「ふーなんとか塗料取れた。
あとやることはー……ないかなぁ?
色塗りやったー、組み立て設置もしたー……
あーでも人入れてるからなあー……」
改善案出されたら手直しやらんといけんやん。
だるっ
あ、――さん。
「――さん」
「?あ、青葉くんお帰りー」
「どうだった?」
「お化け屋敷?うん、みんなちゃんと楽しんでくれたみたいだよ」
「ほおけ」
「なんか言われた?改善案とか」
「あるにはあるよ、『怖すぎる』とか『もっと優しくして』みたいに言われちゃったよー」
めっちゃニコニコで言うじゃん。
「めっちゃニコニコで言うじゃん」
「まあねー」
「だってそれよりも褒められる言葉の方が多かったんだよ?」
「そんなの、嬉しくなっちゃうよ」
ま、眩しい!その笑顔がめっちゃ眩しく感じてきた!
やめろ!俺は他人の笑いにつられちゃう性質なんだよ!
やめっ、ヤメロー!
「ほーん……じゃあ明確にこれがダメってやつはなかったのか」
「そうだよ」
「あ!青葉くんの描いた絵も褒められてたよ!」
あぁ……そう……。(反応薄)
え?あんな駄作のどこが良かったっていうの?
みんな目腐ってんじゃない?
「あぁうん……ヨカッタネ」
「他人行儀だなぁ」
まぁ、実際駄作だからね、あれ。
顔も満足に描けてないし、雑だし。
……あ、これ聞かないと。
「メイクってするの?文化祭の時」
「?私?やるよ」
「いや、お化け役の人」
「そっち?そこは決まってないからわかってないけど、やると思うよ」
「いっかいリーダーで打ち合わせする?」
「いや、決まってないならいい」
「……そう?青葉くん、何かやろうとしたんじゃないの?」
「あぁ、まぁ……やるんなら俺やろうかなって……メイク」
「え?青葉くんメイクできるの?」
「え?」
「え?」
?できるわけないじゃん。
「フェイスペイントをやるんだよ。やったことないけどいけるでしょ」
「え?」
「え?」
?ほかのお化け屋敷ってしてるよね?
行ったことないけど。
ダメでした。
調べたところ、専用の絵の具が必要みたいですね。
通販で買ってもいいんですけど、わたし通販アンチ……ほどではないですけど、あまり使いたくないので見送りました。
やってみたかったんだけどなーフェイスペイント。
さて、今私はやることやって自由の身になったので暇です。
家に帰るには早いのでブラブラ廊下を歩いてます。
最悪、電子書籍を読めば暇はつぶせるので大丈夫です。
「……」
……おや、音楽室についてしまいました。
……暇だしピアノでも弾くかな。
前に動画で見た『魔王』とかやってみるかな。
「おじゃましまー」
誰もいねぇや。
……なんかいつも見るよりものが多い……。
そっか、ライブとか申請出せばいけたよな。
だからこんなにあるのかな?ここは物置兼練習場みたいな感じで。
まっ、人いないから早速弾くか。
誰か来る前にたくさん弾こ。
――――――――♪
うん、弾ける弾ける。
でもまだ指あったまってないから、いい感じの……
……まあ、これにするかな。
『ナイト・オブ・ナイツ』
さーて、今日も一日、頑張るぞい☆
『ナイト・オブ・ナイツ』
『平成のエイリアン』
『幽霊楽団~Phantom Ensemble』
『もう歌しか聞こえない』
『ハルトマンの妖怪少女』
『緑眼のジェラシー』
『天空のグリニッジ』
『魔王』
結局誰も訪れるものはいなかった。