「聞こうか。ソウエイ」
「状況並びに侵攻具合についてを事細やかに話せ。リム公に記憶不可能な事は俺が記憶しておく……必要無いかもしれんが」
「はっ……20万のオーク。その本隊が、大河に沿って北上しています。そして、本隊と別動隊の動きから予想できる合流地点は…………此処から東に位置する湿地地帯です」
偵察に出ていた鬼人の一人、ソウエイの帰還後直ぐに開かれた対策会議。上座に座したリムル、壁に凭れ掛かったアークに報告を促され、自分が見た光景を事細やかに語る
「東の湿地………確か、あの辺りはリザードマンの支配領域でしたな」
「流石は父上……相変わらずの博識ですね。あの付近は古来より、リザードマンが治める領土です。確か……族長の子息が
「ホロビも以前よりも知識に磨きがかかっているぞ。リグルも見習うようにな」
「はい!兄上を超えて、賜った名に恥じぬ様に勇往邁進します!!」
「ほう…ホロビを超えるか……これを気にゴブリンをやめてみるか?」
「い、いえ………それはちょっと………」
仲睦まじく会話する父と息子たちの会話に水を差すアークの決まり文句にリグルは苦笑を浮かべる
「アーク……今はふざけてる場合じゃないだろ。豚頭族の侵攻目的を考える方が先決だ」
「う〜ん………豚頭族はそもそも、あまり知能の高い魔物じゃねぇ。この侵攻に、本能以外の目的があるってんなら、何かしらのバックの存在を疑うべきだろうな」
「バック………ホロビ、お前は以前にアズたちの里を訪れた名付けをしようとした魔人の名を口にしていたな?奴が絡んでいる可能性はあるか?」
「其れについては分かりかねますが、可能性は捨て切れないかと思います。アーク様」
会議の内容に耳を傾けていたアークの問いにホロビはかつての自分に名付けをした魔人が関係している可能性はゼロではないと言及する
「アーク様、発言しても?」
「許可する。リム公も構わないな?」
「ああ…どうした?アズ」
律儀に手を挙げ、発言の許しを願いでるアズにアークは肯定しつつも盟主のリムルに視線を向ける
「ありがとうございます、アーク様並びにリムル様。私もホロビの言う通りだと思うわ……あの魔人基〝ゲルミュッド〟はあらゆる魔物に名付けをしていた、その過程で豚頭族に名付けをしたとは考えられない?ベニマル」
「確かにな……アズの言う通りだ。あの者からは、良からぬ
「「
ゲルミュッドを現す言葉をベニマルが思案していると、ほぼ同時にその声は聞こえた。振り向けば、リムルとアークが佇んでいた
「魔王が絡んでいるかどうかは、分からん。だが………オークの中に
「
「はい。20万の軍勢を統率する数百年に一度、オークの中から生まれる、ユニークモンスターです」
「御言葉ですが、出現の有無は何方にせよ、対策を立てる必要があると思われます。アーク様」
「そうだな……何かしらの対策は必要だ……。リムル!この場はお前に任せる……俺は早急に取り掛からねばならない案件がある」
「なっ!!おいコラ!待て!ポンコツ!」
「………貴様に〝ベルト〟を作ってやろうと思ったが必要は無いらしいな」
「すんません!調子に乗りました!是非とも作ってください!アークさん!」
「最初から、そう言え。リムルのサポートはホロビとアズに任せる……ナキ!ジン!シズ!お前たちは俺に続け!」
「「全てはアーク様の意志のままに…」」
盟主ではないが故に会議を頭脳派のホロビとアズに任せ、身を翻したアークは行動派のナキたちと共に執務室を後にする
「アークさん。会議の顛末はどうするの?」
「案ずるな……内容はホロビが一語一句記憶し、アズが書き記している……」
研究所に向かう道中、会議の内容を最後まで聞かないアークにシズが進言すると、彼は何時もと変わらない無機質な声色と態度で答えを返す
「なるほど……機械小鬼のホロビに機械鬼のアズなら、会議内容を把握しながら、意見も主張できる……理に適ってるね」
「適材適所だ」
「だけどさぁ〜、リムル様の〝ベルト〟はどうするの〜?悪意が無いんだよね?」
「そうだよね……リムルさんには私やホロビたちみたいな復讐心を形にした悪意は無いんじゃないの?確か」
