進撃の巨人の最終PVを見ました。
自分は最近になって進撃を見始めましたのでもっと早く見ておけばよかったと後悔していましたが、今度はリアルタイムで見ることが出来るので放送が楽しみです!
放送が楽しみすぎて脳を焼かれたので初投稿です!
「「「「祝!新居&ドーム公演!!」」」」
今日は新しく引っ越しした我が家でB小町のみんなに社長とミヤコさんたちも一緒に新居と来週に控えたドーム公演のお祝いをしている!
「いやぁ酒がうまい!新居祝いにドーム公演の酒だ!みんな飲め飲め!」
「飲んでいいの?」
「アイが二十歳になるのは来週なんだからそれまで我慢しろ」
「はーい」
すごいご機嫌な社長にお酒をすすめられたけどライナーに止められちゃった。
社長の飲んでるお酒有名なやつだったからちょっと残念。
「そうだよアイ!アイが二十歳になったらみんなで一緒にお酒飲むって約束したじゃん!」
「そうだったね!」
B小町の中で私が1番年下だからお酒は飲めなかった。
だからみんなは今までお酒を飲まずに私が二十歳になった時、その時みんなで一緒に初めてお酒を飲もうって約束したんだ。
「ドーム公演にアイの誕生日に、みんなの初めての酒!かぁー、こいつは来週の酒もうまいぞ!」
「社長すごいご機嫌だね」
「自分が育てたアイドルをドームに連れて行くのが夢だったのよ。社長だけじゃなくて社員みんなの夢でもあるけど」
「そんなにドームって凄いの?」
社長がすごくご機嫌だから気になってミヤコさんに聞いてみた。
すごいとは思うけどいろんなアーティストがしているからそんなに珍しくないと思うんだけど。
「他の箱とは意味合いが違うのよ。専門の会社を挟まないと枠すら押さえられないし、大人数の観客を捌けるスタッフの練度や実績、ドームにふさわしいか厳重な審査がある。長い時間とスタッフの努力が必要な会場なの。お金があればできる場所じゃない」
すごいとは思っていたけど、まさかそんなに大変なことだったなんて知らなかった。
「選ばれた一握りのアーティストだけが上がれる舞台。ドームはみんなの夢なの」
「その舞台に私たちも……上がれる」
ミヤコさんの説明でドームに立つすごさがなんとなく実感出来た。
その夢の舞台に私たちも上がれるんだ。
「しがない地下アイドルだった私たちがついにドームか」
「思えばいろんなことがあったね……」
今までのことを思い返す。
ずっとB小町のみんなでいろんなことをやって来た。
「最初は小さなライブハウスから始まったんだよね」
「今思えばずっと地道にやってたなぁ」
何年も小さなライブハウスや地方のイベントに出たりして地道に頑張っていた。
まさかドーム公演を出来るようになるなんてアイドルになったばかりの時は思いもしなかった。
「テレビにも出れるようになったし」
「初めてテレビに出た時はすごく緊張したよね」
今はみんなテレビの仕事も増えてきたから大丈夫だけど、初めてのテレビ出演は私を含めたみんながすごく緊張していた。
「シングルがオリコン1位になった時は嬉しかったなぁ」
「なのにお金が全然入ってこなかったのには唖然としたね」
それは私も思った。
小さな事務所だから仕方ないらしいけど、もうちょっとなんとかならなかったのかな?
「アイが活動を休止して」
「その間にアクアとルビーが産まれて」
「私たちが頑張っている間……」
「アイは2人のお世話をしていた……」
あれ?
雲行きが怪しい。
みんなの様子がおかしいよ。
「ねぇ……みんな。もう2人が産まれたのは何年も前だよ。それに最近は忙しいからあんまり2人と過ごせてないからね」
「何年前とか関係ないから」
「私たちの何倍もアクアとルビーと一緒に過ごしていたのが羨ましいって言っているの」
「それにライナーたちが2人を連れて来てくれるから今でもそれなりに一緒にいるじゃん。トータルで言えばアイが圧倒的だからね」
みんなを説得しようとしたけどダメだった。
みんなが私を逃さないように取り囲む。
「お願い……許して」
「許さん!」
「ギルティ!」
「慈悲はない!」
私のお願いは全く通じなかった。
「今だ、やれ!」
「おう!」
「任せろ!」
「ちょ、待って!」
あっという間に羽交締めにされて全身をくすぐられる!
