【推しライナー】   作:チェシャ猫もどき

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なんとなくで書いた進撃の巨人のアニメでライナーの声優をライナーがするというアイディアが好評だったので書いてしまいました!!

話の中ではキャラクターの名前もライナーにしていますが、実際は違う名前で登場しています!!

決してライナー・ブラウン役のライナー・ブラウンがしたかったわけではありません!!

この話を書く際にあらためて町ヴァ―さんの件を調べたのですが、町ヴァ―さんってアメリカ在住だったんですね。

アメリカにいるのに何度も会いに行ったガビ山先生にドン引きしました!!

ガビ山先生に脳を焼かれたので初投稿です!!


祝!!進撃の巨人!アニメ化決定!!

 

 進撃の巨人。

 

 恐ろしい巨人との戦い。

 残酷な世界に抗う主人公たち。

 少しずつ明かされていく世界の謎。

 

 それらの様々な要素から進撃の巨人は瞬く間に大人気となり、社会現象にまで発展。

 日本中で人気な作品となるどころかその人気は日本国内にとどまらず、世界中で人気を博した。

 その結果、当然決まる。

 

 進撃の巨人のアニメ化が!!

 

 その発表は進撃の巨人のファンをおおいに喜ばせた。

 

 そして、アニメ化にあたってファンが気になるのは制作会社や放送日時もそうだが、何より気になるのがキャラクターの声優である。

 キャラクターにはイメージがあり、そのキャラクターに合っている声でキャラクター達の会話や名セリフを聞きたい、見たいというのがファンとして当然の気持ちであろう。

 

 おまけに進撃の巨人は残酷な世界の物語である。

 故に進撃の巨人に出る声優に求められる演技力は高いレベルを求められる。

 

 だからこそ、芸能事務所苺プロの社長である斉藤壱護とB小町のマネージャーであるライナー・ブラウンの2人は頭を抱えていた。

 

「ライナー……これは……なんだ?」

 

「仕事のオファー……ですね」

 

 トップアイドルグループであるB小町の所属する苺プロには数多くの仕事のオファーが舞い込む。

 無名の頃はともかく、現在は全てのオファーを受けることは出来ないので仕事の取捨選択をすることになるのだが、それらは報酬や日時、アイドル達のイメージを損なわないかなどの様々な条件を元に選ばれている。

 

「アニメの……声優か」

 

「アニメの……声優ですね」

 

 そして、今回苺プロに来た仕事のオファーはアニメの声優の仕事であった。

 それだけなら、仕事の幅を広げるために前向きに考えたかもしれない。

 

「……受けるか?」

 

「……無理でしょう」

 

「……だよな」

 

 しかし、出された答えは受けないであった。

 

「……はぁ」

 

 壱護は深いため息を吐き、大きく息を吸う。

 

 そして、

 

「なんでライナーなんだよ!!!!」

 

 全力で叫んだ!!

 

 そう、仕事のオファーはアニメ化が決定した進撃の巨人の声優のオファーである。

 

 それだけならここまで壱護が荒れることはなかったが、問題はオファーされた人間であった!!

 

「なんでライナーなんだよ!!」

 

 そう!

 声優のオファーが来たのはアイでもB小町のメンバーでも、苺プロに所属する他のアイドルでもない!

 

 声優のオファーが来たのは、B小町のマネージャーであるライナー・ブラウンに来たのである!!

 

「なんでだよ!?どうしてだよ!?どうしてアイ達じゃなくてライナーなんだよ!!」

 

 普通、というよりもアイドルのマネージャーに仕事のオファーをすることはまずない。

 しかし、何度見てもオファーが来たのはマネージャーであるライナーであった!!

 

「しかもよりにもよって声優!?映画の吹き替えでも拒否反応すげぇのにアニメ!?しかもアイドルじゃなくてそのマネージャー!?どうしてそうなるんだよ!!」

 

 役者やアイドルが映画の吹替をすることがあるが、大抵の場合受け入れられることは少ない。

 いくら演技が出来るとしても、自らが演じることと映像に声を合わせることは違う。

 役者やアイドルが吹き替えでは棒読みになるなんてことがほとんどであるため、声優以外の人間が声優の仕事をすることはものすごく嫌われている。

 

 ましてやアニメという吹き替え以上に難しい可能性もある声優の仕事。おまけに演技経験なんて全くないであろうマネージャーである。

 

 これを受けたら炎上することは必至である!!

