プリコネR 妄想イベント~レストランドアドベンチャー 感謝を込めて"頂きます"~ 作:メンツコアラ
アストライア大陸最大の国家『ランドソル』。エルフや獣人、人間、魔族等、あらゆる種族が集うこの国に美食の為、例え海の底や氷河の果てであろうと突き進むギルドが存在した。
その名は『美食殿』。構成員は四人。
実な王女な食いしん坊少女 ペコリーヌ。
恐るべき人脈を持つ(※主に女性)我らが騎士 ユウキ。
年下でありながらユウキに遣えるエルフ コッコロ。
ツンデレとツッコミのハイブリット獣人 キャル。
四人は時に美食の為、時にギルド管理協会の使いパシリとして日々を楽しく過ごしていた。
「──ちょっと待ちなさいッ!? 何さらっと変な紹介をしているのよッ! 誰がツンデレとツッコミのハイブリット獣人よッ!!」
「キャ、キャルちゃんッ!?」
「いきなり叫ばれて、どうなされたのですか?」
「大丈夫?」
「え、ええ。どういうわけか、不名誉な紹介をされたような気がして……」
「不名誉な紹介ですか?」
「気にしなくて良いわよ……で? あたしたちはいつまでこの船に揺られないといけないのかしら?」
そう。キャルが言ったように、彼女たちは小さな船の上……即ち、海のど真中にいた。
「この地図が正しければ、あと少しで見えてくる筈ですが」
「そう言っても、その地図ってカリンが持ってきた奴でしょ? 心配しかないわ」
「例え偽物の可能性があったとしても行かない訳にはなりませんッ! なにせ、あの伝説の島の情報なんですからッ!」
キャルは燦々と照りつける太陽の下、コッコロが広げる地図を手に入れた経緯を思い返す。
事の始まりは数日前。クエストを終えて、ギルド管理協会にクエスト達成を報告し、ギルドホームへ帰ろうとしていた時。とある界隈では『緑の悪魔』等と呼ばれているメガネの緑の長髪女性 カリンが声を掛けてきた。
「美食殿の皆様。クエストお疲れ様ですッ! 実は皆様に耳よりの情報がありまして。なんと、あの伝説の島『レストアイランド』の地図が見つかったんです」
そう言って、カリンは美食殿に一枚の古ぼけた地図を渡す。端から見れば、必要ないものの押し付けのようにも見えるが、その時のペコリーヌはただ地図に示された島の事しか頭に無かった。
「この世全ての美食が集うと言われている伝説の島『レストアイランド』。一度その島に訪れた人は島で堪能した味を忘れられず、気づけば島に向かって泳いでいたという逸話があり、美食家なら一度は訪れたい島なんですッ! 美食ギルドである私たちが行かずしてどうするんですかッ!」
「知らないわよッ! 本当なら今頃はフカフカのベッドでゴロゴロしていた筈なのに、それをあんたが無理矢理連れてきたんでしょうがッ!」
「まぁまぁ。キャルさま、落ち着いて」
目的の場所が見つからず、帰りたいという欲求が貯まってきたキャル。
そんな時、望遠鏡で海を眺めていたユウキがある物を見つけた。
「みんなッ! 島ッ!」
「しま? ……という事はッ!」
ユウキの視線の先。そこには緑生い茂る大きな島があった。
「遂にッ! 遂に見つけましたッ! あれこそ伝説の島 レストアイランドに違いありませんッ! ユウキくん、コッコロちゃん、キャルちゃんッ! あの島に向かって全速前進ですッ!!」
「「おお~ッ!」」「お、おー……」
見つけた島に向かって舵を取る美食殿。
だが、彼らを待ち受けるのは予想を遥かに越えた物だった。