転生したグリードがスライムと相棒になった件   作:バンドリーマーV

12 / 35

OP「Nameless Story」寺島拓篤


(♪「オーズ・ザ・ストーリー」)

大賢者:告。前回までの三つの出来事を纏めます。

一つ。オーク軍の侵攻が迫る中、リザードマンのガビルが村を訪れました。

二つ。ドライアドのトレイニーが、マスター達にオークロードの討伐を依頼しました。

そして三つ。謎の道化・ラプラスが、ガビル達に接触しました。

───────────────

(♪「カウント・ザ・メダルズ」)

大賢者《告。カウント・ザ・メダルズ。現在、個体名:ゴーダ・テンペストの使えるメダルを確認します》


ライオン、トラ、チーター

クワガタ、カマキリ、バッタ

サイ、ゾウ



12 狂い行く歯車

 

ソウエイが使者として、リザードマンの首領と話をつけ、同盟締結に向けて動き出した。

 

 

ゴーダ「そういや…あいつ、どうしてるか」

 

 

ふと思い立ったゴーダ。

 

 

ゴーダ「ソウエイ、ラビットマンの集落ってどこにある?」

 

ソウエイ「ラビットマンでしたら…」

 

 

ソウエイから方角を聞いたゴーダは、一体の牙狼に乗り、森を走った。しばらくすると…

 

 

フラメア「あ…ゴーダ様!」

 

ゴーダ「!フラメア」

 

 

牙狼に止まって貰う。

 

 

ゴーダ「村につく前に会っちまったな。どうした」

 

フラメア「オークの軍勢の話を聞いて…手分けして偵察してるんです。けど、ラビットマンは弱小種族ですし…覚悟は決めて…」

 

ゴーダ「その必要はない」

 

フラメア「え?」

 

ゴーダ「ドライアドから依頼を受けた。オークロードは、俺とリムルが倒す」

 

フラメア「…!本当に…!」

 

ゴーダ「だから心配するな」

 

フラメア「はい…!」

 

 

フラメアはゴーダの手を握る。

 

 

フラメア「ご武運を…!」

 

ゴーダ「あぁ」

 

 

そして翌日。

 

 

ゴーダ「さて…行くか」

 

リムル「あぁ、出陣だ…!」

 

ウツロ「腕が鳴る…」

 

 

ゴーダ、リムル、ウツロ、ベニマル、ソウエイ、シオン、ハクロウ、ランガ、そしてゴブタ達ゴブリンライダー達が出陣した。

 

 

 

 

 

道中、野営の準備をしていると…

 

 

ゴーダ「…ん?」

 

ゴブタ「ゴーダ様、どうしたっスか?」

 

ゴーダ「妙な気配がする…この辺りを探りたい。大勢駆り出すのも悪いし、ゴブリンライダーから何組か出してくれ」

 

ゴブタ「了解っス!」

 

 

リムルにも了解を得て、ゴーダに加えて、ゴブリンと牙狼達の一部が、辺りを探り始めた。

 

 

「むぅ…確かに妙な匂いが…ゴーダ様がおっしゃったのはこれか…?」

 

 

一体で歩いているのは、フラメアと会った時や、今回の行き道に、たまたまゴーダを背に乗せていた、一匹の牙狼である。

 

 

「む…?」

 

 

妙な気配を感じ、歩いていると…

 

 

ラプラス「計画順調みたいやなぁ、ゲルミュッド様」

 

ゲルミュッド「うむ、オークロードの誕生は幸運だった。森の覇権を手に入れる日も近いだろう…!」

 

 

ラプラスと、別の仮面男が話していた。

 

 

ラプラス「ん…?よっと」

 

「アオンっ!?」

 

 

ラプラスが軽くエネルギー弾を放り、牙狼は見つかった。

 

 

ラプラス「何や、牙狼族かいな?」

 

「き、貴様ら、何者だ…!オークロードは貴様らと関わっているのか…!?」

 

ラプラス「聞かれちまったならしゃあないなぁ、あいつの強さの確認や」

 

 

ラプラスが指を鳴らすと…

 

 

『『キェエッ!』』

 

「何!?」

 

 

赤い鳥のような怪人…オウムヤミーが現れた!

