地獄から生還したので、更新です。
コロマルの鼻を頼りに、鈴井が囚われている場所を目指して城内を走り続ける。
重要な場所に近づいているのか、城内を進むにつれてそれなりの強さの悪魔や天使――恐らくはアスモデウスとガブリエルの配下――が姿を現すようになったが、イゴール製のイセカイナビの効果のお陰か、全身真っ黒で目立ちそうなこの怪盗服を着ていても、すぐに見つかって戦闘になる様な事態には陥っていない。
どうしても回避できなさそうな敵がいた場合は仕方なく戦ってはいるものの、どの戦闘でも背後から不意打ちして弱点属性を突いて常に完封勝利を収めているので、俺達がこれ程までに城の上層に侵入している事は、まだカモシダやアスモデウスには勘付かれてはいない筈だ。
「グルルルル」
「どうした、コロマル」
城内を進むにつれて鈴井の匂いをより正確に追えるようになってきたのか、コロマルが頻繁に道を変えながら進んでいくのを追っていくと、趣味の悪い装飾を施した扉の前でコロマルが立ち止まる。
全身の毛を逆立てて警戒を露わにするコロマルが扉の前から動こうとしないので、音を立てないように扉に聞き耳を立ててみると、部屋の中から薄っすらと声が聞こえてきて、中で誰かが笑っていることが分かる。
……この声は、カモシダとアスモデウスか。
「鈴井もこの部屋にいるのか?」
「ワフ」
可能性の一つとして想定はしていたが、鈴井とカモシダそしてアスモデウスが同じ部屋にいるとなると鈴井を救出する時には確実に戦闘になるだろうな。
しかし正面切って奴らと戦った場合、鈴井に危険が及んでしまう可能性が高い。なので、鈴井を安全に救出出来る為にも、先ずは部屋の中の様子を把握する必要がある。
「忍者スタイルで行くか」
「ワフ?」
これまでのパレス探索でパレスの建造物を破壊する事が可能なことは分かっている。であれば、手っ取り早く身を隠しながら移動できる天井裏を伝って移動することも不可能ではない筈だ。
人気のない廊下の壁をよじ登って天井に穴を開けて天井裏に登る。時折聞こえてくるカモシダ達の話し声を頼りに、音を立てないように注意を払いながら天井の梁の上を歩いて扉の向こう側の部屋の天井に辿り着いた俺とコロマルは、小刀で天井に小さく穴を開けて下の部屋の様子を覗き見る。
『こうも容易く鈴井を捕まえて来るとは。やっぱり、お前は仕事の出来る悪魔だ』
「フン。比較対象があのポンコツ天使では、誰でも出来る悪魔になるだろうがな」
やはり、部屋の前で聞き取った声はカモシダとアスモデウスで間違いなかったようだ。
薄っすらと光が漏れ出る小さな隙間から部屋を覗き込むと、あの派手なマントを何処かに脱ぎ捨てて、ブーメランパンツ一丁になったカモシダと、椅子に座ってワインを嗜みながら左手でハート型をしたピンク色の宝石を弄んでいるアスモデウスが軽口を交わしている様子が見える。
「人工救世主計画も再誕計画もライドウに潰されているというのに、未だ居なくなった主に縋り付いて奴らに目を付けられる大事件ばかり引き起こす。この『ネガイ』のような手段を考えて実行する悪辣さだけは磨かれているようだが、天使共は何一つ成長していない。それではヤタガラスもライドウも出し抜けはせん。その点、我々はこの『ネガイ』で奴らを出し抜く策を得た」
そう言いながら喜色を隠そうともしないで手元の宝石を弄んでいるアスモデウスの様子に、安堵したような溜息を零したカモシダが、部屋に備え付けられていたベッドに近づいていく。
部屋の真ん中に置かれているベッドは趣味の悪い装飾が施されていて、見ようによっては生贄を捧げる祭壇にも見える。
(あれは、鈴井、か?)
