ワイワイ ガヤガヤ
「……」
……あっどうも皆さん、私です。青葉です。
休み時間の間、スマホでラノベを読んでいるんですけど皆さんはどうしてますか?
と言っても、読むのは大体二次創作ばっかりなんですけどね……。
新書や普通の小説は読む気にもなりませんし、新しいラノベの発掘はあらすじ見て満足するところで止まってしまいますし……
キーンコーンカーンコーン
「……」
……しょうがないじゃないですか、スローライフ系は主人公が事件起こしまくって全然スローライフしてなくて見る気失せるし、ざまぁ系はざまぁした後の〝主人公ってこんなにやばいんだぜっ〟を見る気力がなぜか起きなくなっちゃうし……。
「――前回は――――」
「……」
チートスキルはスキルを広義的に捉えすぎやしませんかって思っちゃうし、俺なんかやっちゃいました系は他視点は面白いけど主人公サイドはいまいちだし。
……あぁ最近は悪役転生ものもn番煎じがひどくて見る気ガガガ。
「――紫式部の父は――」
「……」
まあ結局は読まず嫌いが悪化したって話です。
本当は面白い作品なのに序盤を読んで〝あっ、これ駄目だわ〟で放り投げちゃって読む気すら起きなくなる……。
……本当に、自分が嫌になる。
「――――、――――」
……どうでもいいか。
自己嫌悪を心の中で垂れ流したって〝だから何?〟って話だし。
あーあ、早く学校終わんねーかな……。*1
……暇だし〝まあがんばれや、二度と戻ってくなよ〟を使える場面でも考えとくか。
「先生も教師やって20年経つけど、20年ってあっという間よ」
「えっ、そうなんすか」
職員室からこんにちは、青葉です、二度目です。
課題を提出し忘れて提出しに行ったら、何故かお話に付き合わせられています。
……どうしてこうなった?
「〇〇年も生きてると、最初の18年間がめっちゃ貴重に感じてくるんよ」
「……」コクコク
「それでな、お母さんとか先生があれせいこれせいってガミガミ言ってくる理由がなんとなくわかるわけよ。でもその時自分はあれしたいこれしたい、何でこれさせてくれんのんってめっちゃ愚痴たらすん」
「あー」
ガミガミはわからんが、あれしろこれしろが煩わしく感じたことはあるな。
「その後にな、あの時こうすればよかったとかもっと勉強頑張ればよかったとか後悔するんよ。多分思わんかった奴はおらんやろうて。」
「え、先生も思ったんですか」
「そらそうよ、それで自分の子、青葉が20年後やとして40ぐらいか。そん時高校生ぐらいの自分の子に貴重な時間を無駄遣いしてほしくなくてガミガミいうわけよ」
「え、同じじゃないすか」
「そうよ、自分の親とおんなじ。偉い人とかすごい人が今の時間を有効活用してとか言うんも同じ理由よ」
「で、俺たちは分からないと」
「そうそう、どんなに言うてもなんやあいつとかさっさと終われって思うとるやろ」
「うーん、うまく言えないですけど、なんか嫌ですね」
「ははは、そうか。まあ青葉が10年後20年後になったらわかるようになる」
「ふーん」
……ふーん
「……」
貴重ねえ、それは分かってるつもりなんだけどなあ。
分かってるつもりでいるからわかってるとは言えないってことか?
先生〝あっという間〟っていうけど、今の時点でもあっという間って感じがするんだよなあ。
大人のあっという間ってどれぐらい早いんだろう?
「……」
想像できないなあ……。
10年後20年後の自分、何やってるんだろう。
うーん、ワカンナイなあ。
「あっ青葉くん、お帰りなさい」
「お帰り、青葉」
「……」ペコリ
この時間に姉ちゃんがリビングにいるなんて珍しっ、って思ったけど望月さんがいるんか。
「そうだ、青葉くんもこれどうぞ」
「?ナニコレ」
「奏さんにも一枚渡したのですが、今度開かれる人形展の招待券のチケットです。私はその週都合が合わなくていけないので、よかったら使ってください。青葉くんのお父さんがいる病院の近くなので帰りに寄ってみてはどうですか?」
「あー多分、この日バイトあるからいけないカモ……?」
「そうなんですか?それだと、チケットが一つ余ってしまいますね……」
えぇ、ナニソレちょっと気まずくなるじゃん……。
「あーじゃあ姉ちゃん、姉ちゃんのサークル仲間と一緒に行けば?」
「え、でもサークルメンバーは4人いるから、チケットの枚数が足りないよ」
「まじー?」
「大丈夫ですよ。そのチケット、一枚で二人入場できたはずですから」
「本当?」
「じゃあ行けばいいじゃん。いってらー」
さて、退散しますかっと。
「あっ、青葉……」
「行っちゃいましたね……。奏さん、青葉くんもああいっていることですし、その人たちと一緒に人形展へ行ってみてはどうですか?」
「……うん、そうしようかな」