転生したグリードがスライムと相棒になった件 作:バンドリーマーV
───────────────
(♪「オーズ・ザ・ストーリー」)
大賢者:告。前回までの三つの出来事を纏めます。
一つ。個体名ゴーダとマスターは、牙狼族に勝利し、彼らの忠誠を得ました。
二つ。ゴブリンと牙狼族の長となり、マスターがルールを定めました。
そして三つ。マスターは技術者を求め、武装国家ドワルゴンへの遠征を決めたのです。
───────────────
(♪「カウント・ザ・メダルズ」)
大賢者《告。カウント・ザ・メダルズ。現在、個体名:ゴーダの使えるメダルを確認します》
ライオン、トラ
カマキリ、バッタ
ゾウ
ランガ「ゴーダ様、よろしいでしょうか」
ゴーダ「ん?」
ランガ「先日の戦いを見て、もしやと思いまして」
別の牙狼族が、1枚のコアメダルをくわえていた。
ゴーダ「コアメダル…!」
ランガ「先日我らの縄張りに飛んできたものです。我々には扱えず、ゴーダ様が同じものを使っておりましたので、お持ちしました。お受け取りください」
ゴーダ「おう、貰っとくぜ」
ゴーダは受け取ったメダルを見る。
ゴーダ「チーターか。これでカザリのメダルが三種類。ようやくコンボが使えるな。しかし…」
ゴーダはランガを見る。
ゴーダ「お前らはリムルに仕えることになったが…ランガ、お前からしちゃ、リムルは親父の仇だ。どう思ってる?」
ランガ「…思うところはあります。しかしリムル様は、弱肉強食の魔物の世界で、戦いに敗れた我々を許したばかりか、名前まで与えてくださった。我々を救ってくださったのです。ゆえに感謝こそすれ、恨むことなどありません!」
ゴーダ「…そうか、ならいい」
その後、ドワルゴンに向かう道中で、ランガはリムルに同じことを聞かれ、同じやり取りをすることになる。
ゴーダ「これもリムルのお人好しが招いたことか。映司も似たようなもんだな…」
2週間後。
カイジン「これからよろしくな、リムルの旦那!」
リムル「おう!」
ドワルゴンで性悪大臣と一悶着あったものの、リムルは四人のドワーフをスカウトし、村に帰ってきた。
武具制作職人のカイジンと、その弟分であるドワーフ三兄弟。
長男のガルム、防具職人。
次男のドルド、細工の腕はドワーフ随一。
三男のミルド、器用で建築や芸術にも詳しい。
ゴーダ「とりあえず、目的は達成か…お前のお人好しには呆れるばっかりだぜ」
リムル「なんとかなったんだからいいだろ?」
ゴーダ(にしても…)
ドワルゴンでカイジンを助けたリムルとゴーダは、綺麗なエルフのお姉さんが大勢いる、紳士御用達の店に招待された。
リムルはデレデレしていたが、元々グリードのゴーダは淡々としていた。
そこにいたエルフの女の子が、得意の占いで、二人の『運命の人』を占ったのだ。
リムルの『運命の人』は、日本人らしき黒髪の女性で、同じ異世界人の可能性が高い。
一方、ゴーダはというと…
エルフ『あ、見えてきた!』
ゴーダ『ん…?』
水晶玉に、一人の少女が映し出される。特徴的なのは、頭から生えた長い兎の耳、丸い尻尾。
リムル『おぉ、美少女。ウサ耳?』
カイジン『こりゃあ兎人族(ラビットマン)だろうな。ジュラの大森林にもいるだろう』
ゴーダ『は~ん…』
という一幕があったのだ。
ゴーダ(今は魔物になったとはいえ、元々グリードの俺に運命の人ねぇ。まぁ、恋愛的な意味とは限らんよな、映司もその辺鈍感だったし)
クワガタヤミー事件がいい例である。恋愛コンボ事件は例外として。
そんなある日。
ゴーダ「!」
リムル「どうした?」
ゴーダ「《探求者》が反応した。近いな」
リムル「誰かが助けを求めてるってことか。行くぞ!」
ゴーダ「ったく、お人好しめ…!」
ゴーダ達は駆け出す。
ゴーダ「!あれは…!」
「きゃあっ!」
『『ウガァア…!』』
一人の少女を追い掛ける、ミイラのような複数体の怪物。
ゴーダ「屑ヤミーだと…!?何でこの世界にいやがる…!」