その趣味の悪いベッドの上に座っていたのは、制服の上着を引き裂かれて白い肌が露出しているのに加えて、本来なら着用しているはずのスカートを殆ど剥ぎ取られてしまったのか、ショーツ一枚という状態で熱に浮かされたようにカモシダを見つめる鈴井志帆だった。
格好もそうだが、瞳孔が開いてトリップしているようにも見えるが、
『しかし、『ネガイ』ね』
熱に浮かされたような表情をしている鈴井を下卑た視線で舐めまわすように見ていたカモシダが、アスモデウスが握っている宝石に目を向ける。
『俺様が鈴井からそれを奪ったから、こいつは完全に俺様のモノになっている、ってことでいいんだよな?』
「そうだ。ネガイはその人間の夢や希望を形にした、心そのもの具現だ。それを奪われた人間は心を奪った対象を盲信する心無き肉人形になる。文字通りの意味で
アスモデウスのその回答に気を良くしたのか、カモシダが動く気配のない鈴井に近寄って鈴井の顎を持ち上げて乱暴に視線を上に向けさせて自分と視線を合わせる。
『今日、この場でお前は俺に自分から望んで抱かれる。そして、お前は高巻を裏切ってあの女を俺のモノにする手伝いをする。そうだな?』
「カモシダ、さまの、命令であれば、私の身体も杏も、貴方に、捧げ、ます」
服を引き裂かれカモシダに下卑た視線を向けられた状態で、満面の笑みを浮かべながらカモシダからの行為を受け入れようとしている鈴井の眦から、一筋の涙が流れたのをこの目で見た瞬間には、腰に差していた愛刀を鞘から引き抜いていた。
頭の片隅では、冷静に状況を判断し最もこちらが有利になるタイミングで攻撃するべきだと理性が叫んでいるが、知ったことか。
俺は、あの手の輩が一番嫌いなんだ。
「『十文字斬り』」
瞬間湯沸かし器のように沸騰した怒りの感情を僅かばかりの理性で制御しながら、葛葉家に伝わる剣技を用いて天井を切り裂いた俺は、突然の事態に反応が遅れたアスモデウスの左腕をその勢いのまま斬り飛ばし、その手に握られていた鈴井の『ネガイ』とやらを奪い取り、間髪入れずにカモシダの顔面に渾身の上段蹴りを叩き込む。
『ガッあ!?』
服装が怪盗服に変化したことで更なる耐久性を獲得した、最早金属のように固いブーツ越しにカモシダの鼻の軟骨と前歯をへし折った感触をハッキリと感じながら、蹴りの衝撃で吹き飛んで壁に激突したカモシダには目もくれずに、呆然としている鈴井を抱き上げて部屋の扉を蹴り開ける。
「コロマル、ぶっ放せ!」
「ワォォオオオン!!」
逃げる時間を稼ぐために、俺と同じタイミングで天井から降りてきたコロマルに範囲攻撃をするように指示を出しながら、俺自身もアルセーヌを召喚して『マハザンマ』を連発して部屋の天井を崩して、瓦礫が奴らの頭に降ってくるように攻撃する。
アルセーヌが放った無数の衝撃波と
恐らくは無差別な全体攻撃と降り注ぐ天井の建材からアスモデウスがカモシダを守っているのだろうが、奴らの足が止まっているのならこっちとしては好都合だ。
鈴井の身の安全の為にも今のうちに逃げるとしよう。
『ぐ、ぐおお。ひゃな、はなが』
「また貴様か、ライドウ!!」
後方からくぐもった声の怒号が聞こえてくるが、構ってやる理由はない。鈴井を救出した時点で俺とコロマルの目的は達成されている。今はとにかくパレスから脱出するのが最優先だ。
「ちっ、邪魔だ!」
パレスの主に見つかったからか、何処からともなく現れては問答無用で襲い掛かって来る鎧姿の量産型シャドウを文字通りの意味で蹴散らしつつ、通り道に
そして、カモシダを守るように立ち回っているアスモデウスも、カモシダが罠を恐れて足を止めれば自然と奴の足も止まる。そうして奴らがもたついている間にパレスの外まで逃げ切れればこっちの勝ちだ。
