最強悪童(五条悟)プレイをしたかった件   作:からや

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原作既読推奨のタグを追加しました。
でも今のところは漫画を読んでたらネタバレが分からない内容になっていると思います。

それでは区切りが良かったので、どうそ。


最強悪童、ルーンへ行く。

第一印象は、変わった子、だった。

自分でも薄々わかってた事だったけど、やっぱり開口一番余命宣告されたらびっくりするよ。

ユウキも困惑してたし。

 

この子が新しい生徒かぁ…悪い子じゃなさそうだけど、どことなくユウキみたいなタイプな気がするなぁ…

 

頑張りますか!!

 

 

 

 

 

「ねー、シズセンセー、一番強い魔法って何?」

 

「えぇ?今から魔法入門なのに?」

 

「いーからいーから。」

 

五条君とはほとんどマンツーマンの授業だった。

そりゃそうだよね、今はこの学園に生徒一人はしかいないもん。

でも、五条君学んだこと直ぐに吸収しちゃうんだよね。

生徒の出来がいいのは誇らしいけど、もうちょっと先生に頼ってもほしいな~なんて思ったり思わなかったり。

そんな優等生五条君が、一番強い魔法を聞いてきた。

なんでだろう。

 

「うーん、一番強い魔法かぁ…やっぱり核撃魔法じゃない?高位の悪魔が使う魔法で、威力の低い物でも、小さい村くらいは吹き飛ぶはず。」

 

…まさか覚えたいとか言わないよね!?

言いかねないない性格だから心配になってきちゃった。

 

「はい!!シズ先生!!」

 

「はい、五条くん。」

 

五条君がピシッと手を上げたから私も反射で当てちゃった。

 

「悪魔って、なに?」

 

あ、

 

「言ってなかったっけ?」

 

 

 

 

 

 

 

「――が悪魔の概要だね。わかったかな?五条君。」

 

「あー、だったら縛りに使ったほうが良さそ。」

 

「え?」

 

「あーこっちの話。別に気にしなくていいよ。」

 

「そう?じゃあ魔法の練習を「あ、俺魔法は使えないから、体術の授業にしよう。」…ほえ?」

 

「あ、俺は素手で良いよ。それが一番得意だし。」

 

ホントに何なの五条君…

 

 


 

 

 

 

もう3分、高速で模擬戦闘をしてるんだけど…

強い。身体強化魔法も使わずにこれかぁ…

しかもまだ疲れた様子もないし、すごいスタミナ。

私も冒険者として結構強いと思ってたんだけどなぁ。

これは私も結構真剣にやらないと彼の訓練にならないか…

 

 

 

 

更に加速して、ようやく五条君の動きに綻びが生じてきた。

木剣VS素手。

そんなハンデを背負ってここまで私と戦える人って結構少ないと思うんだけど…

これが才能ってものなのかな。

 

でもね。

 

「…ッ!クソッ!」

 

やっぱり持ち前の反応速度やパワーに物を言わせた戦い方だね。

戦闘経験がないから簡単な撹乱に引っかかる。

 

これは教え甲斐がありそう!!

 

…っと、笑みがこぼれちゃう。集中集中!

 

「ほらほら五条君、そっちじゃないよ!!」

 

ドッ!

 

「かぁ!?」

 

あ、やっちゃった。

がら空きになった五条君の脇に木剣の柄を叩き込んだんだけど…ちょっと力んじゃった!

 

「ご、五条君!大丈夫?」

 

あ、すぐに起き上がってきた。

 

「ごめんね五条君!ちょっと力加減失敗しちゃって…」

 

「あー大丈夫大丈夫。ほら全然なんとも無いし。

それよりも、もう一回やろう。

シズ先生戦い方上手いからメッチャ勉強になる。」

 

あれぇ?今結構強くやっちゃったと思うんだけど…

あ、腕もグルグル回してる。

 

「…でもホントに無理しちゃ駄目だからね!」

 

「わぁーってるよ、ガキじゃないんだから。」

 

「え?」

 

「え?」

 

え?

 

 

 

 


 

この日の自由学園には、新聞を読みながら廊下を歩く女教師の姿があった。

 

(今日の新聞の一面はやっぱりこれなのね。

ルベリオスの首都ルーン近郊で大規模な爆発、騎士団が遂に取材に応じる…

ルベリオスが自然現象と報じているのに3ヶ月も隠蔽していたこと…一体何なのかな。

………ヒナタは大丈夫かな。)

 

ガラッ!

