「此処がリザードマンの本拠地?ジン」
『みたいだねー、というか…表向きはキミがジンだからね?軽々しくボクに呼び掛けないよーに』
「そうだったね…改めて……我が名は滅亡迅雷.netが一人!〝迅〟!リザードマンの首領に御目通り願いたいっ!」」
リザードマンの支配する湿地帯、その居住区である洞窟前に辿り着いたシズは相棒に呼び方を咎められながらも、意識を切り替え、新調した赤い外套を靡かせ、見張りに声を掛ける
「無礼なっ!貴様等のような輩を通す訳がなかろうっ!」
名乗りを挙げるシズに、槍を向ける見張り。護衛を任されたソウエイは戦闘体制を取り、足代わりに付いてかさたナキも敵意に瞳に宿す
「何の騒ぎだ?鍾乳洞の前でピーチクパーチク喚くんじゃねぇ」
「側近頭!侵入者です!首領に会わせろと……」
背後から聞こえた声、側近頭と呼ばれたリザードマンは気怠そうに頭を掻き乱し、悪態にも似た文句を吐き捨てる
「侵入者ァ?そうか………お前らが……聞いてるぜ?リザードマンに災いを運ぶスライムの配下だってよ……俺はリザードマンの側近頭の役目を賜ってるモンだ…お前らみたいなのを通すワケにはいかねぇな」
首を数回ほど鳴らした後に拳を握り、側近頭は腰にベルトを身に付ける
《レイドライザー!》
「実装!」
《レイドライズ!》
側近頭は腰のベルトに一枚の黄色のメダルを装填する。刹那、体を獣に似た魔物の妖気が包み込んでいく
「リザードマンの安寧秩序の為に犠牲となれっ!!」
迸る雷の如き速度まで到達した彼は魔物とは思えない程の速度で、瞬きする間もない内にシズの懐に入り込んでいた
『ジン!やるよ!』
『おっけー!』
頭の中で相棒に指示を飛ばした彼女は側近頭の拳が放たれる寸前で回避し、距離を取り、懐からベルトを取り出した
《フラムドライバー………!》
その声が響き渡ると共にシズの体を赤く、気高く、紅蓮の焔とも呼べる赤いオーラが包み込む
「変身!!」
力一杯に言葉を放つと同時に、飛来したジンのボディを掴み、取り出した一枚の赤いメダルを装填するとドライバーに合体させる
《フラムライズ!燃えろ!燃え上がれ!その身を焦がせ!!バーニングアップ!!》
全身を覆う白い装甲、各所に炎のデザインが目立ち、背にある赤い外套は彼女の力の根源を彷彿とさせる
「仮面の魔人!?ガビルに名付けをした奴かっ!!」
「ガビル………確か、アーク様とリムルさんに無礼を働いたリザードマンだね。ナキ、ソウエイさん……此処は私が引き受けるから、二人は首領と交渉をお願いしてもいいかな?あくまでも穏便にね」
「あのポンコツと同じで犬遣いが荒いですね……行きますよ、ソウエイ」
「ああ…」
イフリートに姿を変えたシズが無機質な声色で主人への悪態を吐くナキに指示を飛ばすと、彼女はソウエイと共に洞窟内部に向かった
「戦闘中に余所見とは良い度胸だなぁ!!オラァ!!!」
戦闘中にも関わらず、悠長に仲間に指示を出す姿は格好の的であり、側近頭は拳を振り抜く。大振りではあるが速度を高めた拳は重く、シズの両腕に振動を与える
「やるね……なら、これでどう?ハッ!」
「
仮面の奥で笑った彼女は、何処からか取り出した翼にも似た形状の剣を側近頭目掛け振り抜く。唐突な戦闘体制変化に、若干の驚きを見せながらも側近頭は攻撃を止めようとはしない
「剣士………だったこともあったかな。今はもう
「捨てる?誇り高きリザードマンは何も捨てたりなんかしねぇ…!オークだろうがなんだろうと、俺一人で片付けてやるっ!!」
「残念だよ……貴方なら、アーク様の配下に名を連ねるに相応しいかと思ったけど……期待外れだったみたいだね」
人間だった頃よりも、考え方が変わってきたシズ。かつての自分ならば、確実に口にしなかった悪意のある言葉を側近頭に投げ掛ける姿に、爆炎の支配者〝シズエ・イザワ〟としての彼女は何処にも居ない。其処に居たのは仮面ライダーイフリートの字を持つ滅亡迅雷.netが一体足る〝
「期待外れ?ソイツは殺しても構わねぇって意味だよなぁ!!」
「違う……止めを刺すって意味だよ…燃え尽きろ……!ライダーキック…!」
怒気を放つ側近頭が動き出すよりも先に、反応したシズが空高くに飛び上がり、炎を帯びた灼熱の蹴りを叩き込まれ、ベルトは紅蓮の炎に焼かれ、跡形も残さないように黒焦げとなり、崩れ落ちる
「な……なんと…側近頭を!若しや、貴公がナキ殿とソウエイ殿の主人か?」