「上手くいくかは賭けだが、な!」
こちらの想定通りに事が上手くいくかは分からないが、状況を動かしてしまった以上はこのまま突き進むしかない。
一抹の不安を抱えつつも、気を失ってしまった鈴井を落とさないように手近な窓のカーテンを引き千切って際どい格好になっている身体を隠してから横抱きの状態に抱え直し、一番近くにあった窓ガラスを蹴破ってそのまま外に飛び出す。
巨大な城のほぼ最上階から飛び降りるのは並みの人間なら自殺行為だが、マガツヒや魔法で身体能力を強化できる異能者ならばこのくらいの高さから飛び降りたとしても死にはしない。それにこうすれば城内の煩わしいトラップや襲い掛かってくるシャドウを全部無視して逃げることが出来るので、この状況下では最善手だろう。
高所からの落下による凄まじい向かい風で怪盗服をはためかせながら、城の外壁の出っ張りや尖塔の屋根を蹴飛ばして落下速度を落としつつ、パレスの出入り口が近くにある城門を目指す。
「ワン!」
「ああ。向こうも派手にやってるみたいだな」
俺が鈴井を救出する前から契約している悪魔達に供給するマガツヒの量が跳ね上がっていたのは感じていた。
城の外に出たことで聞こえるようになった爆発音や夜空を切り裂くような雷光の輝きから察するに、他に捕まっていた人間を助けに行った金時たちも戦闘になっていると考えるべきだろう。
十中八九、カモシダ達の所にはいなかったガブリエルが現れたのだろうが、金時たちが居ればそう易々とやられたりはしない筈だ。
そんな事を考えながらパレスの出口に向かって走り続けていると、抱えていた鈴井がもぞもぞと動き出す。どうやら目が覚めたらしい。
「こ、こは……?」
「目が覚めたか?」
「あなたは、確か転校生の……?」
アスモデウスがこれ見よがしに持っていた鈴井のネガイとやらは、奴の腕を斬り落としてそれを奪った時ひとりでに鈴井の身体に吸い込まれて消えてしまったので、鈴井が目覚めた後が心配だったのだが、どうやらあの洗脳じみた異常状態は解除されているようだ。
「わたし、確か、鴨志田先生に……」
「混乱しているだろうが、今は何も言わずにしっかり掴まっててくれ。奴らが追い付いてきたみたいだからな」
意識を失う前の出来事を思い出したのか、顔を青くする鈴井の返事を待つことなく俺とコロマルは進行方向を強引に曲げて、背後から飛んできていた
直撃していたら俺達だけでなく鈴井にも致命傷を与えていたであろう威力の攻撃を繰り出してきたってことは、俺を始末することを優先し始めたか。まあ、これだけ奴らの計画を邪魔してればそれも当然か。
標的を仕留めそこなったアギダインが地面に着弾すると同時に吹き飛んだ石畳の破片で鈴井が怪我をしないように庇いながらも、走る速度を緩めることなくパレスの出口に向かうが、どうやらすんなりと脱出させてはくれないらしい。
「そう易々と逃がすと思ったか?」
それなりに距離を稼いで足止めもしっかりとしていたのだが、俺の想定を上回る速度で追い付いてきたアスモデウスが、俺達がアギダインを回避した隙に城門の前に回り込んで仁王立ちをしながら嗜虐的に嗤う。
逃げ道を塞がれた以上、戦闘は避けられそうもないか。
戦闘に備えるために、両手で抱えていた鈴井を下ろしてコロマルに護衛させながら、愛刀を鞘から引き抜いていつでもペルソナを召喚できるように身構えていると、アスモデウスが二の腕から先が無い左腕にマガツヒを集中させる。
次の瞬間、アスモデウスの失った腕の先から異常な速度で肉が盛り上がり、まるで元々そこにあったかのようにアスモデウスの左腕が傷一つない状態で修復される。ついでの様に此処までの道中に仕掛けていた地雷などで付いたのであろう傷も瞬く間に完治してしまう。