 

「おはよう、五条君。」

 

「おはよー、シズ先生。今日は何やんの?座学?体術?」

 

「今日は座学。というか、五条君に体術の授業はもういらないでしょ。もう私より強くなっちゃったんだもん。それに、会ったときから私よりずっと強かったでしょ。」

 

あれで手加減してるって気づいたときにはびっくりしたなぁ…

 

「あ、バレてた?

んー、でも授業で手を抜いてたワケじゃないよ?

身体能力強化のオンオフ切り替えてただけだし。

何より俺には技術が足りてなかったからな。先生の授業はメッチャタメになったよ。」

 

「…そっか。

よし!じゃあ今日の授業は地理ね。前回のルベリオスの立地と歴史について―――」

 

ガラッ!

 

「あらユウキ。こんにちは。」

 

「こんにちはシズ先生。授業中失礼します。

おーい悟〜、ヒナタから仕事の手伝いをしてほしいって連絡が来てるよ〜」

 

「お、ユウキ。連絡サンクス。

にしてもヒナタ…なんかあったのかね。ああいうタイプって他人を頼んないと思ってたけど。」

 

「今朝の新聞で、あっちで大規模な爆発があったらしいし、重大な事件が起きてるのかもね。

…だとしてもあのヒナタがこんな事をするなんて予想してなかったよ。

もしかすると明日は空からスライムが降ってくるかも。」

 

「ブハッ!サイコーに異世界でウケるww」

 

「ちょっと二人共!ヒナタはそんな人見知りなんかじゃないよ!」

 

「「ブフッww」」

 

「え?」

 

私今おかしいこと言った!!?

 

「あーw。

……!

冗談はさておき。」

 

「そうだね置いとこう。」

 

Q,何で二人共急に大人しくなったんだろ?

 

A,何処かから殺気を感じたためです。

 

「ヒナタからの言伝ね。

『できるだけ早く、ルーンまで来て頂戴。』

だって。」

 

「わーったよ。

シズ先生、ちょっと行ってくるね〜。」

 

確か五条君、ヒナタに恩があったんだっけ。

 

「分かった。でも無茶だけはしないでね。

五条君も、ヒナタも。」

 

「わーった、伝えとく。」

 

五条君が椅子に掛けていた黒い制服の上着を手に取り、部屋を出ようと近くの窓に手をかける。

 

「行ってらっしゃい、五条君。」

 

「…応!」

 

瞬間、五条君が消えた。

前に教えてもらったけど、『無限』っていうのを応用してるらしい。−の自然数とか無限級数とか、元の世界で小学校までしか通ってない私には難しかったよ…とほほ…

 

 

「…にしても、大丈夫でしょうか、五条君。

ヒナタが他人を頼るって、マジで緊急事態なんじゃ…」

 

まぁユウキの心配ももっともだけど。

 

「大丈夫よ。五条君は強いもん。」

 

彼のユニークスキルなら敵なしだよ。

 

実際、魔獣に使った時、地形ごと変わってたし。

 

 

 


 

さてさて、首都ルーンまで来てみたケド…

お、門の前にヒナタが立ってる。

降りてみよ。

 

「よぉ、ヒナタ。3ヶ月ぶりだっけ?」

 

「そのくらいかもね。あなたは変わらずお気楽そうで安心したわ。」

 

お気楽?俺メッチャ真面目で誠実で慎重なイケメンだぞ?

 

「えー?俺より明日の世界を憂いてるやついないだろ。」

 

「ハイハイ、そうかもね。」

 

マジで氷点下のレスポンスじゃん。

そういうのはモテないよ?

 

 

「…余計なお世話よ。」

 

ヒナタオマエ心読めんのかよ…まいいや。

 

「で?俺を呼び出したのは何で?国家転覆でもする?

俺なら多分できるけど。」

 

「…似たようなものね。

そんな事だと思っておけばいいわ。」

 

は?コイツ今なんて言った?

 

「…何?

一般人に被害が及ぶようなら協力しかねるけど。」

 

やべ、ちょっと呪力漏れた。

でも俺…この身体の持ち主は呪術師だ。

この身体で呪術を用いて、他人を害することは、人として、呪術師としてあってはならない。

誰がおもらしマンだってぇ!?

 

「…ッ!

いえ、違うわ。厳密には…

この国を裏から支配している、吸血鬼達の討伐よ。

……ここで話せる内容ではないし、私の家へ行きましょう。」

 

門をくぐり、美しい都へ、足を踏み入れる。

 

 

 

 


ルーン、ヒナタの家にて。

 

 

「な〜るほど。この国の脅威の魔王は偽物。裏でこの国の支配者と繋がっていると。

その脅威をエサに支配するとか、小物か?

