商人が言うには、どうやらこの街は、エ・ランテルと言って、リ・エスティエーゼ王国の東にあるらしい。

 

 ………俺は結構長くこの世界にいるがリ・エスティーゼという国名を聞いたことないし、エ・ランテルも知らない。

 アクア達にも聞いてみたが知らない様子で首を傾げていた。………これは一体どういう事だろうか?

 

「……よし!通っていいぞ。次のやつは……」

 

 そうこう考えている内に、いつの間にか列が進んでいたのか、俺達の番になった。

 俺は何か違和感を感じたが、考えてる事をひとまず後回しにし仲間達と共に検問所の前へ行く。

 すると検問所には何かを置くような台と兵士が二人立っており、その内の一人の軽薄そうな兵士が面倒くさそうにこちらを見て、

 

「よし、荷物は台の上に置いてくれ……大丈夫だ、荷物検査が終わったら直ぐに返してやる。それで、通行許可証やなにか身分を証明する物は持ってるか?」

「あ、はい。これでどうですか?」

 

 俺達は自分の冒険者カードを兵士に見えるように渡したが、兵士は眉をひそめて冒険者カードを返した。

 

「……?おい、なんだこのカードは?見たこともない文字だし、全く読めないじゃないか。何処の国の文字だ?」

 

え?

 

「おいおい、読めないんじゃどうしようもないんだが……、ま、仕方ない、見逃してやるよ。ただし、通行料は四人で銅貨十枚だ。」

 

 そう言いながら門番は、通常よりも少しだけ高く通行料を払うように言って来た。

 冒険者カードが使えないことに訝しんだが、周りを見てみると、誰も冒険者カードを使っておらず、代わりにプレートのようなものを兵士に見せていた。

 なるほど、代わりにあのプレートを使うのか。あれがこの地での身分証明書的な物なんだろう。

 

 俺はそう納得して、エリス硬貨である銅貨を10枚、兵士に渡し、荷物を受け取って中に入ろうとして…………

 

「おいちょっと待て!お前この金は何だ!?」

 

………瞬間、直ぐ先程とは別の方の厳つい顔の兵士に引き止められてしまう。するとアクアがこっちを訝しげに見て、

 

「ちょっとカズマ、ちゃんとお金払ったの?なんか、兵士の人こっちに来てるんですけど、1枚だけちょろまかしたりしたんじゃないの?」

「お前、俺がどんだけケチな人間だと思ってるんだ?お前じゃないんだからそんな事する訳ないだろが」

 

 そうこう言ってる間に、兵士の人は目の前まで来て、俺が出したエリス硬貨を見せながら口を開いた。

 

「お前、この硬貨は何なんだ。非常に精巧な模様が書いてあるし、純度も普通の銅貨よりも高い。これ1枚で、銀貨1枚分の価値があるぞ………」

 

 どうやら聞くところによると、エリス硬貨は、この地での銀貨1枚分に値するらしい。

 マジかよ、それじゃあテレポート覚えてアクセルの街と往復するだけでぼろ儲けじゃないか。

 そんな邪な事を考えてると、兵士が9枚分のエリス硬貨とこの国の銅貨を残り分こちらに渡した。

 

  どうやら釣り分を返してくれるらしい。さっきの軽薄そうな兵士と違って、この兵士見た目と反して結構律儀だな。

 

「よし、これでいい………それとお前ら、その感じだとこの国の金を持ってないだろ。その硬貨だったらここで、幾つか銀貨と変えることが出来るぞ?」

 

 そう言って兵士は為替することを勧めてきた。

  正直、この金だけでは心元なかったので、渡りに船である。

 俺は持っているエリス硬貨40枚を兵士に渡し、こちらの通貨である銀貨に替えてもらった。

  そして、この地に転移させられてから、色々とありながらも俺達は、ようやく街の中に入ることができたのだった。

 

 

 

 

●○◆◇■□●○◆◇■□

 

 

 

 石造りの街中を、門の外から来たであろう馬車が俺達を追い越しながら進んでいく。

  エ・ランテルの街は、アクセルの街と同じように、中世ヨーロッパのような街並みだった。

 

 俺はキョロキョロと街中を見渡して、行き交う人々を観察した。

 街の中は、人どおりが激しくかなり賑わっており、軽装な冒険者や、買い物かごを持ったお姉さん、全身鎧の兵士といった様々な人がいた。

 俺はその中で、ちょうど前を通りかかった、話しかけやすそうなおばあさんに話しかけた。

 