 

 

「何だこいつは…!グアッ!」

 

 

牙狼は応戦するが、敵わずにヤミーに甚振られ、ヤミーの火炎弾とゲルミュッドのエネルギー弾を同時に喰らい、重傷を負う。

 

 

(何者なんだ…!ゴーダ様とリムル様に、お伝えせねば…!)

 

 

 

 

 

ゴーダ「ッ!?」

 

 

ゴーダのユニークスキル《探求者》が反応した。

 

 

ゴーダ「探索斑に何か起こったか…!変身!」

 

《ライオン!カマキリ!チーター!》

 

 

オーズラキリーターに変身したゴーダは、チーターのスピードで現場に急いだ。

 

 

オーズ「!おい、大丈夫か!」

 

 

既にラプラスとゲルミュッドは姿を消しており、オーズは倒れている牙狼を助け起こすが…

 

 

オーズ「なっ…!?」

 

 

オーズはオウムヤミーを見て驚愕した。

 

 

オーズ「ヤミー、だと…!?」

 

ゴーダ(しかも鳥…アンクのヤミー…!馬鹿な…!)

 

『『キェエッ!』』

 

オーズ「グアッ!」

 

 

高速飛行による連続攻撃を喰らう。

 

 

『『キェエッ!』』

 

オーズ「フッ!オラッ!」

 

 

一瞬の隙をつき、カマキリソードで斬りつける。ヤミーは高所からの火炎攻撃に切り替え、オーズはチーターのスピードで回避する。

 

 

オーズ「だったらこいつだ…!」

 

《ライオン!カマキリ!バッタ!》

 

《スキャニングチャージ!》

 

オーズ「ハァア…ッ!オォッ!」

 

 

ラキリバにチェンジし、必殺技を発動、バッタレッグを変形させ、その力で大ジャンプする。

 

 

オーズ「セイヤァアアアッ!!」

 

 

ライオンヘッドの光で敵の目を眩ませ、エネルギーを纏うカマキリソードで斬り裂く。

 

 

『『キェエッ!』』

 

 

オウムヤミーは爆散し、セルメダルが飛び散った。

 

 

 

 

 

ゴーダ「大丈夫か!」

 

 

変身を解除したゴーダは、倒れた牙狼に駆け寄る。意識はないが、息はある。

 

 

ゴーダ「クソッ、回復薬貰っとくんだった…!」

 

ゴーダ(リムルを呼んで回復薬を…この怪我で間に合うか…!?…呼ぶ?そうだ、名付けだ…!)

 

 

名付けで強くなれば、回復力も上がる。

 

 

ゴーダ(あまり考えてる時間はねぇ。ランガはリムルが、自分の名字の嵐に牙を合わせた…なら俺の名前に牙を合わせて…)

 

ゴーダ「…『ゴーガ』!お前の名前は『ゴーガ』にしよう!…うおっと!」

 

 

名付けにより、ゴーガの魔素が牙狼に与えられ、牙狼の体が光った。

 

 

ゴーダ「ぐう、けっこう持ってかれるのな…!お~い、誰かいないか!」

 

 

名付けで回復力が上昇したことで、リムルに連絡し、回復薬が届けられるまでの時間が間に合った。

 

 

リムル「間に合ってよかったぜ。で、こいつに名付けしたんだな」

 

ゴーダ「あぁ」

 

ゴーガ「ゴーダ様、リムル様、ありがとうございます…!」

 

 

頭を下げるゴーガの毛並みは、何故かライドベンダーっぽい色と模様になっていた。

 

 

ゴーダ「いや、元々俺が探しに行かせたのが原因だし、気にするな」

 

ゴーダ(しかし、なんでライドベンダーっぽくなってんだ…?)(汗)

 

ゴーガ「ゴーダ様より授かりし『ゴーガ』の名の元に、改めて忠誠を誓いましょう!」

 

ゴーダ「お、おう、頼む」

 

 

そしてゴーダは、オウムヤミーが残したセルメダルを回収し、一部を除き、リムルの《捕食者》による胃袋収納に預けた。

 

 

リムル「ゴーガが目撃した仮面男達が、オーク達の裏にいる黒幕かもしれないわけだな」

 

ゴーダ「あぁ。しかし、あのヤミーは一体…」

 

リムル「お前の世界にいた、グリードが生み出す怪物、だったか。この世界にもグリードがいるってことか?」

 

ゴーダ「分からん。だが、あのヤミー…」

 

ゴーダ(アンクのメダルが、関わっている…?)