結構雑なプロパガンダだけど。」

(長く続いてる国らしいけど、繁栄が長いと上の方は腐ってくもんなんかね。

呪術総監部もだ〜いぶ腐ってたし。

まあ俺の目で見たわけじゃないんだけど。)

 

「雑とは言っても、私も聖騎士団長まで登ってようやく気づけたのよ。

ちなみに、私も聖騎士として、鮮血の覇王…ヴァレンタインと相対したこともあったけど、結構な大物よ。だから、強くてかつ、物を頼むのに遠慮の要らないキミを呼んだのよ。」

 

「酷くな〜い?」

 

「大丈夫よ。魔王ヴァレンタインは確かに強いけど、キミなら危なげなく勝てるわ。」

 

「ふーん。まぁ納得しとく。

…というかそれを掴んだんならバルさんとかと一緒に倒しに行きゃいいんじゃねぇの?」

 

「…あなた、イングラシアにいたのよね。新聞は読んだかしら?」

 

「や、まったく。あーでもユウキが爆発があったとかそんな事をこっちに来る前に言ってたような…」

 

五条がサングラスをクルクル回しながら応える。

 

「ハァ………爆発は悪魔による核撃魔法よ。

3ヶ月前、…あなたをイングラシアに届けた2日後、この国を上位魔将3体が襲ったのよ。幸い、都市に入られることなく撃退できたわ。」

 

 

「は?

なんで悪魔が来たんだよ。悪魔召喚に必要な供物、この国の近くで集まるもんなのか?」

 

「悪魔が来た原因はわかっていないわ。

召喚した形跡もなく、また自ら受肉もせずに来た理由も分からない。そもそも、受肉もせずにこの世で活動するって、一握りの悪魔しか出来ないはずなのよ。」

 

上位魔将(アークデーモン)とは、事実上の最高位の悪魔である。そして受肉も無しに活動できるのは最低でも古代種、あるいは――

 

「なるほどね。見た感じヒナタに怪我はないけど、被害は?」

 

法皇直属近衛師団(ルークジーニアス)の騎士2名、聖騎士3名よ。

……法皇直属近衛師団(ルークジーニアス)に裏切り者がいて、前線で戦っていた最中のバルドさんを殺害、逃亡。

結果都市の外でその悪魔と戦っていた騎士達の戦線は崩壊。

結果としてこれだけの被害を被るに至ったわ。」

 

「は?」

 

「ちなみにこの情報は公開されていないから、他言はしないでほしいわね。

表向きには謎の爆発…自然現象としているから。」

 

これには五条も驚愕を隠せない。

 

「あ゛ー…バルさんが殺されるレベルの裏切り者かぁ。

しかも国の戦力の中枢に…この国の人事担当は何してんだか。

てか、なんでこのタイミングで、誰が裏切ったんだよ。」

 

「裏切ったのはシャルトよ。理由は…こっちも分かっていないわ。」

 

「…不意打ちで、しかも目の前に強い敵が居たら、そりゃバルさんもキツイか。もう一人の死者は?」

 

「ロウよ。こっちは裏切り関係なく、悪魔に殺されたわ。」

 

「………そっか。この世界に来て、こんなに早く知人を失って悲しいよ。」

 

「…あら、あなたはザコとか言いながら笑うと思ってたけど。」

 

「オマエどんだけ俺のこと低く見積もってんの?」

 

「さぁね。でも、故人を偲ぶのは後にしましょう。」

 

五条の威圧も先程耐性がついたのか、ヒナタはどこ吹く風だ。

 

「あーあ、わーったよ。建設的な話をしよう。

で、どう倒しに行くんだ?

その魔王ヴァレンタインってやつ。」

 

ヒナタがフッと笑い、

 

「そんなの決まってるじゃない。」

 

「なるほど、なんかチョベリグな作戦があr…」

 

正面から殴りに行くわよ。

 

 

…………ッス〜

 

 

 

 

ヒナタさん、オマエもしかして脳筋か?脳筋なのか?

 

 

 

 

 

 


 

――3ヶ月前

 

 

 

 

 

 

「ハァ……今日はもう3人も原初を相手にしたってのに、アタシをまだ働かす気かい、アンタら。

後は五条を勧誘したら任務は終わりなんだから、勘弁してくんないかねぇ。」

 

血塗れの鎧を携えた女が、女の眼の前に立つメイド服を着た2人の美女に話しかける。

 

「……確かに原初の黄(ジョーヌ)達の相手をしたのには同情しますが、こちらも命令なので。

 

五条悟への干渉は、我々が許しません。」

 

