ラブライブ! -School life recorder- 作:Clown42
人間やれるときはやれるもんですね。
一番時間かかったのはおそらくサブタイ
こっちは意外と思い浮かばないもんですね...(笑)
自由散策を終えた俺は生徒会室に集合とのことだったので生徒会室に来ていた。
特に待つこともなく全員が集合し、俺について再三の確認を終えたあと解散となるはずだったが......
「ずいぶん厄介な問題が残ったものね」
「そう......ですね......」
そう、厄介な問題が一つ現れたのだ。
「あなた、もう住居は決まってるのではなかったの?」
理事長が何故こんなことを言うのかと言うと、実は俺は今帰る家がないのである。そしてなんでこうなったのかと言うと......
「実は管理人側のミスで僕の入居予定だった部屋を他人に貸してしまったらしくて......」
「そう......困ったわね......」
思考の静寂が漂うなかそれを破る人物が1人
「あの、理事長。わたしたちの誰かの家に泊めるというのはだめですか?」
「なっ......!」
穂乃果の発言に俺は驚いた。おそらく皆そうだったのかもしれないがとにかく驚いた。まさか女の子からそんな言葉が出るなんて思いもしなかったのだから。
「理事長としての立場で言わせてもらうなら、当然だけど却下よ」
「お母さん......」
「でも、放っておけないのも事実ですし。仕方ないわ、特別に許可します。」
「えっ!?ちょ......ちょっと理事長、いいんですか?だってそれって年頃の男女が一つ屋根の下でってことですよ?」
「わかってるわ。でも、貴方のためだもの仕方ないわ。それに、時間も無いのだし」
「しかし......」
確かに住む場所が見つかるのは願ったり叶ったりだが、正直この方法はよろしくないと思う。
年頃の男女がというのもそうだが、普通に考えて承諾を得られるとは思えない。
現に......
「でも、許可しておいてこんなこと言うのもおかしいのだけれど。私たちの家はだめよ、空き部屋も無いし」
「私の家もダメだと思います、そういったことには厳しいので......」
そう、これが普通だ。そうそう上手くはいかないものだ。
「わたしは多分大丈夫だと思う」
えっ?
「わたしの家に空き部屋があるかはわからないけど、一人っ子じゃないしもしかしたらなんとかなるかもって思うんです」
おいおい、どういうことだ?
常識的に考えてなんともならんだろうに、奇跡をみせてくれるっていうのか?さっきから穂乃果の発言には驚きっぱなしである、なんでそんなこと思いつくのか。
確かに誰であれ女の子と一緒に住めるのは全く嬉しくないと言えば嘘になる。だがそれでも、状況が状況でもダメだろう。
「わかったわ、じゃあこの件は会長に任せます」
「はい!」
「では今日はこれにて解散。新年度開始までゆっくり休みなさい。お疲れ様」
「「「「お疲れ様でした」」」」
だがこれ以上の良策も俺には浮かばなかったので何も言えなかった。新年度までという期間さえなければ別の方法もあったかもしれないが、ここはもう流れに身を任せるしかない。
「じゃあ早速わたしの家に行こう!」
「今から!?じょ......冗談じゃ......」
「冗談じゃないよ!ほら、早く早く!」
そう言って穂乃果は俺の腕を掴んで連行するかのようにその場を後にする。後を追ってくる海未とことりは頑張ってと言わんばかりの顔をしていた。
もう本当にどうにでもなれ......
「到着~」
途中で海未たちと別れ、穂乃果に引っ張られて着いた場所は大きな和菓子屋だった。ここに来る途中にもいくつか歴史を感じる店舗があったがおそらくここもそうなのだろう。古くささはなく、悠久の時を過ごしてきたであろう大きな木造建築はいかにも『和』な雰囲気を醸し出していた。
「着いたって......ここ和菓子屋じゃん」
「うん、わたしの家和菓子屋さんなんだよ」
「ああ、そう......」
先に言ってくれよ......という余裕もないほど疲れた俺を気にすることなく。穂乃果は何事もなかったかのように入っていく。
「ただいまー」
「お邪魔します」
「おかえり...な...さ...い...」
おそらく穂乃果のお母さんであろう女性が驚いた表情でこちらを見ていた。語尾が消えかかってますよー......
