手首から零れる砂   作:関東チャラ男

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仲の良い二人組の女の子の間に入るのをNTRと呼称するのが許せないタイプです
対戦よろしくお願いします


指先から操る砂の人形

どうやら私は砂と縁の深~い人間らしい。

いや、深くなってしまったと言うべきか。

先日、体内に入れた砂が神社のものだったのが影響しているのか

指先から砂が出るようになったのだ。

ワオ…アイアムサンドマン…

 

現実逃避をしても何も変わらないのでもう少し向き合うとする。

まあ指から砂が出るから何だという話ではあるのだが、

この出た砂が人間の形となってせかせかと動くではないか。

 

流石の私もちょっと驚いて斎藤さんに見て貰ったが反応はいつものように

「仕事してください。」

である。

 

いや超常現象が起きてるんだからもう少し興味持ってよ!

まあ…あんな仕事する為に生まれてきたような人間はいいや。

それよりも検証…検証しよう。

 

とりあえず呼称するものが無いと面倒なので彼らの事はストーンフリー(仮)としよう。

ストフリは私の頭に浮かべたことを命令として受け取り、行動するようだ。

ただ命令に従うだけの人形でもなく、自ら意思を持っており命令の合間では自由気ままに動いている。

何だこの可愛い生き物(?)は…

 

物を運べと命令すると斎藤さんの席のペンをえっほえっほと持ってくる。

仕事の鬼が睨んでくるが怖くないぞ。

私にはスタンドパワーがあるのだ。わはは。

でも怖いのでそのまま返却しに行かせた。圧力に屈した訳ではない。

 

更に重いものも運べるのかと聞いてみると人数が足りないから出せと言う。

えぇ…?いや…えぇ…?

出し過ぎると前みたいに指先から消えていっちゃうんじゃないの?

そう思っていると私の手首にストフリ達が飛び込んでいき…消えた?

これは回収しているということだろうか?

なるほど、足りなくなったら戻せば良いということなのだな。

じゃあ何も怖いことはないな!検証を再開しよう。

 

 

で、私の右手が丸々消失したわけだが

どうしてくれんのこれ?

 

まあその代償分のストフリを産み出せたから良しとするか

ざっと十人近く出せたかな?

私の体積と同等分ぐらいしか産み出せないのはちょっとイマイチかもなぁ。

 

やはり集団というのはパワーがあるのか、机の上にあるキーボードをえっほえっほと運んでいる。

君たち砂ピクミンだったんだねぇ。

栄養がどこから来てるのか分からないから怖いねぇ。

 

私の隣からビシビシと感じる視線を無視しつつ、私はこの砂人形達に更にのめり込んでいったのだ。

 

ある程度遊んだところで彼らの意志が気になり始めた。

私が命令しない場合は一体何をするのだろうか?

ちょっと観察したいから好きにやってよとお願いしてみる。

すると全員で円を作るように並び、一斉に上下に伸び縮みし始めたではないか。

うわっ怖ッ何やってんの君ら?

 

しかし私も好奇心には勝てず、そのまま観察を続けてしまった。

どう見てもやばいことが始まりそうなのに人間とは愚かなものである。

 

うにょうにょと小人達が一生懸命に動いていると円の中央に変化が現れた。

砂だ…砂が波打つように揺れている…。

それは段々と波が大きくなり、ついには小人を越える高さまでになってしまった。

うわーこれどうしようかな…明らかに何か召喚してるじゃん…。

 

そんなことを考えながら眺めていると召喚もついに大詰めなのか全員の動きに横移動が加わった。

ああ、もう…そんな動くと砂が舞うからやめてよ…。

でももうすぐ終わるみたいだし我慢しよう…。

 

「べふひょんッッッッ!」

私の鼻は我慢出来なかったらしい。

小人諸とも私のくしゃみで派手に吹き飛んでいってしまった。

あ、何かごめん。

 

そして気付いたのだが、今吹き飛んでいった砂の殆どは私の右手である。

何してんねん!右手!失くなっちゃったんですけど!!

 

「すみません、斎藤さん…右手が失くなっちゃってマウスが持てません…」

「はぁ、右手が…大変ですね。でも左手がありますよね?」

人の心とか無いんか?無さそうだわ。鬼だもんね。

 

はぁ、とため息をついた私は吹き飛んでいった砂が神社の物なのか、私の体内の物なのか気になって仕事に集中できなかったのだ。

退勤したらまた神社で補充しないとなぁ…

 

 

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