「すいませーん、ちょっといいですか?この街にある冒険者ギルド的なものを探しているんですが……」

 

 おばあさんはいきなり話しかけられて、戸惑った様子だったが快く答えてくれた。

 

「冒険者ギルド?あんた達他の街からきたのかい?冒険者ギルドは、この道を真っ直ぐ言って左に行った方にあるよ。」

 

 どうやら一般の人にとって冒険者ギルドの場所は普通に知っているらしい。

 

「いやあ、ちょっと遠くから来たものでして、ついさっきこの街に来たんですよ」

「あらそうかい、エ・ランテルへようこそ、ここの通りを真っ直ぐ行って左に曲がれば、看板が見えてくるよ」

 

 俺はおばあさんに感謝し、とりあえず冒険者ギルドに行くことにした。

あそこなら、さまざまな情報が集まるので、情報収集にはうってつけだろう。

 

 そんな考えの中、俺達は冒険者ギルドへ歩き出した。

 

「………カズマってこっちの世界に来たばかりの時も思ったんだけどなんでそんなコミュ力がありながらヒキニートだったの?」

「新しい街に来たら情報収集は基本だろうが。あと、ヒキニートって言うな!」

 

 俺達は冒険者ギルドへ歩き出した!!

 

 

 

 

 

  ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 今、俺達はおばあさんの言う通りに道を進み、冒険者ギルドの前まで来た。

 

 そういえば、今まで他の国に行った時王都以外に冒険者ギルドに入ったこと無かったな……。

 俺は、これまでアクセルの街を拠点に置き、冒険者活動をやってきた。

  アクセルの街は例の店があるお陰で、治安の良さはトップクラスだし、王都は高レベルが多いせいか、悪さをする奴がいないので、どちらとも冒険者ギルドでは絡まれる事が無かった。

 

 しかし、ここは見知らぬ土地の城壁都市。荒くれ者もいるだろうし、いきなり絡まれるかもしれない。

 そんな事を考えて中に入らずウロウロしている俺に業を煮やしたのだろう、アクアがこちらを見て、

 

「ちょっと、何やってるのよ。先に中に入るわよ!」

 

「あっ、ちょっ!おい!」

 

 そんな扉を開けて中に入ったアクアにつられて、慌てて俺も中に入る………すると中に入った瞬間、一気に俺達に視線が集まった。

 

 中には、やはり鎧を来た連中や魔法使いといった奴らがたむろしており、全員ではないが見える場所にプレートのような物を付けているのが分かった。

 だが、やはり俺達みたいな見た事ない新参者は珍しいのかやけにジロジロと見てくる。

 

………と、俺はその原因に気付いた。

 

「ねえねえ、なんか私達の事嫌に見られてるんですけど。ようやく皆、私から滲み出る女神オーラに気付いちゃったのかしら」

「そういう事ではないと思いますが、あまりジロジロと見られるのは嫌ですね。………いっその事爆裂魔法でも食らわせて上げましょうか」

「………あの冒険者達の値踏みするような視線、あの男達の頭の中で、私がどんなあられもない姿をしているかと思うと………んんっ!………ゾクゾクするな……!」

 

 このふざけた事を言ってるこいつら。

 ずっと一緒にいるせいや、内面のひどさで忘れそうになるが、こいつら外見だけはとてつもない美少女である。

 だからついついガン見してしまったり、見惚れてしまっても仕方のない事だろう。

………まあ、こいつらの内面を知ればドン引きするだろうけどな。

 

 俺はそんな事を考えながら視線の中、先頭に立って受付の方に向かっていった。

 途中冒険者から、なんで俺みたいな冴えない奴がいるのか気になったのか、何だお前?的な顔をしてくるが、全部無視する。

 

 冒険者達はジロジロ見てきたり、ざわざわと喋ったりしているが、どうやら絡んではこないようだ。

 俺はそれを少し疑問に思い、ざわざわと喋っている奴らに耳を傾けた。

 

「………おい、誰かいけよ」

「………俺は嫌だぞ、また前みたいに吹っ飛ばされるのはごめんだからな…………それにあれ」

「………ああ、だろうな、関わらないのが吉ってもんだ」

 

 途中声が小さくなってあまり聞き取れ無かったが、大体こんな事を喋っていた。

 さらに詳しく『聞き耳』スキルを使い聞いてみると、どうやら前に俺達みたいな奴らに絡んで逆に吹っ飛ばされたらしい。完全に自業自得だと思う。

 ただまあ、そのお陰で絡まれなくなったようなので俺たちとしては良かったのだろう。

 俺はそう結論を出し、考えを切り上げた。

 

