転生科学者は悪意を貫く。   作:田中滅

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今回の見所!リムルとシズさんが懐かしい夢に胸を馳せる!以上!


第三十一話 使者からの約束

「それでだ……キミたちは何をしに来たのかを教えてもらえるか?」

 

「スライム風情に答える義理はないね」

 

場所を会議室に移し、リムルが放った問いも虚しく魔人基フォビオは外方を向き、返答を拒否する。その姿に殺気立つベニマル並びにシオン、更にはシズまでもが冷めた視線を向ける

 

「ジン……殺気立つな。お前らしくもない」

 

「申し訳ありません…アーク様。リムルさんに対する無礼な発言に思わず…」

 

「前言撤回だ……お前らしいな…。それで?答える義理が無いなら、体に直接的に聞くことも吝かではないワケだが……どうする」

 

殺気を隠せないシズを咎めた後、フォビオに視線を向けたアークは睨みを効かせながらも、無機質な声色で問いを投げかける。尚、その手は何時でも愛刀を抜刀出来るように手を掛けている

 

「スライムの次は人間(・・)か?はんっ…!下等な種族と馴れ合うヤツは弱者だ!いいか?よぉ〜く、聞けよ?俺はあの〝十大魔王〟が一柱足る〝獅子王(カリオン)〟様の配下だ。口の利き方には気を付けろ、人間(・・)

 

リムルを蔑むだけでは飽き足らず、アークも軽んじる発言。更には彼が何よりも嫌う人間(・・)という言葉(ワード)を用いたことで、その怒りは徐々に臨界点を突破しようとしていた。しかし、アークが抜刀するよりも早くに反応を見せた者たちがいた

 

「我等がアーク様を人間(・・)と同列に扱うとは……浅はかな」

 

「全くだわ。アーク様は誇り高く、唯一無二にして絶対的な魔人、その名を〝機械戦人(アークソルド)〟、人間(・・)と同列に扱っていい存在ではないのよ」

 

「不本意ながら…ホロビとアズに賛同しますね……其処のサディストが人間(・・)だったならば、牙狼族(我々)は敗北等はしなかった…」

 

「アーク様は俺たちの命を繋ぎ止め、悪意を忠誠に受け入れるようなスゲェヤツなんだよ……んな事も理解出来ねぇヤローがアーク様に悪態を吐くなんざ、二万年早ェ!カミナリ落とされてぇのか!」

 

「アーク様は私たちの絶対的な主人、それにリムルさんはアーク様の大事な御友人……侮辱するのは許さないよ。あと、キミはリグルドさんにも手を挙げたんだよね?詫びる必要があるんじゃないの?」

 

「リグルド……俺の父は寛容な方だ。しかし、俺は生温くはないぞ……魔王の配下だから、どうした?お前の振る舞い次第では、このホロビ……実力行使も視野に入れる」

 

「我が配下たち……殺気立つな……俺はそう告げたハズだが?」

 

殺気立つ滅亡迅雷.net、敵意を隠そうともせずにフォビオに啖呵を切る彼等を咎めたのは、アーク。彼は壁に凭れ、呆れたように問う

 

「「「「「全てはアーク様の意志のままに…」」」」」

 

「解れば良い……リム公、配下たちが騒がせたな。話を続けろ」

 

「ああ…正式な手順を踏まえた上での使者か?お前たちは」

 

「無論だ、カリオン様はこの国との取り引きを望んでおいでだ。だがまぁ?この程度の魔物ましてやスライムが治める国との国交は我が国の品格が疑われる。どうだ?カリオン様の支配に降る気はあるか?あるなら、俺が直々に………っ!?」

 

自信満々に力による支配へと会話を誘導し、話の主導権を握っていたフォビオだったが其れは否である。彼は殺気立つ雰囲気に息を呑み、恐る恐る顔を上げる

 