リムル「よく分からんが、助けないとな!」
ゴーダ「奴らに物理攻撃はロクに効かない。だが逆に、エネルギー攻撃には滅法弱い」
リムル「分かった、スキルで攻撃しよう。ランガ!」
ランガ「承知!」
ゴーダ、リムル、ランガが向かう。
『『ウガァア…!』』
「きゃああああっ!」
ゴーダ「オラァッ!」
少女に飛び掛かった屑ヤミーに、ゴーダが飛び蹴りを叩き込んだ。
「え…あ、あなたは…?」
ゴーダ「死にたくなけりゃあ離れてな」
ゴーダはオーズドライバーを装着し、メダルをセットする。
ゴーダ「変身!」
《ライオン!トラ!バッタ!》
ゴーダ「オォッ!」
ゴーダはオーズラトラバに変身し、ライオンヘッドの発光により、屑ヤミー達を怯ませた。
「きゃっ!え…!?」
オーズ「下がってな。オラァッ!」
オーズはトラクローを構え、屑ヤミーに叩き込む。
大賢者《告。一体一体が【物理攻撃耐性】を保持しています》
リムル「ゴーダの言った通りだな…!ランガ、行くぞ!」
ランガ「承知!」
リムルを背に乗せたランガは、その機動力で屑ヤミーを翻弄する。
「スライムに、牙狼族…?それに、あの人は…?」
オーズ「オラァッ!」
トラクローの攻撃で屑ヤミー達を怯ませたオーズは、メダルを交換する。
《ライオン!カマキリ!バッタ!》
ゴーダ「ンラァッ!」
ラキリバにチェンジし、カマキリソードで攻撃を再開する。
リムル「よし、今だ!」
リムルはランガの背から飛び上がる。
リムル「スキル!《毒霧吐息》!」
リムルはテンペストサーペントから奪ったスキルを使用し、その毒霧を受けた屑ヤミー数体が、溶けて消滅する。
《スキャニングチャージ!》
オーズ「オォッ!」
オーズはバッタレッグの力で大ジャンプ。
オーズ「セイヤァアアアアアッ!!」
ライオンヘッドの発光で怯ませながら、エネルギーを込めたカマキリソードを振るい、巨大な光刃を飛ばし、残った屑ヤミーを全滅させた!
リムル「よし、片付いたな!」
ランガ「さすが我が主!」
ゴーダ「しっかし、あの屑ヤミーは一体…俺以外に、この世界に転生したグリードがいるってのか…?だがメダルは落ちなかったし…」
「あ、あのっ」
ゴーダ「ん?」
屑ヤミーに追われていた少女がやって来た。
「た、助けて頂き、ありがとうございますっ!」
ゴーダ「別に、ただの気まぐれだしな」
ゴーダ(そう…俺は人助けを通して、映司を知りたかっただけだ。礼なんて言われることじゃねぇ)
「でも、本当にありが…ひゃっ」
風が吹き、少女の頭に巻かれていた頭巾が飛ばされる。
ゴーダ「…ん?」
露わになったのは、兎の耳。
ランガ「あの者、兎人族(ラビットマン)ですね」
リムル「あれ?あの顔…」
ゴーダ(おいおい…)
「は、はわっ…」
少女はゴーダの前で耳を隠そうとするが、もう遅い。
「そ、その、人間の方…ですか?」
ランガ「安心しろ。魔物を敵視する人間は多いが、その方は魔物だ。我が主の盟友でもある」
「そ、そうですか」
ゴーダ「んで、お前は?」
「あ…はい!」
「私、フラメアって言います!一応、兎人族(ラビットマン)の族長の娘です!」
ランガ「ほぉ、名有り(ネームド)か」
「は、はい。光栄にも、ある方から頂きまして…」
リムル「よろしくな、フラメア。てかゴーダ、フラメアって、お前の…」
ゴーダ「知るかよ…」
水晶玉に映し出された『運命の人』は、意外と早く現れた。
ED「Another colony」TRUE
《キャラクター紹介》
・フラメア
転スラスピンオフ『魔物の国の歩き方』の主人公。原作小説にも名前だけはチラッと登場している。
アニメには今の所未登場だが、CMでのCVは小原好美さん。
兎人族(ラビットマン)族長の娘で、偶然出会ったとある魔王から名前を授かった。
彼女のユニークスキル《好事家(モノズキ)》は、審美眼と解析に特化している。
原典よりかなり早い時期にリムルと出会ったが、ゴーダの『運命の人』らしい。
ゴーダにはフラメアぐらい純粋無垢な子が必要だと思う。