転生したグリードがスライムと相棒になった件 作:バンドリーマーV
ヨウム達がハクロウの鬼特訓を経て、英雄として名を売る旅に出発し、フューズもすっかりテンペストに馴染んだある日。
『私はドライアドのトライア…トレイニーの妹です』
光と共に現れた、緑の髪の女性。トレイニーと同じドライアドだ。
ゴーダ「妹いたのか…なんかオーラが殺気立ってるんだが、どうした?」
トライア『緊急事態です。暴風大妖渦(カリュブディス)が復活しました…!』
リムル/ゴーダ「「?」」
フラメア「か、カリュブディスぅっ!?」
ゴーダ「と言うと?」
フラメア「魔王に匹敵する厄災…!天空の支配者と呼ばれる、カラミティモンスターです…!暴風竜ヴェルドラ様から漏れ出た魔素から生まれたとか…!」
ゴーダ(ヴェルドラのやつ何やってんだ…)
リムル(まさか、俺の中にいるヴェルドラに気付いてるのか…?)
トライア『我が姉、トレイニー達が足止めしていますが、まるで歯が立ちません…そして、カリュブディスの目的は、この地である模様…!』
「「「!?」」」
ゴーダ「また厄介なことになったな…」
至急戦力を整え、カリュブディスを迎え撃つこととなった。
迫るカリュブディスと、眷属たる空飛ぶ鮫、メガロドンの群れ。
ゴーダ「《探求者》で探ってみたが、凄まじい怒りと憎しみに支配されてやがる」
リムル「何それおっかねぇ…」(汗)
対するテンペスト側の戦力は、ベニマル達鬼人に、ゴブタ達ゴブリンライダー、ゲルド達ハイオーク、ガビル達ドラゴニュート、加えてガゼル王からの援軍。
ベニマル「食らえ、ヘルフレア!」
ゴブタ「でぇいっ!」
ガビル「助太刀いたしますぞ、ゲルド殿!ボルテクスクラッシュ!」
ゲルド「感謝する、ガビル殿…!」
かつては敵対したガビルとゲルドも共闘。
ランガ「行くぞ、ゴーガよ!」
ゴーガ「はい、ランガ様!」
テンペストウルフのツートップ、ランガとゴーダも空中を走る。
ウツロ「さぁて、私も暴れ時」
《セイウチ!シロクマ!ペンギン!》
ウツロは胸から飛び出したメダルを掴み、腰に現れたドライバーにセット、ハンドルレバーを回転させる。
ウツロ「──変身」
《ウ・ツ・ロ~・ウツロ・ウ・ツ・ロ~…!》
《──ギンシロセイ!》
変身した仮面ライダーウツロに迫るメガロドン。
《シロクマアーム!》
《シロクマ!コアバースト!》
ウツロ「フッ…!」
右腕に巨大な爪を備えた銀の装甲を装備し、吹雪のようなエネルギーを放ち、メガロドンを凍り付けにし、粉砕する。
リムル「うお、エグっ…」
ゴーダ「よし、俺も行くか」
リムル「ん?」
ゴーダが取り出した3枚のメダルを見て、リムルがツッコむ。
リムル「サイウナギバッタって、お前テキトーに出しただろ!?」
ゴーダ「いいから見てろ。変身!」
《サイ!ウナギ!バッタ!》
オーズ「フッ!」
ゴーダはオーズ サウバに変身し、ウナギウィップでメガロドンを捕らえ、電力を流しながら引き寄せる。
オーズ「オォッ!デヤァッ!」
バッタレッグで飛び上がった勢いで、サイヘッドの頭突きを叩き込むという流れを繰り返す。
《スキャニングチャージ!》
オーズ「セイヤァアッ!」
トドメの一撃で、メガロドンは爆散した!
リムル「サイウナギバッタって、テキトーじゃなかった…!」
オーズ「当たり前だ。おっと…」
更なるメガロドンがやって来る。
オーズ「ゲルドにゴリラメダル貰ったことだし、使わせてもらうか…!」
《サイ!ゴリラ!ゾウ!》
《サ・ゴーゾ…!サ・ゴーゾォッ!》
(♪「Sun goes up」)
オーズ「オォオオッ!!」
オーズはサゴーゾコンボとなり、ドラミングと共に重力を操作し、メガロドンの動きを鈍らせる。
リムル「銀のコンボか…!」
大賢者《告。周囲の重力を操っています》
メガロドンの強みである、空中での機動力やパワーに対抗するには最適である。
オーズ「オォオッ!」
ゴリラアームのゴリバゴーンを発射し、メガロドンにぶつける。
リムル「ロケットパンチ!?ゴリラ関係あんの!?」
オーズ「気にするな」
ライダーにはよくあること。
《スキャニングチャージ!》
オーズ「ヌンッ!オォオオッ…!セイヤァッ!!」
ゾウレッグを地面に叩きつけ、白いリング型の重力波を放ち、引き寄せたメガロドンを、サイヘッドの頭突きとゴリラアームの両拳による一斉攻撃で粉砕した…!