「お母さん、ちょっと話したいことがあるんだけど大丈夫?できればお父さんとも話したいんだけど」
「え、ええ。大丈夫よ、お父さんも大丈夫だと思うわ」
穂乃果は真剣な表情で母親にそう言うと、何故か母親はかなり身構えて返事をしていた。
まぁでも、娘がそんな顔で両親と話がしたいなんて言ったら身構えるわな。
穂乃果に待ってるよう言われて俺は店内で待つことにした......ってちょっと待て、俺は会話に参加せんでいいのか。
しばらくしてから穂乃果が戻ってきた。
何やら嬉しそうな感じだが、まさか......
「悠理くん。良かったね、うちで住んでいいって」
「そっか、そりゃよかった。......ってええ!?」
「まぁ部屋っていう部屋じゃないけど空いてる場所あったから」
「はぁ......でも、そうだとしても本当にいいのか?男住まわせるなんて」
「うん、わたしが信じてるからって言ったらわかったって」
「そっか......なぁ、その後すぐこっちに来たのか?」
「そうだよ?」
......まさかとは思うが誤解されてたりしないよな?
そう思いながら穂乃果に部屋(?)に案内される。
そこはどうみても部屋っていうよりは使われなくなった倉庫といった感じの小屋だった。
「なるほど、部屋っていう部屋じゃない......か」
「家に繋がってる訳でもないし、昼でも暗いけど部屋にできなくはないってお父さんが」
「まぁ、確かに部屋って意味ではそこまで不便は無さそうだな」
使われなくなった感じがするといっても倉庫なのでそれなりの広さはあるし、明かりもあるので寝泊まりする分には十分だった。
むしろ家に繋がってない方が穂乃果は安全だろうし。
「穂乃果ーご飯よー」
「はーい。行こ、悠理くん。」
とりあえず荷物を置いて再度穂乃果家にお邪魔することにした。しかし、初対面でいきなりご飯って......
「初めまして、神坂悠理といいます。」
食卓に集まるなりとりあえず俺は自己紹介した。
あらかたのことは穂乃果が先に説明してくれていたので省略する。
「なるべく迷惑を掛けないように努力しますので、しばらくの間よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくね」
家族の方々は案外すんなり受け入れてくれたので少し拍子抜けな感じもしたが、俺の心配は別の所にもあった。
「ところで悠理くん、穂乃果とは付き合ってどれくらいなの?」
穂乃果のお母さんが機を伺ってたかのように聞いてきた。やっぱり誤解されてるなぁ......
「やっぱり彼氏なの!?お姉ちゃん!?」
続いて反応したのは妹の雪穂ちゃん。
穂乃果の2つ下で新年度から音ノ木坂の新一年生だ。
その二人の様子をお父さんは静かに、だが確実に耳を傾けて見ていた。
「もう、お母さんも雪穂も何言ってるの?悠理くんは今日初めて会ったの。それに、泊まる理由話したでしょ?」
「ああ、そうだったわね」
「なんだ、彼氏じゃないのか......」
そう言えばそうだったと納得するお母さんと少し残念そうな雪穂ちゃん。
お父さんは何事もなかったかのように食事を進める......手、震えてますよ。
「でも、悠理くん真面目そうだし本当に彼氏でもわたしは大丈夫よ」
「ちょ、ちょっと何言ってるのお母さん!?本人の前で......」
思わずご飯を詰まらせそうになる。
爆発発言過ぎるだろ......
お父さんも一瞬目見開いてたぞ......
そんなこんなで食事は終わり今日はもう寝ることにした。
「ごめんね、悠理くん。お母さんとかはしゃいじゃって」
「いや、なんとなく誤解されてるかなーって思ってたから大丈夫だよ」
「そう?ならいいんだけど......」
「何にせよ、歓迎されてたんだから俺としてはそれだけで十分嬉しかったよ。これからしばらくこっちでもよろしくな、穂乃果」
「うん、それじゃおやすみ。悠理くん」
「おう、おやすみ。」
ようやく1日が終わる。
今日は特別長かった気がする、まぁそりゃそうか。最初から最後まで色々あったもんな......
「音ノ木坂学院......か......」
これから通う学校の名前を呟きながらこれからのことを考える。
試験生である以上、あまり学校生活に過度の期待をしてはいけないし。教育委員会に学校生活の記録を提出する関係上、極力私情を挟んではいけない。
きっと俺自身を含めた誰が思うよりもハードな1年になるだろう。でも、不思議と気が重くなる感じはしない。
徐々に微睡んでいく意識のなか不意に思い出したのは、食事の後に少し顔を赤くしていた少女の顔だった。
次回からは新年度(予定)
が、頑張るぞー((((;゜Д゜)))