 

「俺も……本当にオファーされるとは思いませんでした……」

 

「どういうことだ……ライナー」

 

 まるでオファーされる可能性があると知っていたかのようなライナーの言葉に、壱護は嫌な予感を感じながらもライナーに尋ねる。

 

「……進撃の巨人の作者が俺の後輩だってことは以前に言いましたよね」

 

「ああ……それでライナーをモデルにあのキャラが作られたんだよな……」

 

「……そうです」

 

 進撃の巨人の作者はライナーの学生時代の後輩である。

 元々面倒見がいいライナーは彼の面倒をよく見ていたらしく、そのため作者は今でもライナーのことを慕っている。

 

 それが縁で作者はライナーをモデルにしたキャラクターを漫画に登場させた。

 そのキャラクターが前世のライナーと同じ行動をしていたため、本来ならば知りようのなかった前世のライナーを苺プロのメンバーは知ることが出来たのだが、自分の犯した罪を客観的視点から見ることになったライナーのメンタルはボロボロになったのである。

 

「あいつとは今でも時々連絡を取ったりするんですが……この前連絡があってその時に進撃の巨人がアニメになると教えてくれたんです……」

 

「まさか……その時に……」

 

「『ライナー*1の声優をしてくれないか』……と」

 

「……マジかよ」

 

 言葉を失う壱護。

 

 慕っている先輩をモデルにしたキャラクターに主人公達を裏切らせ罪悪感で精神が分裂させたあげく、その先輩であるライナーにそのキャラクターの声を担当して欲しいと言って来たのである。

 しかも、普段はアイドルグループのマネージャーをしているライナーは声優どころか演技の経験すらない。

 

 それを知っているにもかかわらずにである!!

 

「それで……まさか受けたのか!?」

 

「いや、受けるわけないじゃないですか!!もちろん断りましたよ!!」

 

「そ、そうだよな……断るよな普通」

 

 いくら正式なやり取りではないとはいえ、受けると言ってしまっていたら面倒なことになりかねない。

 そのため断ったというライナーに壱護はホッと息を吐く。

 

「え?じゃあ、断ったのに……オファーしてきたのか?」

 

「まぁ……正式なやり取りじゃありませんでしたから……」

 

「だとしても……普通オファーするか?」

 

 いくら正式ではないとはいえ、断ったライナーにオファーをして来たというまさかの事実に壱護は困惑する。

 

「……どうしますか」

 

「どうするって……断るに決まってるだろ」

 

「……ですよね」

 

 ライナーが改めて確認するが、壱護の答えは当然断るであった。

 

「いくらアニメとはいえお前の前世だ。漫画として見てるだけでもきつかったのに、アニメとはいえそれを演じるのなんて無理だろ」

 

「……はい」

 

 自分の前世の罪を漫画として見ていた時、周りの人間が心配になるほどライナーはダメージを受けていた。

 漫画として見ていただけでもそれならば、アニメとはいえキャラクターが動いてやり取りをするならそのダメージは漫画の比ではない。

 ライナーが苦しむことがわかっているのに、壱護がライナーの声優のオファーを受けるなんてことはあり得なかった。

 

「声優の経験なんて全く無いのにいきなり進撃の巨人なんてシリアスな物語の声優なんて無理に決まってる」

 

「せめてギャグアニメなら棒読みでも多少はマシかもしれませんが……」

 

「多少マシってだけで、炎上は間違いなくするだろうがな!」

 

 そもそも問題は声優でもアイドルですらないアイドルのマネージャーが声優をするということなので、それがたとえギャグアニメだったとしても炎上は避けられないのである。

 

「それに……頑張っている声優さん達に申し訳ないですから」

 

「……そうだな」

 

 苺プロはアイドルの事務所であるため、声優業界のことについてはほとんど知らないと言ってもいい。

 とはいえ、壱護達もアイドル事務所のスタッフとして日々芸能界で成功することを目指して努力するアイドルたちを見ている。

 そして、いくら頑張ってもその努力が報われずにアイドルの夢をあきらめてしまった子たちを知っている。

 だからこそ、声優として働く人や声優を目指す人達のことを思うと、このオファーを受けるなどという選択肢は壱護とライナーには無かった。

 

「ま、今回断ればむこうも諦めるだろ」

 

「そうですね、それじゃあ断っておきます」

 

「ああ、頼んだ」

 

 こうして、ライナーへの声優のオファーを正式に断ったためライナー達は安心していた。

 これで作者も諦めるだろうと。

 

 しかし、ライナー達のその認識は甘かったと言わざるを得ない!!

