転生したグリードがスライムと相棒になった件 作:バンドリーマーV
───────────────
(♪「オーズ・ザ・ストーリー」)
大賢者:告。前回までの三つの出来事を纏めます。
一つ。オーガ達から、オークの軍勢の脅威が知らされました。
二つ。オーガ達がマスターの配下となり、名付けにより、鬼人に進化しました。
そして三つ。オーク軍の動きに伴い、リザードマン達も動き出していました。
───────────────
(♪「カウント・ザ・メダルズ」)
大賢者《告。カウント・ザ・メダルズ。現在、個体名:ゴーダ・テンペストの使えるメダルを確認します》
ライオン、トラ、チーター
クワガタ、カマキリ、バッタ
サイ、ゾウ
ベニマル達が仲間になり、数日が過ぎた。町の建設は順調に進んでいる。
シュナは皆の衣類等を製作し、シオンはリムルの秘書に就任した。
新しく建築された家の食堂にて。
ベニマル「これはリムル様」
ハクロウ「お食事ですかな?」
リムル「あぁ、シオンが手料理を作ってくれるって言うんでな」
「「「!?」」」
鬼人男性陣がビクリとする。ソウエイは偵察に行くと言って逃げ出した。
ゴーダ「何だこいつら…ハッ…!?」
ゴーダ(まさかシオンの奴…そんなベッタベタな…)
リムル(お約束みたいなアレだったりする、のか…!?)
シオン「お待たせしました!」
ゴーダ(大当たりだよ畜生ッ!?これ絶対毒だろッ!)
禍禍しいオーラを放つ、アニメあるあるな紫色の得体の知れない料理(?)が出てきた。
リムル(ベニマルめ、シオンがメシマズだと知ってて逃げやがったな!?何普通に茶すすってんだ!)
ゴーダ(てか隣ハクロウ!あの爺さん完全に気配を断ってやがる!お~い!?)
スプーンですくったら顔みたいなのが…
リムル「クッ…!」
リムルは《大賢者》に助けを求め、助言に従い、後ろにスプーンを突き出すが…
ゴブタ「むぐぅッ!?」
「「!?」」
スプーンは見事にゴブタの口へ…シオンの料理を食わされたゴブタは、苦しみのたうち回り、緑の肌が紫色になり、泡を吹いて気絶した…。
シオン「…あれ?」
リムル「…今後、料理する時はベニマルの許可を取るように!」
ベニマル「!?」
ゴーダ「哀れだな…」
そんなある日。
リグルド「リムル様、ゴーダ様。リザードマンの使者が訪ねてきました」
向かってみると…
ガビル「吾輩はリザードマンのガビルである!お前らも部下に加えてやろう。光栄に思え~!」
「「「わ~っ!」」」
なんかアホの子っぽいリザードマンが、これまたアホっぽい仲間のリザードマン達に称えられていた。
ゴーダ「なんだこのアホは」
ウツロ「アホだよ、きっと」
ゴーダ「見りゃ分かる」
このガビル、オークの軍勢、オークロードの存在を危険視した、リザードマンの族長である父から、近隣のゴブリン村に援軍を求めるように言われた…のだが、思慮深く誠実な父と違い、お調子者で自信過剰なため、こんな有様である。
ガビル「このガビルが、貧弱なお前達を、オークの脅威から守ってやろう!貧弱…貧弱…?」
スライム、ネオグリード(見た目人間)、鬼人、ボブゴブリン…
カビル「貧…ォオゥ…」
一瞬シオンの胸に見蕩れてから…
ガビル「…ゴブリンがいないようだが?」
「あれ~…?」
「ここは確かにゴブリン村のはず…」
「ていうか、貧弱な奴が一人もいないよガビル様…」
しゃがんでヒソヒソ話し出した。
ゴーダ「やっぱこいつアホだな」
リムル「まぁ、オークが攻めてくるなら、共闘も悪かないが…こいつに背中預けるのもなぁ、アホっぽいし…」
ウツロ「ねぇねぇお兄ちゃん、アホが失言して鬼人組がブチ切れてるよ」
ゴーダ「おぉおぉ、落ち着けお前ら」
