デジタルモンスター研究報告会   作:タマリリス

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昆虫デジモンの謎を追え!

オペレーション・テイマーズ。

セキュリティデジモン達の飼育計画が始まろうとしている。

 

ケンこと私に課せられたタスクは…

デジモンの飼育ではなく。

「野生デジモンの観察」と「基礎研究」だった。

 

どうやら私が基礎研究を発展させていき、他の皆がそれを応用していく…という流れを期待しているらしい。

 

…デジタルワールドにはどんな変化があっただろうか。

私はデジドローンを飛ばし、デジタルワールドの生態観察を再開した。

 

デジタルワールドと現実の生態系は異なる。

だが、現実の生態系と同じニッチのデジモンないしデジタル生命体は、だいたい存在しているようだ。

 

ときに…

「蝿」に相当するニッチのデジモンはいるだろうか。

 

いる。

蜂の幼虫に、小さな2つの翅が生えたような、小さな昆虫型デジモン。

ププモンである。

 

デジモンの死骸が分解される様子を観察すると…

 

死んだデジモンは、やがて死臭が立ち始める。

 

そうすると、ヌメモンやゴキモンだけでなく、様々なスカベンジャーデジモンが寄ってくる。

ププモンはそのうちの一種だ。

 

ププモンにも色々な個体群がいるが…

スカベンジャーとして活動する個体群は、いわゆる「幼年期のまま産卵して殖える」タイプだ。

 

ププモンは死骸を食べながら、その場で産卵して、ププモンが殖えていく。

 

見た目が可愛らしいとはいえ…

どんどんププモンが湧いて死骸を食い尽くしていく様子は、見ていて心地がいいものでは決して無い。

 

デジモンの死骸はそうなるとして…

 

では、樹木やキノコの死骸は、何が分解するのだろうか?

 

私は当初、ヌメモンがそれを担うと考えていたが…

硬い樹木はリグニンという物質を含んでおり、ヌメモンの顎の力ではバキバキ食えないようだ。

 

森の中の朽木を観察すると…

ミノムシ型デジモン、ミノモンがたくさんいた。

 

まあこれは予想できる範疇だが…

全く予想していなかった、意外なデジモン達がいた。

 

それは…

オキアミなどの小さな甲殻類型微生物に似た幼年期デジモン…

ピチモンである。

 

これは意外すぎる発見だ。

ピチモンはてっきり水中にしかいないものだと思っていた。

 

だがこの個体群のピチモン達は、陸上で生活しているようだ。

硬い樹木を酵素で溶かしながらシャリシャリと食べて、やがて朽木にし、土へ還してしまう。

…勿論、デジタマを産んでピチモンを産みながら。

 

どうやらピチモンには陸生種が存在するようだ。

 

ピチモンには陸生種がいる。

そう認識した上で、デジタルワールドを見回すと…

けっこうあちこちにいるようだ。

とても小さいため、今までは気にも留めていなかっただけのようだ。

 

海岸や砂浜に流れ着いたスイムモンなどの死骸には、半陸生種…

鰓を水で濡らすことで、陸上活動に適応したピチモンが群がって食べていた。

 

どうやらピチモンは、同じ見た目の「ピチモン」でありながらも、極めて多彩な種分化をしてようだ。

 

ガニモン等の成長期へ進化可能な個体群。

進化せずピチモンのまま、水中で殖える個体群。

陸上で殖える個体群…。

まだまだ色々な生活環のピチモンがいるかもしれない。

 

 

どうやらピチモンは、現実でいうところの「フナムシ」や「トビムシ」等のニッチを担っているようだ。

 

さて、先程ちらりと登場したミノムシ型幼年期デジモン、ミノモンだが…

ミノモンはレベル2、いわゆる幼年期第2形態であり、リーフモンというレベル1幼年期デジモンから進化するところがよく目撃されている。

 

 

…我々は今まであまり、昆虫型デジモンについて詳しく触れてこなかった。

 

なぜなら、昆虫型デジモンはあまりにも進化系統(幼年期→成長期→成熟期の進化の流れ)が複雑怪奇すぎて、これといった仮説や結論を出せずにいたのである。

 

今でもまだ、昆虫型デジモンの進化の仕組みについて正しく説明できる気がしないが…

どれだけ研究がこんがらがっており、どれだけ我々の頭を悩ませているか。

 

急いでいないなら、少しだけ途中成果を聞いてもらいたい。

 

成長期以上の昆虫型デジモンは大まかに、「羽虫型」「甲虫型」「幼虫型」「翅をもつが飛ぶのが苦手な昆虫型」の4つに分けられるようだ。

 

