転生者の教え子兵藤一誠 A new HERO new LEGEND   作:影後

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導き

一誠はソーナから渡された紙を持っていた。

それは悪魔を呼び出せる物だという、連絡手段や情報共有に使えると一誠は感じた為に即座に使おうとしたのだが、使い方はわからない。それどころか、少女に奪われてしまった。

 

『駄目です!』

 

『駄目って何が?』

 

『コレは悪魔を呼び出すために紋様!使ってはいけません!魂を取られてしまいますよ!』

 

『悪魔って……未確認やアンノウンじゃあるまいし』

 

一誠は知っているが、嘘だと言う様に話す。

バレてはいけないのだ、知られてはいけないのだ。

 

『取り敢えず、没収です!』

 

『わかったよ』

 

そこでケータイを取り出した。

忘れていたのだ、ソーナの番号を呼び出すと忙しそうな声で出てくる。

 

「一誠君ですか、今」

 

「あの、今亀みたいな怪人に襲われて……」

 

「なっ!!杉田さんには」

 

「まだ…伝えてません、それで……実は見られちゃって」

 

「………杉田さんに連絡しなさい、動いてはいけませんよ!」

 

ソーナの怒気が混じった声で言われてしまい、即座に警察に連絡を取る。

 

「杉田さん?」

 

「一誠君、どうしたんだい?」

 

「あの、亀みたいな怪人に襲われて……被害者は助けたんですけど、日本人じゃないんです」

 

杉田は即座に警官隊を送り、二人を保護した。

ソーナは一誠の監督者であるが、自身の仕事のために警察署ヘは来られなかった。

警察署へと着けば、未確認対策班のメンバー否協力者として席につく。

 

「…まず、第一に今回襲われたのはアーシア・アルジェント。イタリア人です、教会のシスターらしく16歳でありながら、駒王町の教会に向かうように言われていたそうです」

 

「教会か………」

 

「はい、町外れの」

 

一誠が話す教会、未確認第3号との戦闘中に全焼し、修復されたが、1年もの間神父が来ることはなかった。

 

「……そして、今回は敵。これより正式にアンノウンと呼称します。これは活動を再開した未確認と区別するためです。アンノウンは一誠君の倒したジャガータイプと今回、二人が遭遇したタートルタイプが確認されました。そして、共通点として流暢な日本語を話している事です」

 

「薔薇のタトゥーの女も話していたが、一誠君どうだ?」

 

「違います、奴等は確実に日本語を話してました。未確認達は……どこか、訛の様な何かがありましたけど、アンノウンにはそれは無かったんです。例えるなら、未確認達は外国人が日本語を学んだ感じで、アンノウンは僕達日本人が日常的に日本語を話している感じです」

 

「…だとしたら不味いな」

 

班長が話した、皆が一誠の例えで理解したのだ。

未確認は人間態を持っている、だがうまく喋ることはなかった。しかし、アンノウンはどうだろうか、人間態を持っているなら自身の身近の人間がアンノウンの可能性すらあるのだ。

 

「……でも、アンノウンもグロンギと同じ様に目的があると思いました」

 

「どんな?奴らもゲゲルとか」

 

「未確認はゲゲル、つまり人殺しです。でも、アンノウンはアギトという存在を探しているんだと思います」

 

「アギトとは?」

 

メンバーの一人が話すが、一誠は説明できない。

 

「わかりません、アギト……亀のアンノウンは、最後、俺を…品定めしていました。そして、言ったんです。『認めよう。お前はアギト』だって」

 

「アギト……それがアンノウンへの手掛りか」

 

「すみません、私の後輩がこちらに来ていると聞いたのですが」

 

来れないはずの存在が現れたことに、捜査班のメンバー、そして一誠自身が大きな驚きをあげる。

 

「あ!ソーナ先輩!」

 

「……あれ程!貴方は自分が」

 

「先輩、俺がやらなきゃ駄目なんです。俺は、クウガなんです。俺は誰かの涙は…もう見たくないんです」

 

「蒼那君、座り給え」

 

「すみません、杉田さん」

 

その時だ、未確認対策班に衝撃が走った。

 

「未確認48号が現れました!」

 

「何をしている!直ぐに」

 

「それが、未確認47号と交戦中!未確認どうしの」

 

「……緑のクウガで行きます。お願いします!」

 

「わかった、だが我々とパトカーに乗ってからだ」

 

「はい!」

 

「一誠君!」

 

「俺、変わってませんよ。誰かの笑顔は見たくない。皆で笑顔でいて欲しいから」

 

 

 

 

 

 

一誠はパトカーの後部座席に乗りながら、警察無線を聞いていた。

 

「47号と48号は変わらず市街地で戦闘中!一般市民にも被害がで」

 

その言葉の後に悲鳴のような断末魔が響く。

SATも出動している、ここまで大々的に未確認が動くことはなかった。

 

「杉田さん……お借りします!」

 

「一誠君!」

 

「変身!」

 