応じたのは青い髪の女だ。

その口調からは若干の憐憫が感じ取れる。

何しろ原初の黄(ジョーヌ)を筆頭に、今回ルーンを襲撃した悪魔娘3人はすぐに核撃魔法をぶっ放すあたおかで有名なのだ。

同じく、世界に7柱しか存在しない『原初』たる女達はそれを身にしみて理解している。

 

「…へぇ?干渉はしないってのが、ギィ・クリムゾンの意向かい。」

 

最強最古の魔王、ギィ・クリムゾン。

シャルトはこのレベルの悪魔が従う存在などそれくらいだと考え、カマをかけてみる。

 

「…どうでしょう。」

「レイン、それはもう肯定しているようなものよ。

そもそもコイツと喋らなきゃ良いでしょ。」

「うるさいミザリー!うっかり口が滑ったの!!」

「逆ギレしない!」

 

 悪魔であるにもかかわらず、簡単なカマかけに引っ掛かったレインにミザリーが文句を言う。

だがしかしレインは逆ギレし、またミザリーが文句を言う。

ミザリーは苦労人なのだ。

 

 

「何だアンタら、ここに漫才をしにきたのかい。」

 

 2人の悪魔の言葉の応酬に以前までの名がシャルトであった女が呆れた声を出す。

 

 

「ああいえ、あなたはここで止めるので、厳密に言えばギィ様に披露する漫才の為のウォーミングアップです。」

 

「そうでs………待ってレイン、酒の席でのやつほんとにやる気なの!!?」

 

「全く、締まらないねぇ。」

 

 

 

英雄と、2人の悪魔の戦いが幕を上げる。

 

 

 

 

 

 

 


 

イングラシアの洋館の一室に女がノックをする。

 

「入れ。」

 

部屋の中にいた男は女が来ることを知っていたのか、予め用意していた椅子に座るように促している。

 

「これだから悪魔は嫌いなんですよ、ふ…ダムラダさん。」

 

女が愚痴を言いながら不満をこぼす。

文句も言いたくなるだろう、永く生きた上位魔将など魔王種並の脅威、それを3体相手した直後に、更に上位の悪魔である

 

「あー、マジでお疲れ。

確か今はシャルトだったっけ。

長い任務だったろ。シュークリームいる?なんとコレ新発売。」

 

「…ダムラダさん口調変わりました?」

 

「そう言うな、今所属してる組織の……

異世界での言い方は何だったか…

そうだ、キャラ付けってやつだ。こういう場面でも出ちゃうんだよ。」

 

「まぁいいです。

今回の件について報告させていただきます。」

「スーパードライだな。」

 

 

 

 

 

 

「――上位魔将の3体の襲撃を受け、五条悟の所在を悪魔共に教えるのは危険と判断し、あの場でその情報を持っている者を排除、即時撤退。

その後、五条悟の勧誘へ向かう所、悪魔2体の襲撃を受け移動を中断。

分が悪いと判断し、転移魔法で逃げました。

何かご質問はお有りでしょうか?」

 

「あーいや、特に無いよ。

いやー、悪かったな、俺の勘なんかで任務を1年も長引かせて。」

 

「いえ、ヒナタ・サカグチ、そして五条悟。そんな強者が出てきた以上、ダムラダさんの判断は妥当です。

文句なんて言えないですよ。

それに、任務延長の主目的であったヒナタ・サカグチの殺害、五条悟の勧誘もしくは殺害もできておりませんので。」

 

そう。

シャルトという騎士は、本来なら1年ほど前にルミナスの情報収集とその戦力を削ぐための任務を終えるはずだったのだ。

だがそこでダムラダの「任務を1年延長。理由?俺の勘。」という命令が入り、ヒナタが頭角を現し、五条がこの世界に降り立つまで、法皇直属近衛師団(ルークジーニアス)の一員として動いていた。

 

「そうか。

 

……それで、五条悟とはどのくらい強い。」

 

ダムラダが真面目モードに入る。

 

「…完全な私見ですが、一桁に入るのは間違いないかと。

私でも、勝算は今のところはありません。ユニークスキルのタネを暴かない限り、何とも…」

 

ダムラダが目を見開きながら言う。

 

「……転移したばかりだと言うのに、そこまでとはな。

 

そうだな、五条悟の監視は俺が引き継ごう。

…長期にわたる任務、ご苦労だった。」

 

「は。失礼します。」

 

女が礼をして、部屋を出る。

 

 

 

「五条悟か……

とりあえず、ルーンの件と共に、ボスに報告するか。」

 

 

『金』のダムラダは、これから起こるであろう状況の変化に、小さくため息を吐く。

 

扉が閉まる音が、ダレもいない洋館に吸い込まれた。

 




いろいろフラグが立ちましたね(すっとぼけ)

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