転生科学者は悪意を貫く。   作:田中滅

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今回の見所!アークさんは今日も危険思想!以上!


第四話 嘘からの真

「グガッ……強き者達よ……この先に何か用事がおありですか?」

 

『強き者?俺たちのことかな…アークはどう思う?って…目が光ってる!!』

 

ゴブリンの言葉に疑問を抱いたリムルは、隣で少年の様に好奇心という名の狂気にも近い発想を抱きながら、瞳を輝かせていた

 

「おう、誰でもいいからゴブリンをやめる気はあるか?」

 

「ヒィィィィィ!!!」

 

「何をしとんじゃぁぁぁ!!こんのマッドサイエンティスト!!」

 

質問の答えにもなっていない物騒な事を口走るアークに、戦慄するゴブリンを庇う為に、リムルの体当たりが炸裂する

 

「天才科学者である俺に体当たりしやがったなっ!?わらびもち!」

 

「誰がわらびもちだゴラァ!!」

 

ゴブリンを尻目に騒ぎ合う一匹と一体、暫くすると彼等の存在を思いだしたリムルが向き直る

 

「すまない、このアホ博士は気にしないでくれるか…俺はリムルだ。見ての通りのスライムだ。それから此奴は」

 

「稀代の天才科学者だ、気楽にプロフェッサーAと呼べ」

 

「アホ博士のアークだ」

 

「おうコラ、喧嘩なら買うぞ」

 

自己主張という名の自己紹介を行うアークに対し、リムルは冷静に彼の頭の悪さを指摘する。然しながら、ゴブリン達からすれば、其れは二の次だ

 

「あなた様の力は十分にわかりました!それに謝罪など恐れ多い!」

 

「育ちの良さが見えるな。リム公も見習えよ」

 

「アークさんや、後で水溜りを見てみろ。この世で一番失礼なヤツが映る筈だ」

 

「…………全く映らねぇが?」

 

「お前の目は節穴か?目玉を忘れてきたのか?しっかりと見ろ、映ってるだろ」

 

「で?なんだって、お前等はこんなとこに来たんだ?ピクニックか?」

 

「ぴくにっく…というのは分かりませんが……強力な魔物の気配がしたので警戒に来た次第です」

 

(あれっ!?無視っ!?)

 

既にリムルとのキャッチボール漫談に飽き、ゴブリンたちと会話していたアーク。完全に出遅れ、蚊帳の外であるリムルは心中で突っ込みを放つ

 

「ふっ……俺の悪意を感じ取るとはな、見所がある……やっぱり、解体(バラ)していいか?」

 

「ヒィィィ!そ、それだけは御勘弁を!!」

 

「だから怖がらすなっ!にしても……俺たちの気配って、そんなにすごいのか?」

 

「さ、左様です……そのようなお姿をされておりますが……御二方の妖気(オーラ)は強大です」

 

「そうか。話を続けてくれ、このアホ博士は俺が黙らしておく」

 

危険思想のアークに突っ込みを放ち、リムルはゴブリンに話を続けるように促すと彼等はこの先に自分たちの村があると説明し、一匹と一体を案内する

だが、村と言っても周囲には柵は勿論ながら囲いも存在しない簡素な造り、いわゆる集落と言う呼び方が相応しい場所だ

 

「ようこそおいで下さいました。私はこの村の村長をさせていただいております」

 

中でも、比較的に普通?と呼べなくもない家に案内されると年老いたゴブリンが姿を現す

 

「生い先短そうだな。ゴブリンをやめる気はあるか?」

 

「お黙り!すいません、村長さん!あとでママよりこわ〜いおしおきしときますんで!」

 

「お前は何処の泥棒の神様だ」

 

「いやいや、謝罪などは結構。貴方様方の御力は息子から聞き及んでおります。何とぞ、我らの願いを聞き届けては貰えませんでしょうか」

 

村長からの申し出に、アークも、リムルも、顔を見合わせた後に頷き合うと村長に視線を移す

 

「内容次第では聞いてやらんこともない」

 

「良いね……僅かに憎しみを感じる」

 

聞く姿勢を見せるリムルに対し、村長の心中に憎悪にも似た悪意を感じたアーク。二者二様の興味から、耳を傾ける

 

「我らの神がひと月前にお姿をお隠しになられたのです。そのため近隣の魔物がこの地に目を付けたのです」

 

(…………あれ?なんだろう……俺のせいだったりするのかな……いやいや、ヴェルドラ関係ではないよな、うん)

 

(時期的にオッサン絡みだな、つーことはだ、原因はリム公にあるな)

 

神、その存在に身に覚えがある一匹と一体は思考の中に一体の竜が浮かび上がる。その存在が消えた、つまりはリムルの腹の中という現実、其れは必然的にリムルが原因である事を示していた

 

「リム公……此奴等の悪意は信用に値する。力を貸してやれ」

 

「アーク……お前みたいなヤツ、嫌いじゃないぞ。そうだな……」

 

相棒からの唐突な申し出に対し、リムルもにやりと笑う

 

「引き受けたっ!!」

 

「ありがとうございます!その見返りに、我々の忠誠を御二方に捧さていただきます!」

 

村長が宣言した、正にその時だった

 

ウォォーーーンン

 

遠吠えが響き渡る。村長の言う村を狙う種族だ、誰かが「牙狼族だーー」と叫び、他のゴブリンたちも逃げ惑う

村長と息子のリーダー格が諌めようとするが、誰も聞く耳を持とうとしない

 

「喜べ!お前等にはこの稀代の天才科学者である俺が!」

 

「スライムの俺がいる!」

 

その声に誰もが息を呑み、一匹と一体に視線を向けた。其処にいたのは、ゴブリンよりも小さく、一見すると強そうにも見えない一匹と一体の魔物。一匹はぷるぷるとした体を震わせ、一体は人間に酷似した見た目の表情を不敵に歪める。しかし、今の彼等には、それが誰よりも強く、逞しく見えた

 

「我が親友の暴風竜ヴェルドラに代わり、暴飲暴食だけど、天空海闊なこのリムル=テンペストが!」

 

「頭脳明晰並びに神算鬼謀なアーク=プロフェッサーが……」

 

「「荒れるぜぇ〜………止めてみなっ!」」

 

この日、ゴブリンたちに一匹と一体の守護者が生まれた。、もう一匹は突っ込み上手な暴食スライム、後に名を轟かす一匹と一体が最初の民を得た運命の瞬間である




攻め入る牙狼族を前にアークが遂に本気を出す!!

NEXTヒント アークドライバー

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