「あはは!やめ、やめてぇ!」
「これが私たちの怒りだ!」
「ここか!?ここがええんか!?」
「アクア!ルビー!助けてぇ!」
耐えられずにアクアとルビーに助けを求める。
このままくすぐられ続けたら私死んじゃう!
「ママ!もう許してあげて!」
「来週ドームだしそろそろ」
「2人に頼まれたら仕方ないね」
「アイ、アクアとルビーに感謝しなさい」
2人がみんなにお願いしてくれたおかげで私は解放された。
笑いすぎてまだ苦しいけどお礼言わないと。
「アクア……ルビー……ありがとね」
「ママ……大丈夫?」
「ジュース……飲む?」
ルビーもアクアの優しさが身体に染みる。
2人とも本当に優しい子だよ。
「来週はドームなんだから怪我とかするなよ」
「わかってるよライナー」
「気を付けまーす」
「本当にわかっているのか?」
注意されるけどみんなテキトーな返事をして、それを見て呆れるライナー。
何度も繰り返された私たちの日常。
「ライナーの言う通り大事な時期だ。スキャンダルなんてないようにくれぐれも2人っきりで男と会ったりなんてするなよ」
社長にも注意される。
これはみんなに言ったことではあるけど、それ以上に私に言っている。
父親と会ったりするなと。
だから私は言うんだ。
「もちろん」
私は嘘吐きだから。
考えるより先にその場に沿ったことを言う。
自分でも何が本心で何が嘘かわからない。
だから、私は昔から何かを愛するのが苦手だ。
それでも私は誰かを愛したかった。
『それにみんなに愛しているって言っているうちに、嘘が本当になるかもしれん』
その言葉を聞いてアイドルになることを決めた。
私は誰かを愛したい。
愛する対象が欲しかった。
アイドルになればファンを愛せると思った。
心の底から愛してるっていってみたくて、愛してるって嘘を振り撒いてきた。
「アクア、ルビー」
2人を抱きしめる。
母親になれば子供を愛せると思った
私はまだ子供たちに愛してるって言ったことがない。
その言葉を口にした時、もしそれが嘘だと気付いてしまったら……そう思うと怖いから。
『嘘でも『愛してる』って言えるのと、嘘でも『愛してる』って言えないのだったら、お前はどっちがいい?』
ライナーはそう言ってくれた。
私は2人のことを嘘でも愛しているって言えないかもしれないと。
『だから……せめて俺たちしかいない時くらい、嘘でも『愛してる』って言ってもいいんじゃないか?』
だから、ライナーは私たちのために嘘でも愛しているって言えるようにしようとしてくれた。
そのおかげで気付くことが出来た。
アクアとルビーに心から『愛してる』って言ってあげたいってことに。
だから、いつまでも嘘を吐き続けることは出来ない。
心から『愛してる』って言ってあげるためにも、私は一歩でも前に進まなければいけない。
「ねぇライナー、もしよかったら今日はウチに泊まっていかない?」
ドーム公演の前日の夜。
明日の準備やアクアとルビーのお世話をしてくれたライナーが帰ろうとした時、思い切ってそう言った。
「いや……どうしてだ?」
ライナーがそうなるのも仕方ないと思う。
週刊誌対策のためにライナーがウチに泊まったことなんて一度もないし、ましてやドーム公演の前日。
もしこれを週刊誌に撮られたらドーム公演が成功してもその成功が台無しになりかねない。
「どうせ明日迎えに来てくれるでしょ。ならわざわざ一度帰ってまた来るよりウチに泊まって一緒に行った方がよくない?」
「必要な荷物とかあるし、念のために明日のチェックもしておきたいんだ」
「荷物なら明日一緒に取りに行けばいいし、チェックも他の人がしてくれるよ」
ライナーが泊まらないのは予想していたから説得する。
荷物もチェックもまだなんとかなるはず。
「すまない。ドーム公演は絶対に成功させたいから念には念を入れておきたい。それに泊まったことが週刊誌に撮られたら面倒になりそうだしな」