 

 数日後、ライナー達は再び事務所で頭を抱えていた!

 

「……来たな」

 

「……来ましたね」

 

 そう、来たのである。

 

「「……本人」」

 

 進撃の巨人の作者本人が事務所に来たのである!!

 

「なんでだ!どうしてそこまでするんだよ!!」

 

 作者本人が事務所に直接来て、声優になって欲しいと依頼してくるというまさかの事態に壱護は吠えた!!

 

「理由は……言ってましたけど……」

 

「ライナーがモデルのキャラクターだから描くときにライナーの声でセリフを脳内で再生してるってやつな!!だから、ライナー以外の人間に声優をやって欲しくないとか!!いや、わからなくはないけどよ!!でも、だからって声優経験の全く無いアイドルのマネージャーのライナーに声優のオファーすんなよ!!」

 

 ライナーをモデルにしたため、そのキャラクターの声がライナーで再生されてしまうというのは壱護でも理解出来た。

 そのせいで連載に多少の影響が出る可能性もわからなくはない。

 しかし、だからと言って声優経験の全くないモデル本人を声優にしようとする作者の気持ちを理解することは壱護には出来なかった。

 

「……どうしますか」

 

「どうするって……断っても……また来るんだよなぁ……」

 

 壱護達が説明して声優のオファーを断った。

 作者も納得して帰ったのだが、彼は去り際に嬉しそうに言った。

 

『また会いに来る理由が出来ました!!』と

 

 

『また会いに来る理由が出来ました!!』と!!

 

「断るしか……ないでしょうか?」

 

「あと何回来るかはわからないが……断ってればそのうち諦めるだろ」

 

「そう……ですよね」

 

「ああ……きっとそうだ」

 

 そのうち諦めるという微かな希望にかける壱護達だったが、その判断は甘いと言わざるを得ない。

 

 なぜなら彼はあの進撃の巨人の作者であり、誰よりも自由を求めて戦い続ける主人公を産み出した存在である!!

 

 そんな作者が断られたくらいで諦める訳がなかったのである!!

 

 また来ると言う言葉の通り、あれから作者はライナーを声優にするために何度も事務所に訪れた。

 その度に壱護達は断った。

 どうして断るのかを何度も説明して、何度も断った。

 しかし、何度断ろうとも作者は諦めることはなかった。

 それどころか断られる度にまたライナーに会いに来られると喜んですらいた。

 

 そんな作者にドン引きしながらもなんとか断っていた壱護達だったが、ついにその時は訪れた。

 

「受けて……しまったな」

 

「受けて……しまいましたね」

 

 壱護達はついに、ライナーへの声優のオファーを受けてしまったのである!!

 

「なんだよぉおもおおお!!社長が来るなよぉおおおお!!」

 

 作者が出版社の偉い人と一緒に何度も頼みに来たとしても、その度に壱護達は断って来た。

 

 ライナーは声優の経験など無いからと。

 ライナーが声優をすることで他の声優やアニメの関係者、そして進撃の巨人のファンに迷惑がかかってしまうからと。

 そうやって、何度来られようと壱護達は作者の頼みを断って来た。

 

 しかし、今回はついに進撃が掲載されている出版社の社長が作者と共に頼みに来たのである!!

 

「『作者が来たがるせいで執筆活動に影響が出ているから、受けてもらえると助かる』ってマジかよ!?」

 

「月刊誌だから大丈夫なんだと思っていましたが……やっぱり影響出ていたんですね」

 

「なんなんだよその熱意はよぉおおお!!何がお前をそこまでを突き動かすんだよぉおおお!!」

 

 作者が何度も頼みに来ていた。

 作者が来る度に連載は大丈夫なのかと心配していたが、掲載誌が月刊誌であるため大丈夫なのだろうと思っていた。

 しかし、今回社長によって執筆活動に影響が出ていると知らされた壱護達は進撃の巨人のファンたちのためにも要求を呑むしかなかったのである。

 