リムル「コンボヤバいな…ん?何か来るぞ!」
カリュブディスが全身から鱗を飛ばし、絶え間のない攻撃で、次々とダメージを受ける戦士達。
リムル「たまには俺を頼れよ。喰らい尽くせ、《暴食者(グラトニー)》!」
リムルはオークディザスターの捕食により、ユニークスキル《捕食者》が進化した《暴食者》を発動。鱗を一気に食い尽くし、仲間達を守る。
リムル「俺が行く…!」
リムルはコウモリの翼を広げ、カリュブディスに攻撃を開始した。
その時。
「「──ッ!?」」
ゴーダとウツロが、ハッと顔を上げる。
ウツロ「…メダルの気配」
ゴーダ「しかも、こいつは…悪いリムル、ここは任せた!」
リムル「分かった、気をつけろ…!」
リムルが《黒炎》や《黒稲妻》でカリュブディスを攻撃する中、ゴーダとウツロは前線を離れる。
リムル「メダルの気配、か…まさか、動くのか…?魔王アンクが…」
ミリム「むう!アンクの奴、魔王五人の協定を破るつもりか!」
ゴーダとウツロは森を走る。
「「…!」」
立ち止まった二人の視線の先には、赤いチェックの服を来た少年がいた。近くの木から、赤い布が広がっている。
「やぁ。会いたかったよ、新たなオーズ」
ゴーダ「…てめぇは」
「フフ…」
赤い光と共に、セルメダルが裏返るように、少年は真の姿を現す。
ウツロ「…!」
ゴーダ「…まさかとは思ってたが、やっぱり魔王アンクってのはてめぇか」
「へぇ…僕のこと知ってるんだ?」
ゴーダ「映司の記憶にいた…もう一人のアンク」
アンクの怪人態そのものだが、顔の一部と右腕だけが不完全な姿。かつて鴻上の介入によって誕生した、アンク・ロストがそこにいた。
ゴーダ「てめぇもこの世界に転生してたってわけか」
ウツロ「でもこいつ、私達と違ってネオグリードじゃない。元のグリードのまま」
ロスト「オーズにメダルを割られたはずの僕は、気付いたらこの世界にいた。割れたはずのメダルは復元され、もう一人の僕が持ってるはずのメダルまで、9枚揃った状態でね。もう数十年前のことだ」
ゴーダ「俺とお前の転生は、10年ぐらいしか空いてないと思ってたんだがな」
ウツロ「私も転移直後に時間を越えた。元の世界の時間なんて、当てにならない」
ゴーダ「確かにな…で?お前は何しに来た?」
ゴーダはロストを睨む。
ゴーダ「魔王なんかになり、オークディザスターからヤミーを生み出し…何が狙いだ?カリュブディスはお前の差し金か?」
ロスト「どうだろうねぇ。とりあえず今日は、君と戦ってみたかったのさ。オーズの欲望から生まれたグリード、ゴーダ」
ゴーダ「俺のことを知ってるのか」
ロスト「恐らくは君が転生した時、時空が繋がった影響か、もう一人の僕の記憶が共有されたのさ。君がオーズから生まれたことも…そのオーズの最期もね」
ゴーダ「…ッ…」
ロスト「さぁ、見せてよ。新しいオーズの力を…!」
ゴーダ「…ウツロ、ここは俺が…」
ウツロ「また悪い癖。私も戦う」
ゴーダ「…分かった」
二人はメダルを取り出す。
「「──変身!」」
《シャ・シャ・シャウタ!シャ・シャ・シャウタ!》
《ウ・ツ・ロ~・ウツロ・ウ・ツ・ロ~…!》
《──ギンシロセイ!》
(♪「鳥グリードの攻撃」)
「「オォッ!」」
オーズとウツロが、アンクロストに向かっていく。
ロスト「フハハ…!」
「「ッ!」」
オーズのウナギウィップや、ウツロのメダジャリバーを、ロストは軽々と回避し、火球を浴びせる。
オーズ「喰らえッ!水刃乱れ雨ッ!」
オーズは無数の水刃をロストに降り注がせるが、ロストは飛び上がって回避する。
《ペンギンキャノン!》
ウツロの胸部に、ペンギンの意匠を持つバズーカ砲が装備される。
《ペンギン・コアバースト!》
ウツロ「──シュートッ!」
放たれた冷凍光線も、ロストには通用せず、高速飛行で後ろに回られる。
ロスト「フッ…!」
ウツロ「うあっ!?」
オーズ「ウツロ!」
炎の光線を浴びせ、続けて赤い光の翼をぶつけ、ウツロを叩き飛ばす。
ウツロ「うっ…!」
ウツロは変身を解除される。
オーズ「クッ…!」
《スキャニングチャージ!》
オーズ「セイヤァアアアッ!」
ロスト「ハァアアッ…!」
オーズのオクトバニッシュと、ロストの炎を纏う跳び蹴りが正面衝突し、大爆発が起こる。
オーズ「がはっ…!」
