それはそうとナルシストって、描くのが難しい…。特にギムレットは…。
~アメリカトレセン学園~
アメリカニューヨーク州にあるベルモントパーク競バ場の隣にあるアメリカトレセン学園。そこに、一人の男装したウマ娘がいる。
シーザリオ「やあ、今日もこの僕に会いに来てくれたんだね。嬉しいよ。」
「キャー、シーザリオ様よー!」
「今日も素敵ー!」
シーザリオ「皆、ありがとう。」
熱心な女性ファンの相手をしているのは、シーザリオ。日米オークスを勝利したウマ娘である。トゥインクルシリーズは早々に卒業したものの、6戦5勝、2着1回。負けたのは桜花賞でのラインクラフトのみである。両親共に日本人で、かつ日本で生まれ育ったウマ娘としては初めてアメリカのG1を勝つという偉業を成し遂げた。
そんな彼女の二つ名は『男装の女帝』。名前がとある劇作家の作品の女性主人公の男装時の名前であり、古代ローマ帝国の皇帝に由来する。スペシャルウィークに運命を感じていることからその立ち振る舞いを見習っており、男装の麗人であることも相まって、女性人気が高い。
「あーあ、シーザリオの奴、今日もやっているな。」
「あれだけの人気振り、ちょっと妬いちゃうわね。」
「でもでも、私達に同じことが出来る?」
「そう、そこが無理なのよね。二重の意味で。」
「一つ目が、日本のクレイジーウマ娘2人と知り合いということ。」
日本から来たシーザリオは、(当時まだ日本がパートII区分だったこともあって)当初は相手にされなかった。アメリカンオークスを勝つと実力を評価され、ジャパニーズ・スーパースターとして人気が出始める。しかし、アメリカンオークス後に故障。復帰はしたものの、期間が空いたことでドリームトロフィーリーグに移籍すると共に、ファンサービスを積極的にやり始める。
一方で、外国生まれのウマ娘にクラシックを取られたことで、一部からは敵意に晒される。しかし、シーザリオは慌てずに対策を打った。
~回想~
シーザリオ「こちらが、年間グランドスラムを達成した、テイエムオペラオー先輩だ。」
オペラオー「ハーハッハッハ!僕と美しいオペラを踊ろうじゃないか。」
突然幕が上がり、オペラオー主役のオペラが華々しく始まる。
シーザリオ「こちらが、MCローテ*1を成し遂げた、タニノギムレット先輩だ。」
ギムレット「ハーハッハッハ!君には美学があるか?私の美学は、
ギムレットがその辺にある柵を蹴り壊す。
「「「…。」」」
「な、なんだあのナルシスト達は。」
「片やオペラ被れ、片や破壊の狂乱…。」
「あの2人に比べれば、シーザリオが余程マシに見えるわ。」
シーザリオの対策とは、癖の強いオペラオーとギムレットを紹介することである。シーザリオ以上に癖の強い二人を見た後では、シーザリオの男装の女帝という個性は、そこまで強烈には見えなかった。とはいえ、オペラオーは英語表記がT.M. Opera Oというのがカッコいいと評判になり、ギムレットは破壊だけでなく、創造もきちんと行うということで、受け入れられたが。
~回想終~
「強いのは認めるけど、引くわー。」
「でもう一つが、」
「日本総大将の一番弟子なのよね。」
~回想~
シーザリオ「スペシャルウィーク先輩に運命を感じた。スピカに入らせてくれ。」
沖野「それはちょっと保留だな。」
シーザリオ「どうしてだ。」
沖野「そういうウマ娘が他にも沢山いて、全員が入ったら収拾がつかなくなる。」
シーザリオ「そんなにいるのか?」
沖野「ああ。ブエナビスタ、トーホウジャッカル、エピファネイア、デアリングタクト。トモの具合を見るに、皆大成する可能性は高いが、面倒を見切れない。現状でも7人いるのに、更に5人は…。」
結局、スペシャルウィーク先輩が、所属チームで揉めることを懸念したため、全員別のチームに所属することになった。だが、チームは違えど並走などで度々同じ練習をする。そのため、いつしかスぺ一族と呼ばれるようになった。最近はそういうグループが増えており、SS一族、グラス一族、英雄一族などがいる。
~回想終~
「お人好しな性格で、誰からも好かれるスペシャルウィークの一番弟子っていうのが羨ましいわね。」
「あーあ、私にもそんな先輩がいたらなー。」
シーザリオ「僕がやろうか。運命を感じさせる事は出来ないけど、親身になるくらいは出来るよ。」
「い、いえいえ、滅相もない。」
「お気持ちだけで十分です。」
慌てて自主トレを始める。
シーザリオ「よし。誰も僕の行動にケチはつけられない、と。」
シーザリオの行動には裏がある。当初シーザリオのアンチはシーザリオを攻撃対象にしていたが、故障後のシーザリオの一連の手並みで、叩くに叩けなくなった。そうすると、矛先はシーザリオにやられた自国のウマ娘へ向かう。特に、シーザリオに甘えているウマ娘は、仲間内からも厳しい目で見られるようになった。
「あ、サンデーサイレンス先輩。」
「しばらく日本から帰ってこないんじゃなかったんですか?」
SS「急に予定が変わった。こいつを連れてくるためにな。」
シーザリオ「スペ先輩じゃないか!来るなら言ってほしい。」
スぺ「えーっと…。」
シーザリオ「スペ先輩?」
SS「シーザリオ、こいつはちょっと厄介な案件だ。人のいないところで話す。」
シーザリオ「は、はい。」
◇
シーザリオ「えー!?サンデー先輩の前に、日本の先輩が総崩れ!?で事前の取り決め通り、サンデー先輩がスぺ先輩を連れてこっちに来た!?」
SS「端的に言うとそういうことだ。」
シーザリオ「ブエナはどうした、ブエナは。あいつ、僕がこっちに来る際に、『スぺ先輩に何かあったら私が何とかするから、安心していきなさい(スぺ先輩を独占するのはこの私だよ)』って大見得切っておいてこのザマか。」
シーザリオはスマホを取り出す。
スぺ「シーザリオさん、どうするんですか?」
シーザリオ「ブエナに文句言ってやる。そんでもってあいつとのタイマンで二度と舐めた口きけないようにボコボコに負かす。」
SS「待てシーザリオ、別にブエナビスタに責任はない。何故なら、あいつはレースに出ていないからだ。」
シーザリオ「なんでだ。」
SS「それは、このレースの発生の原因にある。」
サンデーサイレンスが何かをシーザリオに囁く。
シーザリオ「分かった。ルドルフ生徒会長の要請もあるし、ブエナをボコボコにするのは止める。その代わり、先輩方をボコボコにする。」
スぺ「ええっ…。」
シーザリオ「もしデジタル先輩が解決方法を編み出したらそこで止めるけど。」