転生したグリードがスライムと相棒になった件   作:バンドリーマーV

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OP「メグルモノ」寺島拓篤

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(♪「オーズ・ザ・ストーリー」)

大賢者:告。前回までの三つの出来事を纏めます。

一つ。カラミティモンスター・カリュブディスが復活し、テンペストに襲来しました。

二つ。突如ゴーダを襲撃した魔王アンク。そのの正体は、かつて火野映司達と戦った、もう一人のアンク・ロストでした。

そして三つ。カリュブディスの依り代となったフォビオを救出したマスターは、フォビオの主である魔王カリオンと、不可侵協定を結ぶのでした。

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(♪「カウント・ザ・メダルズ」)

大賢者《告。カウント・ザ・メダルズ。現在、個体名:ゴーダ・テンペストの使えるメダルを確認します》

ライオン、トラ、チーター

クワガタ、カマキリ、バッタ

サイ、ゴリラ、ゾウ

シャチ、ウナギ、タコ



19 ユウキ・カグラサカ

 

魔王カリオンが治める、獣王国ユーラザニアとの不可侵条約が締結し、互いに使者を送り合い、晴れて国交樹立。

 

ガゼル王が治める武装国家ドワルゴンにて、正式な友好宣言式典も開催され、ブルムンド王国とも開国決定。魔国連邦は順調に他国との関係を築いていた。そして…

 

 

ウツロ「…シズの体もある程度回復したし、これで長旅も大丈夫。私の力も安定してきた。だから、行こう」

 

リムル「あぁ。式典も済んだことだしな。イングラシア王国に行って、シズさんの教え子達を探す」

 

 

シズの願いを叶える時が来た。

 

 

ゴーダ「俺も協力する」

 

ウツロ「ありがとう。私はシズの願いを叶えるために生まれた。何より…私もシズの中から、あの子達を見ていたから。…もう、時間がない」

 

ゴーダ「…ウツロ」

 

リムル「メンバーは俺達三人に加えて、ランガとゴーガだ。エレン達と一緒に、俺達もイングラシアに向かうぞ」

 

 

ベニマル達に留守を任せ、ゴーダ達はイングラシア王国に旅立つことになった。

 

 

 

 

 

出発式の最中。

 

 

ソウエイ『リムル様、ゴーダ様』

 

『『ん?』』

 

 

ソウエイからの思念伝達が届く。

 

 

ソウエイ『お二人に用があるという者がいましたので、影移動でそちらに送ることをお許しください。幼い子供が一人と、付き添いの警備隊員が一人です』

 

ゴーダ『ん?おう』

 

 

幼いゴブリナの少女と、狐の獣人族が現れた。最近交流が始まった、獣王国ユーラザニアから来たらしい。

 

 

「り、リムル様、ゴーダ様!?」

 

 

本人達も突然の転移に戸惑っている。

 

 

リムル「俺達に用があるんだって?」

 

「あ…あのっ、リムル様、ゴーダ様!これ、お守り作ったの…!旅が安全でありますようにって…!」

 

 

ゴブリナの少女が、二人に手作りのお守りを差し出す。

 

 

リムル「おっ、ありがとうな!大事にするよ!」

 

ゴーダ「サンキュー」

 

 

二人はお守りを受け取り、ゴーダは少女の頭をわしわしとなでる。

 

 

「……」

 

 

獣人族の少女は、その様子を感動したように見ている。

 

 

ゴーダ「お前、警備隊の新入りだよな。カリオンのとこから来た」

 

「は、はい!フォスっていうです!」 

 

 

狐の獣人族の少女…フォスは、焦りながらもびしっと敬礼する。

 

 

ゴーダ「これからも頼むぜ」

 

リムル「よろしくな!」

 

フォス「は、はいです!」

 

 

そうして出発する一行。

 

 

リムル「カリオンからの探りだろうけど、いい奴そうだな」

 

ゴーダ「だな。ソウエイに思念伝達で聞いたら、無くなったお守り、子供と一緒になって探し回ってたらしいし」

 

ウツロ「町で見かけたことある。おバカだけどいい子だよ?それなりに強いし…お兄ちゃんも直属増やすって話出てるし、スカウトしちゃえば?」

 