 そして、俺はアクア達を引き連れカウンターの方に向かって行った。

 カウンターはちょうど列が空いており、俺達は、受付で何故か俺達をガン見しているお姉さんに話しかけた。

 

「あの〜、すいません、ちょっと聞きたいことがあるんですけど………」

「………………」

「………え〜と、聞いてますか?」

「……………はっ!すみません!ちょっとぼーっとしてて…………、ゴホン!……今日は冒険者ギルドに、なんの御用ですか?」

 

 受付のお姉さんは、俺達をガン見していた事に気付いたのかそう言い繕っていた。

 

俺は、受付のお姉さんが何やら小さく喋っている事に気が付き、気になったので読唇術スキルを使ってみた。

 

『何よこの美少女達は!全員滅多に見れないぐらいの美しさじゃない!…………どっかの貴族かしら?…………それよりも!こんな美少女だらけのパーティーに何でこんな冴えない男がいるのよ!?』

 

 冴えない男で悪かったな!

俺はその場で服をひん剥いてやろうかと思ったが、さすがにシャレにならなそうだったので、ぐっと我慢した。

 

 そして俺は、カウンターに冒険者カードを置き、いつも通りの表情で、お姉さんに質問した。

 

「あの、これってここで使えますか?」

 

 そう言うとお姉さんは、カードを手に取ってそれを見た後、こちらにカードを返して困った表情で

 

「……すみません、このカードは何でしょうか?文字も見た事ないものですし、他国の身分証明書みたいなのでしょうか?」

 

 やっぱりダメか、

  門番に見せた時と同じで、ここでは冒険者カードは使えないらしい。

 そうなると、新たにこの地での身分証明書的なものが必要となってくる。

 

 そう考えると俺は、受付のお姉さんに冒険者登録できるかどうか聞いてみた。

 

「冒険者登録ですか?ええ、もちろん出来ますよ、けれどギルドに加入するのに必要書類料として、一人銀貨5枚、四人で合計20枚いただきますがよろしいですか?」

「………大丈夫です」

 

 いきなり銀貨20枚もの出費だが……………仕方ない。

 俺はさっき門番から貰った銀貨20枚をお姉さんに渡し、一枚一枚きっちり確認した後こちらを見て、

 

「はい、確認しました。では色々と書いていただきたいものがあるのですが……代筆にしますか?それともご自分でお書きになりますか?代筆の場合銅貨5枚をいただきます」

「うぐっ…………………代筆でお願いします」

「はい、分かりました」

 

 まずい、このままじゃあっという間に一文無しになってしまう。

 さっさと終わらせて金を稼がないと…………

 

「では、まず最初に登録する名前を教えていただきますか?」

「あ、はい、サトウカズマです」

「私がアクアよ」

「それでは、ダクネスで頼む」

 

 俺から順にアクア、ダクネスと来たところ、めぐみんが突然マントをバサッと翻し、

 

「我が名はめぐみん!アークウィザードを生業とし、最強の攻撃魔法、爆裂「おい、バカやめろ」アイタッ!」

 

 めぐみんがまた馬鹿な事をしでかそうとしたので、頭を叩いて止めさせたら、めぐみんが紅い目でこちらを見て、

 

「ちょっとカズマ、何故邪魔をするんですか?せっかくの大切な名乗りの途中だったのに」

「やかましい!受付の人を見てみろ、どう反応すればいいのか困ってるだろうが!…………あっと、すいません、うちの頭のおかしい子が失礼しました」

 

 そう言うと、受付のお姉さんは顔を引き付けていた。

 頭のおかしい子呼ばわりされためぐみんが、首を締めに来るがこんなもん無視である。

 

「え、え〜とそれでは、お名前を確認致します……サトウカズマ様、アクア様、ダクネス様、めぐみんさ………めぐみん?」

「おい、何か私の名前に言いたい事があるなら聞こうじゃないか!」

 

 受付のお姉さんは、そう言ってめぐみんが爛々とした紅い目を向けてくるのを見ると、慌てて首を横を振った。

 

「い、いえなんでもありません!………………そ、それではこちらの羊皮紙にその他必要な事項を書いていきますので、質問していきますが大丈夫でしょうか?」

 

 俺達は受付嬢のその言葉に分かったと返事をして、………めぐみんはまだ紅い目で、受付嬢をじっと見ていたが………俺達は受付嬢の質問に答えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 





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