説得するけどやっぱり断られる。
ドーム公演を成功させるために、B小町の今後のために。
ライナーが泊まってくれないなんてことはわかっていた。
だけど、諦められない。
私は前に進みたい。
「ごめんね……だけど明日のドームが成功するか不安なんだ。だから、お願い。一緒にいて欲しい」
前に進みたいのもある。
明日のドーム公演が成功するか不安なのも本当。
だから、ライナーに一緒にいて欲しかった。
「ドームだから不安になる気持ちはわかるが大丈夫だ。アイには才能があるし、その才能の何倍も努力してきた。それにお前は1人じゃない。みんながついてる。だから大丈夫だ」
「……うん」
そう言ってライナーは私がまだ小さかった頃によくやってくれた時のように頭を撫でてくれた。
自分でも単純だと思う。
それだけで私の中にあった不安がきれいさっぱりなくなった。
「えー!ライナー泊まっていかないの!?」
「ルビー、ライナーさんを困らせるなよ」
「アクアもルビーもごめんな」
駄々をこねるルビーを注意するアクア。
その2人をライナーは申し訳なさそうにしながら撫でる姿が親子みたいだっから、胸の奥がズキリと痛んだ。
「ほらルビー、だっこしてあげるからおいで」
「ママー!」
「よしよし」
胸の奥の痛みを誤魔化すためと、ルビーを慰めてあげるためにだっこする。
抱きしめたぬくもりが、胸の痛みが和らげてくれる。
「無理言ってごめんねライナー」
「大丈夫だ、気にするな」
そう言って微笑んでくれるライナーに、今はこれでいいって思えた。
何も変わらなかったかもしれないけど、それでもほんの少しだけでも前に進めた気がするから。
「じゃあ俺は行くが、何かあったらすぐに連絡してくれ」
「わかった。今日はありがと」
ライナーが部屋から出ようとドアを開ける。
何も変わらなかったけど、だからこそいつもみたいに言おう。
「ライナー、また明日」
何度も言って来た言葉。
私がいつもみたいにそう言って、ライナーもいつもみたいに帰るはずだった。
「……ライナー?」
ライナーがドアを開けたまま止まる。
いつもならすぐに出るのにどうしたんだろう?
「やっぱり……今日泊まってもいいか?」
「いいけど……いいの?」
その言葉に一瞬、私の聞き間違いかと思った。
だって泊まらないと言っていたし、泊まらない理由もちゃんとしたものだったから。
なのにそれが急に泊まるってことになったから、ライナーが間違って言ってしまったんじゃないかと思った。
「思えばアイが不安を口にしたことなんて今まで無かったのに今日は俺に不安だってアイは言ってくれた。俺に言ってしまうくらい不安を抱えているアイを置いて帰るのはよくないって思ってな」
不満を言っちゃうと周りに迷惑がかかって嫌われてしまうかもしれないから。
不満があっても、不安だとしても。
みんなに愛されるように、いい子のフリをしていた。
だからライナーは不安だって言った私のことが心配になったのかも。
「だから今日は泊まらせてくれ」
「わかった。ありがとうライナー」
リスクをわかっているはずなのに私のために泊まることにしてくれたことが嬉しかった。
「やった!ライナーもお泊まりしよう!」
「ライナーさん、大丈夫なの?」
「荷物は明日取りに行けばいいし、週刊誌に撮られても子供たちの面倒を見ていたって言えばなんとかなるだろう」
喜ぶルビーと心配するアクアにそう説明するライナー。
実際、アクアとルビーのお世話をB小町のみんなで見ていることはSNSで発信しているから週刊誌に撮られてもなんとかなるのかも。
「じゃあライナーの分の布団を敷いてくるから着替えてきて」
「わかった」
私がいない間にアクアとルビーのお世話をしてくれるライナーやミヤコさんのための布団があるから、急な泊まりだって問題ない。