…尚、ドクグモンはかつて昆虫型デジモンだと思われていたが、実は甲殻類型成長期デジモンであるガニモンの陸生種から進化したことが分かったので、昆虫型からは除外して考えている。

 

 

 

昆虫型デジモンの幼年期のうち、既知の種は2系統ある。

ププモンから、小蜂型幼年期デジモンのプロロモンに進化する系統。

 

もうひとつは、葉に擬態する幼虫型幼年期デジモンのリーフモンから、ミノモンに進化する系統だ。

 

つまり、幼年期は幼虫型と羽虫型の2系統があるといえる。

 

さて、幼年期デジモンは比較的すっきりしているのだが…

成長期以降が極めてややこしい。

 

 

羽虫型は…

蜂型のファンビーモンや、蝶型?のモルフォモンがいる。

 

甲虫型には、テントモン、コカブテリモンがいる。

 

幼虫型には、ワームモン、クネモン、ドクネモンがいる。

 

「翅をもつが飛ぶのが苦手な昆虫型」は、レベルダウン進化したレベル3ゴキモンのみだ。

 

成熟期になると、それぞれの系統にもっと種類が増えていく。

 

 

羽虫型には、スティングモンやヤンマモン、モスモン、フライモン、ハニービーモン、バタフラモンなどがいる。

 

甲虫型は、カブテリモンとクワガーモン。

 

「翅をもつが飛ぶのが苦手な昆虫型」は、ゴキモンとスナイモン。

 

幼虫型の成熟期は存在しない。

 

 

…さて、こうして整理すると、割とすっきりした系統に見える。

 

各系統から、スムーズに成長していくのではないかと見えるが…

 

全くそんなことはない。

これがとんでもなくややこしいのだ。

 

何が何に進化するのか…

法則が見えてこないのである。

 

まずは羽虫型の成熟期だが…。

 

たとえば、エクスブイモンとデジクロスしてパイルドラモンやディノビーモンになったスティングモン。

蜂型なので、やはり蜂型のプロロモンから進化するのか?と思いきや…

どうやら幼虫型のドクネモンから進化したようだ。

ちなみに、あのスコピオモンの子孫である。

 

しかし、スティングモンが産んだデジタマから産まれた幼年期は、やはり羽虫タイプでなく幼虫タイプ。

…ドクネモンでなくワームモンへ進化したようだ。

 

 

では、フライモンやハニービーモンやバタフラモンも同じく幼虫型から進化するのか?と思いきや…

これらはクネモンとファンビーモンの両方から進化するのである。

 

「翅をもつが飛ぶのが苦手な昆虫型」だが…

スナイモンはドクネモンやワームモンから進化するようだ。

 

レベル4ゴキモンは、進化前の成長期デジモンが何なのか、我々はいまだに発見できていない。

 

予想としては、ワームモンでないかと考えている。

なぜならゴキモンの目は複眼や単眼でなく、ワームモンと同じレンズ眼だからだ。

 

 

 

…そして甲虫型の成熟期だが…

クワガーモンは、クネモンとテントモンから進化する。

カブテリモンは、クネモンとテントモンに加え、コカブテリモンからも進化する。

 

 

この通り…

昆虫型デジモンの進化系統図は、枝状になっておらず、枝分かれしては収束して…を繰り返しており、何がどう進化するかがまるで法則性が見えてこないのだ。

 

どうしてこんな複雑怪奇な進化系統になっているのだろうか…?

 

そもそも幼虫型デジモンとは何なのか、どんな経緯で発生したのか。

 

なぜ蛹型はいないのか。

 

…昆虫型デジモンは、あまりにも謎が深い。

脊椎動物型デジモンよりもずっと前から陸上で繁栄していただけあって、進化の歴史を紐解き読み解くのは難しそうである。

 

だが、おそらくこれら昆虫型デジモンにも、なにか共通の祖先がいたはずである。

 

冒頭で紹介した陸生型ピチモンは、昆虫型デジモンと近縁な遺伝子を持っているようであり…

何かしらの関係がありそうだ。

 

 

…解き明かされる日は来るのだろうか。

season1で好きなエピソードはどのへんでしょうか?

  • 1話~ジャガモン編
  • ベタモン分岐編
  • マッシュモン事件編
  • グレイモン・ブロッサモン編
  • 寒冷地帯編~コカトリモン編
  • 各種閑話休題(考証フェーズ)
  • スカモン戦編
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