転生したグリードがスライムと相棒になった件   作:バンドリーマーV

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今回から、原作アニメ第2期にあたるエピソードが始まります。

OP「Storyteller」TRUE


第2章 魔王誕生編
1 邂逅と断罪


 

コリウス王国での戦いからしばらく経ち…リムルとゴーダがイングラシア王国を離れる日がやって来た。ウツロはイングラシアに常駐しているわけではないため、今はテンペストにいる。

 

 

クロエ「先生…!」

 

 

子供達は涙を浮かべている。クロエはリムルに抱き付いていた。

 

 

リムル「これをやるから元気出せよ」

 

 

リムルは抗魔の仮面をクロエに渡した。

 

 

『『あっ!』』

 

アリス「あたしも欲しかったのに!」

 

クロエ「えへへ…!私が貰ったの」

 

ケンヤ「良いな良いな~!」

 

アリス「ずるいずるい!」

 

ゴーダ「お前達にも、新しい制服のプレゼントがあるよ」

 

 

子供達は大喜びだ。

 

 

ケンヤ「先生~!」

 

リョウタ「またね〜!」

 

ゲイル「さようなら〜!」

 

アリス「気をつけて〜!」

 

リムル「元気でな〜!」

 

ゴーダ「また会おうぜ!」

 

 

リムルはランガ、ゴーダはゴーガの背に乗り、イングラシアを去った。

 

 

ゴーダ「あの仮面、渡してよかったのか?」

 

リムル「あぁ。なんか、クロエに渡さなきゃって思ってさ。さぁ、帰ろう!」

 

 

リムルは転移魔法を発動しようとするが…

 

 

 

 

 

リムル「…ん?」

 

ゴーダ「この気配は…?ゴーガ、影に入ってろ」

 

リムル「ランガもだ」

 

「「はい!」」

 

 

ランガとゴーガは二人の影空間に入る。

 

 

大賢者《告。広範囲結界に囚われました。結界の外への空間干渉系のスキルは封じられました》

 

 

ランガ、ゴーガとも会話不能になる。

 

 

ヒナタ「──初めまして、かな?もうすぐさようならだけど」

 

ルウ「……」

 

【挿絵表示】

 

現れたのは、ヒナタとルウだった。

 

 

リムル(二人か?あの服、ホーリーナイト…魔物の天敵か…)

 

ゴーダ「…ん…?」

 

ゴーダ(あいつ、どこかで…)

 

 

ゴーダはルウの顔に既視感を覚える。

 

 

リムル「初めましてだと思うけど、何か御用ですか?どなたかとお間違えでは?」

 

ヒナタ「丁寧なのね。魔物の国の盟主、リムル・テンペストと、ゴーダ・テンペスト」

 

 

ヒナタは何者かの密告で、二人の居場所を突き止めたらしい。

 

 

ヒナタ「君達の街がね、邪魔なのよ。だから潰す事にしたの」

 

リムル「何?」

 

 

ヒナタは剣を構える。

 

 

ヒナタ「そろそろいいわね」

 

リムル「よくはないが、せめて名前ぐらい教えて欲しいもんだ」

 

ヒナタ「魔物なのに名前に興味があるのね。私は、神聖法皇国ルベリオスにおける神の右手、法皇直属近衛師団筆頭騎士にして、聖騎士団長、ヒナタ・サカグチ。そしてこの子が…」

 

ルウ「…聖騎士副団長、ルウ・サカグチ」

 

リムル「ヒナタだと?お前が…」

 

ゴーダ「…ルウ?」

 

 

ゴーダはピクリと反応し、改めてルウの顔を見る。そして…

 

 

ゴーダ「…!」

 

 

ゴーダの脳裏に、ある記憶が浮かび上がった。

 

 

 

 

 

流れていく、映司の記憶。

 

 

映司『俺…旅の途中で、内戦に巻き込まれたことがある』

 

 

世界中を旅していた映司が、ある村で出会った少女。

 

 

映司『お世話になってた村の人達と協力して、何週間か…でも…でも、内戦は激しくなって…』

 

 

爆撃の炎の中に消えた少女。

 

 

映司『村で一番最初に仲良くなったあの子を…あの子を、助けられなかった…!』

 

 

映司の人生を狂わせ、人格を歪めた、原点。

 

 

映司『──ぁああああああああああッ!!!』

 

 

 

 

 

ゴーダ「──ッ!」

 

 

ゴーダは目を見開き、震える。

 

 

ゴーダ(…生きてたのか…!?)