通常では有り得ない異常な回復速度に普段なら驚くのだろうが、つい最近似たような光景を別の異界で見たことがある身としてはそこまで驚くような事ではない。
「は、大層な名を持つ悪魔の癖にメメントスの主から支援を受けてるのか。大悪魔の名が泣くんじゃないか?」
「ちがうな。これは奴がどうしてもというから協力させているのだ。そうでなければあのような秩序を騙る輩の力など受け取るものか」
「……へぇ」
メメントスであの刈り取るものと戦った時に感じたマガツヒの質や出現する悪魔の傾向から何となく察してはいたが、やはりメメントスの主は『Law』の陣営にいるやつなのだろう。
今回の認知異界案件の原因が『Law』の陣営の手によるものだとしたら、人間の原罪という名の欲望が形になっている『Chaos』寄りのこのパレスにガブリエルがいるのにも、メメントスの主に派遣されたとかで説明がつく。
色々と気になる事もあるし情報を引き出したいところだが、今はそれよりもパレスを脱出するのが優先するべきか。
普通の人間が異界に長居すると最悪の場合死に至る可能性がある。既にそれなりに異界に長居している鈴井の顔色は余り良くない。彼女の事を考えれば早急に脱出するべきだ。
状況的には、戦えない人間を抱えているこちらが若干不利。俺達の明確な弱点になっている鈴井を見逃すアスモデウスではないだろうが、呑気に何らかの作戦を考えている暇はない。あれだけ城内で大暴れして金時たちも派手に戦っている以上、直ぐにでも背後の城からシャドウが俺達を始末しようと大挙して押し寄せてくるのは目に見えている。
「多少、強引にでも!」
覚悟を決めてアスモデウスに攻撃を仕掛けようと刀の柄を強く握った次の瞬間、真っ暗なパレスの夜空切り裂くような一際目立つ黄金の光が、凄まじい速度を出しながら俺達のすぐ傍を通過してパレスから飛び出していく。
「コウリュウ!?」
全身に傷を負い、許容量を超えたダメージを受けたことで肉体が消えかけているにもかかわらず、その背に乗っていた百を超える人影を取り零さないように、後ろから飛んでくる氷塊を回避しながらパレスから脱出したコウリュウ。
ほんの一瞬しか見ることが出来なかったが、コウリュウが運んでいた人影の大半はシャドウだった。それも、適当な野良シャドウに人間の姿を被せただけの認知上のシャドウではなく、誰かにとってのもう一人の自分だった。
つまりは、あれだけの数の本物の精神体がこのパレスに囚われていたという事なのだろう。
シャドウは原則として異界でしか存在を保てない。
コウリュウの背に乗って強引に現実世界に連れ出してしまえば、シャドウは死亡することなく持ち主のもとに戻る。
勿論、強引に現実世界にシャドウを連れ出して霧散させてしまうので持ち主に多少の影響が発生するが、そうする必要があるとあちらのメンバーの誰か――メンバー的にアイギスあたりか――が判断したのだろう。
「フン。あっさりと貴様の主から下賜されたものを奪われてしまったな。ガブリエル」
そして、コウリュウを追い掛けていたのだろう、純白の羽を広げて高速で飛んできたガブリエルが忌々し気な表情を隠そうともせず、その手に持っていた血塗られた
「ここでこの男を殺せば失点は取り返せます。さて、貴方の仲魔は死にましたよ、ライドウ」
そう言ってガブリエルが地面に投げ捨てたのは、オーバーヒートして銃身が曲がってしまっているアイギスが装備していた筈の対霊重火器と刀身が砕けたモルガナが愛用していた曲刀の柄だった。
「……お前」
「随分と仲間思いな者たちですね。私を倒せないと悟った時点で私の足止めに力を注ぎ、
投げ捨てた