〝ベルト〟の使用に必要不可欠なのは明確な悪意。開発者のアーク、更に二号戦士であるシズ、其れは二人に共通するが、リムルは違う。彼は悪意とは異なった感情がメインとなり、自らの道を歩んでいる。しかし、アークの告げた彼に〝ベルト〟を作るという発言は明らかに矛盾していた
「シズ。お前に渡した〝ベルト〟が人類とマギアを繋ぐ二つの可能性を併せ持つ新たな力を宿した試作品だというのは話したな?」
「うん。結局は最後までは聞けなかったけど……」
研究所に入ると、定位置である椅子に腰掛けたアークの問いに同じように椅子に座ったシズは頷く
「先ず、その〝ベルト〟を俺は〝ライダーシステム〟と名付けた。このシステムの基盤となる力には俺又はお前が使用している悪意の他に
「
「勿体振らずにさっさと言いやがってください」
「本当に
言葉を鸚鵡返しするシズ、その近くに寝転んでいた
「アークさん。あとでナキは私が叱っておくから、話を続けてもらえる?」
「そうする……
〝
「今の話を総合すると、リムルさんは〝
「そうだ……〝ライダーシステム〟は未だに未完成……斯く言う開発した俺自身も把握しきれていない部分が存在する…。だからこそ、〝
「なるほど……確かにリムルさんは善意の塊…少なくとも、私やアークさんたちよりは新しい〝ライダーシステム〟に相応しいのかもしれないね」
「そういうことだ…」
「戻りました……会議の顛末をお聞き頂いても?アーク様」
納得するシズに肯定していると、研究所にホロビとアズが姿を見せた。執務室を後にしてから、然程の時間は過ぎていないと思っていたアークだったが、実は半刻は過ぎており、空は茜色に染まりつつあった
「許可する…」
「では……先ず、リムル様は会議に途中参加した
「それだけじゃないわ。アーク様」
次に研究所に姿を見せたのは、翡翠色の長髪を靡かせた小豆色と翡翠色の双眸を持つ女性・アズ。主人であるアークの背後から、彼を抱き締め、程良い感触の胸を背中越しに当てる
「……離れろ」
「あら?照れてる?アーク様」
「はんっ……鼻の下を伸ばしてやがりますよ。これだからポンコツは」
「ナキ……お前の嫉妬も板についてきたな…」
抱き付くアズを引き剥がすアークに白けた視線を送るナキの姿に彼女が嫉妬をしているのでは?と思い、ホロビは透かした笑みを浮かべる
「だから、どうして…私が嫉妬をするんですか?そこのポンコツバカヤローが何をしようが知った事ではありません」
ぷいっ、と顔を明後日の方角に向けるナキ。彼女の中にあるアークに対する忠誠心が悪意とは異なる別物に変わり始めている事は明白なのだが彼女自体に自覚が無いために真相は謎である
「それでアーク様……如何致します?我々はあくまでも闇の住人…表の件に口はおろか手を出す事は許されない。貴方様の御指示を我等に…」
「決まっている……我等は悪意を狩る者……ホロビ!ナキ!ジン!アズ!シズ!」
「「……御身の前に!」」
目の前に傅き、頭を垂れる四体の機械仕掛けの配下に、愛刀片手に呼び掛けた後に羽織を翻す
「我々、滅亡迅雷.netはこれより、リムル=テンペストに助力する…異論はあるか?我が配下たちよ」
「「全てはアーク様の意志のままに…」」
果たして、リムルのベルトとは如何なる力を持つのか!それが呼ぶのは平和?其れとも災い?
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ヒロインは誰がいい?
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ナキ
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アズ
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ヴィオラ(ウルティマ)
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ジョーヌ(カレラ)
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ブラン(テスタロッサ)
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ラミリス