 

リムル「…ゴーダ?おい、ゴーダ!どうした!」

 

ゴーダ「あっ…」

 

 

ゴーダは我に返る。

 

 

ヒナタ「私はリムル・テンペストをやるわ。貴女は、そっちの彼と1対1でやりたんじゃない?」

 

ルウ「…ありがとう、お姉様」

 

リムル「ちょっ、話を…!」

 

ヒナタ「魔物の言葉に興味は無い…!」

 

リムル「うおっ!?」

 

ゴーダ「ッ!」

 

 

ヒナタが斬りかかり、リムルが回避する。

 

 

リムル「待て!俺もお前と同じ日本人だ!シズさんからお前のことを頼まれて…!」

 

ヒナタ「情報通り、日本人と名乗るのね。シズ先生から私のことを…ね。笑わせないで」

 

 

リムルは必死に話すが、ヒナタは聞く耳を持たない。

 

 

ゴーダ「リムルッ!」

 

ルウ「…貴方が気にするべきは私」

 

ゴーダ「ッ!」

 

 

ゴーダとルウが向かい合った。

 

 

 

 

 

ルウ「貴方には聞きたいことがある」

 

ゴーダ「…何だ」

 

ルウ「──○○映司」

 

ゴーダ「!」

 

 

実家との確執から、母の旧姓を名乗るようになった映司の、戸籍上の本名…ルウと出会った時は、まだ本名を名乗っていた。

 

 

ルウ「今は火野映司、か…貴方が殺したって、本当?」

 

ゴーダ「…ッ…」

 

 

何故映司の死を知っているのか、その経緯までどこから情報を得たのか…疑問だらけだが、今はそれどころではない。

 

逃げ遅れた少女を庇った映司を、直接手にかけたのは、800年前の王だ。しかし…

 

 

ゴーダ(俺は、あの時…)

 

 

──────

 

ゴーダ『映司か…!お前は俺だ…!邪魔をするなぁッ!』

 

ゴーダ『俺の邪魔をしなければ、俺の中で生きられたものを…!跡形も無く消してやる!消えろッ!』

 

──────

 

 

ゴーダ「…っ…」

 

ゴーダ(俺は映司を殺そうと…あの時分離しなければ、俺と戦わなければ、映司は生きていたのかもしれないのに…俺が、映司を…)

 

ルウ「早く答えて」

 

ゴーダ「…あぁ。殺したのは…俺だ」

 

 

罪悪感に顔を歪めたゴーダは、そう答えてしまった。

 

 

ルウ「……」

 

リムル「なっ、おい!副団長とやら!映司さんを殺したのはゴーダじゃ…!」

 

ヒナタ「余所見とは余裕ね」

 

リムル「ぐっ…!」

 

 

リムルはヒナタの攻撃を避けるので手一杯だった。

 

 

ルウ「…認めたね。ほんとなんだ。ほんとに、映司は…死んだんだ。そっか…そっか…」

 

ゴーダ「…っ…」

 

ルウ「──許さない…許さない、許さない、許さない…ッ!お前はここで…!私が殺してやるッ!!」

 

ゴーダ「ッ!」

 

 

ルウは目にも止まらぬスピードでゴーダに斬りかかり、ゴーダは咄嗟に取り出したメダジャリバーで受け止める。

 

 

ルウ「ハァッ!」

 

ゴーダ「グッ…!ヌアッ!」

 

 

剣をぶつけ合うが、一方的に押されたゴーダは、メダジャリバーを弾かれてしまう。

 

 

ゴーダ「クッ…!」

 

 

ゴーダは飛び退いて距離を取った。

 

 

 

 

 

ルウ「…逃がさない…!」

 

 

ルウは剣を鞘に収めると、手を掲げる。

 

 

《──ホーリーメダジャリバー!》

 

 

ルウの手に光が集まり、メダジャリバーによく似た新たな剣が形成された。その剣にセットされているのは…

 

 

ゴーダ「…!コアメダル…!?」

 

 

オレンジ色に輝く、3枚のコアメダルだった。

 

 

ルウ「……」

 

 

ルウはメダルスロットの下に備わったレバーを、順番に引いていく。

 

 

《コブラ!》

 

《カメ!》

 

《ワニ!》

 

 

荘厳なメロディが鳴り響く。そして…

 