ゴーダ「そうだな…イングラシアでの用が済んだら、話を進めるよ」

 

 

これが切欠で、フォスはゴーダの直属の部下になるのだが、それはまだ未来の話である。

 

 

 

 

 

ゴーダ達はイングラシア王国に到着した。

 

 

ウツロ「ここには自由組合(ギルド)の本部がある。そしてそのトップ、グランドマスターこそが、シズの教え子の中でも出世頭の一人…ユウキ・カグラサカ」

 

 

この世界では初めて見る、ガラスや自動ドアに驚きながらも、自由組合本部に入った三人。そして…

 

 

ユウキ「お待たせしました、僕がグランドマスターのユウ…し、シズ先生!」

 

ウツロ「あぁ違う違う」

 

 

シズの教え子である異世界人の青年、ユウキ・カグラサカと対面した。

 

 

ユウキ「そうですか…今、シズ先生は眠り、体を癒していると…」

 

ウツロ「シズが完全回復して目覚めたら、分離するつもりだから」

 

ユウキ「…分かりました。その時は知らせてください」

 

 

その後、リムルとユウキは趣味の話が合ったようで、すっかり打ち解けたのだった。

 

 

リムル「いいともは終わっ(ユウキ「マジですか~ッ!お昼休みは何をウキウキwatchingしろとぉッ!?」

 

ウツロ「仲良くなるのはいいけど本題。早くしないと、シズにベッドの下のエロ本の山見つかった時の話バラすよ」←転スラ日記より

 

ユウキ「もうバラしてるじゃないですかァッ!?」

 

ウツロ「内容の傾向から察した性癖までバラす」

 

ユウキ「マジでやめてッ!?」

 

リムル「ハハ…」

 

 

 

 

 

そして本題。

 

 

ユウキ「なるほど…シズ先生の願い、自由学園の子供達のことですか。それが先生の願いなら、僕も貴方達に託してみましょう」

 

 

数日後、ユウキの計らいにより、リムルは教師となり、ゴーダも補佐に回ることとなった。

 

 

ユウキ「お二人とも、ヒナタ・サカグチと

を知っていますか?」

 

「「?」」

 

ユウキ「かつて、シズ先生の教え子でした」

 

リムル「あぁ…シズさんの元を去ったっていう生徒か」

 

 

ウツロは見つかると面倒なため、影からこっそり見守ることとなり、ユウキはリムルとゴーダを案内していた。

 

 

ユウキ「ウツロさんから、ある程度は聞いたそうですね。僕やヒナタのように、自然に世界を渡った異世界人と、貴方達が担任となる五人の生徒達…召喚者の違いを…」

 

ゴーダ(召喚者…ヴェルドラの奴は、強力な兵器扱いで、逆らえないように、魂に呪いが刻まれる、と言っていた…そして、ウツロが言うには…)

 

ユウキ「異世界人は、世界を渡る際に大量のエネルギーを取り込み、それがスキルとなるのですが…召喚の時、子供が呼ばれてしまうことがあります。

 

成長途上の肉体に、大量のエネルギーが取り込まれると…やがてその身は、行き場のないエネルギーにより、焼き尽くされる。五人の子供達は、各国が勇者召喚で失敗した者達です」

 

リムル「…子供達も、召喚者。そして…」

 

ユウキ「…5年。10歳未満で召喚された子は、ほぼ例外なく、5年以内に死に至るのです。おかげでどの国も、素直に子供を引き渡してくれるんですけどね」

 

ゴーダ「…道具として呼び出して、役に立たなきゃ放り出す、か」

 

リムル「…シズさんがこの世界を嫌ってるわけだ。ウツロも…」

 

ゴーダ「…子供達の命があと数年かもしれない、とは聞いた。詳しいことは言い辛そうにしてたが…」

 

ユウキ「無理もありませんね…ヒナタが団長を務める、聖騎士団の副団長のように、偶発的な転移なら、子供でも時間をかけて魔力を馴染ませ、生きながらえることが可能なようですが…突発的に召喚されては、そうも行きません」

