機動戦士Zガンダム 静寂なる宇宙へ   作:くまたいよう

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 今回、あまりにもタイミング良かった側の視点。  


飛び出す先を見た

【左遷】

 

 念願のエリート部隊であるティターンズに配属されたジェリド・メサは親友であるカクリコン・カクーラー同様にグリプスに配属された日に自分達から見たら【大馬鹿者】が宇宙港の改札近くにいたので揶揄するべく近付いたと回想した時に思ってしまった。

 

【もしも、あの改札前で】

 

 逃げと感じて回想を止めた。民間人に殴られて、後に自分が乗るハズだったガンダムをエゥーゴに奪われる失態を犯したが、必ず汚名挽回をと考えていたら遅れて来たカクリコンを迎えた。

 

「極秘だとしても貨物船に乗せられて身一つとやらの任務とは落ちたもんだ。この辺りの・・・・【サイド6】で何をやるのか知らんが、俺は諦めねえぞ・・・・必ず。あの忌まわしいブライトを叩き潰してやる!」

 

「ああ、チャンスはまだある!」

 

 そう思っていたら、軍警が何やら揉めているのを見掛けた。IDがどうこう言っていたので不法入居者かとして不用意に近付いたが、目にしたのは小柄で赤いショートヘアな少女の影に隠れながらあたふたしている長身の黒髪の少女であった。二人共異なる制服姿でシオンと名だけは覚えている者の時とは大分違うとしたが、微かな既視感に怖じ気たり等はしまいと改札を抜けて近付いてしまったのだ。

 

「どうした。不法入居者か難民か、そこの小さい子は・・・・何だ【普通】の子じゃないか【うおりゃっ!】・・・・っ~~~~~~~~~っ、!、っ!?」

 

 引き金が【普通】という単語知る術は無かった。シオンを女みたいと罵った時のような事が二度もあるわけ無いとしたジェリドは男子として究極の衝撃に襲われた。少女の振り上げた足は見事にジェリドの股間に直撃をした。重力がある場なのが災いして衝撃が凄まじい。肌を内部から突き刺す粒子がプラズマのように飛び出してしまう、蹴りを見舞った少女は素早く一緒にいた少女の手を取って走り出した。

 

「な、何をやってるの【マチュ】・・・・あ、あの人は確かティターンズだよ?」

 

「よくわかんないけど、なんかわかった!あの金髪リーゼントにはこうするべきだよ!【ニャアン】だって言ってたでしょ!連邦でも難民ばかりに構う連中なのに、ティターンズなんかに絡まれたらどうなるか!」

 

 それはニャアンにも理解出来た。最近はニタ研と呼ばれる施設が何やら戦災孤児から難民を拐ってまでいると。だが相手は曲がりなりにもとしながら裏門の金網を抜けた。増設されてはいるが構造は知っているので逃げたが、追ってこない事に気付いた。

 

「やっぱりね、コロニー市民は勿論。普通の連邦兵もティターンズは大嫌いだから好都合としてるよ、ましてこんなとこに来るからには左遷とかされた奴等よ!」

 

 恐ろしく回転させた思考力、気弱なニャアンはまだマチュの域にはとても行けない。偶然同行してもらった配達仕事でチャイムすらマチュに鳴らしてもらう有り様なのだ。とにかく腹減らしの知り合いの場に着いたが、予想外な光景だった。

 

「【シュウジ】~、何よ。前来た時とあんま変わらないわね。スプレー缶が無くなった?」

 

 下水道に繋がる空間を塗りながら【赤いガンダム】を所持する正体不明の少年の名は【シュウジ・イトウ】ゆったりした青髪赤眼のタンクトップ姿で横たわった所持品の肩辺りに立って外壁を見ていた。

 

「何か来る・・・・ガンダムがそう言っている」

 

【ガンダム】

 

 シュウジが所持するガンダムは、一年戦争において最強の名を欲しいままにしたファーストガンダムとほぼ同じ外見な機体を赤く塗ったものだ。何故こんなものを所持しているのか聞き出したいのだが要領を得ない事しか言わない。だが、腹を減らしているのはわかるから今日は食事に誘おうとして手を取った時だった。

 

「【キラキラ】だ・・・・」

 

「うん、何か【向こう側】」

 

 遠くから泡のように湧き出る円状の物体と光がマチュには見えた。二人の視線の先に何があるとは知らず。

 

 

 

 ーーーーーーーー。

 

 

 

 

「(・・・・【シャア】、いや違う。誰だ?)」

 

 赤い戦艦グワダンのブリッジで目当てのコロニーを確認したハマーン・カーンは【光】を見た気がした。同乗するブライトが声を掛けたのでハッとしたが、不思議そうにはしていなかった。

 

「艦長、私が何かを見たのを気付いたのか?」

 

「はい、何かを見ていた時のシオンに似た感じでした」

 

 言及は止めた。シャアが気に掛ける少年にはいずれ会わなければならないとしているが、お互い目的はある。

 

 ブライトとサイド6にあると判明したものは両方手にする必要がある。遠回りをして辿り着いた先にある機体。

 

【キャスバル専用ガンダム】

 

 アクシズ内にいるダイクン派から地球圏に早期に戻る為の協力をしてもらえたのは、それを回収する事が条件だったのだ。

 

(シャア用に製造されただけではないらしい機体。どちらにせよ、サイド6は【最適】な場でもあるから・・・・やってみるさ!)

 

 元よりエゥーゴとティターンズのみの戦いではなかった戦いは更なる鍵となり得るか否かを巡り、新たな宇宙の渦が光を放ちながら形成されていった。




 元々、ハマーンの目的はサイド6な構想だったから。ご察しなメンバーを改編点込みで出しました。
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