「ですが、社長もさすがです。あそこから声優を断るチャンスを作るなんて」

 

「作者はものすごく不服そうだったけどな……」

 

 だが、壱護も欲望渦巻く芸能界で事務所の社長をして来た男であるため黙って要求を受け入れたわけではない。

 ライナーを声優にしようとする作者に対して壱護はせめてもの抵抗として、ある条件を付け加えたのである。

 

 それはライナーにオーディションを受けさせるという条件を。

 

 ライナーに声優をやってもらえると思っていた作者は不服そうではあったが、社長やライナーの説得に加え、オーディションを受けさせなければ絶対にライナーに声優をさせないという壱護の断固とした態度に渋々といった具合に了承したのである。

 

「でも、ちゃんと本気でやるって言ったら納得してくれましたから……」

 

「あっさりと納得したのが逆に怖えぇよ。しかも去り際に『声優を引き受けてくれてありがとうございます!!』だぞ。あの作者の中ではお前が声優になること確定してるぞ……」

 

 ライナーが本気でオーディションを受けると聞いた瞬間に喜びの表情になり、ウキウキで帰って行く作者に壱護とライナーはおろか、出版社の社長ですらドン引きしていた。

 声優経験の全くないライナーがオーディションを受けたとしても落とされると考えるのが普通であるにも関わらず、作者はライナーが合格すると確信しているかのようにご機嫌になったのだ。

 

「オ、オーディション……どうしましょう」

 

「どうするって……ちゃんとやるしかねぇだろ。作者に頼み込まれたとはいえ、他人から見たらコネを使ってオーディションを受けたようなもんだ。それなのに手を抜いてわざと落ちてみろ。下手すりゃ、事務所にまで悪い印象を与えかねねぇ」

 

 いくらライナー達が被害者とはいえ、オーディションはオーディション。

 合格しようと頑張っている人達がいる中で手を抜いてわざと落ちるなんてことをした結果、このことがネットに流れてしまえば間違いなく炎上してしまう。

 そうなればイメージが重要な芸能界で仕事は無くなり、下手したら事務所が潰れてしまう可能性すらある。

 

「ま、本業の声優が大勢いる中で経験が全く無いライナーが本気でやったところで合格なんざしやしねぇだろ!」

 

「それもそうですね!他の人達もいますし、プロの声優さんだって受けるはずですからね!!」

 

「アニメ関係者だってお前が作者の頼みでオーディションを受けたことくらい知ってるだろ。なら、他より厳しい目で見られるだろうし、なんなら合格させないくらいの気持ちでいるかもしれねぇ。そうなりゃ合格したくても合格出来ねぇさ!!あ、でも少しくらいは声優の練習しとけよ!全くの素人だと悪印象を与えかねないからな!」

 

「わかりました。仕事の合間になりますが練習しておきます」

 

「いやー!社長が来たときはどうなるかと思ったが、これで安心だな!」

 

 これでライナーが声優にならなくて済むとわかった壱護はごきげんになる。

 実際、壱護の予想は正しくアニメの関係者のライナーへの印象はあまりいいものではない。

 

 進撃の巨人という素晴らしい作品をアニメにする以上、いくら作者の推薦とはいえ声優経験の全くないライナーを合格させようと思う人間はいなかった。

 

 作者とのコネ。

 声優未経験。

 進撃の巨人という残酷な世界観。

 アニメ関係者からの悪印象。

 

 それ以外にも、様々な要因からライナーは不合格になるのは当然と思われた。

 

 しかし、どれほど絶望的な状況においても可能性は決して0になることはないということを壱護は知らなかった。

 

 苺プロの事務所。

 そこで壱護は頭を抱え、ライナーはものすごく気まずそうに立っていた。

 

 その原因は机の上に置いてある一冊の台本。

 

 アニメ進撃の巨人の台本である!!

 

「……なんでだよ」

 

 力なくそう言った壱護にライナーがビクッと体を震わせる。

 

「なんで合格してるんだよぉおもおおお!!」

 

 そう!!ライナーはオーディションに合格したのである!!

