……『地の色は黄色』
『My Soul, Your Beats』
『RE:I AM』
『亡き王女の為のセプテット』……おや?
――――、――♪
「あれ……?」
「(こっちからヴァイオリンの音がする。誰か弾いているのかな?」
お気に入りの場所であるこの公園をフラフラ歩き回っていた
気になった瑞希は、音のなるほうへ誘われるかのように足を進めていった。
――――、――――♪
「多分、ここら辺のはずだけど……あっ」
「……」
ヴァイオリンを弾いていたのは男の人のようだ。
ラフな私服に身を包んだ男は180cmを超えているだろう。
髪は黒よりの灰色に複数の色を混ぜ込んだような色で、瞳は銀色フレームの眼鏡で見づらいが、水色が灰色に濁ったような色をしている。
「(ヴァイオリン上手な人だなあ、なんていうか迫力があるっていうか)」
「……」
――――……
「あっ、終わっちゃった……」
「……」
演奏を止めた男は、楽器を下ろし目を細めて瑞希の方をじっと見つめた。
瑞希は一瞬、立ち去ろうか悩んだが、好奇心が上回り男の人に話しかけることにした。
――――――――
……ピンク髪のギャルがやってきた。
恥ずいですねぇ……顔が熱くなってきました。
おおい、近づいてきてるんですけど。
「あー人に見られなくなかった?ごめんねえ、途中で邪魔しちゃって」
「いや、大丈夫です」
大丈夫じゃないです。
出来ればこのまま立ち去ってくれると嬉しいです。
「(うわ、全然大丈夫じゃなさそうな顔してる……)……あはは、よかったあ。ねえキミ、名前はなんていうの?ボクは暁山瑞希、よろしくね」
「……宵崎、青葉です」
「宵崎さんかあ……あれ、宵崎?」
え、なんでそこに引っ掛かるんですか?俺何も悪いことしてないよ?
「ねえ、もしかして〝奏〟ってコ、知ってたりする?」
「奏……?あー、うちの姉ですね」
「えー!!奏って弟くんいたんだー……ってことは青葉くん、学生?」
「神高の一年ですね……」
「えっ一緒!ボクも同じで、神山の一年生」
へえ、こんな人いたんだ。
名前なんだっけ……。
「あきやま……さん?それで、どうしてここに?」
「この公園、ボクのお気に入りなんだー。フラフラ歩いてたら、ヴァイオリンの音が聞こえてねー。気になってきてみたんだよ」
「えぇ……(困惑)」
そうはならんやろ(なっとるやろがい!)
「(それにしても、青葉くんのヴァイオリン、上手だったなあ……そうだ)ねぇねぇ、何か一曲弾いてみてよ!」
「えぇー……?(不服)」
嫌なんですけど……
「さっきのすごく上手だったからさ、また聞いてみたいんだ。お願い?」
「えぇー(嬉し気)……まあいいけどさあ」
「ホント?やったあ」
そこまで言われちゃあオジサン、頑張るぞい!
なんだったら、リクエストも聞いちゃる!
――――――――
「――――っ、――――……」
ウオオオオオ!!
「ありがとうございます!次は――」
「……」
ってことが先週ありましたね。
いやあ、あの後は楽しかったですね。
暁山のあと、弾いてたらちみっこが来て同じようにねだられてまた弾いて。
明るいうちに帰ったんですけど、その時に暁山と連絡交換しましたよ。
いやー^^ニヤニヤしちゃいますねぇ!
「――――、――――っ」
「……」
大丈夫だったよね?なんか傷つけるようなことはいてないよね?
あーあの時クラスとか聞いとけばもう少し会話弾んだかなあ……。
はあ……そんなことも言えない自分が嫌になる。
不愛想だし、人と目合わせられないし感じ悪いし……。
……なんでこんな気分にならないといけないの?
「――――――――!」
うおおおおお!
「……」
あーあ、つまんね。
十人十色に一色足したらどうなるかでも考えるか。
数日後
志歩「宵崎さん、シフト代ってもらってありがとうございます。」
青葉「ああ、いえ……大丈夫です」
二人「「……」」