 

ルウ「──変身」

 

 

ルウがトリガーを押し込み、逆手でホーリーメダジャリバーを掲げると、メダルのエフェクトが宙を舞い、ルウは光に包まれる。

 

 

リムル「あれは、まさか…!?」

 

大賢者《解。オーメダルのエネルギーと共に、聖霊力の具現化を確認。対魔に特化した聖属性の武具と推測》

 

 

ホーリーナイトのトップのみが使いこなす《聖霊武装》に、メダルの力が重なることで変身する姿。

 

 

《You are the Knight, You are the Holy Knight!》

 

《──セイント・ツー!》

 

【挿絵表示】

 

──『仮面ライダーセイントツー』。それが、ルウが変身した戦士の名だった。

 

 

 

 

 

ゴーダ「…!」

 

ルウ「…お前はここで終わり」

 

ゴーダ(…俺はこいつに斬られるべきだと思う。だが、テンペストが狙われてるっていうなら、俺は…!)

 

ゴーダ「…やるしか、ねぇか…!」

 

 

ゴーダの胸から飛び出したメダルが、オーズドライバーに収まる。

 

 

ゴーダ「──変身…!」

 

《ムカデ!ハチ!アリ!》

 

《チチチチ チッーチッチ…》

 

《ムカチリー!チリッチリッ!ムカチリー!チリッチリッ!》

 

 

ゴーダはオーズ ムカチリコンボに変身した。

 

 

「「……」」

 

 

オーズとセイントツーは向かい合い…

 

 

「「ッ!」」

 

 

次の瞬間、セイントツーが飛び出し、ハチニードルとホーリーメダジャリバーがぶつけ合った。

 

 

 

 

 

(♪「Ignorantia juris nocet」)

 

 

オーズ「グッ…!」

 

 

オーズはハチニードルとハチシールドで応戦するが、押されている。

 

 

オーズ「ハァッ!」

 

セイントツー「フッ…!」

 

 

オーズはセンターセンチピード、セイントツーはコブラのエネルギー体を頭部から伸ばし、ぶつけ合う。

 

 

セイントツー「フッ…!」

 

 

剣を鞘に収めたセイントツーは、ワニレッグのエネルギー体を纏い、センターセンチピードを避けながら、高速スライディングで接近。

 

 

セイントツー「デァアッ!」

 

オーズ「グァアッ!」

 

 

カメアームを形成し、オーズを殴り飛ばした。

 

 

オーズ「だったら…!」

 

《サイ!ゴリラ!ゾウ!》

 

《サ・ゴーゾ…!サ・ゴーゾォッ!》

 

オーズ「オォオッ!」

 

 

サゴーゾコンボとなり、ゴリラアームを構えて殴り合いとなる。

 

 

オーズ「デァアッ!」

 

セイントツー「フッ…!」

 

 

ゴリバゴーンを放つが、カメアームを合わせて張ったバリアに弾かれた。

 

 

 

 

 

ヒナタ「何をしても無駄。君達は詰んでいるのよ。このホーリーフィールドは、西方聖教会が誇る究極の対魔結界なのだから」

 

 

リムルもヒナタに追い詰められていた。精神体への直接攻撃により、あと数擊食らえば絶命するという危機的状況だ。

 

 

ヒナタ「本来なら私が出るまでもない仕事なの。私が出向いた理由はただ一つ。君がシズ先生を殺し、その遺体に魔物を取り憑かせたと聞いたから」

 

リムル「ウツロのことまで知ってるのか…!だからそれは…!」

 

ヒナタ「仇討ちよ。私の手で、君を殺しておきたかったの」

 

リムル「…確かに、俺が殺したようなものだし、ウツロがシズさんの体に取り憑いてるのは事実だが、ウツロはシズさんを…」

 

ヒナタ「結果が全てなのだし、どうでも良いわ。この世界で、私に優しかったたった1人の人…でも、もういないのね…これは、自分でもよく分からない感情だね」

 

 

 

 

 

《クワガタ!カマキリ!バッタ!》

 

《ガ~タガタガタ・キリッバ・ガタキリバッ!♪》

 

オーズ『『『ハァッ!』』』

 

 

オーズはガタキリバコンボに変身、分身し、次々とカマキリソードを振るう。

 

 

セイントツー「…どれだけ増えようと、お前の運命は決まっている」

 

《ホーリーチャージ!》

 

 

セイントツーはホーリーメダジャリバーのトリガーを長押し、メダルスロット下のレバーを順に引き、トリガーを押し込む。

 

 

《トリプル・ホーリーフィニッシュ!》

 

セイントツー「──ハァアアッ!!」

 

オーズ『『『グァアアアッ!!』』』

 

 

ワニの噛み付きのようなエネルギー体を纏う斬撃で、オーズの分身は次々と消滅し、一体が残った。

 

 

 

 

 

リムル(想像を越えた化け物だ…!ゴーダ、作戦は分かってるよな!)