スライムのリムルを見下した発言をしたガビルに、ランガや鬼人達がブチ切れていると…
ウツロ「あ、ゴブタ。生きてたんだ」
ゴブタ「酷いっスよウツロ様!」
いつの間にか復活したゴブタが現れた。
大賢者《個体名ゴブタは、個体名シオンの料理に抵抗し、《毒耐性》を獲得したようです》
リムル「…って大賢者が言ってる。毒耐性って俺も持ってないのにすごいな…」
ゴーダ「やっぱ毒じゃねぇか」
ウツロ「毒耐性ならお兄ちゃんもあるじゃん」
ゴーダ「元が毒属性のコアメダルだしな」
ちなみにリムルと同じ《熱変動耐性》《物理攻撃耐性》等も、転生時に獲得している。アンク、映司との最後の戦いのダメージが影響したのだろう。
ランガ「ちょうどいいところに来た」
ゴブタ「え、ちょっ!?」
ゴブタはガビルの話を聞く条件として、ガビルと一騎打ちさせられることになった…そして。
ガビル「ぎゃ~っ!?」
「「「ガビル様~!?」」」
スキル《影移動》を習得していたゴブタにより、ガビルはあっさり敗北。仲間達に連れられていった。いや、ガビルも結構強かったのだが…。
ゴーダ「だが、リザードマンが戦力集めしてる以上、オークの脅威も近くなってるわけだ」
リムル「あぁ、本格的に対策を進めないとな」
その夜、会議室。
リムル/ゴーダ「「20万!?」」
ソウエイ「20万のオーク軍本隊が、大河に沿って北上している。別働隊の動きからして、合流地点は湿地帯」
ゴーダ「つまりはリザードマンの支配領域か」
リムル「目的は何だ…?」
カイジン「何かしらバックの存在を疑うべきだろうな…」
リムル「…例えば魔王、とか」
ウツロ「……」
ウツロがピクリと反応する。
ウツロ「…魔王にしても、レオンじゃないね。こういうやり方はアイツの趣味じゃない」
リムル「ウツロが言うならそうだろうな…」
ベニマル「魔王が絡んでるかは分からんが…オークロードがいる可能性は高まったと思う。20万もの軍勢を、普通のオークが統率できるとは思えない」
リムル「なるほどな…」
ソウエイ「むっ…?」
ゴーダ「どうした?」
ソウエイ「偵察中の分身体に接触してきた者がおりまして…ドライアドなのです」
リムル「ドライアド!(木の精的な姉ちゃんだよな!)お呼びしたまえ」
そして、会議室に光と共に現れた、緑の髪の女性。
「魔物を統べる者達、及び、その従者たる皆様。初めまして。ドライアドのトレイニーと申します」
リムル「リムル・テンペストです。こっちがゴーダ・テンペスト」
ゴーダ「んで?そのドライアド様とやらが、俺らに何の用だ?」
トレイニー「お願いがあって参りました」
「「?」」
トレイニー「リムル・テンペスト、ゴーダ・テンペスト…あなた方に、オークロードの討伐を依頼したいのです」
リムルやゴーダ達が、トレイニーからの説明を受け、オークロード討伐の依頼を承諾した頃。
「ワイはラプラス。『中庸道化連』ちゅう何でも屋の副会長でな。ゲルミュッド様の遣いで、あんたに警告をしに来たんや」
ガビル「おぉ、ゲルミュッド様の!」
笑い顔の仮面をつけた謎のピエロが、ガビル達に接触していた。ラプラスは、ガビルにオークロードの存在を伝え…
ラプラス「リザードマンの首領はできたお人やけど、もうお年やし…正直、荷が重いんと、ちゃいます?」
ガビル「…フム…オーク軍撃退の後に、首領の座を頂こうと考えていたが…それでは間に合わんようだな!」
ラプラス「せやせや!」
調子に乗り、すっかりその気になったガビル達が去った後。
ラプラス「せいぜいがんばりや、ガビルはん。しかし…」
ラプラスは考え込む。
ラプラス「…警戒すべきは、あの鳥野郎が言うっとった『オーズ』やな」
ED「Another colony」TRUE