総受けスペちゃん   作:223系新快速

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正直、どうやったら閉塞状態を抜け出せるかの道筋が全く出ませんでした。ですが、イメ損を避ける為に、責任を持って投稿するという意志の強さで、これを思いつきました。人を誑かした責任を取るには、やっぱりこういうのしかないですから。
因みに、ドーベルの反応は、このシリーズを書いていて、作者に実際に起きたことです。5年間もの長期停滞を吹き飛ばしてしまったのですから。


第12話 誓いのキス

サンデーとスぺが日本のトレセン学園に戻ってくる。

 

タイシン「お帰り、スぺ。」

アヤベ「戻ってきて良かったわ。」

スペ「…、皆さん、大丈夫だったんですね。」

ハヤヒデ「それは半分正解、半分不正解だな。」

スぺ「えっ、どういうことですか?」

ハヤヒデ「あの後、君の影が現れるという荒療治で、立ち直ったのが半分、更に堕ちたのが半分、というのが現状だ。」

スペ「そうですか…。」

シーザリオ「というわけでスぺ先輩、責任を取ること。」

スぺ「え、えっと、責任を取るって、どうやって…。」

シーザリオ「誓いのキス、だ。」

スぺ「え、キキキ、キスですか!?」

シーザリオ「堕ちた面々は、自信を失っている。走りで語り合い、立ち直らせることが出来ない今、スぺ先輩の愛を注ぐというやり方でしか、解決は不可能。」

 

 

~回想~

シーザリオ「はっきり言わせてもらうと、スぺ先輩に縛りをかける方が間違っていた。総受けという字面に惑わされて、変な方向に進んでいたということだ。」

ドーベル「確かに。それで、どうするの。」

シーザリオ「普段は受けでも、いざというときには攻めに回れる、そしてそうなったら絶対に敵わない、そう魂に刻み込ませる。暴力的なまでの実力差を実感すれば、そう簡単には破綻しない。」

ドーベル「具体的には?」

シーザリオ「誓いのキスだ。」

ドーベル「キ、キキキ、キス!?」

シーザリオ「どうした?このくらいのことで狼狽えている様では、スぺ先輩のハーレムメンバーは務まらないよ。ましてやドーベル先輩は創作で皆さんの引っ張る立場だから、猶更自信の有無が重要になるよ。」

ドーベル「そ、そうだけど、それでも簡単じゃないというか…。」

シーザリオ「じゃあドーベル先輩が一番手だ。」

ドーベル「え、ええ!?」

ロブロイ「私も賛成です。ここまで状況を動かす際のキーマンになってきたのは、一番はデジタルさんですが、二番はドーベルさんですから。」

~回想終~

 

 

シーザリオ「という訳だ。」

スぺ「よーし、けっぱるべー!」

ドーベル「ええ!?こんな衆人環視の中でやるの!?」

デジタル「ドーベルさん、これを恥ずかしいと思っているうちは、スペシャルウィークさんの心をものにする事は出来ませんよ。」

ドーベル「分かっているわよ、でも、それでも…。」

スぺ「大丈夫です、皆さんに見せつけるくらいの意気込みで行きましょう。」

ドーベル「や、優しくね。」

 

チュッ チュッ

 

スぺが舌を動かす。永遠とも思われるほどの時間が経ち、漸く口を離す。

 

スぺ「エヘヘ、これがキス…。モンジューさんにされた時は驚きましたけど、こうしてすると良いものですね。」

 

恍惚とするスぺ。

 

ドーベル「これが、キス…。なんだか体が昂ってくる。心の高鳴りを抑え切れない。」

 

ドーベルはその場で猛烈な勢いでペンを走らせる。

 

ブライト「ドーベル、どうしたのですか~?」

ドーベル「創作意欲が湧いてきて、止められないの。新しい世界が見えたことで、それを描き出したくてたまらない。」

デジタル「ほほう、これはデジたんには描けない路線ですな。現実での行動規範がROMなので、ここまで情熱的なのは現状ではちょっと無理です。」

マルゼン「もう、あんな情熱的なキスを見せられたら、私だって欲しくなるわ。責任取ってよね。」

シーザリオ「タッちゃんでかっ飛ばさないのであれば。スぺ先輩はマルゼン先輩のドライビングテクニックに体がついていけないので。やるなら並走でお願いする。」

 

