転生したグリードがスライムと相棒になった件 作:バンドリーマーV
OP「Nameless Story」寺島拓篤
───────────────
(♪「オーズ・ザ・ストーリー」)
大賢者:告。前回までの三つの出来事を纏めます。
一つ。ウツロとの戦いの後、村が発展する中、マスターはシズのスキルを試した結果、複数の新たなスキルを獲得します。
二つ。警備隊が大鬼族(オーガ)達の襲撃を受け、マスターとゴーダが応戦します。
そして三つ。誤解が解け、和解したオーガ達から事情を聞くため、マスターは彼らを村に招待しました。
───────────────
(♪「カウント・ザ・メダルズ」)
大賢者《告。カウント・ザ・メダルズ。現在、個体名:ゴーダ・テンペストの使えるメダルを確認します》
ライオン、トラ、チーター
カマキリ、バッタ
ゾウ
リムル「美味いっ!」
ゴーダ「おぉ…!」
リムルとゴーダは牛鹿の肉に舌鼓を打った。
リムル「こっちの世界で初めての食べ物の味…!」
ゴーダ「味覚あるじゃねぇか、こいつはいい…!」
そんな宴会の片隅で…
カイジン「なっ、オークがオーガに仕掛けただって!?そんな馬鹿な…!」
赤髪「事実だ」
カイジン「あり得るのか…」
ゴブタ「そんなにおかしいことなんスか?」
カイジン「オーガとオークじゃ強さのケタが違う。格下のオークが仕掛けること自体あり得ん…!」
赤髪「だが、奴らは来た。いきなり里を襲撃してきた…!武装し、鎧を身につけ、何千もの、森を埋め尽くす程の圧倒的な戦力…里は蹂躙された…!」
カイジン「オークが鎧を…?」
赤髪「あぁ…人間が着るような、フルプレートメイルだ」
カイジン「オークがそんな高価なものを用意できるとは思えんな…バックがいるのか?」
赤髪「あぁ。軍勢の中に、仮面の魔人がいた。あれは上位魔人だ…!」
リグル「オークが魔王のいずれかの下についた、ということですか?」
リグルド「しかし、魔王が何故…」
赤髪「分からぬ…確かなのは、300人いた同胞は、最早6人しかいないということだ…」
リムル「なるほどな…」
ゴーダ「オーク共にも、何か裏がありそうってわけか」
リムルとゴーダが歩み寄る。
赤髪「肉はもういいのか?リムル殿、ゴーダ殿」
ゴーダ「ひとまず食休みだな」
リムル「お前の妹すごいな。薬草や香草に詳しくて、あっという間にゴブリナ達と仲良くなった」
赤髪「箱入りだったからな。頼られるのが嬉しいんだろう」
ゴーダ「お前達、これからどうすんだ?」
赤髪「力を蓄え、再び挑む」
ゴーダ「当てはあんのか?」
赤髪「…う…」
ゴーダ「…おい、ノープランか」(汗)
リムル「なら、俺達の部下になるつもりはないか?」
赤髪「部下?」
リムル「便宜上俺がトップってことになってるが、実質俺とゴーダの二人が中心の村だ。ま、俺が支払うのは、衣食住の保証だけだけどな。拠点があった方がいいだろ?」
赤髪「しかし、俺達の復讐に巻き込むことに…」
リムル「何もお前達のためだけってわけじゃない。数千の武装したオークが攻めてきたんだろ?ここだっていつ狙われるか分からないしな。戦力は多い方がいい。
もちろん、お前達に何かあれば、俺達も共に戦う。俺達は仲間を見捨てない」
赤髪「…なるほど。少し、考えさせてくれ」
リムル「おう」
その場を離れた赤髪に、青髪が声をかける。
青髪「悪い話ではない。だが、決めるのはお前だ。我々はお前と姫様に従う」
赤髪は、オークによって、族長である父が倒れた時のことを回想する。
赤髪「俺にもっと力があれば…」
翌日。
赤髪「──昨夜の申し出、承りました。我ら一同、あなた方の配下に、加わらせて頂きます」
リムル「うむ」
リムル(こいつの気持ちに、もう少し配慮するべきだったな。本当は刺し違えてでも、今すぐ仇を討ちたいだろうに)
ゴーダ(自らの不甲斐なさを飲み込んだ、一族の長としての決断、か…)
リムル(俺にできるのは、その決断を後悔のないものにすることだ)
リムルはオーガ達を集める。
リムル「全員、俺達の配下になった証に、名をやろう」
赤髪「!俺達全員に…?」
桃髪「お、お待ちください。名づけは危険を伴うもの、それこそ上位の…」