 

 

 

 

 

ラプラス「これで秘密も守られるやろ」

 

ゲルミュッド「でなければ困る!俺の野望が…」

 

トレイニー「興味深いお話ですね」

 

「「!?」」

 

 

仮面二人の前に、トレイニーが現れた。

 

 

トレイニー「私の名はトレイニー。この森での悪巧みは見逃せません」

 

ラプラス「ヤバいで、ドライアドや」

 

ゲルミュッド「何だと!?」

 

トレイニー「それで、何を企んでいるのですか?」

 

ラプラス「いや~守秘義務が…」

 

トレイニー「そうですか、ではもう用はありません。森を乱した報いを受けなさい。精霊召喚《風の乙女(シルフィード)》…《大気圧縮断裂(エアリアルブレード)》」

 

 

トレイニーは風の精霊を呼び出し、風の刃がラプラスの片腕を飛ばした。

 

 

ゲルミュッド「!?おい、腕…!」

 

ラプラス「早く逃げた方がえぇで。ここらにしときまひょか」

 

 

二人はラプラスの煙幕で姿を消した。

 

 

トレイニー「逃げられましたか…状況は思わしくありません。リムル・テンペスト、ゴーダ・テンペスト…オークロードの討伐、信じていますよ」

 

 

 

 

 

そして再び進んでいると…

 

 

ゴーダ「…!今日はスキルの反応が多い日だな…」

 

リムル「《探求者》か?」

 

ゴーダ「あぁ」

 

ソウエイ『よろしいですか』

 

リムル「どうした、ソウエイ」

 

 

ゴーダのスキル反応に次いで、偵察中のソウエイから《思念伝達》が届く。

 

 

ソウエイ『交戦中の一団を発見しました。一方はリザードマン首領の側近、交渉の際に見かけました。相手はオーク数体ですが、力を見せつけるつもりか、上位個体一体が甚振っています』

 

リムル「助けよう。勝てるか」

 

ソウエイ『容易いことかと』

 

リムル「即答かよ。頼む」

 

ソウエイ『御意』

 

ゴーダ「俺も先に行くか。名付けの影響か、ゴーガが新しいスキルを獲得したから、一気に加速できそうだ」

 

リムル「おう、頼んだ」

 

ゴーダ「ゴーガ、行くぞ」

 

ゴーガ「承知しました!」

 

 

ゴーガの四本の足に、タイヤを模したエネルギー体が現れ、回転し、ゴーガは一気に加速した。ユニークスキル《疾走(アクセル)》である。

 

 

リムル「速っ!?てかあれタイヤ!?」

 

ランガ「ほう!我とは違う方向に進化したようですな」

 

 

 

 

 

ソウエイ「フン」

 

「グァアッ!」

 

ゴーダ「あいつも相当だな…」

 

 

ゴーダが到着した時には、ソウエイはオークの上位個体を瞬殺していた。

 

 

ソウエイ「ゴーダ様、お早いご到着でしたね」

 

ゴーダ「まぁな。指揮官は瞬殺か」

 

「おのれ…!」

 

 

残ったオーク達が襲いかかる。

 

 

ゴーダ「残りは俺もやろう。さっさと片付けるぞ」

 

ソウエイ「承知」

 

ゴーダ「ゴーガ、お前はそこのリザードマンを守ってろ」

 

ゴーガ「了解しました!」

 

ゴーダ「鬼人達から貰ったメダル、使い所かな。変身!」

 

《サイ!トラ!ゾウ!》

 

ゴーダ「フッ!」

 

 

ゴーダはオーズサトラゾに変身し、トラクローでオークの槍を受け流した。

 

 

オーズ「ンラァッ!オラァッ!」

 

 

更にサイヘッドの頭突き、ゾウレッグの強烈なキックで、屈強なオーク達を次々と吹き飛ばしていく。

 

 

ソウエイ「操糸妖斬陣…!」

 

 

