転生科学者は悪意を貫く。   作:田中滅

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今回の見所!アークのいかれた思考が明らかに!以上!


第三話 脱出からの太陽

「なぁ、リム公」

 

「どうしたぁ?アーク」

 

ヴェルドラとの別れから数十日。新たな友と名前を得たアークは、リムルと洞窟を彷徨っていた

 

「オッサンと別れたのが二週間前だったよな?確か。にも関わらず、俺たちは未だに洞窟から出れてねェのは何の嫌がらせだ、悪意があるにも程があるぜ」

 

科学者としての観点から外の世界に興味を抱くアークは、悪態にも似た文句をリムルに打つける

 

「何をやるにも準備は必要だからな。まだまだ生まれたばかりの俺はお前みたいな武力手段を持ち合わせてる訳じゃないんだ。少しでもスキルは増やしておきたい」

 

「なるほどな、其奴は盲点だった。それで?その声もスキルの応用してるって訳か……《超音波》だな」

 

「流石は腐っても科学者だな。説明の手間が省けた」

 

《スキル》の話題から即座にリムルの発声法を導き出す姿は正に科学者。姿だけ見れば、一昔前の不良に近い彼であるが中身は外見とは裏腹に博識であるのが理解できる

暫く、道なりに歩みを進める一匹と一体。刹那、洞窟の奥に灯りが差し込んできた

 

「デケェな……斬るか」

 

「おわっ!?どっから出したんだよっ!それっ!」

 

巨大な扉を前に肩に担いだ刀を構え、斬ると発言したアーク。その姿に驚いたリムルは先程までは明らかに無かった筈の刀に異議を唱える

 

「コレか?俺が科学的な観点から創り出した最凶の刀……滅亡迅雷だ」

 

「名前付けてんのかよっ!?」

 

「あぁ?何を言ってんだ、名前は大事だろ。わらびもち」

 

「誰がわらびもちだっ!!アホ博士!!」

 

「テメェで試し斬りしてやる」

 

扉を前に睨み合う一匹と一体。側から見れば、有名ゲームに出て来るスライムを供に戦う勇者に見えなくもないが、彼等は魔物である

 

「ふぅ、やっと開きやしたぜ。鍵穴まで錆びついちまってんだから」

 

「まぁ仕方ないさ。300年も手入れもされず、誰も入ったことないんだろ?」

 

「でも封印の洞窟を調査しろだなんて、ギルドマスターも無茶ぶりよねぇ」

 

扉が開いた瞬間、喧嘩を中断したリムルとアークは息を殺す様に岩陰に身を隠す。補足しておくとアークはアークマギアである為に息はしていないが、これはあくまでも様にと述べている為に言及はしないでおく

 

「アーク。どうする?話しかけてみるか?」

 

「何を言ってやがる、すっとこわらびもち。俺はアークマギアで、お前はスライムだろ。自分がどうなるかを考えてみろ。最悪、冷やして食われるぜ」

 

「なるほど………えっ!スライムって食えんのっ!?」

 

「酢ダレか黒蜜をかけるらしいぜ〜」

 

「なにそれっ!怖い!!」

 

「それではお二人とも、あっしの近くに。隠密技術(アーツ)を発動させやす」

 

けらけらと笑うアークとは裏腹に人間の怖さを垣間見るリムル。すると三人組の一人であるバンダナの男性が何かを言ったかと思えば、三人は姿を消した

 

「き、消えた?」

 

「消えてねぇよ、熱源反応がある。そういうスキルなんだろうよ」

 

「見えるのか?」

 

「熱源反応を見てるだけだ。何処に行くかは知らね」

 

「科学者のくせに適当だな。ちょっと追いかけて……………あれ?アーク?」

 

彼等を追おうとスキルを使用し、その行方を探るリムルはスキル《大賢者》とは違うもう一体の相棒に呼び掛けるが返答が無い。それもその筈だ

 

「ほ〜ん、これが大森林か。実物を見るのは初めてだな」

 

「実物?何を言ってるんだよ、森くらい普通にあるだろ。まぁ、ここまでの森林は初めてだけど」

 

洞窟の外に出ていた彼、アークを追ったリムルは彼が口にした気になる発言に首を傾げつつも確かにと頷く

 

「それはお前の生きてた時代(・・・・・・)の話だろ。俺の生きた時代(・・・・・)には存在しねぇよ、便利すぎるってのも考えモノだぜ、ホント」

 

「ふ〜ん、アークはそんなに遥か未来から転生してきたのか。てことは俺の方が年上だな!敬いたまえよ」

 

「死んだ時の年齢は九十歳だっけかな」

 

「大先輩でしたか、ごめんなさい」

 

まさかの年齢差にリムルは心の中で土下座していると言わんばかりに変わり身の速さを見せる

 

「おっ、犬だ。解体(バラ)そうぜ」

 

「物騒だなっ!?」

 

会話の途中で、此方を見据える数匹の狼を見たアークが物騒な事を言い放つ。リムルは驚きながらもしっかりと突っ込む

 

「ちっ……逃げられたか。ん………なんだ、あの緑色の奴らは、村人か?」

 

「村人?何処だよ」

 

「目の前にいんだろ」

 

視線と前足に誘導され、木の影に視界を動かす。其処にはボロ布の服に、錆びた剣やボロボロの防具の緑色の魔物が立っていた

 

「いやアレ、ゴブリン!!!魔物だよっ!村人じゃねぇよ!!さっきの熱源反応とか言ってた高性能が聞いて呆れるわっ!」

 

「魔物だとっ!?取り敢えず、解体(バラ)していいか?良いよな!」

 

「良くねぇよっ!!」

 

こうして、一匹と一体は第一村人ならぬ第一魔物に出会った。その時のことを後にゴブリンの一体は、こう感じたという

 

(本当ニ強キ者タチ………ナノダロウカ…?)

 

然し、この出会いは後に悪意を加速させる物語の始まりの瞬間であったのを今はまだ……誰も知らない

 




ゴブリンと出会うリムルとアーク、そして一匹と一体は村に招かれることになるが……

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