↓
書きますわー!!
↓
書けましたわー!!!
(文字数3分の1位に対して、普段の8分の一位の時間で終わる)
んにゃぴ....
Side 零
時間が迫っていたので磯井戸先輩と別れ、態々入り口のすぐ傍で待っていた男子連中と合流した(何人かは早めに休みたいとの事で先に帰ったようで、そのことについてエドに言伝を頼んでいたようだ。律儀な連中である)
行きはワイワイガヤガヤと騒がしかった連中も流石に葛城姉の相手をして疲れたのか静かで、帰りは無言で少し足早に歩くこと数分、突如横に居たエドが口を開いた。
「レイ、お前やっぱスゲェよ....あの人達相手にあんな風に接する何て普通だったら無理だ」
あの人達とは葛城姉妹の事であろう。確かに外見は凄く綺麗であったし、自分が最初に相手して緊張するのならまだ理解できる。
だが、だがしかし!お前ら後ろで見てなら分かるだろ!あの駄目さ加減を!まぁまだ千尋先輩相手なら理解できる。よく見なければ分からないほどに表情の変化が少ないし、その言動もあって冷たい印象を受けるが、実際に少し話をして分かったが多分あの人アレで雰囲気とかで感情の機微がかなり分かり易い。
が、姉は別だ。あの時最後に俺と話している時の姿を見ていたなら分かるが生憎あの時付近に人居なかった。つまりコイツらはあの人の人としても女としても駄目な部分しか見ていないのである。
確かに見た目は綺麗だよ見た目はね!だがそれを押し退けて余りあるほどの残念さの塊であるあの姿を見ても尚、なんなら少しとはいえダル絡みをされたと云うのに緊張して真面に接する事が出来ないというのか?余りにもシャイなその姿に頭痛を覚えるレベルだ。
その言葉を聞いてそこまで考え、余りの奥手さに頭に片手を翳しながら答える。
「千尋先輩ならまだ理解できるがお前らなぁ...アメリア先輩の、あの残念極まりないあんな姿を見て外見だけで萎縮しろってのが無理な話だろうが」
そう言って横のエドに向かってジト目を向けると唖然とした表情を浮かべ此方を見ていた。
「外見?レイ、お前こそ何言ってんだ?あの天才”アメリア・葛城”本人だぞ!?!?!」
はて、”あの”と言われても俺は生憎存じていないし、俺が知ってるアメリア・葛城の姿とはもっと別の姿だ。
「俺から見たあの人は、自身の仕事を部下に丸投げしほっぽり出して出かけ、サボりの時間で後輩に酔っぱらいのオッサンの様な絡み方をしながら部下の仕事を見下ろし、挙句部下に見つかると絡んでいた後輩に恥も外聞もかなぐり捨て泣きついてきて最終的に部下の制裁で浜に打ち上げられた瀕死の魚のように床を跳ねる存在だが?...改めて事実を並べて考えるとやっぱ碌でもねえなあの先輩。てか俺連絡先交換させられて、今後頼るように言われてたけどコレ大分判断ミスったのでは...?」
今更ながら頼る先を間違えたと俺が特大の後悔していると、突如エドが大声を上げた。
「おまっ?!それホントか?!?ホントにあの人から連絡先交換するように言われて尚且つ頼るように言われたのか?!?!?!」
「いきなり耳元で大声出すな心臓止まるかと思ったわ馬鹿野郎!!」
「え、あ、ご、御免...ってそうじゃなくて?!」
「本当だよ。てかこんなことで嘘言って俺に得なんかねぇだろ...実際憐れまれて千尋先輩にも困ったことあったら相談できるようにって連絡先交換してるし...」
「あの千尋・葛城とも交換したのか?!?!?!」
「だからウルセェしビックリするから耳元で急に叫ぶなこんの馬鹿!!」
「え、あ、す、すいませんでした...」
そんなコントじみたやり取りを二人でしていたが、周りの連中も俺の言葉が信じられないといったように此方を見ながら話していた。
流石にその様子から何かが可笑しいと感じ、いっその事聞いてみることにした。
「そのー、お前さっきから葛城先輩方の事を天才とかあのって言うけどなんかの有名人か何かなのか?見た目的にモデルとか有り得そうだけどそういうヤツ?」
そう言うと周りで話していた連中も水を打ったように静かになった。その変わり様に困惑していると、エドが信じられないといった表情をしながら絞り出すような声で応えた。