オーズは墜落するが、ロストは爆発の中から現れた。
ロスト「なかなか骨のある攻撃だったよ。これからが楽しみだ。それじゃ、また会おうね。ミリムやカリオンにもよろしく」
オーズ「待て…!」
ロストは飛び去った。
オーズ「クソッ…!」
その時。
ミリム「ドラゴ・バスターァアアアッ!!」
オーズ「なんだぁっ!?」
ウツロ「えぇ…」(汗)
ミリムの光線で、カリュブディスが消し飛んだ。
自国の問題で、魔王であるミリムに頼るわけにはいかないということで、戦いたがるミリムを抑えつつ戦っていたリムルだが…
カリュブディス復活の依り代にされていたのは、先日ミリムにぶっ飛ばされたフォビオだったことが判明。
『じゃあミリムに頼っていいんじゃね?』ということで、ミリムが魔王の圧倒的パワーで瞬殺し、リムルがフォビオを救出したわけだ。
フォビオ「す、すみませんでした!ミリム様に、皆さんにもとんでもないご迷惑を…!」
フォビオはリムル達に土下座した。根は素直らしい。
トレイニー「何故カリュブディスの封印の場所を知っていたのですか?」
フォビオ「そ、それは…」
仮面の道化…ティアとフットマンという二人組に封印の場所を知らされ、そそのかされた結果、カリュブディスに取り込まれてしまったらしい。
トレイニー「仮面の道化…こんな仮面でしたか?」
トレイニーはラプラスの似顔絵を描いてみせる。
フォビオ「いや…涙目の仮面の少女と、怒り顔の仮面の太った男でした」
ベニマル「!」
フットマンの容姿は、オーガの里を襲った魔人と一致した。更にガビルが、ラプラスの似顔絵に反応する。
ガビル「ラプラス殿は、ゲルミュッドの遣いとして吾輩の前に現れました。それに、『中庸道化連』という何でも屋の副会長だと名乗っておりましたな」
ゴーダ「色々繋がってきたな…魔王アンクも関係してるのか…?」
ミリム「ゲルミュッドではなく、クレイマンとアンクのやつが何か企んでるのかもしれんな。アンクは今回直接乗り込んできたし、クレイマンとアンクは昔から仲良いみたいだし…」
ゴーダ「仲良いって、あいつと?」
リムル「クレイマン?」
ミリム「奴は昔からそういう企みが好きなのだ!」
フォビオ「…乗せられたと言えど、今回の一件は、俺の責任だ…カリオン様は関係ない、だから俺の命一つで…!」
リムル「次からはもっと用心して、騙されないようにしろよ。じゃ、帰っていいぞ」
フォビオ「は…?し、しかし俺は許されないだろ…!」
リムル「別にお前の命はいらないよ。なぁミリム」
ミリム「そうなのだ!私も大人になったのだ…!カリオンもそれでいいだろ」
「「「!?」」」
フォビオ「カリオン様…!?」
魔王カリオンが現れた。
カリオン「気付いてたのか、ミリム」
ミリム「当然なのだ!」
カリオン「よぉ、フォビオを殺さずに助けてくれたこと、礼を言うぜ。お前達がゲルミュッドを倒した魔人達か」
ゴーダ「そうなるが、仕返しにでも来たか?」
カリオン「いいや?立てフォビオ」
フォビオ「は、はい…がはぁっ!?」
フォビオはカリオンのお仕置きパンチを食らった。
カリオン「悪かったな、部下が暴走したようだ。俺の監督不行き届きってことで、許してやって欲しい」
リムル「あ、あぁ」
カリオン「今回の件、借りにしておく。何かあれば俺様を頼ってくれていい」
リムル「それなら、俺達の国と不可侵協定を結んでくれると嬉しいんだが」
カリオン「そんなことでいいのか?良かろう。魔王の…獣王国ユーラザニア、ビーストマスターカリオンの名にかけて、貴様達に刃を向けないと誓ってやる」
リムル「あぁ」
カリオン「よし…ではまた会おう、リムル、ゴーダ」
カリオン達はフォビオを担ぎ上げ、帰っていった。
リムル「終わったな…だが魔王アンクは、魔王カリオンと違って、話が通じなそうだな」
ゴーダ「そうだな…まさかこの世界で戦うとは思わなかったが、クレイマンとやらと組んで何企んでんだか…警戒を続けよう」
リムル「あぁ。とにかく、俺達も今日は帰ろう」
ゴーダ「おう」
ED「リトルソルジャー」田所あずさ
・魔王アンク
その正体は、異世界転生したアンクロスト。
クレイマンと連んで何か企んでいるらしい。
子供っぽい性格だったが、異世界で数百年過ごし、魔王にまでなったため、悪い意味で成長している。
イメージはウルトラマントレギア。