「今直ぐにでも、貴様の首を斬ることも可能だが……リムルの顔に免じ、今は見逃してやる。本来ならば、裏方の俺が介入するべきではないが……正式な手順を踏み、日時を改め、話の通じる者を寄越せとカリオンだったか?其奴に伝えろ。異論は認めん」

 

「…………っ!後悔する事になるぞっ!!」

 

威圧のある忠告と向けられた切先を前に捨て台詞を吐き捨て、会議室から立ち去っていく

 

「アーク……焚き付けた意味はなんだ?アイツ……何かをやらかしそうな雰囲気だったぞ」

 

「単にムカついたからだ、意味はない」

 

「そうかぁ〜意味はないかぁ〜………って!!アホかァァァァ!!」

 

「ぐおっ!?」

 

最早、我慢の限界だったリムルの物理攻撃(フライングクロスチョップ)が炸裂し、真正面から受けたアークは叫び声と共に吹き飛ぶ

 

「天才科学者である俺に体当たりしやがったなっ!?エロびもち!斬り刻んでやらァ!!」

 

「誰がエロびもちだゴラァ!!コンセント抜いたろかっ!!」

 

先程までの会議が嘘のように、何時もの喧嘩を始めるリムルとアーク。威厳を感じられないが、彼等こそが魔国連邦(テンペスト)を象徴する二大柱である

 

「ミリ子……魔王のカリオンだったか?其奴の話を聞かせろ。拒否すれば、お前の願いは却下する………どうする?」

 

「う……うぬぅ……魔王は互いに秘密を守り合うという約束をしている………で、でも……〝ベルト〟は欲しいし……」

 

「我が父。発言を許可願います」

 

「許可する」

 

アークの問いに煮え切らないミリムが頭を悩ませていると、ロゼッタが発言許可を申し出る。無碍にする理由もない為にアークは彼女に許可を降す

 

「鍛治師のカイジン殿が武器製作に着手したと、アズから聞いております。故にミリム・ナーヴァに武器を与えることを推奨致します」

 

「武器…………欲しいのだ!」

 

「そうか、そうか……なら、教えてくれるか?ミリム」

 

言葉巧みに誘導されたミリムは遂にカリオンの情報を話すことを約束する。それにリムルは企み笑顔を見せ、アークは「喰えないヤローだ」と呟く

 

「ロゼッタ。良くやったな……流石は我が娘だ」

 

「お褒めに預かり光栄です……我が父」

 

頭を優しく撫でられたロゼッタは表情を変えないが、僅かに嬉しさを含んだような声色で父と慕うアークからの褒め言葉を受け入れる

 

「ジン……さっきは俺の為に怒ってくれたんだよな?ありがとな」

 

「リムルさんは私の恩人だからね。それに、貴方が軽んじられるのは……少しだけ嫌な気持ちだったの……なんか、不思議だね。マギア(この体)は睡眠も、食事も、感情さえも必要としないのに……私だけは完全に井沢静江(昔の自分)を捨てきれていない気がする……だからかな?リムルさんの言う新しい可能性……それから、アークさんが光の下で心の底から喜びを感じて、顔がくしゃっとなる日を見たいって思うの」

 

「シズさん……覚えてたのか……」

 

其れは出会って間もない頃に話したリムルが口にした相棒に見せてやりたい世界と本当に笑える未来。今となっては、随分と前な気もするがシズの口から告げられたかつての自分の言葉に彼は意外そうに呟く

 

「忘れる訳ないよ。だって、今となっては……其れは私たち(・・)の夢だからね。何時か、その時が来るのを楽しみにしてようよ……ねっ?スライムさん(・・・・・・)

 

懐かしい呼び名、それにリムルは笑い、体を人化させ、身を翻す

 

「勿論だ。一緒に頑張ろう……シズさん!」

 




次に街にやって来たのは懐かしのアイツ等!更に新たな出会いも……

NEXTヒント 再会

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