 

リムル「──放り出したなら、俺達がどうしようと問題ないな。ゴーダ、俺達で…」

 

ゴーダ「そうだな。それがシズとウツロの願いで、俺達の成すべきことだ」

 

ユウキ「お願いします…!」

 

 

ユウキが頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

物陰では…

 

 

ウツロ「…私達に任せて、シズ」

 

 

ウツロも胸に手を当て、呟いていると、ゴーダがやって来た。

 

 

ゴーダ「よう、やっぱりいたか」

 

ウツロ「お兄ちゃん、私からも…あの子達をお願い」

 

ゴーダ「あぁ、分かってるさ」

 

 

一方、残ったリムルとユウキ。

 

 

リムル「さっき言った聖騎士団の副団長とやらは、幼い異世界人ながら生き延びたんだよな。やっぱり、偶発的な転移と召喚では違うのか」

 

ユウキ「詳しいことは分かりませんが、スキルを獲得し、今は成人しています。ルウ・サカグチという子です」

 

リムル「サカグチ?ヒナタってやつの親戚か?」

 

ユウキ「いえ、彼女は転移してきた時、偶然出会ったヒナタに保護されたんです。アフリカの方出身なんですが、あのあたりは苗字がないことも多いそうで…こっちの人間社会では珍しいので、ヒナタの苗字を借りてるんですよ。義理の姉妹みたいなものです」

 

リムル「へぇ…」

 

 

 

 

 

着任当日、教室の前に立つリムルとゴーダ。

 

 

リムル「いよいよか」

 

ゴーダ「だな。ウツロの奴、俺達が五人に認められたら顔出すとか言ってたが…」

 

──────

 

ウツロ『大変だよ~?あのクソガキどもに認められるなんてさ』ニヤニヤ

 

──────

 

ゴーダ「あのニヤけ顔…嫌な予感しかしないんだが」

 

リムル「う、う~ん…まぁ、なるようになるさ!」

 

 

リムルがドアを開けると…

 

 

リムル「ぎゃああっ!?」

 

ゴーダ「おわぁっ!?」

 

 

いきなり炎の斬擊波が飛んできて、二人が回避した先で爆発した。ツンツン頭の少年がニヤニヤしている。

 

 

リョウタ「ケンちゃんかっけぇ!」

 

 

黒髪の少年、リョウタ・セキグチ。10歳。

 

 

ゲイル「それ必殺技だろ、ついに完成したか!」

 

 

茶髪の少年、ゲイル・ギブスン。11歳。

 

 

アリス「でも詰めが甘いわね、避けられてるじゃないの!」

 

 

金髪の少女、アリス・ロンド。9歳。

 

 

ケンヤ「うっせ!次は当てるぜ!」

 

 

炎を飛ばしてきた少年、ケンヤ・ミサキ。10歳。

 

 

リムル(あきまへんあきまへんこりゃあきまへんわ!)

 

ゴーダ(完全に学級崩壊じゃねぇか!ウツロの奴、あのムカつくニヤけ顔の理由はこれか!)

 

クロエ「……」

 

 

最後の一人、黒髪の少女、クロエ・オベール。10歳。クロエは二人をじ~っと見ていた。

 

 

リムル「…ん?」

 

 

クロエと目を合わせたリムルは、何かを感じた。

 

 

リムル「…何か反応したような」

 

ゴーダ「今のは…ヴェルドラが反応したのか?」

 

リムル「よく分からん。しっかし…大丈夫かこいつら」

 

ゴーダ「なるようになるってお前が言ったろ」

 

リムル「だな。腹くくるか…」

 

 

 

 

 

 





ED「リトルソルジャー」田所あずさ

【キャラクター紹介】

・フォス

転スラスピンオフ『魔国暮らしのトリニティ』の主人公。

獣王国ユーラザニアからやってきた、狐の獣人族の少女。

おバカキャラだがやる時はやる。結構強い。

ミリムを崇める『竜を祀る民』のステラ、魔王フレイを頂点とする『有翼族(ハーピィ)』のネムという、親友三人組で行動することが多い。

ここからがハイライトだ!(違う)
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