 

ゴーダ(あぁ…!テンペストが狙われてる以上、ここで死ぬわけにはいかねぇ…!)

 

 

思念伝達で会話しながら並び立つ。そして…

 

 

リムル「目覚めろ、《暴食者(グラトニー)》ッ!!」

 

ゴーダ「《具現化(CLAWs)》完全開放…!全部乗せだッ!」

 

 

ヒナタとセイントツーの剣が、リムルとオーズを貫くと同時に、凄まじい光が放たれた。そして…

 

 

『『──オォオッ!!』』

 

 

二体の異形が現れた。

 

リムルはテンペストサーペントやアーマーザウルス、テンペストスターウルフにイフリート、コウモリの翼…これまで取り込んだ様々な魔物のキメラのような姿。

 

オーズは頭部がムカデヘッドになっている以外、古代王のグリード吸収体に似た姿に変貌し、ヒナタとセイントツーに飛び掛かった。

 

 

「「ッ!」」

 

 

応戦する二人だが、あらゆる術が弾かれる。

 

 

セイントツー「魂がない…暴走状態?」

 

ヒナタ「なら…聖霊召喚」

 

 

ヒナタは複数の聖霊に攻撃させ、その隙に二人は詠唱を始める。

 

 

「「神へ祈りを捧げ奉る。我は望み、精霊の御力を欲する。我が願い、聞き届け給え」」

 

 

リムルとオーズは魔法陣に囚われた。

 

 

「「──万物よ尽きよ!霊子崩壊(ディスインテグレーション)ッ!!」」

 

 

最強の神聖魔法が放たれ、光に飲まれたリムルとオーズは、欠片も残さず消滅した。

 

 

ヒナタ「…仇は討ったわ」

 

ルウ「……」

 

 

ルウは変身を解除した。

 

 

ルウ「…映司」

 

 

 

 

 

ヒナタとルウが去った後…

 

 

リムル「し、死ぬかと思った…!ゴーダ、もう実体化していいぞ」

 

ゴーダ「あぁ…」

 

 

スライム姿で草むらに隠れていたリムルから、ゴーダメダルが飛び出し、体を再形成した。

 

 

ランガ「主!」

 

ゴーガ「ご無事でしたか!」

 

 

ランガとゴーガもようやく影から出てこれた。

 

リムルもゴーダも、咄嗟に分身と入れ替わっていたのだ。

 

オーズはガタキリバの分身が倒される中、本体はメダルだけになって隠れ、分身一体だけ残して脱出していた。

 

 

ゴーダ「とにかく、早く帰るぞ!国の奴らが危ない…!」

 

リムル「あぁ!テンペストへ!…あれ?」

 

 

転院魔法が発動しない。

 

 

大賢者《告。転移先の特定が不能です。何らかの結界により、テンペストが隔絶されていると推測します》

 

リムル「なら、どこかテンペストの近くに…!」

 

 

 

 

 

テンペスト中央都市。

 

 

ウツロ「グッ…!はぁ、はぁ…」

 

 

変身を解除され、ウツロは血を流しながら倒れた。

 

町は炎に包まれ、悲鳴が響いていた。

 

武装した人間達が、魔物達を虐殺している。

 

 

ウツロ「…ッ…」

 

 

動けない中、燃える町に、シズの記憶にある空襲の光景がフラッシュバックし、ウツロは頭を抑える。

 

 

ウツロ(…守れない…何もっ…!)

 

 

 




《続く》
ED「STORYSEEKER」 STEREO DIVE FOUNDATION


【ルウ】

オーズ好きな人なら、名前で分かってた人も少なくないかもしれない。

オリキャラではありません。原作で映司と出会った本人です。


【仮面ライダーセイントツー】

モチーフは原作の聖霊武装+キングオージャー。変身ポーズはギラ/クワガタオージャー。
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