シーザリオが釘を刺す。

 

マルゼン「もう、いけずなんだから。」

シーザリオ「当然のことだ。」

マルゼン「まあいいわ。スぺちゃん、お願い。」

スぺ「はい!」

 

チュッ チュッ

 

始めはスぺがリードしていたが、だんだんとマルゼンスキーが主導権を握る。

 

スぺ「マルゼンさん、凄く濃厚なキスでした。上手いですね。」

マルゼン「スぺちゃん、ごめんね。」

 

ガシッ

 

スぺ「えっ?」

シーザリオ「あーもう!」

 

マルゼンスキーはスぺをタッちゃんに連れ込んでしまう。

 

~数時間後~

マルゼン「うーん、気持ち良かったわー。」

スぺ「!“#$%&」

シーザリオ「スぺ先輩、大丈夫…じゃないね。」

 

シーザリオが保健室に連れていく。

 

ブエナ「一体どれだけ走ったんですか。」

マルゼン「中央自動車道を100km/hでかっ飛ばしたわ。難所の小仏トンネルも何のそのよ。」

 

 

スぺ「うーん、あ、あれ!?」

スズカ「気が付いたのね、スぺちゃん。」

スぺ「スズカさん、私は一体…。」

スズカ「マルゼンさんの運転に付き合わされて、気絶していたのよ。」

スぺ「そうだったんですか…。」

スズカ「スぺちゃん、私ともして頂戴。このままじゃ、引き下がれないの。」

スぺ「スズカさん…、はい。」

 

チュッ チュッ

 

スズカ「キスっていいわね。どこまでも走れそうなくらい、体が軽くなるわ。」

 

そう言って走り出そうとするスズカだが、

 

ブライト「スズカさんだけなんてズルいですわ~。私にもくださいませ~。」

スズカ「ブライトは堕ちてないわよね。」

ブライト「あら~、弱さを理由に独占する気ですか~。それは競走者失格ですわ~。」

スぺ「大丈夫です。どれだけキスしても減るものじゃありません。皆さんの気が済むまでやりますよ。」

エル「じゃあ、今すぐにグラスの相手をしてください。もう抑え切れないデース!」

 

見ると、グラスは目の焦点が合わず、しきりに「スぺちゃん…、スぺちゃん…。」と呟いている。

 

スぺ「エルちゃん、グラスちゃんどうしちゃったの!?」

エル「独占力と己の不甲斐なさのせめぎ合いで、今にも暴発しそうデース…。」

スぺ「グラスちゃん、今助けるからね。」

 

チュゥッ

 

スぺがディープキスを繰り出す。だが、それでもグラスが戻ってくる気配がない。

 

スぺ「キスだけじゃ足りないのかな…。」

シリウス「そのようだな。壁ドン、顎クイ、床押し倒し、イケメンが狙った女を落とす際に使うテクニックを総動員するんだ。」

スぺ「は、はい。」

フジ「口説き文句も忘れずにね。じゃないと、効果半減だよ。」

スぺ「はい。」

 

スぺは壁ドンからの顎クイ、そして床への押し倒しをする。

 

スぺ「グラスちゃん、どう?」

グラス「…、足りないです。」

 

漸く焦点が合ったが、それでも復調には程遠い。

 

エル「ここまでしてもらって足りないだなんて、グラスは強欲デース!エルだってスぺちゃんにキスしてほしいデスし、後がつかえているんデスよ。」

グラス「そうじゃありません。立場を入れ替えてやりたいんです。」

シーザリオ「それは駄目だ。」

 

それを聞いてシーザリオが介入する。

 

グラス「私とスぺちゃんの逢瀬を止めるというのですか。」

シーザリオ「当然だ。独占力を発揮中のウマ娘程、思い通りにいかない時の暴走がすさまじいものはない。」

ライス「駄目だよ、グラスさんを邪魔しちゃ。」

シーザリオ「ライスシャワー先輩、幾ら貴方でも僕を止めるにはそれなりの根拠が必要だ。でなければ責任を持つとは言えない。」

ライス「グラスさんは、ライスと同じで、徹底マークが得意。そういう人は、独占力の否定がアイデンティティの否定になる。」

シーザリオ「それは分かるが、しかしスぺ先輩の体は一つしかない。グラス先輩の独占は、システム全体の崩壊に繋がる。それは責任を取れるのか。」

ライス「じゃあ、ライスが相手になるよ。グラスさん、今のうちに。」

グラス「すみません、貸し一つで。」

 