「もっとも、マガツヒが尽き、まともに防御出来ない状態で私の『アイスエイジ』が直撃したので、勇敢な彼らが存在した証はこの程度の残骸しか残っていませんが」
「……勝ち誇るのはお前の勝手だが、慢心しない方が良いぞ」
「? 何を、があ"!?」
俺の言葉に苛立ったのか、ガブリエルが何か言おうと口を開いたが、そこから出たのは俺を罵倒する言葉でも勝利を謳う言葉でもなく、苦悶に満ちた驚愕の声だった。
「へへーん。どんなもんだい!」
ヘッドライトを消して闇夜に紛れた状態で、暗がりから爆走してきたシトロエンバスをモチーフにした
ついでと言わんばかりに、九十度車体をドリフトさせて全開になった扉の奥から顔を覗かせた、一纏めにされた六つの砲身から無数の弾丸が吐き出され、アスモデウスとガブリエルの動きを封殺する。
圧倒的な連射力と制圧力を発揮するアイギス用ガトリングガンの引き金を引いているのはどうやら高巻のようで、坂本と二人で銃身が暴れないように二人がかりであの暴れん坊のリコイル制御をなんとかこなしているようだ。
「たかが致命傷を食らった程度で死ねるんなら、英傑になんぞなってねえんだよ!『マハジオダイン』!」
「いい加減、沈んでよね! 『メギドラオン』!」
「標的を制圧します。来て、アテナ。『アカシャアーツ』」
坂本達の制圧射撃に合わせるように、モルガナカーから飛び出したピクシーとアイギス、そして誰が見ても死にかけと言える程にズタボロになった金時が、自身が持つ最大威力の魔法やスキルを放つ。
並みの悪魔どころか高位の悪魔でも確実に重傷を負うはずの攻撃に晒されるのが分かり切っているはずなのに、アスモデウスとガブリエルは避ける様な素振りすら見せずに全ての攻撃をその身で受け止める。
悪魔の肉体にすら風穴を開ける筈の高威力の銃弾を食らい、全ての属性を内包する極大威力の魔法と強力無比な雷撃、そして高威力の物理攻撃を食らった筈なのに、奴らは膝を突くことすらなく、ボロボロになった肉体が瞬く間に修復されマガツヒが補填される。
「まさか生きていたとは。予想外ではありますが無駄なことです。あの方の恩寵がある限り死ぬことのない我等が負ける筈がないのですから」
「余計な事をペラペラと喋るな。ガブリエル」
奴らは無敵ではない。こちらの攻撃は確実に通っているし、ダメージも与えることが出来ている。
だが、それらを圧倒的に上回る不条理な回復力のせいで殺しきることが出来ない。
マガツヒを湯水のように消費したとしても、回復魔法という工程を挟まなければ肉体を修復するのは不可能だ。
あれが自前の回復力だと言われれば、勝ち目は限りなく無くなってしまうが、ガブリエルの言い方から察するに、その可能性はないと思っていいだろう。
(恩寵、ね。認知異界の主からのか? ……認知を利用したインチキをしているってことか)
原理は分からないが、奴らの不死性には認知絡みのタネにあるとみるのが妥当だろう。
今この場でそれを暴いて奴らを殺しきるのが理想だが、流石にマガツヒや武器にアイテムの消耗が著しいこの状況でそこまで対応しきるのは難しい。
やはり、撤退を最優先にするべきか?
不死身と言っても過言ではない奴らを出し抜いて撤退する方法を考えていた俺の背後から、不意に男の声がかけられる。
『どうやらアスモデウス達には歯が立たないらしいな。所詮は賊か』
ガブリエルがポンコツ気味なのは、鴨志田のパレスがカオス寄りで常にデバフが掛かっているのと、色欲を司るアスモデウスと相性が悪くて全体的にスペックダウンしているからです。
根本的に相性が悪い相手と同じ職場で同じ仕事を強制させられるとパフォーマンスが落ちるという典型例ですね。
つまり、黒幕がせっせと書き直した新チャートのガバポイントです。