「じゃあ2人とも、お布団敷くの手伝って!」
「はーい!」
「わかった!」
ライナーが着替えて来る間にアクアとルビーにも手伝ってもらって布団を敷く。
私とライナーの布団が両端で、私側にルビーでライナー側にアクアの布団を敷く。
川の字とはちょっと違うけど、これはこれで素敵だと思う。
「よし準備完了!」
「敷いてくれてありがとな」
布団を敷き終わったと同じくらいのタイミングでライナーが戻ってきた。
寝るから当然シャツとかの楽な格好なんだけど、スーツ以外のライナーはちょっと新鮮だ。
「明日のドーム公演に備えて今日はもう寝るぞ」
「「「はーい!」」」
みんなで布団に横になる。
初めてライナーと一緒のお泊まりだからもう少し起きていたい気持ちもあるけど、さすがにドーム公演の前日だから早く寝ないといけない。
「アクア、ルビー、ライナー、おやすみ」
「ママ、おやすみ」
「おやすみ、アイ」
「おやすみ」
みんなにおやすみを言って明かりを消す。
すぐにアクアとルビーの寝息が聞こえてくる。
明日がドーム公演だから緊張とかで眠れないかもしれないと思っていたけど、ライナーが一緒にいてくれるおかげで私もすぐに眠くなってくる。
「ライナー……ありがとね」
眠ってしまう前に、言いたいと思った。
「泊まったことなら気にするな。一度くらい大丈夫だ」
「それもだけど、今までのことも」
私のために泊まってくれたことも感謝してるけど、今までのことも全部。
「私がアイドルになる時に一緒に来てマネージャーになってくれたこと」
不安だったから。
ライナーと一緒にいたかった私のわがままを聞いてマネージャーになってくれたこと。
「私たちのことを支えてくれたこと」
マネージャーとして私たちB小町のみんなのために一生懸命がんばって支えてくれたこと。
「アクアとルビーのこと」
アクアとルビーが産まれる前も産まれた後も、ずっと2人のことを大切にしてくれたこと。
「本当に……ありがとう」
ずっと一緒にいて、ずっと支えてくれた。
ありがとうじゃ足りないかもしれないけど、それでもありがとうって言いたかった。
「アイ……俺だってそうだ」
ライナーが言ってくれる。
「アイが俺を誘ってくれたから、アイドルとして頑張るお前たちの活躍を側で見ることが出来た」
ライナーはずっと私たちを見守っていてくれた。
「それにアクアとルビーに会うことが出来た」
未成年のアイドルなのに妊娠した私のサポートをしてくれたし、アクアとルビーが産まれてからもずっと2人のことを大切にしてくれた。
「だから、ありがとう」
ライナーが言ってくれる。
ありがとうって。
「俺を見つけてくれて……ありがとう」
その言葉を聞いて、すごく安心した。
ずっと不安だった。
ライナーと離れたくないから無理を言ってマネージャーになってもらった。
だけどライナーは時々、私たちやアクアとルビーを見て辛そうにするから。
私はライナーを苦しめているんじゃないかって。
一緒にいたいなんて思っちゃいけなかったんじゃないのかって。
ずっと不安に思っていた。
だけど、ライナーはありがとうって言ってくれた。
一緒にいてもよかったんだって思えた。
「ライナー……ありがとう」
これは嘘じゃない。
今までずっと嘘を吐いてきた。
きっとこれからも嘘を吐く。
嘘を吐いた代償を払う時がきっとくるとしても、嘘が本当になる事を信じて。
だけど、たとえどんな代償を払ったとしても、嘘じゃない本当の『愛してる』をみんなに言うから。
だから、もう少しだけ待っていて欲しい。
私が心から『愛してる』って言えるその時まで。
だいしょう
【代償】
1.他人に与えた損害のつぐないとして、それに相当する金品や労力を差し出すこと。
2.他人に代わって損害のつぐないをすること。
3.ある行為を成し遂げるために払う犠牲や損害。
よろい
【鎧】
着用して身体を被護する武具