 

「すみません……社長」

 

「いや……声を荒げて悪かった。ライナー、お前は悪くない。普通合格するなんて思わねぇよな……」

 

 謝るライナーを見て冷静になった壱護が謝罪する。

 壱護もライナーが実直な性格であることをよく知っているため、いくら合格する気がないとしても真面目にオーディションを受けるのは理解出来た。

 

 それでも、素人同然のライナーいくら頑張ったところで合格するはずがないと思っていたのだが、結果はまさかの合格であった。

 

「今からでも……辞退しましょうか……声優」

 

「いやぁ……ダメだろ……。アニメ関係者はよくても……あの作者が黙ってねぇよ……」

 

 仮にライナーが辞退したところで、あの作者が再び説得に訪れることは想像に難くない。

 むしろ、以前の様子からライナーに会いに来れることを喜びそうとすら思えた。

 あの作者の相手をするのは正直勘弁して欲しいというのが壱護の本音だった。

 

「大丈夫か……ライナー」

 

 なんの罪もない大人達を大勢殺し、信じてくれていた仲間を裏切った前世の自分を演じるのがどれほどの苦痛になるのか壱護には想像出来なかった。

 

 だから、オーディションに合格したとはいえ、ライナーが拒むのなら壱護はどうなろうとも声優の仕事を断るつもりだった。

 

「大丈夫……じゃないかもしれません」

 

「……なら」

 

「ですが、俺は前世で責任を果たさずに逃げました。だから……今度は最後まで逃げずに責任を果たしたいんです」

 

 ライナーは前世で罪悪感に耐えきれずに自殺した。

 ライナーから前世のことを聞き、漫画でも見た壱護たちはライナーを責めることはなかった。

 だが、誰にも言わなかったが、ライナー自身はどれだけ絶望的な状況でも諦めずに戦い続ける彼らを見て自殺してしまったことを悔いていた。

 

 声優をしたところでなんの償いにもならないがオーディションに合格した以上、今度こそは最後まで責任を果たしたいとライナーは思っていた。

 

「はぁ……わかった。そこまで言うなら声優の件は任せろ。スケジュールやマネージャーの代わりとかはこっちで調整する。だから、ライナーは俺達のことは気にせずに声優の仕事に集中しろ」

 

「ありがとうございます、社長」

 

「ただし!条件がある!!」

 

「条件……ですか」

 

 声優の仕事をすることを許可した壱護が出した条件、それは。

 

「辛くなったら絶対に誰かに言うんだぞ!!俺じゃなくても、アイやアクアやルビーやミヤコや誰でもいい!!絶対に1人で抱え込んだりするなよ!!絶対だからな!!」

 

「わ、わかりました」

 

 前世で罪悪感に耐えきれずに自殺し、漫画でもファルコがあと少し遅ければ自殺してしまっていたであろうライナーが声優をした結果、苦しみに耐えきれずに自殺されることだけは絶対に避けなければいけなかった。

 

 壱護のあまりの剣幕に思わずたじろぐが、自分のことを思ってのことなのでライナーは素直に受け入れた。

 

「ならいいが……本当になんで合格したんだろうな……」

 

「本当に……何ででしょうね……」

 

 いくら自分の前世とはいえ、声優経験の全くないライナーが合格したことがいまだに信じられない壱護とそれに同意するライナー。

 

「炎上……するかな」

 

「炎上……するでしょうね」

 

「……がんばろうな」

 

「……はい」

 

 今後来るであろう炎上のことを思いため息を吐く壱護とライナー。

 

 2人の予想通り声優でもないライナーが声優をするという情報が出たことでSNSではそのことを不満に思う人々で大炎上、ライナーが声優をすることを反対する署名運動まで起きた。

 

 しかし、アニメ関係者はライナーを降板させることはなくライナーが声優のままでアニメは放送。

 

 壱護たちの予想に反して視聴者からライナーの演技は絶賛され、さらには進撃の巨人の作者が何度もライナーに声優をやってくれるように頼み込んだというエピソードが明かされたことでライナーには同情の声まで上がるようになった。

 

 こうしてライナーは進撃の巨人のアニメにおいてライナー*2の声優を完結まで担当し、多くの進撃の巨人のファンたち、そして進撃の巨人の作者に愛されるのであった!!

 

 

 

 

*1
実際は違う名前です

*2
実際は違う名前です





活動報告で声優ライナー・ブラウンへの質問を募集しています!!

期限は8月27日までで、質問は1人1つでお願いします。

よろしければぜひ書いてみていってくださいませ!!

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=316360&uid=395344

質問の募集は終了しました!!

みなさんありがとうございました!!
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