ソウエイはスキル《粘鋼糸》で、オーク達を斬り裂く。

 

 

オーズ「前回のセルメダルをっと…!」

 

 

オーズはオウムヤミーから手に入れたセルメダルから三枚を、メダジャリバーに入れ、オースキャナーでスキャンする。

 

 

《トリプル・スキャニングチャージ!》

 

オーズ「ハァアア…ッ!セイヤァアアッ!!」

 

 

オーズバッシュが、残ったオーク全てを空間ごと斬り裂き、空間が戻ると同時に爆散させた。

 

 

 

 

 

リムル達も到着し、負傷していたリザードマン首領側近の女性を、回復薬で助けた。

 

 

「あ、あなた達は…?」

 

リムル「俺はリムル・テンペスト。こっちは…」

 

ゴーダ「ゴーダ・テンペストだ。リザードマンとの同盟の為に来たんだが」

 

「…!お願いがございます…!リザードマン首領たる父と、兄たるガビルをお救いください…!」

 

リムル「ガビルの妹なのか?」

 

「はい。兄が謀反を起こし、首領を幽閉したのです…!」

 

 

ラプラスにまんまと乗せられたガビルは、オークを格下と甘く見ており、援軍到着までの籠城を選んだ父を軟弱と見て、部下達と共に反乱したのだ。

 

ガビルが出ていった後、オークの部隊が侵入し、首領は娘で側近ある親衛隊長を逃がし、これ以上同盟相手をリザードマンの事情に巻き込まないため、ソウエイにこのことを伝えるよう命じたのだ。

 

 

「兄は自分の力で勝利するつもりですが、オークロードを甘く見ており…このままでは、リザードマンは滅亡するでしょう…!」

 

ウツロ「何やってんのあのアホ。ねぇお兄ちゃん」

 

ゴーダ「……」

 

ウツロ「何目ぇ逸らしてんの」

 

ゴーダ「…人のこと言えねぇ…」

 

ウツロ「…あ~…」

 

 

古代オーズを甘く見た結果、危うく吸収されかけたゴーダは、ガビルをバカにできなかった。

 

 

ウツロ「まぁうちのお兄ちゃんの黒歴史は置いといて」

 

ゴーダ「グハッ」グサッ

 

リムル「大丈夫か」(汗)

 

ウツロ「首領側近ちゃん、続きよろしく」

 

「は、はい!先走るなという約束も守れず、虫のいい話とは承知しております。しかし、力ある魔人の皆様を従える貴方様の、その慈悲に縋りたく…!何とぞ…!」

 

 

 

ゴーダ「…俺の知ってる奴が言っていた」

 

「え?」

 

ゴーダ「『手が届くのに手を伸ばさなかったら、死ぬ程後悔する。それが嫌だから手を伸ばすんだ』…ってな。おい、リムル」

 

リムル「あぁ、分かってる」

 

ゴーダ「お前の願い、聞き入れた」

 

「…!ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

ガビル「オークが、オークを食っている…!」

 

 

オーク軍相手に優勢だった、リザードマンとゴブリン混成のガビル軍だったが…オーク達が仲間の遺体を喰らい、オークロードのスキルの力でパワーアップしたことで、形勢が逆転していく。更には…

 

 

ガビル「オークに水かきと鱗だと!?」

 

「ガビル様!さっき仲間が一人喰われちまった…!」

 

「それからだ、奴らの動きが変わったのは…!」

 

ガビル「まさか、喰うことで我らの能力を…!密集!ゴブリン隊を中央へ、隙無く固まれ!ゴブリン隊を守りつつ、包囲を突破する!…む!?」

 

 

黒い鎧を身につけた、上位個体のオークが現れた。

 

 

ガビル「凄まじいオーラ…!お前がオークロードか!?一騎打ちを申し込む!」

 

「フン、俺はオークジェネラル。オークロード様の足元にも及ばんよ」

 

ガビル「なん、だと…!?」

 

ガビル(これで足元にも及ばないだと…!?どれほどの化け物なのだ、本物のオークロードは…!)

 

「一騎打ちだったか?いいだろう…!」

 

ガビル「…感謝する!行くぞ!」

 

 

 

ED「Another colony」TRUE

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。