「冗談...とかじゃないんだよな無知を装った悪ふざけでも...?」
「だからそうだって言ってるだろ?マジで知らないんだっての俺」
そう言うと小さく「嘘だろ...?」とだけ言うとまた黙ってしまった。
行きはあれだけ楽しそうにはしゃいでいた人間が周囲に居るにも関わらず、誰も何も喋らないという状況に何かとんでもない失態をしてしまったように感じ、俺は彼らに何でもない、忘れてくれと言おうとした矢先だった。横から伸びてきた手に、両肩を勢いよく掴まれた。
痛みすら感じるほどに力の籠ったその手は、先程まで俯き黙っていたエドであった。
だが、今の彼は俯いておらず、此方に向け見定めるような目をしながら強張った表情をしていた。その雰囲気に気圧され、俺が文句を言うことが出来ずにいると、彼はゆっくりと口を開いた。
「俺はコレでも人を見る目には自信があるし、実際その能力を評価されたこともあって此処に入れた男だ」
「俺は人間で機械じゃない。だからどうしたって見るモノ聞くモノに対して自分の価値観や考えとかに基づいた評価とか感想がどれだけ機械的、客観的に見ようとしても無意識のうちに自己の基準に基づいた判断ってのが出てしまう」
「可能な限りそういう個人の考えを排除しようとしても不可能だと分かってる、だから俺は何処までが客観的で、何処までが主観的な判断なのかを考えるようにしてる」
彼は切り替えるように一呼吸息置いた。
「レイ、お前は良い奴なんだと俺は感じたよ。短い間話しただけの間柄でしか無いけど俺はそう思ったよ」
「こっちの最初にした馬鹿な質問や愚痴に対しても面倒だったろうに長々と付き合って聞いてくれたし、自分なりのアドバイスをしようと真剣に悩んでくれた」
「その後施設内を回る時に会話してて、最初に感じた何処か浮世離れした雰囲気もお前がタダ抜けてる部分が多いからだってのも分かったしな」「真面目な話してると見せかけて喧嘩売ってんなら買うぞお前」
「悪い悪いwだからそう怒らないでくれよ」
周りの連中もその様子に思わず噴き出し僅かに雰囲気が緩んだが、彼は”けど”と前置きを入れ元の真剣な表情に戻した。
「お前は不思議なやつなのは確かだ。別に電波とかそういうのじゃあない。余りにもモノを知らないんだ」
そう云われ思わず体が僅かに硬直し、それに気づいたエドの表情が更に真剣さを増す。
「頭が悪いとか視野が狭いとかで馬鹿にしたいわけじゃない。むしろその辺りの能力は高い方だと俺は思う」
「だからこそ違和感が目立つ。体も鍛えている、少ない言葉で此方の言いたい事を理解できるレベルで頭も回る、いろんな考えを受け入れ理解を示す度量と視野が有る」
「なのに、此処に入る人間なら凡そ知っている事や、下手をすると一般的なところまで僅かだが抜けている部分がある」
「それに俺が感じた違和感はそれだけじゃない」
「此処に居る連中は本気でそれぞれの夢を目指して此処に来た。勿論ここに居ない奴もそうだ。中にはそうじゃない連中もいるだろうが今はどうだっていい」
「お前にはそういう俺たちの持ってる”熱”みたいなものが感じられない、なのに他の誰よりも芯が通っているように思えた」
「そしてなにより地位や名声目当てでくる奴らのような”腐臭”みたいなモノがお前からは一切感じられない。けどパイロット科に入る奴らが皆持っている”熱量”も感じない。最初に出会って話した時に芯は感じたけどそれだけだった」
「アメリア・葛城。彼女と二人きりで話すまでは」
俺は彼が言わんとすることを聞き逃さぬよう、真意を確かめるように今一度しっかりと目を合わせる。
紫と赤の色が交差する
「最初見たときはひどく驚いたよ、何せさっきとは比べ物にならない位の覚悟や信念に近いナニカを背負った人間から感じられるオーラみたいなものが感じられたから。実際俺以外にも此処に居る何人かも感じ取ってた」
「でも、俺や他の奴らみたいな熱量はそれでも殆ど感じられなかいから余計困惑したよ」
「色々回りくどい言い方をしたのもあって長くなっちまったけど、要は俺は分からないんだよ。お前が何を思ってこの学園に来たのか、何故パイロットになろうとしてるのかが」
「何もかも全部話せって言ってるわけじゃない、俺たちはただ知りたいんだ。俺やお前のようにパイロット科で学んでいく奴は特に」
