転生したグリードがスライムと相棒になった件 作:バンドリーマーV
リムル「では、改めて出席を取ります!」
ゴーダ「ケンヤ・ミサキ…返事は?」
ケンヤ「はぁい!」
後ろでランガとゴーガが構えていた。
ケンヤ「ひ、卑怯だぞ!」
ゴーダ「最初に無視したお前らが悪い」
リムル「さて、俺は今日からお前達の担任になったリムルだ」
ゴーダ「同じく、副担任のゴーダだ」
とはいえ信用されるのは難しい上に生意気…ということで、実力を見せることになった。
リムル「今から俺達とお前達で模擬戦を行う」
ゴーダ「10分以内に、俺達のどっちか一人にでも膝付かせたら、お前達の勝ちだ」
リムル(さて…その身を滅ぼす程の魔素エネルギーを、少しは消費できるかな)
ケンヤ「うぉおっ!」
ゴーダ「よっ」
ケンヤの炎の斬擊を、ゴーダは全て軽く避けて見せた。
ゴーダ「シズの真似したいのは分かるが…無理に不完全な火魔法上乗せしてるせいで、負担で逆に威力落ちてるぞ」
ケンヤ「くそ~っ!」
二番手はクロエだ。
クロエ「ウォータージェイル」
リムル「お?こりゃすごいな」
二番手のクロエは、水魔法の檻でリムルを捕らえた。
クロエ「そこから水の刃を降り注がせることができる。早く降参しないと死んじゃうよ」
リムル「幼いのに恐ろしい子っ!?でもまぁ…」
リムルはエクストラスキル《魔力操作》で軽々脱出した。
リムル「魔法はしっかり扱えている。今後ともしっかり勉強するように!」
クロエ「ひぐっ…えへ…」(///)
リムルに頭をなでられたクロエは、最初は悔しそうに泣いていたものの…ちょっと嬉しそうに笑った。
ゲイル「次は僕が…!」
ゲイルは前に出ると、強力な魔力弾を放つ。
リムル「なかなかの威力だ。だが!」
リムルはユニークスキル《暴食者(グラトニー)》で、魔力弾を捕食した。
リムル「はいごちそうさま」
ゲイル「なんですかそれぇっ!?」
続くリョウタは…
リョウタ「ガァアアッ!」
ゴーダ「キャラ変わりすぎだろ!?」
《凶戦士化》により、凄まじいオーラと共に、ゴーダに襲いかかった。
ゴーダ「だがまぁ、よっと!」
リョウタ「うわっ!?」
ゴーダはユニークスキル《具現化(CLAWs)》を使用、手を掲げると、ムカデヘッドの帯、ムカデバイターを模した紫の光の帯が伸び、リョウタをぐるぐる巻きにして捕らえた。
ゴーダ「見事な強化だが、冷静さを捨て過ぎってわけだな。ハハ、俺が言うか」
続くアリスは…
アリス「いっけ~!」
リムル「人形使い、ゴーレムマスターか…!」
ゴーダ「ぬいぐるみでこの戦力なら、普通の金属製でもとんでもない威力だろうな」
リムルとゴーダは、アリスが魔法で操り人形ぬいぐるみ軍団をぺしぺし弾いていく。
リムル「しかしうっとうしいな、焼き払うか」
ゴーダ「絶対泣くぞ」
リムル「だな、やめとくか」
リムル「今お前達が体験したように、俺達は強い」
「「「「「むっ…」」」」」
リムル「その俺達が約束しよう。お前達を助けると、シズさんに誓ってな」
リムルはウツロから預かっている、シズの抗魔仮面を見せる。
アリス「それ、シズ先生の!」
ゴーダ「俺達はシズから、お前達のことを頼まれている」
ゴーダ(五人とも強かってるが…怖いのも、助けを求めてるのも丸わかりだ。《探求者(テヲノバスモノ)》の力もそうだが、普通に見ただけでも分かる)
アリス「…分かった、信じる!」
リョウタ「僕も…」
クロエ「私はね、最初から信じてたよ」
ケンヤ「お前ら…じゃあ俺も」
ゲイル「そうだな。この人達なら、信じていいと思う」
こうして二人は、子供達の信頼を得た。
ゴーダ「──聞いてたか、ウツロ」
ウツロ「うん、合格」
物陰にいたウツロが、姿を見せた。
アリス「シズ先生!?」
クロエ「…違う。そっくりだけど、別人」
ウツロ「クロエは相変わらず鋭いなぁ…私が一番信用できないよねぇ」
ゴーダ「俺達から説明しよう」
二人は、シズが本来命を落とすところだったこと、ウツロが憑依することで命を繋ぎ、今は眠っていることを伝えた。
リムルの《思念伝達》で、二人の記憶に残る実際の場面を見せたこともあり、五人は納得した。