リムル「大丈夫、大丈夫」
ゴーダ「それ、フラグってやつじゃねぇの?」
リムル「いいからいいから。俺の名づけは嫌か?」
桃髪「そういうわけでは…!しかし…」
赤髪「異論などない。ありがたく頂戴する…!」
そして…
赤髪「り、リムル様っ!」
ゴーダ「懲りねぇ奴…」
上位種族であるオーガ6人に名づけした反動で、リムルはまた数日間スリーブモードになった。
赤髪の青年は『ベニマル』。
桃髪の少女は『シュナ』。
紫髪の女性は『シオン』。
白髪の老人は『ハクロウ』。
青髪の青年は『ソウエイ』。
黒髪の大男は『クロベエ』と名付けられた。
全員がオーガから上位種族『鬼人(キジン)』へと進化を果たし、リムルの部下となった。
リムルがスリープモードとなっていた数日間の出来事。クロベエがカイジンと意気投合してたりする中…
ベニマル「ゴーダ様、こちらなのですが…」
ゴーダ「ん?…!」
ベニマルが持ってきたのは、二枚のコアメダルだった。
ベニマル「オーガの里の近隣で発見されたものでして。やはりゴーダ様のものなのでしょうか」
ゴーダ「俺のっつうか、まぁ俺と一緒に転移してきたんだろうが…まぁいいや。貰っていいか?」
ベニマル「はい。これがゴーダ様の戦う力になるのでしたら」
ゴーダはコアメダルを受け取る。
ゴーダ「クワガタにサイか。これでウヴァのメダルも揃ったな」
ゴーダ(俺と一緒に世界を渡ったコアメダルは、ジュラの大森林のあちこちに散らばっちまったみてぇだな。あとはゴリラと、メズールのメダルが3枚…それに、恐竜メダル…)
そこまで考えて、ゴーダはふと考える。
ゴーダ(…メダルが集まったら、どうなる?俺は、また力を求めるのか…?)
フラメア『──私は、私が自分の目で見て、私が一緒にいたゴーダ様を、信じています』
ゴーダ「…そんな信じられるもんじゃ、ないだろうにな…」
リムルが目覚めてから、数日後。
ゴーダ「オークロード?なんだそりゃあ」
ベニマル「まぁ、簡単に言えば…化け物です」
リムル「本当に簡単だな!?」
ウツロ「確か…数百年に一度生まれる、オークのユニークモンスター、だっけ?詳しいことは知らないけど」
ベニマル「えぇ。なんでも、味方の恐怖の感情すら食らう為、異常に高い統率力を持つんだとか」
リムル「うへぇ…」
ベニマル「里を襲ったオーク共は、味方の死にまるで怯まなかった。もしやと思いまして」
ゴーダ「なるほどな…他には?里を襲われた心当たりとか」
ベニマル「そうですね…関係あるか分かりませんが、襲撃の少し前、里に一人の魔人が訪ねてきて…」
『名をやろう』
ベニマル「とか言ってきたんです。あまりに胡散臭かったんで、全員がつっぱねたら、悪態つきながら帰っていきましたね」
ゴーダ「そいつが逆恨みでオークをけしかけた…って可能性もあるわけか」
ベニマル「分かりませんが、主に見合わなきゃ、こっちだって御免だ。名前をもらうのだって、誰だっていいわけじゃありませんからね」
ゴーダ「は~ん…名前と言えば、その魔人の名前は分かるか?」
ベニマル「なんだったかな…ゲラ…ゲレ…」
ソウエイ「ゲルミュッドだ」
ベニマル「そう、それだ」
ソウエイが現れた。
ゴーダ「ゲルミュッドって言えば、確か…リグルの兄貴に名付けしたとかいう奴も、そんな名前じゃなかったか?」
リムル「だな…同じ奴っぽいよな」
ウツロ「あちこちで名付けしてるの?普通はリムルみたいに、簡単に回復するわけじゃないのに…」
ソウエイ「報告します。蜥蜴族(リザードマン)の一行を確認しました」
リムル/ゴーダ「「リザードマン?」」
ウツロ「リザードマンの住処って、ジュラの大森林の真ん中あたり…湿地帯じゃなかったっけ?わざわざ遠出してきたの?」
ソウエイ「付近のゴブリン村で、何やら交渉を行っているようです。ここにもやって来るかもしれません」
ウツロ「オークの次はリザードマン、ったく、一体何が起きてるんだか…」
リムル(ウツロって、シズさんよりだいぶフランクなとこあるよね…見た目シズさんだし、ギャップで反応に困るんだよなぁ…)
リムルはため息をついた。
ED「Another colony」TRUE