パトカーの後部座席から飛び降りながら、緑のクウガへと変身する。

そして、クウガの相棒であるゴウラムが上空から現れた。

緑のクウガはゴウラムの脚に捕まりながら、空を飛ぶ。

緑のクウガになった理由は狙撃と認識力を高めるためだ。

 

「酷い」

 

今までの戦闘から緑のクウガのデメリットである五感が過敏になる事をなんとか受け入れられた。

だが、今聴覚と視覚から見えるのは未確認47号と未確認48号に破壊された町並みと、無惨に殺害された遺体達。

 

「!」

 

そして、遂に見えた。

ムカデの様な特徴を持った未確認47号と、前回戦ったカマキリの特徴を持つ未確認48号。

 

「ジャラゾグスビバ」

 

「ビビギサバギゴラゲゾボソグ」

 

「これは……」

 

クウガは驚いていた、未確認48号は背にいる仔犬を守るように戦っている。

 

「クウガバ……ギバダバギ」

 

未確認48号は地面を切り裂くと47号とクウガに向けて道路をぶつける。クウガはそれを狙撃すると、土煙と共に48号の姿は消えた。

 

「クウガ!ゴラゲバサガビビギラヅグス!!」

 

47号はクウガに向けて自身の牙で攻撃を行う。

力が足りない緑のクウガでは一瞬で抑え込まれてしまう。

 

「超変身!」

 

アークルが光り輝くと赤のクウガへと姿を変える。

 

「はぁ!」

 

「ギャッ」

 

吹き飛ばされた47号が地面を転がった。

クウガは理解した、この未確認は金になる必要がないと。

1年の経験から理解したのだ。

 

「ボンゴセグ……ボンゴセグァァァ」

 

「ふっ……はぁ!」

 

封印エネルギーが右足に溜まっていく、クウガは走り出し1度空中にて回転を行うと47号へキックを叩き込んだ。

 

「ギビダブバギ!ギビダブバギ!ギジャザァァ」

 

未確認47号は倒れ込み、爆発四散した。

警官隊が拳銃を構えながらも、じっとクウガの方を見ている。

 

 

 

その行動で警官隊の緊張は即座に解けた。

 

「4号!ありがとう!」

 

「馬鹿!民間人の保護が先だ!」

 

そう言いながらも、警官隊は4号、クウガに感謝を続ける。

 

「強いな、お前は」

 

何処からか、クウガを品定めするかの声が聞こえる。

視線の先に、白髪の青年が立っている。

 

「…リアス・グレモリーの眷属に気を付けろ。お前の両親をやったのは、あの女の眷属だ」

 

「君は……誰なんだ」

 

クウガと青年の間に一瞬、光が差し込んだ。

あまりの眩しさに一瞬、視界をそらしてしまい、もう一度見た頃には誰もいなかった。

 

「………」

 

クウガはビートチェイサーに乗り人気のない所で変身を解いた。

 

「あの人は……いったい」

 

一誠はビートチェイサーで警察署へと向かうのだった。

 

『あっ!未確認4号さん!』

 

『それ止めてよ!』

 

「一誠君、このアーシア・アルジェントさんを任せてもよろしいですか?」

 

「ソーナ先輩?」

 

「杉田さんや皆さんとも調べた所、住所の移転等におかしなところはなく、教会も再建されています。今の所異常がないので………」

 

「でも、未未確認じゃなくてアンノウンが」

 

『大丈夫です!主は必ず、救いを差し伸べてくれますから』

 

『なら、もし主が駄目なとき俺が頑張るよ。俺、クウガだから』

 

『クウガ?』

 

『未確認4号より、クウガの方が良いでしょ?』

 

『クウガさん』

 

『でも、今は一誠。イッセイ・ヒョウドウ、君は?』

 

『アーシア・アルジェントです!宜しくお願いしますね!クウガさん…いえ、イッセイさん!』

 

ソーナはそれをどうも、喜べなかった。

教会と悪魔は相容れない存在、もし一誠と自分達の関係がバレたら目の前の少女の対応も変わってしまうのではと。

 

「大丈夫です、ソーナ先輩。俺、人を見る目もありますから」

 

「そうですか、私は帰りますので。アーシアさんをくれぐれも」

 

「……そうだ、ソーナ先輩!」

 

「はい?」

 

「俺、変わりません。皆の笑顔を護りたい、この気持ち。でも……今日、おかしなことを言われたんです」

 

「……両親を傷つけたのはリアス・グレモリーの眷属。

リアス・グレモリーの眷属には気を付けろ」

 

「!」

 

「グレモリー先輩って」

 

「一誠君、それは私達がどうにか調べます!ですから、ですから、待っていてください」

 

「……はい」

 

『イッセイさん?』

 

『アーシア、風になれるよ』

 

一誠はアーシアを背中に乗せ、予備のヘルメットを被せた。そして、ソーナの見ている先で、楽しそうに風になる。

 

「……私が動かなくてはいけない案件ですか」

 

ソーナはじっと、目を閉じ、そして消えた。

 

 

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