ゲイル「…最後に会った時、シズ先生はつらそうにしていました」
イフリートの制御が揺らぎ、危うく暴走しかけ、ギリギリで抗魔の仮面をつけたシズは、最年長のゲイルに託した。
シズ『──ゲイル。みんなのこと…頼むね』
ゲイルはシズとの会話を回想し、ウツロを見る。
ゲイル「──貴女を信じます」
ウツロ「──ありがと。シズが目覚めたら、真っ先にあなた達に会いに来る。私だってシズの中から、あなた達のことずっと見てたんだから…あなた達を助けるために、私も協力する」
『『『お願いします…!』』』
イフリートの力で延命していたシズ。ならば上位精霊を宿らせれば、子供達を救えるのではないか、という仮説はある。
とはいえ上位精霊の居場所は掴めず、他の方法も探しつつ、リムルとゴーダは教師生活を送っていた。
イングラシアでワープポータルを設置したことで、簡単に魔国連邦と行き来できる。
シズの顔が知られていることから、基本的に魔国連邦にいるウツロも、度々子供達に会いに来る。
全員、子供達との関係は良好である。
今日は勉強の息抜きのため、リムル、ゴーダ、ウツロ、ランガ、ゴーガ、子供達でピクニックに来ていた。
ウツロ「という感じで、テンペストの街中に野良スライムが出没中で、シオンが可愛がって部屋に連れ込んだりしてる」←転スラ日記より
リムル「何してんだあいつ」
ウツロ「野良スライム、いつの間にか細かいゴミ食べて掃除したりしてんだよ。同じスライムとして、あいつらなりに町の役に立ちたいのかもね。今やおそうじスライムとして、立派な町の一員だよ」
リムル「そうか…嬉しいことだな」
ゴーダ「スライムも色々いるもんだ」
クロエ「スライム可愛い…」
アリス「ルーズベルトの方が可愛いわよ!」
ゴーダ「前から思ってたが、そいつ本当にぬいぐるみか?マジでアリスが動かしてんの?」
ウツロ「シズにも分からん、永遠の謎」
ルーズベルトとは、アリスが所有するぬいぐるみの一つ、ビッグサイズのクマちゃんである。
一番のお気に入りらしく、ゴーレムマスターの力でいつも連れ歩いているが…
アリスが不正解があったテスト用紙に満点回答を書き込んでいたり、アリスが見てないところで動いた…ような気がしたりする、謎多きクマちゃんなのである。
その時。
『『『!』』』
ウツロ「…感じた?」
リムル「あぁ。このプレッシャーは…?」
ゴーダ「何か来るな」
大賢者《告。高密度のエネルギーを検出しました。スカイドラゴンです》
『『『!』』』
雲を突き破り、現れたスカイドラゴンが飛んでいく。
ウツロ「あらら、はぐれドラゴン?」
アリス「王都に向かって行ったわよ!」
リムル「仕方ない。助けに行ってやるか」
ゴーダ「だな。野放しにしたら被害がヤバい。ウツロ、ゴーガ、ランガ。生徒達を頼む」
ウツロ「オッケー。私飛べないし」
ランガ/ゴーガ「「お任せを!」」
ケンヤ「せ、先生!そりゃ先生達は強いけど、さすがにドラゴンは…!」
リムル「勝てない相手に向かってく程馬鹿じゃねぇよ。行くぞゴーダ!」
ゴーダ「おうよ。変身!」
《ライオン!トラ!バッタ!》
ゴーダはオーズラトラバに変身する。
「「「おぉ!」」」
ゲイル「変身した…!」
ケンヤ「と、飛んだ!」
アリス「すごい…!」
リムルは蝙蝠の翼、オーズはスキル《具現化(CLAWs)》によるハチのハネを広げ、王都に向かって飛び立った。
電撃で町を破壊するスカイドラゴン。
ミョルマイル「まさかドラゴンとは…!」
髭を生やした太り気味の男、最近魔国連邦の回復薬を買い取り始めたばかりの商人、ミョルマイルは、避難しようとしていたが…
「お母さん…!」
ミョルマイル「むっ…!?」
ドラゴンの襲撃で重傷を追った母親に縋り付く子供を見つけた。
ミョルマイル「クッ…!効いてくれよ…!」
ミョルマイルは咄嗟に回復薬をふりかけ、母親を回復させた。
「お母さん…!ありがとう、おじさん…!」
ミョルマイル「いいから早く逃げろ…!」
金儲けに目が無く、アウトローな一面もあるミョルマイルだが、根は善人なのである。そんな彼に、スカイドラゴンが迫る…!
