私はブライト・ノア。
今、私はガンダムMkーⅡのコックピットに座ってる。と言っても、同機と知らない機体に両側から抱えられた機体のコックピットに入ってるだけなのだが、座りながら一年戦争の時と今こうしている理由を思い返していた。
私は世間では英雄だなんだ担ぎ上げられている身だが、ホワイトベースとは名ばかりの・・・・何故か何処かの歌の歌詞の一部みたいにされる日々で自分なりにやっていただけの男だ。
現に【リュウ・ホセイ】がいてくれたからやれていた・・・・そのリュウが戦死して以降に何とかまとまったからやっていけたようなものだ【スレッガー・ロウ】の時も思ったが、私に足りないものが何だったかを教えてくれた男が死んだ・・・・特攻してまで【あのビグザム】を撃破するキッカケになった男は、する前に言っていたとアムロから聞いた。
【悲しいけどこれ戦争なのよね】
そうだ・・・・そして、これも悲しい事だが当たり前な事。誰だって、死ぬんだよ・・・・。
甲斐性無しなりに気遣ったつもりなミライがスレッガーをどう思ってたか等は言うまい・・・・私等より余程大人なミライは・・・・戦後、そのミライと結婚して二児の父となった私の転機はジオン残党狩りを名目に設立された組織、ティターンズへの編入を断った事と、その組織自体に異を唱えた事。閑職に回されたのは良い・・・・だが私には唾棄すべき内容の話が来た。
【シオン・アネガザキ】
両親の出身がサイド3である為か、ジオン残党の疑いを掛けられているだけではない・・・・戦後に回収されたデータから、ジオンに目を付けられていたらしいと・・・・。
NTの力を研究する通称ニタ研と呼ばれる研究部は一人でも多くの人材・・・・否、アムロのような【モルモット】を欲していたのだ。そして経緯は知らないが、破格の適性値を持つ少年のデータが回収出来て、身元を調べていたのでおかしな事にならない内に実際にアムロと接していた私にその経験を活かして保護をするようにとだ・・・・アムロの過ちを繰り返すワケにはいかない私は一見は良心的な命令に従ったのだが、今思うと罠だったのかもしれん、罠を仕掛けたのは私に持ち掛けた者ではないと思った・・・・恐らく、まんまと乗せられたのだろうな。ミライのような洞察力が無かったのが悔やまれるが、わかっていてもどうにかなったとは思えないレベルだ。
黒幕は、私をやっかむ輩で・・・・あの【カクリコン・カクーラー】と言ったか、戦後に良く目にして実際絡んで来たりした輩の極端な例だ。何かしらの難癖を付けてシオン君や私を消そうとしたのかもしれん、襲撃のどさくさに私を踏み潰そうとしたのが証拠とした時に確信した。
だが、命拾いはしたがホワイトベースをやっかむ輩には勿論、私の細やかな願いがある意味で最悪の形に打ち砕かれた。
「アムロの再来だ・・・・」
思わず口に出してしまった。
ある程度知MSを知っていた程度では済まない動きだった。
【ガンダム】
一年戦争を経験して、目の当たりにしたものには特別な意味を持つ機体だ。だが、今は状況が違いすぎる。
素人だったアムロがマニュアルを片手に動かす状況で切り抜けられるくらい性能差があるザクが相手だった時とは違うのだ。当初はガンダムの性能頼みだったアムロとは違って今のガンダムMK―IIは実際はどうか詳しくは知らんが、同じ機体で相手は仮にもエリート部隊に配属される腕はあるパイロットとガップリ四つにしている腕は只事ではないとはわかった・・・・。
そうしている内に近付いて来たジオン系の外見をしたMSは何か呼び掛けたと思った後にシオンの乗った方がカクリコンのMK―IIをビルごとつぶしかねない形に取り押さえてしまった。どうやら誘われているらしい、カクリコンが降りた後にコックピットを開いてシオンが私に一緒に来るよう呼び掛けて来た。
「ブライトさん、一緒に行きましょう【謀殺】されるよりはマシでしょう?」
【謀殺】
やはり・・・・わかるのか。単なる一兵士の暴走ではないと【直感】で見透かしている・・・・私はシオンにアムロとは違うが、何かを見出だしてしまった。誘いに乗ったのは、予めミライには近いうちにエゥーゴにでも参加するかもしれない話はしていたからだ。シオンに関しては少なくとも最悪ではあるかもだが、最悪中の最悪は防げたとして、誘いに乗った。
各媒体基準だが、ブライトさんにとって『アムロの再来』って、場合によっては最悪の形なのかもな回。