ギターヒーロー二代目【完結】   作:怒雲

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カラオケとふたり

 

 

そんなこんなで、MV制作は終わった。

 

企画会議はあの後、いろいろグダグダになったものの、1号さんがいくらか強引ではあったものの方針を決め、公園等へ行きカメラを回したのである。

 

 

ちなみに、リョウだけでなく喜多もふたりをビジュアル担当で売り出しましょう!とか言い出したのでふたりちゃんは大いに困ったりもした。

 

 

 

結構シンプルな映像にはなったものの、みんなの魅力が出ていて素敵なMVになった。

 

 

 

ちなみに、ふたりのカットは本人がかなり恥ずかしがった為に、少なめにはなったものの、演奏シーン以外は全カットという事にはならなかった。

 

 

 

 

 

「MV結構再生されてるー!やっぱり本格的な映像つくと全然違うね!」

 

「曲が良かったから」

 

 

喜ぶ虹夏と少し誇らしげなリョウ。

 

こうやってMVに映る自分の姿を見るのは不思議な気分だと、ふたりは思う。

 

 

 

「次のライブからは人が増えるんじゃないかな? 頑張ろうね喜多ちゃん!」

 

「えっ、あっ、はい!」

 

 

 

 

「………?」

 

なんか、喜多ちゃんが変だ。ふたりは思う。

 

喜多ちゃんはもっとこう、キターン!としているべきだというのに、今日はなんだか全然キタキタしていない。

 

 

 

「でも、ただ動画あげただけだとこれ以上伸びないかも……どっかが紹介してくれたりしないかなぁ~」

 

「その前にこのMVのコメント欄閉じたい……」

 

少し物憂げなリョウ。心配事だろうか。

 

まぁ、荒らしとか出るリスクはあるけど……。

 

 

 

「そのうち傷心女達の日記帳代わりにされてしまう……」

 

「別に楽しみ方は人それぞれだから!」

 

 

………ああ、たまに見かけるなとふたりは思う。

 

姉の動画でも見掛けたし、最近ちゃんと目を通すようになった自分の動画へのコメント欄にもたまに出没する。

 

 

「好きな曲に変なエピソードつけるのやめてほしい」

 

 

気持ちはなんとなく分かるので、今回はリョウさんに同意ですとふたりは頷く。

 

 

 

 

 

 

 

「ふたりちゃん!」

 

なんにせよ喜多ちゃんの様子が変だと思ってたところで、急に声をかけられた。

 

 

「一緒にカラオケについてきてくれない……?」

 

「え、わたしですか?」

 

「ええ……カラオケって、一人じゃ行かないでしょ?」

 

「一応、最近はヒトカラとか、ワンツーカラオケとかありますけど……」

 

 

 

ふたりの言葉に、喜多は驚愕の表情を浮かべた。

 

 

「ええっ!?そんな人私の周りにはいないけど!?

見たことないわよ!カラオケって普通は皆で行く場所でしょ!?」

 

 

 

 

 

やめてくれ喜多郁代……その口撃は作者(オレ)に効く……。やめてくれ。

 

 

 

 

「お願い一緒に来てっ!一人で行くなんていや!恥ずかしいっ!!」

 

「そこまで恥ずかしがることないと思うけど……」

 

よく分からないけど、不特定多数の誰かが傷付いてる気がする。

 

 

 

まぁ、何か悩み事があるのかもしれないし、別にいいかとふたりは頷く。

 

 

 

 

そうしてカラオケ。冬休みに来たものの、人数多かったしあまり歌わなかった。 楽しかったけど。

 

 

 

 

一応、最近の流行りの曲は解る。二代目活動の為に、売れ線の曲はだいたい把握しているのだ。正直、なんでこれ流行るんだろ?ってなるのも多いが。

 

 

 

 

 

店に入ると、曲が流れている。流行りの曲だろうが、聴いた事がないので新曲だろうか。出来るだけ、頭にいれておこう。

 

 

 

 

『だかぁら、逃げた!逃げた!逃げたギッター!逃げたギッター!きったきった~ん!』

 

 

 

 

 

うーん。最近の流行りは解らない。

 

「それじゃ、行きましょ!」

 

テンションの高いいつもの喜多に促されて、ふたりは部屋まで移動する。

 

 

 

「よ~し! 楽しみましょ!人少ない分、盛り上げていくわね!」

 

 

ジャンジャンと超テンションでカラオケタンバリンを鳴らす喜多ちゃん。一人でこのテンションを維持するのは凄いが、正直やめてほしい。

 

 

 

「………」

 

まぁ、でも。タンバリンは懐かしい。

 

 

 

「よーし!早速歌いれよ~」

 

喜多ちゃんはすっかり上機嫌だ。少し安心しつつ、ふたりは店員さんからドリンクを受け取った。

 

 

「ふたりちゃんも何か歌ったら?」

 

「ん~……」

 

歌いたいかと言われたら、実はよく分からない。

 

知ってる流行りの曲は、別に歌いたい程に好きでもないし。

 

 

 

「今日は私しかいないし、ふたりちゃんの好きな曲いれたら?」

 

「……じゃあ、一曲」

 

 

確かに、気を赦せる相手だしいいかと、ふたりは曲をいれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『夜は~自己嫌悪で忙しい。夜は~自己嫌悪で忙しいんだ、反省文。反省文。反省文、提出しますぅ~~あ~~あ~~あ~~あ~~』

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

 

 

 

 

そうして、ふたりは本当に遠慮なく好きな歌を歌ったのだった。

 

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