ミョルマイル「まずい…!」
その時。
《トリプル!スキャニングチャージ!》
オーズ「ハァッ!セイヤァッ!」
オーズがメダジャリバーで、スカイドラゴンの翼を斬り落とし…
リムル「フッ!」
リムルが《暴食者(グラトニー)》でスカイドラゴンを捕食し、消し去った。
ミョルマイル「おぉ…!?」
ちなみにウツロの引率で、子供達も怪我人の治療や避難に協力していた。
ウツロ「『誰かのために何かをできる人になりなさい』…シズの教え、あの子達はしっかり守ってるよ」
リムルとゴーダに救われたミョルマイルは、二人に加え、ウツロや子供達も含め、自分が経営する高級酒処に招待された。
ゴーダ「高級酒処…っていうかキャバクラじゃね?子供いるんだぞ」
ウツロ「全く、シズの教え子達こんなところに…」
リムル「学園に知れたらクビになるな」
ミョルマイル「貸し切りですのでご心配なく!」
アリス「先生達っていつもこんな店に通ってるのよね、いやらしい」ニヤニヤ
クロエ「そうなの!?」
リムル「通えるかよ、俺らの給料明細見せようか?」
ゴーダ「料金表見たが、バカ高いもんなこの店…」
「あら?スライムさんにゴーダさん?」
リムル/ゴーダ「「あっ」」(汗)
いつぞや、ドワルゴンのキャバクラで、リムルとゴーダの『運命の人』(シズとフラメア)について占った、ダークエルフのお姉さんがいた。旅人で色んな店で働いているらしい。
ミョルマイル「おや、顔見知りかね」
「えぇ、前にちょっと♪」
クロエ「ふ~ん…」ジトメ
アリス「ふ~ん」ジトメ
リムル(上がったり下がったり忙しいなぁ、俺達の株…)
ゴーダ(喜んでたのはリムルだけだろうに…)
前回はリムルがシュナに説教される中、付き合いで同行したゴーダまで、フラメアに怒られたものである。
子供達が食事を楽しむ中、リムル達はミョルマイルと商談していた。
リムル「色んな商品を売りたいが、ノウハウがないんでな。一度うちの町を直接見てもらって、取り引きを進めよう」
ミョルマイル「お互い儲かる、いや助かる、ということですな!」
ゴーダ「悪い笑み…」
ミョルマイルは信用できる商人、リムルも意気投合していた。そして、思わぬ大収穫があった。
リムル「え、精霊の住処の場所知ってるの!?」
ゴーダ「マジか…」
顔見知りのダークエルフのお姉さんが、探し求めていた精霊の情報を持っていたのだ。
「精霊の住処に向かって、帰ってきた者はいない」
「「……」」
「事情は知らないけど、大切なことなのは分かる。どうしても行くと言うなら教える。でも…必ず帰ってきてね」
リムル「当然だよ」
ゴーダ「なんだかんだ言って、あいつらとも仲良くなれたしな」
ゴーダ自身、子供達に愛着を感じ始めていた。
ゴーダ「あいつらの手を掴むのは、俺達の役目で、願いだ…!」
リムル「あぁ…!行くぞ!」
ゴーダ「おう…!」
数日後、とある森の中。
ゴーガ「我が主、この遺跡です」
ゴーダ「あぁ。ここが、精霊の住処の入り口か…」
リムル、ゴーダ、ウツロ、子供達、ランガ、ゴーガは、遺跡に侵入した。
ゴーダ「さてお前ら…覚悟は出来ているか?」
リムル「入ったら2度と戻れないかもしれない」
ケンヤ「も、もちろんだぜ…!」
ゲイル「はい!」
リョウタ「大丈夫です…!」
アリス「こ、怖くなんてないんだからね!」
クロエ「うん…!」
ゴーダ「ゴーガ、ランガ。何かあったら、皆を頼む」
ゴーガ「主の生徒は、我が生徒も同じ…!」
ランガ「守り抜いて見せます…!」
リムル「よし…行くぞ!」
ED「リトルソルジャー」田所あずさ
・ダークエルフのお姉さん
原作書籍版には登場しない、漫画版、アニメ版、スピンオフ『転スラ日記』に登場するキャラクター。
特技は占いで、わりと強かな人。名前は不明。
アニメ版ではドワルゴンの店にはいたが、今回のイングラシアの店にはいなくて、書籍版通りの流れで別の人が精霊の住処の場所を教えていた。
原作にはいないが、他媒体で出て来る度にわりと美味しいところを持っていく、何気に好きなキャラ。