「だから俺が今から言う質問に答えて教えてくれ。互いに背中を預けあうかもしれない俺たちに、お前が信じて預けられる奴なのかどうかを知る為に」
そして一呼吸間を置き質問してきた。
「お前は、何を思って、どうして此処に来たんだ、九十九 零」
そう言って両肩から手を離したエドは一歩下がると、此方の目を見たまま立ち止まって此方の言葉を待っていた。
その問いに、俺は先ほどの葛城先輩に聞かれ己の中で得た一つの答えを口にした。
「俺が此処に来たのは、顔も名前も知らないどこかの誰かに望まれたから来ただけだし、お前の言う通り熱意なんてモノも持ち合わせてはいないよ。それが俺が此処に来た理由」
俺がそう言うとひどく落胆したような表情をした後、それを隠す様にすぐさま張り付けるような笑顔をしながら「悪いw意味の分かんない質問したな!時間も迫ってるし急いで帰ろうぜ~」と言い、此方に背を向けようとした。
「分からない」
俺が一言そう言うと半分ほど此方に背を向きかけていた彼の動きと表情が固まり、それに連動するように周りの動きも止まった。
「可笑しな話だと思うだろうけど、俺自身何も分かっていないんだ」
「自分が何をしたいのか」
「なんで無理にでもこの学園のパイロット科に来たのか」
「お前や葛城先輩の言う普通の感性とか考え方とか」
「何も、何も分からないんだ」
背を向きかけた彼が此方をゆっくりとだが振り返る、その顔は先ほどの張り付けえるような笑みではなく、何処か期待するような表情をしていた。
「何も知らない、何も分からない、何も覚えていない」
「けど」
だからこそ
「知りたいと思った、自身が知らない今の事を」
「学びたいと思った、自分の事が理解出来ない事はきっと悲しい事だから」
「思い出したいと思った、なんで自分が此処に居る理由が欲しいと願ったから」
「そんな、ないない尽くしの、馬鹿みたいな理由で此処に来た奴を」
「お前は信じてくれるか、アルフォンス・エドガー」
そう言うと彼はポカンとした表情を浮かべ浮かべる事数舜、此方に素早く近寄り方を組んできた。
「大歓迎だぜバカヤロー!!!」
そう笑いながら言ってきた彼に続いて集まってきた野郎どもにもみくちゃにされながら、俺は彼らと同じような笑顔を浮かべて笑っていた。
今回の話、実は前回と一緒にやるつもりだったんですけど、書いてるうちに「あ、これ無理だわ」と思い至り急遽分割となりました。文字数が少ないのはそのためです(普段からこの位の短さで纏めたいものですが...)
因みに今回のエド君出会って直ぐの人間に向けるような重さのお話をしたのは彼が変人だからではなく、ストライカー自体の危険性もそうですが、摸擬戦やらをやる際に信用できるかどうか判断したかったのと、主人公の言動が通常考えられないようなレベルで非常識だった為(葛城姉妹を知らないというのが決定的な一手)に今後の付き合い方を此処で決めておきたかったからです。
此処でバットコミュニケーションをしても、特に無視とかそういう虐めみたいな感じはせず、あくまで当たり障りのない距離感で彼に接する予定でいましたし、周りに居た他の何人かもそのつもりでいました。
因みに分岐ルートとしてはその1,当たり障りのない言葉や、此方の質問をはぐらかす。これが前述のバットコミュニケーションであります。
そしてその2,逆に主人公が如何すれば良いか聞いてきた場合はノーマルコミュニケーション。この後の対応はある程度親身に接しますが相手と自身の間に絶対的なラインを設けそれ以上の干渉はしてこないし干渉させない形になります。レベルとしては学校での隣の席になったヤツ位かな?
んでその3,質問に対して主人公が此処で彼の意に沿うために熱意を向けれるようにするとか、そんなん知らんと答えた場合がグッドコミュニケーションとなり答えによって接し方はある程度ばらけますが、割と仲良くやっていけるルートでで、幅としてはちょっと仲のいい友人レベル~親友に近いレベルまで。
主人公が本編で出した答え?ウルトラパーフェクトコミュニケーションですね。最終的に普通に自分の命預けてくるレベルまで歩み寄れます。ヤッタネ!