転生科学者は悪意を貫く。   作:田中滅

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今回の見所!アークさんがようやく刀を使った必殺技を御披露されます!以上!


第二十八話 真骨頂からの興味

「改めて名乗らせてもらう…!俺の名はリムル=テンペスト!そして、仮面ライダーアミティだ!魔王が何の用事かは知らないが、俺たちの国で好き勝手に暴れる事は勾ならない!即刻、退去を願う!」

 

「勝負に水を差すつもりか?わらびもち。此れはヤツが売り、俺が買った喧嘩……貴様の出番は無い……失せるのは貴様だ」

 

「ふっふっふっ…ワタシは何方が相手だろうと構わないぞ?なんなら、二人とも…相手してやるのだ!」

 

高らかに名乗りを挙げるリムルに対し、一騎打ちのつもりだったアークは無機質ではあるが露骨に冷めた態度を見せる。一方、ミリムはというと好奇心故に両方に発破を掛け始める

 

「なに?良いのか?俺とアークが組めば、かなりの強敵になるぞ?なぁ?アークさんや」

 

「背後には気を付けろよ?リム公。軌道上に入れば、容赦無く斬り捨てる…」

 

「まさかの裏切り!?」

 

しかし、好機と言わんばかりに協力を提案する相棒(リムル)に邪悪に笑う狩人(アーク)はまさかの裏切りを宣言する

 

「しかし……何処で何を嗅ぎつけたかは知らんが……この国を見つけたのは賞賛に値する…」

 

「ふふん。その程度、私にとっては、簡単な事なのだ!この目、《竜眼(ミリムアイ)》は、相手の隠している魔素の量まで、測定出来るのだ。お前………かなりの魔素を体内に保持しているな?アークとやら」

 

「だったら…どうした。俺の体は少々、特殊な造りをしていてな……悪意を喰らう程に魔素が蓄積され、その身に更なる力を宿す……其れ即ち、我がユニークスキル《悪有者(アクイアルモノ)》に他ならない…。しかしだ、お前のように悪意を抱かない存在は非常に稀有……故に実験材料(サンプル)となってもらおうか…ミリム・ナーヴァよ」

 

緊迫した空気感の中、ミリムは拳を構え、アークは愛刀に手を掛け、互いの間合いを図るかの様に動きを観察し、両者は微動打にしない。それだけ、互いに目の前の存在が強者であると理解している故にだろう

 

「………ごくり……」

 

目の前の真剣な雰囲気に息を呑むリムル。その姿が変身後のアミティであるが故に完全なる出落ちを喰らった彼は傍観者となり、状況を見守る事にした様だ

 

「リムル様…変身したのに完全に蚊帳の外ですね」

 

「言うな!ベニマル!虚しくなるだけだろ!」

 

「大丈夫です!リムル様の変身した姿カッコいいですよ!私は好きです!」

 

「変な慰めはいらないんですがっ!?シオンさん!」

 

完成に蚊帳の外となっていたリムルはベニマルに傷口を抉られ、更に追い撃ちという名の慰めを投げ掛けるシオン。最早、威厳等は皆無な盟主である

 

(此奴………隙が感じられないのだ……ワタシが如何動くかを見透かされている……気がしてならないのだ)

 

「どうした?動こうにも動けない…という感じか?」

 

「なっ…!何故、ワタシの思っていることが……!」

 

内に秘めていた事をまでも先回りする様に言い放たれ、彼女は面を喰らった様に両目を見開く。最古の魔王に名を連ねる彼女は今迄に凡ゆる者を相手に立ち回ってきたが、目の前の魔人は得体が知れず、全てを見透かすかの如く、次に何をすれば、動けば、頭の中で答えを探すが瞬間的な解答が降りて来ない

 

「答えは出たか?魔王」

 

「うっ……答えなんかいらないのだ……!!ワタシは魔王!ミリム・ナーヴァ!!負けたりしないのだからなっ!!」

 

「そうか……ならば…俺も出し惜しみはしない。お前の力を見せてみろ……魔王!!」

 

啖呵を切るミリムに対し、愛刀片手に邪悪に笑うアーク。二人が走り出したのは同時、地を蹴り、互いに目の前の存在を敵と定め、拳と刀が触れ合い、その余波から生まれた衝撃波は空間そのものを揺らし、轟かんばかりの轟音を響かせる

 

「良い……良いぞ!アークとやら!お前の力は他の魔王にも引けを取らないのだっ!!久しぶりなのだ!こんなにも激るのはっ!!」

 