グラスはスぺに対して壁ドン、顎クイ、床押し倒しを実行する。そこからキスである。

 

スぺ「グラスちゃん、上手い…。」

グラス「当然です。スぺちゃんを堕とす為に、今日までひたすら磨き上げてきましたから。」

 

その後もグラスはスぺを独占するかに見えたが…。

 

グラス「!?」

シーザリオ「スぺ先輩とグラス先輩の雰囲気が変わった!?」

スぺ「グラスちゃん、独り占めは良くないってこと、常識だよね?」

 

そこからスぺの反撃が始まる。その激しさは、見ている者全てを赤面させるものだった。

 

キング「は、激し過ぎるわ。」

スカイ「フラワーには見せられないね…。」

グラス「ス、スぺちゃん、もういいいんじゃ…。」

スぺ「やめないよ、だってグラスちゃんはこれが欲しいんでしょ。」

グラス「過ぎたるは猶及ばざるが如しよ。」

スぺ「足るを知らぬは過剰をもって答えんとす、だべ!」

チヨノオー「おおっ、チヨノートを活用してくれましたね。」

エル「何の脈絡もなく突然現れるのは止めてほしいデース!」

チヨノオー「こうでもしないと出番がないので。」

 

乱入はあったものの、スぺの攻めは際限なく続き、とうとうグラスは攻めに耐えきれずに目を回してしまう。

 

グラス「キュゥ…。」

スぺ「フウ、少しはグラスちゃんも満足してくれたかな。」

ロブロイ「まるで暗○教室で主人公がヒロインに対してやった行動封じみたいですね。」

エル「ムッフッフ、いい映像が撮れました。これでグラスを揶揄えるデース!」

グラス「エ~ル~?」

エル「ケッ!?もう復活したんデスカ!?こ、これはその…。」

グラス「エル、腹を切りなさい。」

エル「こうなったら、逃げるは恥だが役に立つデース!」

 

ドタドタドタ

 

スカイ「あーあ、まただね。」

ツル「でも、皆自分らしさを取り戻せて良かったです!」

シーザリオ「ツル先輩はボケだらけのこの学園の良心だ。」

ブエナ「何としても守らないとね。」

 

 

その後もスぺは次々にキスを連発し、皆もそれを受けてこれまでの停滞の鬱憤を晴らすかのように、殻を破っていく。

 

沖野「いや、こんなのありかよ。」

東条「ドーピングの可能性ありとして一応検査してもらったわ。結果は、ウマソウルに影響を与えることまでは判明したものの、それ以上の原因究明は現時点では不可能。自己暗示による能力引き出しと同類とみなされ、特に罰則規定はなしとなったわ。」

沖野「まあ、それはいいんだ。ただ、キスの代償が、これまで以上の食欲増進だがな。」

 

キスによる自己暗示で能力をこれまで以上に引き出せば、当然ながらエネルギー消費は激しくなる。小食なタイシンなど、食べる量の差が運動量の差に繋がり、それで負けていると分からされてから、毎日食前のキスを要求して、無理矢理詰め込んでいるほどである。

 

ブエナ「シーザリオ、これも貴方の筋書き?」

シーザリオ「そんなことはないよ。確かに誘導はしたけど、ここまでの爆発力は想定外だ。もし知っていたら、その影響力の大きさ故に、むしろ躊躇していたよ。これはとんでもないパンドラの箱かもしれないってね。」

ブエナ「確かに。それはそうと、気になることが二つある。」

シーザリオ「何だい?」

ブエナ「まず一つ、管理は大丈夫なの?」

シーザリオ「ああ、それは大丈夫。既にデジタル先輩と協議の上、手は打ってあるから。」

ブエナ「もう一つ、口調が安定しないんだけど。」

シーザリオ「慇懃無礼な態度のところだけ敬体、それ以外は常体。これが私のスタンスだ。」

ブエナ「常体と敬体の使い方が逆なんだけど。」

シーザリオ「作者が僕にはこのやり方が似合うと考えたらしい。」

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