その騒ぎを聞きつけ、洞窟の中から数人の影が姿を見せた。変身を解いたシズに問いを投げかけたのは、側近頭の主人にしてガビルの父である首領、武を極めたとも言っては過言ではない配下が倒れ伏す姿に彼は驚きを隠せない
「否……私はナキの同胞。名をジン…此度のオークロード出現に伴い、樹妖精より直々に要請を受け、その討伐を確約された我が主人にして、滅亡迅雷.netが
「な、なんと……森の管理者が……っ!直接………!?」
返事を求めるシズの発言に、首領は耳を疑った。事の詳細はナキ並びにソウエイより、聞き及んでいたが、樹妖精までもが絡んでいるとは知らなかったようだ
「ふ………ふん!リムルだと?聞いた事もない!どうせ、オークロードを恐れて、我々に泣きついて来たんだろう?素直に助けてくれと言えば、助けてやっても構わないが?それにだ!アークという者も信用に値するかも分からんだろう!」
「やめろ!」
「えっ?」
「口を塞ぐのだ」
「しゅ………首領!その様な態度では、舐められ………!」
反論を示す部下が更なる反論をしようとした時、眼前を火の玉が通り過ぎる
「リムルさんへの暴言は許さないよ。あの人は私の恩人……それにアーク様は我等が滅亡迅雷.netの象徴にして悪意の塊……あの方を愚弄するならば、私はリザードマンを軽蔑する」
「アーク様に暴言を吐いていいのは私にだけ許された特権……他の方に言われては、黙ってられませんね。死にますか?アナタ」
「交渉に赴いた奴等が喧嘩を売っては意味がない……出過ぎた真似は控えろ、
敵意を剥き出しにするシズとナキが構えた時だった。その声は響いた、無機質で覇気のない声、愛刀を手に羽織を靡かせた彼は其処に佇んでいた
「アーク様…!」
「どっから沸いたんですか」
「ジン……感情が先走ったか?お前らしくもない。あと、其処の馬鹿犬は黙れ」
「申し訳ありません…出過ぎた真似を……ですが、アーク様が何故?」
相変わらずのナキの態度に苛立ちを見せながらも、問いを投げかけた主人に対し、シズは彼に謝罪した後に何故、彼が居るのかという最もな疑問を打つけた
「悪意を検知した……ベスターやアズの時と同様の悪意を」
「なるほど……それは恐らく、この側近頭です」
「此奴か……なるほどな、確かにこのベルトには見覚えがある……おい、答えろ。お前がこのベルトを手に入れた経緯を」
悪意の正体である側近頭の胸倉を掴み上げ、乱暴に聞き出そうとする姿は正に悪意の塊。しかし、彼を止めようする者も存在しなければ、彼を止められる者も存在しない
「詳しいことは分からねぇ……突然、フードを目深に被った仮面の魔人にあのベルトとメダルを渡されて、こう言われた……悪意を力に変えろってな…。良く知らねぇが、あのベルトを使うと一時的に爆発的な力を得られる……だからかは分からねぇが、気付いた時には手放せなくなっていた……」
「如何致しましょう?アーク様。その魔人は我々の最大の敵と成り得る可能性があります」
「その魔人が……我々、滅亡迅雷net.の野望を邪魔立てするのならば、滅ぼすだけだ。リザードマンの首領よ、側近頭の件は不問とする……此度の件は我々が預かる。その交換条件に伴い、貴殿側からの条件はあるか?」
「盟主であるリムル=テンペスト殿に会わせて貰うことは可能か?」
「承知した……準備を終えた後、七日後に合流させると約束する……その折に盟主との会合の場を設ける」
「うむ。その時を待つとしよう」
条件を呑み、身を翻したアークは配下たちとソウエイを連れ、洞窟を後する。その背に側近頭は得体の知れない何かを感じると同時に憧れにも似た感情を抱いた
「………アーク=プロフェッサー……闇を生きる者……」
「側近頭?どうしたのですか」
「親衛隊長……いや、何でもねぇ…」
かくして、同盟は樹立された。そして、新たにアークの持つ力に魅了された者が一匹、この一匹が後にジュラの大森林に名を馳せる魔物となるのは少しだけ未来の話だ
いよいよ迎えるオークロード討伐作戦!しかし、その裏で糸を引く奇しい存在も……
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ヒロインは誰がいい?
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ナキ
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アズ
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ラミリス