「ククッ………クハハハハ!其れは俺の台詞だァ!ミリム・ナーヴァ!!お前の強さは俺が此れ迄に対峙した如何なる存在をも凌駕する!!認めてやる!!お前こそ、我が悪意を更なる〝高み〟に昇華させる存在であると……!」

 

互いに目の前の存在が強者にして、自身を激らせる相手であると認識したのか、無邪気な笑い声と邪悪な笑い声が重なる。高揚感は闘争心を掻き立て、更なる悪意の飛躍を促進し、アークの思考を書き換えていく

 

「ワタシに一太刀を浴びせてみるが良いのだ!」

 

「その潔さに敬意を表し………我が悪意の斬撃を刻んでやろう…喰らえ…ライダースラッシュ…!!」

 

刹那、仁王立ちするミリムを目掛け、禍々しいまでに悪意の波動(オーラ)を帯びた滅亡迅雷の名を冠する刀が振り下ろされる。その瞬間、空間全体に悪意の渦が迸り、空気感全てが悪意に満ちていく

 

「やはり…お前は《いいモノ(・・・・)》だ!!ここまで…ワタシを激らせたのは、お前で二人目なのだ!!」

 

「あの技を受け……立っているヤローがいるなんてなァ…此奴は骨が折れるぜェ……おい、リム公よ。時間稼ぎにも限界があんだ、さっさと準備をすませろや」

 

「言われずとも準備は万端だ…見せてやるよ!暴風の力をなっ!」

 

(なんつーか……イヤな予感しかしねェ……どーせ、ロクでもねェ事を考えてんだろうな……このわらびもちヤローは…)

 

妖しく笑いながらも自信満々なリムルの表情から何かを読み取ったアークは仮面の下で呆れた様に溜め息にも似た息を吐く

 

「なんだ?なんだ?次はお前が何かをするのか?リムルとやら」

 

「ふっふっふっ、その余裕もこれまでだ!俺の右手が黄金に染まる!!くらえェェェ!!!ライダーゴールドフィンガー!!!」

 

目の前に姿を見せた白銀の装甲を持つリムルに興味を示したのも束の間、彼の右手に集まった金色の液体が口の中に突っ込まれる。大層な技名と共に突っ込まれた、その液体の名は蜂蜜。糖分の中でも非常に濃厚な味わいを誇る魔性の液体である

 

「な、なんなのだっ!この美味しい食べ物は!?こんな美味しいものは、今までに食べたことないのだ!!」

 

「そうかそうか、なら取り引きしよう」

 

「取り引き……?」

 

「今後、お前はこの町に手を出さないと誓うならこの蜂蜜をお前にやろう。悪い話ではないだろう?」

 

「欲しい………!うう………だがしかし、負けを認めるなど………!」

 

蜂蜜の味に揺れ動くミリム。その姿にこれ以上の戦闘は意味を為さないと判断したアークは変身を解き、軽く指を鳴らす

 

「あとはお前の管轄だ……俺には関係無い……さっさと起きろ、馬鹿犬(ナキ)

 

「きゃん!疲れ切った配下を足蹴にするとは……外道ですか…!?」

 

「黙れ。俺の進路上に転がっていたお前の落ち度だ」

 

出現した《オーロラカーテン》を潜り抜ける直前、雑巾の様に転がっていたナキを蹴り上げる姿は正に外道の一言。先程の戦闘時の態度が嘘かの様に、傍若無人な振る舞いを見せる彼は抗議するナキを引き摺りながら、姿を消す

 

「スライムの」

 

「リムルだ」

 

「そうそれ!あの者は何という名なのだ?」

 

その後ろ姿を見送るリムルに声を掛けたのは、ミリム。瞳が輝きを放ち、好奇心を抑えられない彼女はアークの名を問う

 

「彼奴は俺が認めた唯一無二の相棒であり、悪意を狩る狩人………アーク=プロフェッサーだ。覚えておいて、損はないと思うぞ?彼奴は頼りになるからな」

 

「そうなのか?よし!だったら!案内するのだ!彼奴に興味があるのだ!リムルよ!」

 

「は?ちょっ!!待って!!ミリム!?ホントに待て!」

 

「お、おう……いきなり呼び捨てか。本当は仲間の魔王達にしか許してないが……仕方がない!特別に許してやる!さぁ!アークとやらのとこに連れて行くのだ!」

 

かくして、災厄の根源である魔王と友好関係になったリムル。そして、興味を示されたアーク、一匹と一体の周りは次第に騒がしさを増していくのであった




最古の魔王と知り合ったアーク、次第に騒がしさを増す周囲と境界線を張る為に彼は自らの手で街を作り上げる…その名はデイブレイク…

NEXTヒント 悪意の街

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ヒロインは誰がいい?

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